合気和円流・中川靖子9段④『極芯空手、勝てっこない!』

物語は、もう少し続きます。お付き合いくださるとうれしいです。
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合気和円流・中川靖子9段④『極芯空手、勝てっこない!』


大川雪之介と中川雲竜の後ろに、3席靖子の家族がいた。
母の郁恵は、さっきからブルブル震えていた。
「おじいさん。水流鉄火みたいの、もうないんですか。」と前の雲竜に聞いた。
「ないな。取って置きの技を使こうてしもうたからな。」
「ね、お祖父ちゃんから見て、勝てる見込みあるの。」妹の美奈。
「ないな。今度こそ、実力でやらねば、ならない。」
父の武史。「みんな大丈夫だって。一流の人は、寸止めしてくれるって。」
雲竜「他の選手を信じるより、靖子を信じなさい。」
「もう、神頼みしかないわ。」母の郁恵は、手を合わせ始めた。

試合は始まっていた。
ボクサー寺田のジャブをすべて交わした靖子は、
類希な動体視力を持っていることが、伺われた。
極芯空手の権藤は、身長180cm。空手界の無敵の王者だった。
その権藤が、自分を戒めた。
 合気流をあなどってはならない。

一方、靖子は全く考えがなかった。
負ける気もしないが、勝つ気もしないのである。
雲竜の教えがある。
「勝つ気も負ける気もしないときは、何も考えずに行けばいい。
それは、体が、教えてくれる。」

観客は、相手が極芯空手とあって、息することも忘れて見入っていた。

権藤が、すごいスピードで迫って来た。次は、正拳が来る。
靖子は、迅速に下がった。
正拳の次に回し蹴りが来た。
それも、下がって交わした。
そんな、攻防が続いた。
権藤は、じれていた。いくら打っても交わされる。
足蹴りさえも交わされる。
一発決めたら、終わりである。
だが、その一発が決まらない。

権藤は、とうとう、女には狙いたくない顔面に正拳を出した。
それが、靖子の頬をかすった。ピッと頬に血が走った。
「今だ!」
靖子は、権藤の腕を取り、体を半転しながら、肘投げを打った。
権藤の正拳と衝突するのではなく、拳が来る方向に投げる。
思い切り出した正拳の方向に投げられて、権藤は、飛ばされた。
靖子の投げが見えなかった。
権藤は、受け身を取り、素早く立ち上がった。
「まさか、この俺が、女に投げ飛ばされるとはな。
 女だが仕方がない。俺を投げた程の女だ。アゴに足蹴りか。」

権藤は、つつっと脚を進め、3のタイミングで、蹴りに行った。
だが、その場で、蹴り脚が、地に刺さったように動かない。
勢い余って、体が前に倒れていく。
顔を守る受け身の両手を出したとき、両手が畳に着かぬ間に、
靖子に腕を取られ、裏腕固めが完全に決まった。
権藤は、受け身の腕を奪われ、右頬から、畳に落ちた。
その一連の動きが、観客には、全く見えなかった。

観客からは、権藤が、アゴ蹴りに行こうとした瞬間、
バタンと前に倒れた、そのとき、靖子がすでに権藤の腕を固めていた、
そう見えていた。

アナ「高木さん。何があったのか、全くわかりませんでした。」
高木「VTPを見てみましょう。」
体育館の4方向に取り付けられた、スクリーンに、映像が映った。」

高木「(権藤が、1,2と歩を進める。)
   権藤さんは、靖子さんのアゴを、足蹴りにしようとしています。
   靖子さんは、下がって交わさず、1歩前に出ています。
   足蹴りに来る人に、1歩向かうというのは、大変な勇気が要ります。
   あ、ここでストップです。
   権藤さんは、靖子さんのアゴに気を集中させています。
   だから、気が付かなかったのです。
   靖子さんが、権藤さんの蹴り足の親指を踏んでいますね。
   蹴り上げようと思っている足が、踏まれて動けず、
   力余って、前に倒れたのです。
   相手が倒れてからでは、反撃されます。
   だから、靖子さんは、権藤さんが倒れ行く間に、
   裏腕固めを決めたのです。
   ここスローモーションでお願いします。
   (靖子が、神業ともいえるスピードで、
倒れ行く権藤の腕を取り固める映像が流れた。)
会場に「はあ~。」という感嘆の吐息が広がった。

高木「裏腕固めは、強烈なので、権藤さんでも、身動きができません。」
アナ「はあ~。高木さんは、それらのことが、全部見えたのですか?」
高木「それは、同じ合気流ですもの。わかります。」

啓子の解説を聞いて、あらためて、場内に拍手が起こった。

権藤は立った。
「参った。君のアゴを狙うために、気がそこに向き、
 足の指を踏まれたことが、わからなかった。
 そして、俺が倒れる宙の間に、俺の腕を固めるとは。
 俺の両手が、畳についたら、俺は、次の蹴りを出していた。
 それを防ぐとは。完全に負けた。
 恐ろしや合気流。恐ろしや和円流。」
権藤は手を出した。靖子も手を出し、握手をした。
「ありがとうございました。」靖子は礼をした。
「それは、こちらのセリフだ。」と権藤。
完敗するとは、時に気持ちがいいものだ。
観客は、にこにこしながら席に戻る権藤を見た。

ミミ「靖子姉ちゃん、またにこにこさせちゃったよ。」
母のユキ「そうね。だんだん達人になってきたわね。」

(次は、「薩摩示現流一刀の構え」です。)

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合気和円流・中川靖子③「本当に勝てるの?!」

合気和円流・中川靖子③「本当に勝てるの?!」


次はボクサーである。
バンタム級、全日本3位。
今までの選手の中で、最高のタイトルをもっている。

アナ「高木さん。今回だけはだめでしょう。
   高木さんなら、どう戦いますか?」
高木「ボクサーは、苦しいですよね。
   勝つ方法がなくはありません。
   まず、相手を、かんかんに怒らせます。」
アナ「え?それ余計まずいのじゃありませんか。」
高木「まずいですよね。」そういって、啓子は笑った。

啓子の言った通りのことが起こっていた。
靖子は、ボクシング用のグラブを両手にはめて、出て来たのだ。
ボクサーの寺田は、それを見てかんかんに怒った。
自分のパンチは、ボクサーに対し、グラブが必要だとでもいうのか。
いいか。ボクサーのグラブは、パンチで相手を殺さないためにするのだ。
お前がいいなら、構わない。グラブを取ろうじゃないか。
死んでも、文句を言うなよ。

寺田は、そう言葉を吐きながら、グラブの紐をほどいた。
そして、手に巻いている包帯も取った。

それを見ていて、靖子は自分のグラブもとった。

開始線に立ったとき、寺田は、靖子を怒り倒すほどにらみつけていた。

アナ「高木さんの言う通り、ボクサーは、かんかんに怒ってますよ。」
高木「これも、彼女の作戦です。寺田さんに素手になってもらわないと、困るんです。」
アナ「意味がわかりません。」

「はじめ!」の合図で、寺田は、果敢に前に出て行った。
そして、雨のようなジャブで攻めてきた。
靖子は、身を自由自在に動かし、寺田の攻撃をすべて交わしていた。
会場は、静まり帰っていた。
今度こそ、靖子が殺されるのではないかと感じていた。

寺尾は、じれていた。
いくら打っても交わされる。
だが、そのとき、靖子がわずかに身を起こした。
「さあ、打って来なさい。」と言わんばかりだ。右肩ががら空き。
「そこだ!」と寺田は、目を見開き、靖子の右肩に、決めのストレートを出した。
相手の右肩は、骨が、ぐちゃぐちゃになる。かまうものか。
会場は、はっと息を呑んだ。
なんと、靖子は、指、手首、腕のクッションをフルに使い、
両手で、必死に、寺田の拳をキャッチしていた。
「バカな、俺の渾身のパンチだ。両手でも受けられるはずがない。」
そう思っていた。
靖子は、密かに「流水鉄化」と唱え、体を鋼鉄化した。
受け止めた寺田の拳をそっと、寺田のねらったところに持って行った。
何事だ・・と思いながら、寺田は、靖子の肩に触れた。
「ええ?」寺田は、思わず声をあげた。
寺田は、靖子に鋼鉄の感触を得た。
靖子は、寺田の手を、自分のフックの位置に運んだ。
感触が、鋼鉄である。
靖子の腕を触り、首を触って行った。最後にボディ。
寺田は、目を大きく開いた。
「あなたは、鋼鉄でできているのか。それとも、ロボットなのか。」
「いいえ。和円流の技を使っているだけです。
 簡単に元に戻れます。」靖子は技を解いた。
そして、寺田に同じところを触らせた。

「技の一つか。こんな技があるのか。」
寺田は、しばし考えにうつむいた。
「じゃあ、君が俺のストレートを、キャッチしたのは、
 俺が、君の鋼鉄の肩を打たないようにか。」
「ぎりぎりで、そう思いました。」
「俺をキャッチした君の手は、まだ柔らかかった。」
「術を掛ける前です。死に物狂いで止めました。そして術をかけました。」
「君のキャッチがなければ、俺は、怒りに任せた渾身のパンチで、
 君の鋼鉄の肩を打っていた。
 俺の拳は、ぐちゃぐちゃになり、ボクサーとして、終わりだった。」

寺田が、靖子を見る表情がまるで違っていた。
寺田は、感激していた。そこで、審判席に行って、マイクを借りた。
「私は今、こちらの中川靖子さんの武道の姿勢に感激し、
 みなさんにお話ししたくて、マイクを借りました。
 みなさん、信じられないと思いますが、
 私が、ストレートパンチを繰り出したとき、
 中川さんは、全身鋼鉄になっていたのです。そういう技があるそうです。
 そこで、みなさん、思い出してください。
 私が、怒りに狂い渾身のストレートを出したとき、
 中川さんは、私の拳を生身の手でキャッチしてくれました。
 それがなかったら、私のパンチは、鋼鉄の肩に激突し、
 私の拳は完全に潰れ、ボクサー生命は終わりでした。

 中川さんは、私のパンチをとめなくてはいけないと、
 ほんのぎりぎりになって、思ったそうです。
 私は、それが、かえって素晴らしいことのように、思うのです。
 なぜなら、とっさに出た行動は、その人の本質を表すと思うからです。

 「合気流」「和円流」戦った後、仲良くなれる。それが、目標と聞きました。
 初め私は、そんな戯言、何をチャラチャラと思っていましたが、
 今は、違います。中川靖子さんに感謝し、尊敬し、
格闘技を語り合うお友達になりたいと思っています。
これだけは、言いたくて、マイクを持ちました。
あ、試合は、当然私の負けです。失礼します。」

会場全体が、大きな拍手に包まれた。
中川雲竜の隣にいる大川雪之介が言った。
「長生きはするもんですな。相手が、合気の精神を言ってくれた。」
「あはは。そうですね。私もこの年になって、初めてです。」

松村紀子「ああ、ステキだな。今すぐ道場に行って、稽古をしたくなった。」
近藤美咲「あたしも。みんなが、集まっていたりしてね。」

アナ「高木さん。体が鋼鉄のようになるとは、どんな技ですか。」
高木「水流鉄化といいます。体に水の流れを思うことで、
   体が鋼鉄のようになります。5分が限度ですがね。
   大変難しい技で、10段で、この技を会得して、やっと段位がもらえます。」
アナ「まだまだ知らない、不思議な技が、あるんですね。」

アナ「さあ、次は空手ですね。一番実践に近いと言われる極芯空手。
   一発入れられたら、終わりですね。」
高木「そうですね。怖いですね。ボクシングに加えて足わざもありますね。」
アナ「勝算はあるのでしょうか。」
高木「ありませんね。ほんとにどうするんでしょう。」
アナ「そんなことをおっしゃらないで。」
高木「柔術の姿三四郎は、空手の樋垣源之助に勝っているんですがね。」
アナ「それ、気休めにしかなりません。」

(次は、『極芯空手、勝てっこない』です。)

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合気和円流・中川靖子9段②「来るのは恐い人ばかり」

出て来る技は、架空の技と書きましたが、
靖子の決め技は、合気道の神様と言われた、故塩田剛三氏の技を、
参考にして、書いています。
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合気和円流・中川靖子9段②「来るのは恐い人ばかり」


「はじめ!」との声で、琴が梅は、手を付いて、右足を踏み出しながら、
肩から、相手に向かった。
靖子は、立ち上がりながら、琴が梅と対象に、左足を踏み出し、
体を傾けた形で、琴が梅と「気を合わせ」大衝突したのである。
観客は、わあああああああああ・・と叫んだ。
思わず、両手で、目を隠している人もいた。
しかし、細い靖子に対して、琴が梅が、後ろに飛ばされたのである。
会場は、静寂が訪れ、その後拍手に包まれていた。


そのとき、会場から「うそだ!」「あり得ない!」「八百長だ!」
という声が始まり、うるさいくらいの声になった。
『八百長と言われるのは、心外だ。』
そのとき、中川雲竜が、出てきた。
マイクを持った。
「これから孫の靖子が7人と戦います。それを八百長と言われるのは我慢できません。
 師である私が、琴が梅関とぶつかってみましょう。見ていてください。」
雲竜は、琴が梅に、「もう一度全力でぶつかっていただけますか。」と聞いた。
琴が梅は、うなずき、構えた。
はっけよーいで、琴が梅は、思い切り雲竜にぶつかった。
雲竜は、胸を張って、右足を出し、まともに琴が梅にぶつかって行った。
すると、琴が梅が、後方4メートルほど飛ばされたのである。
おおおおおおおおおおと驚きの声が起こった。

雲竜は、マイクを持った。
「みなさん、琴が梅関が、八百長をしたとしましょう。
 だが、自分で後ろに、4メートルも飛べると思いますか。」
雲竜は、マイクを琴が梅に当てて、
「4メートル後ろに飛べますか。」
「この体で、それは、無理です。前にだって、4メートルも飛べません。」
「どうか、皆さん。靖子も出場の選手の方々も、八百長など、
 微塵も考えていません。どうか、信じてください。」
雲竜が頭を下げると、すごい拍手が起こった。
八百長だと叫んだ人々も、納得し、拍手を送った。

このとき、視聴率が、20%を超えた。

アナ「高木さん。これこそ奇跡というのを、みました。
   雲竜さんとは、和円・合気流の『神様』と言われた方ですよね。
   そんな方の神技を見た思いです。」
高木「雲竜さんは、身長155cm、体重45kgの方なんです。
   もう、ほんとに神様です。」

会場は、再び盛り上がっていた。2番手は、プロレスラーだ。
ヨッシー桜木という。
力士に勝って安心はしたものの、レスラーは、もっとやりにくく怖そうである。
体格も、琴が梅と同じくらいある。

アナ「高木さん。私にはどうしても、中川さんが勝つイメージが湧きません。」
高木「そうですよね。怖いですよね。でも、先ほどの雲竜さんは、
   アメリカ時代、レスラーやフットボールの選手をバタバタ畳に沈めたんですよ。」
アナ「そうですか。少し安心しました。」

「はじめ!」の合図があった。
ヨッシー桜木は、体を低くして、靖子の腰回りをつかもうとしている。
つかまれたら、そのまま投げられて、惨事となる。
桜木が、その手を伸ばして来たとき、
靖子は、「は!」と声を発し、桜木の両手首をつかんで、外側にねじった。
『やったー!』と啓子は心で叫んだ。
何が起きたかは、桜木を見ればすぐわかる。
桜木の脚は、人形のようになって、
靖子に両手首を引かれるまま、ずるずると畳の上に寝かされてしまった。

靖子は、少し手首をゆるめた。
桜木は、起き上がろうとしてくる。
そこをねじって、仰向けにし、腕をひねって、1、2、3で終わった。
(プロレスだから、背を下にして、1、2、3だった。)

会場は、熱狂的拍手と声援だ。
関取とレスラーにだけは、勝てないと思っていたのに、
その二人を早々に破った。

この時点で、テレビの視聴率は、25%を超えた。

アナ「もう、奇跡を見ているとしか思えないのですが、
   これは、どういうことですか。」
高木「靖子さんが、ヨッシー桜木さんの腕をとってねじりましたね。
   相手の脚が動けなくなるツボのようなねじり方があって、
   ヨッシーさんの脚に全く力が入らなくなったのです。
   そして、ずるずると寝かされてしまいました。
   昔、ロンバート・ケネディさんが、訪日の折、合気道をご覧になり、
大きな人が、小さな人に、ポンポン投げられているのを見て、
とても、信じられないとおっしゃいました。
そこで、ご自分の190cmのボディガードを倒してみて欲しい。
   そう、おっしゃったのです。お相手をした方が見せたのが、今の技です。
   お相手は、中川雲竜さんでした。
   映像も、残っていますよ。
アナ「よくわかりました。」

そのときである、私服を着た学生風の人が、
「まったー!」と大声をあげて、靴を脱ぎ、畳の上にやってきた。
体格がよく、余程腕に自信があるのだろう。
「インチキだよ。お相撲さんが飛ばされたり、レスラーが寝かされたり、
 あるわけない。
(この青年は、雲竜の技を見なかったのか。)
 俺は、柔道6段。北信流道場の大滝賢治です。
 このように名乗りました。俺が負けたら、俺を破門にしてください。
 これで、俺がインチキはしないとわかりますね。
 あの女性が俺に負けたら、力士の対戦もレスラーの対戦もインチキだって言えるでしょう。
 さあ、どこからでもかかってきてください。」
青年は、そう言って、両掌を平手にし親指を上にして、靖子の方に差し出した。
靖子はあきれた。
それは、「指固め」という合気流の技である。
8段以上の奥義であるが、簡単なので、初段以下の子も遊びでやっている。
柔道の人が、合気流の技を使って、恥ずかしくないのかと思った。
この技は、相手の手首を握った瞬間、術者は、指を下から上げ、相手手首にかければ、
技の完成。腕を降ろすと、相手に激痛が走り、まいったをするしかない。

靖子は、指固めの返し技を3通り知っていた。

一番シンプルに行こう。
青年の手首をつかんだらお終い。
相手の『指』を握れば、相手は終わり。
靖子は、青年の左右の指をまとめるように握った。
青年は、はっとして、青くなり、靖子を見つめた。
「指固め」に返し技があるなど、思ってもいなかったのだ。
絡める指を握られては、何もできない。
靖子は、青年の10本の指をつかんだまま、
後ろに倒れ、柔道の技、巴投げを打った。
青年の体は、3mも飛んだ。
靖子は、青年のところへ急いでいき、腕固めをした。
「参った。ごめんなさい。参りました。」
「ここに来た理由は?」
「指固めを知っていれば、誰にだって勝てると思っていたんです。」
「お名前も、道場も、全部嘘ですね。」
「はい。すみませんでした。」
そういって、青年は、逃げて行った。

近藤美咲「あれが、指固めの返し技かあ。永遠にわからないと思ってた。」
松村紀子「あたしも。あんなにシンプルに返せるのに。
     シンプルな技ほど、思いつかないのね。」

啓子は、場内放送を借りて説明した。
「彼が、中川さんに掛けようとしたのは、指固めという、
 合気流の技なのです。柔道家と名乗りながら、合気流を使おうとした青年に対し、
 中川さんは、あえて柔道の巴投げで返しました。
真面目な中川さんの精一杯のシャレです。」
会場に笑い声が広がった。
靖子は、啓子に向かって「・んもう」というポーズをした。


(次は、ボクサーと極(ごく)真空手です。
 どんどん怖い相手になっていきます。)

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プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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