スーパー洋子・全日本男子バレーボール戦②「洋子の実力披露」

スーパー洋子、いよいよ実力発揮です。
読んでくださると、うれしいです。

※コートによって、ライト、レフトが変わり、紛らわしいので、
 洋子から見て、左を「東側」、右を「西側」と記述します。
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スーパー洋子・全日本男子バレーボール戦②「洋子の実力披露」


ここは、試合が行われる「東京小体育館」である。
観客は1500人入る。

ディレクターの小池と助手の遠藤は、
本社の方の調整卓にいた。
遠藤「視聴率5%です。」
小池「あれだけ宣伝したけど、合成じゃないかと思われているんだよ。」
遠藤「くやしいですねえ。全部本当なのに。」

ここは、会場の東京小体育館。
中央に派手なユニホームを着た約30人の三栄社員と
「洋子ちゃん、がんばれ!」の横断幕。

全日本の監督、コーチ陣は、洋子の実力をほとんど信じず、
自分達の事務所にいた。テレビさえつけていなかった。
会場の客は、若者が多い。
あのCMの洋子の実力が、本当かどうか、それだけを見に来ていた。
10人のうち、9人は信じていなかった。
しかし、入場料を200円とタダ同然と安くしたため、
体育館は、満席である。

テレビ局が付いているので、放送用のカメラが4台。
そして、アナウンサーと解説者・村井修三が来ていた。
体育館の天井に4つの巨大スクリーンが設置されている。
テレビの映像がモニターできるようになっている。

コートでは、選手たちが、ウォームアップをしていた。
みんな195cmほどの身長である。
その選手たちがスパイクとレシーブを二人組でやっている。
軽くやっているのだろうが、
そのスパイクの威力が半端ではない。

洋子は、おかっぱの髪を左右ゴムで結んで、のんびりと柔軟体操をしていた。
子供が一人舞い込んでいる様である。
「ねえ、見てるだけで、向うの選手怖くない?」
「あんな人達と倉田さんって人戦うの。」
「絶対無理。テレビ局が、そんな無謀なことしないよ。
 多分、シャレ落ちじゃないかな。」

方々で同じような会話がなされていた。
それは、三栄出版でも同じである。
「あんな人達と戦うなんて、洋子ちゃん可哀相。」と百合子。
「ああ、断るべきだったかな。」と社長。
「それは、見てから考えましょうよ。」と理性的な坂田が言った。

局も、洋子が絶対に負けると思っていたので、
大大的な宣伝の割には、1時間番組だった。
そして、早く終わる場合を考えて、過去の全日本の映像を用意していた。

アナ「ええ、正式な試合では、25点、3セット先取ですが、
   戦う倉田選手は、何分素人ですから、
   15点までの試合として、10点差がついたら、そこで終了とします。
   いずれにしても、1セットで終わりです。
   相手は、全日本男子です。
   解説の村井さん、どうご覧になっていますか。」
村井「心配ですね。倉田洋子さんは、高校のとき1度男子バレーとやっただけです。
   全くの無名の人が、全日本にたった一人で対抗するなど、無茶でしょうね。
   しかし、緑川高校出身の大蔵さん、鳥居さん、高井さんの三人は、
   絶対倉田さんが世界1だと言っているんですね。
   日本1ではなく、世界1とまで言っているんです。」

やがて、審判が登場した。

テレビの視聴率は、9%になった。
小池「おお、宣伝の効果、ありだったな。」
遠藤「楽しみですね。」

サーブ決めのジャンケンがあった。
審判が台の上にあがり、いよいよ試合開始。
ボールは全日本側である。

『みんなが心配しているから、一発安心してもらおうかな。』
洋子は、そうつぶやき、頭の中でパワーを上げた。
最強の相手と戦うモードである。

洋子は、下唇を突き出し、前髪をふーと息で飛ばした。

笛が鳴った。
洋子の実力は、初めの1本でわかる。

会場は、静まり返っていた。
太田という後衛が、ボールを持って構えた。
太田は、洋子をめがけ、全力のドライブサーブを出そうと思っていた。
洋子は、コートのやや後方で構えていた。
いよいよだ。
太田は、助走をつけながら、
ボールをトスし高いジャンプをして、ズバーンとものすごいボールを放った。
手加減などしていない。
「ひーー。」と思わず、手で顔を覆った女性もいた。

全日本太田のドライブサーブは、4年前の高井の比ではない。
うなりを上げて、構える洋子にギューンと向かって来た。
洋子は、脚を広げ、その剛球をアンダーでがっちり受け止め、
ライナー性のボールで、ネットに向かって返した。

会場中が驚いたのは次である。
洋子が、ボールと同じスピードでネットに走る。
「ネットボールを拾うつもりか。」セッターの石井は、そう思った。
ところが、洋子は、ネット1mの手前でボールに追いつき、
ボールを拳で、ぽんと上にトスした。
そのトスが、10m高くあがる。
洋子は、4、5歩下がり、そこから助走をつけて、
高さ7mに至るジャンプをした。

7mとは高い。ビルの3階から見下ろす高さだ。
全日本の選手は皆、天井を仰ぐように、洋子を見上げた。
洋子は、その高さから、体をエビに反り、ズバーンと
大砲のようなスパイクを、空いている床に叩き付けた。
誰も、1歩も反応できなかった。

1-0

会場は、わああああああああっと、総立ちになって、拍手を送った。
「本物だよ、本物。」
「あのCM嘘じゃないよ。試合になったら、もっとすごいよ。」
方々で、そんな声がしていた。

鳥居、高井、大蔵の3人は、洋子の全力のスパイクを初めて見た。
4年鍛えた今も、身が震えるように怖かった。

選手たちは、お互いに顔を見合わせた。
想像していたより遥かにすごい。

遠藤「おおお、今ので、12%いきました。」
小池「今のところあと2回リピートして流せ。」
二人は、ウキウキしていた。

アナ「横井さん。驚きましたね。」
横井「驚きましたとも。今でも夢を見ているようです。
   今のプレーで、『世界1』がリアリティを持ちましたね。」

三栄社員は、やんやの応援。
社長「百合子くん。倉田さんは、一体何者かね。」
百合子「わかりません。もうびっくりです。すごかったあ。」
坂田「ああ、今まで心配の塊だったけど、やっと楽しめそうです。」

次、初めての洋子のサーブである。

洋子はボールを持って考えていた。
相手のアタッカーを狙うのが1番。
一番安全な所。それは、胸元の堅い骨があるところ。
こちらから見て、ライト、西側。
洋子は、助走をつけて、ボールを高くトスした。
身長を足して7mのジャンプ。
アタッカーの横田は来ると見ていた。
洋子が、ジャンプし、ボールを打った瞬間、
すでに、ボールが自分の胸元に来ていた。
逃げもかばいもできない。

横田は、後ろに2mは、飛ばされた。
会場は、再び、興奮のるつぼ。
「全日本の選手が飛ばされた!信じられない!」
「オリンピックでもあんなのないよ!」

アナ「横田選手が、2mも飛ばされました。あんなことあるのでしょうか。
   198cmの全日本の選手ですよ。」
横田「それもすごいですが、倉田さんは、横田選手に怪我をさせないように、
   堅い骨のある彼の胸元に打ちました。
   すごいコントロールで、これこそ驚きです。」

選手はみんな驚いて見た。
ボールが、ほとんど見えなかった。
横田は、激しいショックを受けたが、打ち所がよかった。
『あえて、安全なところを狙ったのか。』と横田は思った。
だとすれば、何というコントロールだ。
自分は、アタッカーだが、逆立ちしてもできない。

2-0

視聴率は15%になっていた。


(次回は、「息詰まる攻防戦」です。)


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スーパー洋子・全日本男子バレーボールチームと戦う①

オリンピックに刺激されまして、スポーツものを。
再投稿で恐縮ですが、スーパー洋子のバレーボール戦です。
これも、荒唐無稽なのですが、お許しくださいませ。
少し長くなりました。
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スーパー洋子・全日本男子バレーボールチームと戦う①
 
 
TBBテレビ局の、スポーツ部である。
ディレクターの小池真治とサブの遠藤幸樹は、
バレーボールのオリンピック強化合宿を訪れていた。
『世界1は誰か?』それは、二人のどのスポーツに関してもの関心事だった。
そして、それを聞くのが癖だった。
 
二人は、体育館に入ろうとする2mほどある選手を捕まえた。
「えー、高井さん、大学卒業後、
 1年目のチーム入りですね。
 高井さん、世界のナンバー1は、だれだと思いますか。」
「選手じゃなくてもいいですか?」と高井。
「もちろんです。」と小池。
「それは、倉田洋子さんです。
  緑川高校時代の、巨大な星でした。」
TBBの二人は、「はあ~。」と口を開けた。
「女性ですか?」
「はい。女性です。」
 
高井は頭を下げて行ってしまった。
次に来たのは、また、緑川高校出身のストライカー鳥居純一であった。
全日本ナンバー2ストライカーである。
TBBの二人は聞いた。
「世界1は、誰ですか。」
「それは、高卒で就職なさった倉田洋子さんです。」
二人は驚いた。
「さっきの高井さんもそうおっしゃいましたが。」
「高井君とは同じ高校です。
 二人そろって、倉田さんのすごさに、
  縮みあがりましたからね。」
「はあ~、ありがとうございました。」
 
「緑川出身は、あそこにいるリベロの大蔵がいますよ。」
二人は大蔵賢治のところに行った。
「大蔵さん。あなたが、守備で勝てない、
 この人がナンバー1という人いますか。」
「はい。選手じゃないけど、三栄出版社の倉田洋子さんです。」
「それほどの人ですか。」
「はい。ぼく達は高校のとき生意気で傲慢なレギュラー
 でしたが、ぼく達に、たった一人で挑み、勝った人です。
 あ、そうだ、倉田さんのサーブはあまりにもすごいので、
 倉田さんは、スパイクをせず、
 レシーブ1本で勝ちました。
 いくら、ぼく達が高校生でも、全国1位だったんですよ。
 これ、すごいと思いませんか。
 おかげで、ぼく達は、謙虚になることができました。」
「あのう、世界ではどうでしょう?」小池は、そっと聞いた。
「世界中探しても、倉田さんほどの人がいるとは思えません。」
と、大蔵は、にっこりとした。
 
小池と遠藤は、礼をして、にまにまと立った。
「小池先輩。これ、ほんとっぽくないですか。」
「ああ、ほんとっぽいぞ。
 もしだよ、彼女一人対全日本レギュラー戦がかなったら、
 視聴率、いっちゃわないか?」
「いきます、いきます。」
二人は、うひひひと笑った。
 
翌日、三栄出版に、小池、遠藤が来ていた。
近藤百合子が相手をしていた。
「え、洋子ちゃんが、バレーボールですか!
 洋子ちゃんは、スーパー少女ですが、
 それはお勉強の方で、スポーツなんか、
 聞いたことがありません。
 一応本人を呼んでみますね。」
やがて、洋子がやって来た。
小池、遠藤の二人は、洋子を見て、しばし熱意が揺らいだ。
紺の制服。丈の短い上着。小柄でおかっぱ。ちょっと見て高校生である。
運動神経の欠片もうかがえない。
 
洋子は百合子のとなりに座った。
「洋子さんは、バレーボールがお得意とか?」
小池が聞いた。
「とーーーーーーーんでもないです。
 あたしを見て、わかりませんかあ?」と洋子は、にゅーと2人に顔を突き出した。
「しかし、全日本の鳥居選手や、高井選手や大蔵選手が、
 世界1は、倉田さんだと口を揃えて、おっしゃるんです。」
「洋子ちゃん、また、何か自分の能力隠しているんじゃない。ちょっと社長を呼んでみるわ。」
 
社長は、その話を聞いて、飛んでやってきた。
クイズ大会で、驚異的な実力を見せた、倉田君のことだ、
また、何か、やってくれるかもしれない。
その社長も、バレーボールと聞いて、「はあ~。」と口を開けた。
 
「本当なんです。我々は、緑川高校で倉田洋子さんのことを聞いたんです。
 そしたら、10年日本1だったサッカー部に1人で挑み、
 たったの4秒で、1ゴール決めたそうです。」
「ええええ?それは、ほんとうですか。」と社長。
「はい。もう、学校の伝説になっているそうです。」
「で、倉田君一人、対全日本男子バレーチーム6人で、
 試合をやろうというのかね。」
と社長。
「はい。そうなんです。」
「よし!気に入った。倉田サイドに、
 社員30人分の三栄出版の字が入ったTシャツを
 用意してくれますか。派手なヤツね。
 コートの壁にも、三栄出版の字を入れたい。
 それを、テレビ局側でやってくださるなら、
 倉田を出しましょう。
 ガンガン倉田君を宣伝して、
 視聴率が20%を超えるように。
 これで、あのクイズ大会のときのように、
 ふたたび、感動と興奮がよみがえるぞ。」
社長は、すでに夢見る乙女の目になっていた。
 
「あたし、まだ、OKしてないんですけどね。」
洋子はそう言ったが、社長の夢見る目には、何を言っても無駄だと思った。
 
この企画を、全日本バレーボールチーム監督も、OKしたのである。
それは、緑川高校出身の鳥居、高井、大蔵が洋子の実力を保障したからである。
3人は、洋子が本気でスパイクをする試合を見たかった。
だが、あれから4年。さらに鍛えぬいている自分達と、
事務職の洋子では、ハンデがあるだろうとは言った。
 
TBBでは、すいすい企画が通り、
倉田洋子の実力が本当なら、空前の視聴率が期待できると喜んだ。
 
無名の洋子は、テレビコマーシャルのために、いくつかの撮影をした。
洋子は、セーラー服がベストだったが、中学の時着ていたジャージ姿できた。
中は、「三栄出版」と文字の入った、派手派手なTシャツ。
洋子は、服を着て「うわあ~。」と思った。

近藤百合子と社長が見に来ていた。
体育館には3台のカメラと、カメラマンがスタンバイしていた。
「なんか、すごいこと見せてください。」と小池が言った。
『じゃあ、こんなもんかな。』
洋子は、そうつぶやいて、コートのエンドラインに行った。
そして、向う側の壁に、スパイクをした。
トップスピンのかかったボールは、跳ね返り、洋子のいるところまで、
ノーバウンドで戻ってくる。
それを、また、スパイク。
これを左右手を代えながら5往復やって見せた。
普通半コートでもできない。ワン・バウンドになってしまう。
小池と遠藤は、「おおお~!」と感激し、二人で手を取りあった。
「倉田君、やるじゃないか。」と社長は満面の笑みだった。
「えへへ。」と洋子は、首をすくめた。
百合子もびっくりだった。
 
次は、ジャンプ・スパイクだ。
洋子のジャンプ力は、5m。身長と腕の長さで7mになる。
床から10mの位置に、機械を設置し、そこからひもで、ボールを吊り下げる。
ボールは、床上7mになっている。
「あれを、スパイクするのかしら。
 3階くらいの高さですよ。」
と、百合子は言った。
「ああ、見ただけで怖いな。」と社長。
 
洋子は、上着を脱いで、例の派手派手Tシャツになった。
5、6歩助走をつけて、ジャンプした。
洋子の体は、驚くほど上がって行く。
そして、ズバーンとスパイクをした。
「うおおお。」と小池は喜び、「ほんとに5mジャンプできるんですね。」
と涙ながらに言った。
「カメラ、ちゃんと撮ってくれた?」と小池。
「はい、ばっちりです。3方向から撮りました。」とカメラマン。
 
最後に、レシーブである。
洋子から見たライト側に、跳び箱に乗った人がネット向うにいる。
そこから、1番遠いところ、レフト側に洋子がいる。
跳び箱の人が試合並のスパイクする。
それを、洋子が猛然と走り、ジャンピング・レシーブする。
レシーブは、5回やって、すべて洋子は、正確にレシーブした。
おまけに、レシーブボールは、置いてあるボール籠に、全て入った。
撮影は終わった。
 
百合子は、感激して、洋子を抱き締めた。
「オツムだけじゃなくて、運動もスーパーなのね。」
「今のは、向うが静止でしょ。
 試合は相手が動いてますからね。
 こうはいきませんよ。」洋子は言った。
 
洋子のCMは、まるでTBBが社運をかけたがごとく、
大々的に行われた。
TBBでは、どの番組を見ていても、隙間に洋子のCM
が入ると言っても過言ではなかった。
 
見ている人も様々だ。
「全日本に女子で1人なんて、あるわけない。」
「7mの高さのボールを打つなんて、不可能だよ。
 身長と腕の長さ2m引いても、5mジャンプしている。
 陸上の走り高跳びの優勝者だって、
 垂直ジャンプはせいぜい2mでしょう。
 5mなんて、嘘、嘘。絶対合成している。」
 
「ジャンプレシーブは、あるかも知れない。
 でも、レシーブしたボールが、
 籠にちゃんと入るなんて、うそ。
 これ、合成でいくらでも、できる。」
「早く、試合みたいな。嘘かほんとか、はっきりするよ。」
CMでは、最後に、洋子が大写しになり、
「みなさん。あたし勝てるわけないから、応援してね。」
と言う。この言葉は、かえってリアリティを増し、
「勝てることもあるのかなあ。」と思わせるのだった。
 
ここは、全日本の選手たちの部屋。
キャプテンの平井が聞いた。
「な、鳥居。この倉田って人のCM、信じていいの。」
「高校のときですが、俺のスパイク全部拾われました。
 たった、一人でですよ。
 ジャンプは、4m、身長と腕を足して、6mはありました。
 多分、試合になると、
 このCMどころじゃないと思います。」
高井は言った。
「俺は、この倉田さんのサーブを、
 直接くらったただ1人の人間です。
 倉田さんがボールを打った途端、
 もうボールが目の前にあるんです。
 避けも、逃げもできない。
 腹を狙われたとき、アンダーの両手があったのに、
 そんなのものともせず、
 俺の腹にズドーンと入ってきました。
 太いバットで、
 思い切り腹を殴られたほどの衝撃でした。」
「うわあ~。ほんとかよ。」と平井。
 
「世の中広いな。こんな人が、
 人知れないところにいるんだな。」平井がいった。
「俺、怖くてたまらないけど、
 実戦でどんな試合をする人か見てみたい。」太田。
「ああ、オリンピック前に、
 1つの恐怖を乗り越えていけたら、
 俺たちのためにいいな。」小林。
 
さすが、全日本の選手である。謙虚であり、人間ができている。
洋子に関する高井、鳥居の言葉を全て信じてくれた。
大蔵は、それをうれしく思った。
 
 
(次回は、「いよいよ洋子の実力披露」です。)


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プリクラ2300・小峰剛三の巻「最後のセッ○ス」(後編)

さて、このお話しの後編です。
怜奈とユキエが、これが最後と思ってするセッ○スは、切ないですが、
ちゃんとハッピーエンドが、待っています。
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プリクラ2300・小峰剛三の巻「最後のセッ○ス」(後編)


プリクラ中だけの関係が、二人に出来ている。
「怜奈、行こう。」
ユキエがそう言って、怜奈の手を取って、ホールの周りの通路に出る。
通路の壁に、ユキエは、怜奈を押し付け、キスをする。
怜奈は、ユキエの肩に手をやる。
もう、ユキエの手は、怜奈のショーツの中に入っている。
怜奈は、このスピードセックスが好きだ。
怜奈は、辺りをはばからず、声を上げる。
「ああ、ああん、イっちゃう。あたし、早すぎよね。
 でも、イっちゃう。ユキエ、上手すぎるよ。
 あああ、だめ、ほんと、イく、イく、あああいっちゃう。」
怜奈は5分でイってしまう。
だが、正確には、5分だけではない。
プリクラにいるときから、
心は、どんどん高みへと昇っていたのだ。

今度は、ユキエが、壁を背にし、怜奈が、犯す。
ユキエのショーツもやはり、十分濡れている。
『ユキエも、今までずっと感じていたんだね。』
怜奈は思う。
ユキエのあそこを愛撫した。
ユキエはその端正な顔を、歪め、早くイかせてと懇願する。
「いいわ。イっても。」怜奈は、指を速める。
「ああああ。」とユキエは、首を振りながら、
「イっちゃう。あたし、イっちゃう。あああん、だめえ・・・。」
ユキエは、あっけなくイった。

このプリクラ専用クラブで、素顔を聞くのはタブーだ。
しかし、ユキエは聞いた。
「怜奈、あたし、怜奈のこと、本気で好きになったようなの。
 タブーだけど、1つだけ聞いてもいい?」
「いいわよ。あたしも、ユキエのこと本気で好きだから。」
「怜奈は、男の人?女の人?」
「聞いてもがっかりしない?」
「しない。約束する。」
「男。」怜奈は、言った。
「あたしは、女。」
「あたし達、男女なんだね。」と怜奈。

「怜奈。今度、2時間全部、セックスしない。
 そのとき、怜奈は、怜奈のその姿で、あそこだけ、
男の物がある設定で来てほしいの。」
「いいわよ。あたし、ユキエと結ばれたいから。」
「2時間立つ前に、わかれよう。あたし、自分に自信がないから。」
ユキエは言った。
「わかったわ。あたしだって、男の自分に全く自信がないの。」
怜奈が言った。
「素顔のままで、愛し合えたら、どんなにいいかしら。」とユキエ。
「ありえないわ。素顔のあたしは、絶対モテないから。」
怜奈は少し、悲しそうに言った。

二人が会うのに、1週間も待たなかった。
2日後の日曜日に、会った。
怜奈は、比較的清楚な水色のワンピースを着て、
メイクも控えめにした。
やってきたユキエも、同じく、木綿のピンクのワンピースだった。
メイクも控えめだった。

「怜奈、そういう大人しいのもいいね。」
「ユキエも、清楚でステキだよ。」と怜奈は言った。

二人は、女同士でも入れるラブホテルに行った。
入ってすぐにキスをした。
ユキエはもう燃えていた。
怜奈は、それに応えた。
怜奈の下半身は男だ。
股の下に、あれを回してきたが、
大きくなって、ショーツを押していた。

キスばかり長くしていた。
その内、お互いに体を触り合った。
「ああ、怜奈、可愛い、大好き。もう、たまらないの。」
「ユキエ、あたしだって、我慢できないで来たの。」
「怜奈は、柔らかいわ。
 可愛くて、たまらない。」
「ユキエ、あたし、今日は男なの。
 犯される覚悟はいい?」
「早く犯して欲しい。」
ユキエは、そこにしゃがんで、怜奈のショーツを脱がせた。
そして、怜奈のスカートを上げて、
すでに、隆々とした、怜奈の男の子を、口にふくんだ。
「ああ、ユキエ。あたし、感じるわ。」
「怜奈みたいな女の子に、こんなものがあると、あたし興奮する。」
ユキエの荒い息遣いを感じた。
「ユキエ、脱がして。」
「うん。」
ユキエは、自分も脱ぎながら、怜奈を、スリップ1枚にした。
ユキエも、スリップだけになった。

ユキエは、怜奈を抱いて、ベッドに運んだ。
ベッドで、体を合わせた。
二人で、体中を愛撫し合った。
ユキエは、愛液で、シーツを濡らした。

怜奈は、指で、ユキエの最も感じるところを攻めた。
ユキエは、悶えた。
大きな声を上げ続けた。
「怜奈、来て、お願い。」
「うん。行くわよ。」
怜奈は、ユキエに挿入した。
「あああ。」とユキエは声をあげた。
「あたし、バージンじゃないけど、初めてなの。」
とユキエは言う。
「あたしも、童貞なの。恥ずかしいけど。」
怜奈は、言って、体を動かしていった。
「ああ、これが、男の子なのね。」
「これが、女の子なんだね。」

怜奈は、どんどん感情が高まって、激しく突いて行った。
「怜奈、ステキ。あたし、幸せ。」
「ユキエ、感じてるのね。私もよ。」
「うん、すごい。もっと、犯して。もっと犯して。」
「いいわ。これでどう?」
怜奈は、激しく突いて行った。
ユキエは、身もだえした。
声が途切れ途切れになり、やがて、叫び声を発した。

「怜奈、イきそう、イくわ。イっちゃう。ああ、イっちゃう。」
「あたしも、イっちゃう。いっしょにイこう。」
二人は、体を震わせ、叫びながら、果てて行った。

ユキエは、満足の表情をして、そのまま、眠ってしまった。
ユキエに毛布をかけて、
怜奈は、服を着て、ソファーに腰かけ、
可愛いユキエの眠顔を見ていた。

怜奈が、プリクラで変身して、2時間まで、あと10分だった。
ユキエも、同じころであるはずだ。
『そうか。今日のセックスで、ユキエと怜奈の関係を最後にして、
 ユキエは、本当の姿をカムアウトする気だったんだ。』
怜奈は思った。

怜奈もそのつもりだった。
「怜奈」としての最後のセックスにする。そして、
ユキエに自分の本当の姿を、見せる覚悟でいた。

10分が経った。
ユキエは、寝ていたが、毛布の中で、元に戻った。
剛三は、男服になっていて、立ち去らず、ソファーで見ていた。


『ユキエは、そんな女の子だったんだね。』
元に戻っているユキエを見て剛三は思った。
ユキエは、180cmを越える背の高い人だった。
横にも、ぽっちゃりとしている。
顔立ちは、可愛いとは言えないが、剛三は、親しみを感じた。

ユキエは、眠りから覚めていた。
目を細く開けて、ソファーにいる剛三を見た。
『そうだったの。怜奈は、背が低い人だったんだ。
 そして、やせている。
 でも、眼鏡の奥の瞳がやさしい。
 年は、私より、少し上。
 モテる人ではない。
 きっと、自分はモテないと、劣等感を抱いて来た人だと思う。
 私も、劣等感の塊で来た。
 怜奈なら、あたしの気持ちをわかってくれるかも知れない。』

ユキエは、毛布を胸に当て、起き上がった。
「あたしは、『由紀恵』。漢字なの。怜奈、名前を教えて。」
「ぼくは、剛三っていうんだ。怜奈とは、似ても似つかない。」
剛三は、恥ずかしそうに笑った。
「服を着るから、向こうを向いていてくださる?」

由紀恵は服を着て、剛三の隣に座った。
「ビールでも、飲まない?」と剛三。
「ああ。いいわね。」
冷蔵庫から、ビールを出して、二人で、乾杯した。
「ぼくねえ、女性とこんなにゆったりした気持ちでいられるの、初めて。」
剛三は、言った。
「あたしもなの。仕事以外で、男性に面と向かって話せたことないの。
 だから、今、とても不思議な気持ち。」
由紀恵は言った。
「「怜奈と剛三さんは、見かけはまるで違うけど、雰囲気は同じ。同じ人。」
「ぼくも、同じ思い。由紀恵さんは、ユキエと同じ人。」

「例えばだけど、由紀恵さんは、ぼくと並んで歩くの、恥ずかしくない?」
「剛三さんが気にしないでいてくれたら、私も平気。」
「由紀恵さんは、思い切り背が高いから、
 ぼくは、かえって平気。」
「あなたが、平気なら、あたしも平気。」

二人は、見つめ合った。

剛三がにっこりした。

「由紀恵さんに出会うまで、ぼくは、38年も待った。」
「あたしは、剛三さんに出会うのに、36年も待ったの。」

二人は、目と目を合わせ、ほほ笑んだ。
「もう一度、乾杯しない?」
「ええ。しましょう?」
「乾杯!」

グラスのぶつかる音が、
二人を祝福しているように聞こえた。


<おわり>


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プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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