洋次郎物語⑤「小次郎登城の日」(新作挿入話)

小次郎の小倉藩「登城のようす」が書かれていませんでしたので、
新たに挿入話として、書きました。
これで、また、全編が長くなりました。すみません。
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洋次郎物語⑤「小次郎登城の日」(新作挿入話)


=時は、一月ほど遡る=

港には、小次郎を待って、藩の籠が用意されていた。
3人の家来が、降りて来る客を探していた。
国一番の剣豪として、その家来達は、
筋肉の隆々とした男ばかりを探し、小次郎には気が付かなかった。
小次郎は、船を降りてそのまま、賑やかな町の様子を見て回り、
茶店でうどんを食べた。
午後になり、小次郎は、例の派手ないでたちのまま、
小倉藩にぶらりと出かけた。

小次郎が大門の門番に、名を告げたとき、
門番は、けげんな顔で小次郎を上から下まで見て、
急ぐ風もなく、中に入っていった。

門番の言葉を聞き、城中は大騒ぎとなった。
「船客にはいなかったと聞いておる。」
「籠で迎えに出るのが礼儀であったものを。」
「天下一の剣豪であるぞ。失礼があっては、取り替えしがつかぬ。」

「それが・・。」と門番は、指南役の一人に言った。
「それが、派手な着物を着た、女のように見えました。
 いえ、一応男の身なりでしたが、あれは女です。偽者かも知れませぬ。」
「何?」ということになり、家臣や腰元たちは、いったん引き下がり、
指南役4人で、とりあえず出迎えることにした。

小次郎は中へ通され、玄関を通り、応接の間に通された。
そこに、4人の指南役がいた。
4人は、小次郎を見て、女に間違いないと思った。

4人を前に、小次郎は、礼をし、名を名乗り、
中条流の免許皆伝の証と安芸国の毛利の推薦状を渡した。
「改めますので、しばし、お待ちくだされ。」
筆頭剣術指南の小原雄之助は、書状をもって、
城代家老高津喜兵衛の元へ行った。

「書状は、どちらも本物であろう。」高津は言った。
「この頃は、他人の書状を盗み、本物と偽り、
 城で飲み食いを致す不届きものがあると聞きます。
 この者は、声も女に聞こえ、女のように細く、
 天下無双の剣豪には、とても見えませぬ。
 男子である佐々木小次郎に女が成りすますは、大胆不敵、
 どういたしましょう。」小原は言った。

「昨今の偽物がはびこる事情を話し、
 はなはだ失礼ではあるが、本人かどうかを確かめたい。
 そう言って、指南役4人が剣の相手をしてみてはどうだ。
 偽物なら、すぐにわかるであろう。」
「は、そういたします。」
「殿は、無類の武術好きだ。試合は、殿にも見せよう。」
「はい。相手の腕は、初めの一打で分かりまする。」小原は言った。

試合は、奥の間にある白い砂利を敷き詰めた中庭で行われることになった。

小椅子が4つ用意され、他の指南役3人に3つ、対面の小次郎に1つ。
筆頭指南の小原は立って審判との風。
やがて、座敷に城主実光が表れ、隣に家老高津がいた。
皆、深々と礼をした。

3人の指南役は、小太りの島田喜平、背が高く細身の大杉左門。
その隣に、中肉中背の松岡平八がいた。

小次郎が見る限り、3番目の松岡平八が、ずぬけて強い。
筆頭指南役の小原は、政治力でその座に就いたのだろう。
松岡よりもはるかに弱いと見た。

小次郎は、武者修行の途中、「己を弱く見せる法」というのを学んだ。
小次郎は、それを使っていた。

初めに、小太りの島田喜平が対した。
島田は、すでに小次郎を偽者と見ていた。
島田は、木刀を持った。小次郎は、背の長刀を抜かぬとして、
無手で対した。

城主実光は、剣術8段の腕前だった。
「高津、どう見る。」実光は聞いた。
「島田の1打で、終わるでしょう。」
「それでは、つまらぬな。」と実光は、笑った。


「はじめ!」の声がかかった。
島田は、この一刀で奴の化けの皮をはがしてくれるわ。
そう思い、小次郎を見て、にやりとした。
正眼の構えから、一気に「突き」に出た。
島田の木刀が、首に来たとき、
小次郎は、避けず、片手で、その剣先をガチと握った。
そして、しゃがむと同時に、島田の木刀を両手に持ち、
島田の金的を木刀の末で、ぐいと押した。
島田は、「うぐっ。」と声をあげ、下半身を抑えて、地面にうずくまった。

「あはは。小次郎もやりおるわ。奇襲作戦じゃの。」
と実光は、笑った。
審判の小原は、しぶしぶ「佐々木小次郎殿」と声を上げた。

次に出て来たのは、恐ろしく背の高い大杉である。
「佐々木殿。我には、奇襲は効かぬぞ。」と大声で言い、
不適な笑みを浮かべていた。

「はじめ!」の合図。
大杉は、背の高さを活かし、上段の構え。
息を吸い、大きな一歩を踏み出し、勢いをつけて、木刀を降ろしてきた。
小次郎は、一歩進み、腰から上半身を90度前に曲げ、
このとき、大杉のミゾオチに、強烈な拳を入れた。
目標を失った大杉は、「うっ。」と声を上げながら、
小次郎の背の上を流れた。

大杉は、自らの勢いで、小次郎を越えて地面に落ち、
そのまま動かなくなった。
「大杉、どうした、起きよ。」と審判の小原は言った。
「無理ですな。大杉は佐々木殿の拳をミゾオチに喰らい、
 気絶しています。」松岡が言った。

「あははは。」と実光は、またもや大笑いをした。
「我が藩の指南役が、2人とも、女の奇襲作戦で負けるとはな。
 これは、松岡との対戦が、見物であるな。」
「は、そのようで。」と家老は言った。

次は、最強と思われる、松岡平八である。
松岡は、木刀を持たずに、腰に刀を差したまま出てきた。
松岡ほどの剣客になると、相手を見ただけで、その強さがわかる。
前にいるのは、弱々しい娘である。

松岡は、落ち着き払っている。
「佐々木殿。貴殿が佐々木小次郎なら、
 有名な『燕返し』を見せてくれぬか。
 我も真剣で勝負を致す。佐々木殿も真剣でなされい。
 命を失うは、覚悟の上。」
松岡は、この言葉で、偽小次郎は怖気づくと思った。
逃げるかも知れぬ。

目の前の娘は、
「剣客にとって、秘剣は命に等しい。
 その秘剣を見せろと申されるのか。」
その口のうまさで、今まで戦わず、
小次郎に成りすまして来たか。
松岡は、にやりとした。
「拙者は、命を覚悟と申したはず。」

「そこまで申されるならば、拒むことはできませぬな。」
と、弱い偽者が言ったのである。
松岡は、偽小次郎が、どうこの状況をかわすか、楽しみに思った。

「はじめ!」の声がかかり、
松岡は、ゆっくり刀を抜いて、正眼に構えた。
「私は、居合でござる。よろしいか。」と小次郎。
「承知。」と松岡。

このとき、小次郎は「己を弱く見せる法」を解いた。
余裕で臨んでいた松岡は、はっと顔色を変えた。
自然体で構える小次郎から、強烈な威圧感を覚えた。
そして、背筋にぞっとする恐怖の旋律が走った。

まさか、本物か・・。

本物の小次郎に、「秘剣を所望」と言ったのならば、
それは、この上ない無礼であり、非礼の極みである。
秘剣は、剣客にとって、命と同じものであるからだ。

「おい、松岡が震えているのか。」と島田は、隣の大杉に聞いた。
「松岡に限り、武者震いでござろう。」大杉は答えた。

松岡は、小次郎に、一刀の元に切られるイメージしか湧かなかった。
恐い。恐くてたまらぬ。
松岡は、幾多の後悔の後、命を失う覚悟をした。
同時に、相手は、本物の佐々木小次郎であることを確信した。

「ままよ。」松岡は捨て身とばかりに、猛烈な突きに出た。
小次郎は、一歩下がり、抜いた刀で、
横一文字に、松岡の刀の先3分の1を切り、
返す刀で、残り3分の一を切った。
間髪入れず、上から下への刀で、
松岡の残った刀身を切り、
下から上への返す刀で、松岡の刀のツバを切り飛ばした。
松岡の指を切らぬよう、紙一重の見切りである。

そして、驚きで固まっている松岡の喉元に、刀を向けた。
その全てが、一瞬の間に行われ、誰もが、小次郎の剣を目で追えなかった。
「ここで、相手の喉を刺せば、燕返しの終わりでござる。」
小次郎はそう言って、刀を背の鞘に納めた。
松岡は、驚愕にうち震えていた。
未だ、これ程の剣を見たことがない。
天下一の剣と己の剣では、これ程の違いがあるのか。

「参りました。
 剣客に対し、命に等しい秘剣を所望するなど、無礼の極みでござった。
 申し訳ござらぬ。どうかお許し下あれ。」
松岡は、深く礼をした。

「恐るべき剣。よいものを見せてもろうた。
 これほどの者が、二人といては、かなわぬ。
 その者は、佐々木小次郎に相違ない。
 指南役の4名。余の判断に間違いはないな。」実光は言った。
「はは。」と4人は、頭を下げた。

だが、4人の内3人は、小次郎に敵意を抱いていた。
最後まで小次郎に敬意を払ったのは、
松岡平八一人であった。

(次回は、洋之助物語⑥『決闘への作戦』です。)


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洋之助物語④『紗枝と結ばれる』

洋之助物語④『紗枝と結ばれる』


洋之助は、ムサシの待っている茶屋に戻って来た。
「どうだった、あの女は。」
「ムサシ、驚くなよ。あの女は、女装した小次郎だ。」
「え?佐々木小次郎か?女ではなかったのか。」
「女装した男だ。あの姿で、男と睦み合っていた。
 声も何もかも女だった。」
「何もかもとは?」
「男の証しがあり、男であることに間違いはない。
 だが、筋肉が女の物だ。
 天下の剣豪なら、隆々とした筋肉があるはず。
 だが、小次郎の体は、細く華奢、女と寸分違わぬ。
 おまけに、未発達の乳房があった。」

「そんな男がいるのか。」
「ああ、1000人に一人は、女の体質を持った男がいるという。
 女の筋肉は、鍛えれば、細いままで、男並みの力を出せる。
 細い体で、米俵を2俵を肩に担ぐ女がいるだろう。」

「で、洋之助は、小次郎とやったのか。」
「ああ、小次郎に燕返しをさせた。
 神業とも言える速さだ。剣が見えぬ。」
「洋之助には、見えたのだろう。」
「まあな。」
洋之助は、燕返しの剣さばきをムサシに教えた。

「恐ろしい剣だな。隙があるとすれば、剣を縦に切り降ろしたその一瞬か。」
「さすが、ムサシだな。俺もそのとき、蹴りを入れた。
 奴の俺への殺気は半分。殺気が全開すれば、俺も負けるかも知れない。
 しかし、あれほど女なら、城でやっていけぬと思った。」
「詳しく言ってくれ。」
「ほんの少しの動作も女だ。俺に男言葉を使っていたが、
 女丸出しだった。
 今、小倉藩の剣術指南だが、あれでは、やっていくのはむずかしい。」

「洋之助の読みを少し長く言ってくれ。」
「いくら強くても、藩には対面がある。
 御前試合などは、剣術指南が審判をする。
 そんな場に、小次郎は出せぬ。
 家来は、女のような小次郎を内心バカにしているだろう。
 重役たちは、小次郎を嫌い、追い出したいだろう。
 だが、大義名分がいる。
 女のようだ、だけでは、追い出せぬ。
 そこで、ムサシの登場だ。」

「どう登場する。」
「小次郎にムサシと決闘をさせる。
 小次郎が負ければ、それでよし。
 ムサシに勝てば、天下一の剣客として、
 女のようだろうがなんだろうが許す。
 天下一の剣豪がいるとなれば、城の名が上がるからな。
 小次郎がいる城など攻めぬ。小次郎一人に百人はやられる。」
 ムサシ、どう思う。」
「俺は、小次郎を国一番の剣豪と思うて来た。
 だが、いくら女のようだとて、それで小次郎を嫌うとは、気に入らん。
 人それぞれ生い立ちがあり、事情というものがある。」
「さすが、ムサシだな。」

洋之助は、ムサシと話しながら、ピュ、ピュと何かを投げる。
これは、密偵に投げているのである。
密偵は2人ばれれば、引き上げることになっている。
3人もばれれば、足が出るからだ。

小次郎の方は、密偵が少ない。
その行動が、すでにばれているからだ。

廊下を荒々しく小倉藩筆頭剣術指南の小原雄之助が歩いていた。
小次郎の部屋をバーと開けて、そこにいた付き人の女に、
「小次郎はまた外出か。もう何日になる。」
「10日でございます。」
「ふん」といって、雄之助は、ある部屋に入った。

そこには、重役会議のように、城のお偉方が5人いた。
「小次郎ですが、今日で10日外出だそうです。
 密偵の中に、小次郎が女の姿をして、
 男と抱き合っているのを見た者がいます。」
「もはや、これまで、ということですな。」伊藤。
「大儀ですが、密偵によりますと、
 この城下に今、宮本ムサシが来ているようです。」
 ・・・・・・。
こうして、お偉方の話し合いは、洋之助の予想の通りになった。

夜になり、紗枝は、夕月を風呂に入れた。
夕月の薄い肩に湯をかけながら、紗枝が、
「まあ、夕月は、あそこに毛がないのね。」と言った。
「はい、顔に髭がありません。脇の下にも毛がも、ありません。
 眉までが、女のように細く、色が薄いです。
 大人になったら生えると思いましたが、未だに生えません。」
「ところで夕月は、何歳なの?まだ聞いていなかったわ。」
「何歳に見えますか?」
「17歳か18歳。」
「17歳です。」と夕月は、嘘をついて、少しいたずらな顔を湯に映した。
本当は、21歳である。

夕月を風呂からあげて、体を拭き、白い寝間着を着せた。
紗枝は、さっと風呂に入り、夕月の横にならんだ。
夕月の髪を梳かし、顔に薄く白粉、唇に紅を差して、
目許に赤を入れて、頬紅を入れた。
夕月は、化粧で女になるときが、もっとも興奮する。
夕月は、股間のものが大きくなるのを、太ももではさんで、耐えていた。

夕月を美少女に仕上げ、紗枝自身は、雑な化粧をして、
夕月にたっぷりと鏡を見せた。
夕月の息がわずかに荒くなって行く。
「女でも、これほど可愛い子はめったにいない。」
紗枝は、後ろから、夕月の頬を引き寄せ、口づけをした。
たっぷりとした。
そして、布団の上に連れて行った。
夕月の上に紗枝がのって、胸をすわせた。
「女は、男と違うでしょう。」
「はい。」
夕月は、女の体の柔らかさに驚いていた。

紗枝は、夕月の胸を開いて、そっと方々に口づけをした。
その内、夕月の乙女のような小さな乳房をすい、
可愛い乳首を噛んだ。
「ああ。」と夕月はのけ反った。
「感じるのね。」
「はい。」
「ここは、女なのね。」
そう言って、紗枝は、夕月の乳首を何度も愛撫した。
「ああ、紗枝さま、許して。」
「まだ、許して、あげない。
 夕月が、身も心も女になるまで・・。」

夕月は思っていた。男との行為は早く終わるが、女のそれは、
少しずつ、何倍もゆっくりと進む。
紗枝の唇が、夕月の太ももにきたとき、
「あああ、紗枝さま。あたし、耐えられませぬ。」
「もう少しで、許してあげるわ。」
夕月はあえぎ、その声がドンドン可憐な少女のようになってくる。
紗枝は、それに萌えた。

紗枝は夕月の脚を受け身の女のように開いて、
乗ったまま、夕月の男のものを自分の女の部分に入れた。
それは、柔らかい感触で、夕月を包んだ。
紗枝が腰を動かす度、
ずんずんと快感が突き上げて来て、
夕月は、身も心も女になっていくのだった。

「紗枝さま。あたし、どんどん女になっていきます。
 ああ、女になっていく。もう、男にはもどれない。」
「いいの、それでいいの、夕月は、女なの、男を捨てるの。」
「紗枝さま、イってしまいそうなの。
 あたし、イってしまうわ。いやいやいや、ああああ・・。」
夕月と紗枝は、激しく体を動かし、
二人そろって、快楽の彼方へいった。

(次回は、洋之助物語⑤『小次郎の登城』です。
 新しく、書き下ろしました。)


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洋之助物語③「小次郎の身の上」

少しえっちなところがあり、ここだけに投稿いたします。
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洋之助物語③「小次郎の身の上」


紗枝は、小次郎を女と見ていたので、
汗をかいている小次郎の体を、濡れた布巾で拭いた。
その内気が付き驚いた。娘に胸がなく、下半身に男の証しがあった。

その内娘は、ぼんやりと目を開けた。
小次郎ははっとして、
「あの、私の体をご覧になりましたか。」と言った。
「ごめんなさい。知らなかったものだから。」紗枝は言った。
「いえ、構いません。家の中にまで入れてくださり、ありがとうございます。」
「お名前は?」
「それは・・。」
「娘名前でいいの。」
「夕月と名乗っています。」
「では、これからあなたを夕月と呼んでいい?」
「はい。女のときは、そう呼んでください。」
「あたしは、紗枝です。」

紗枝は、小次郎を少し抱き起し、冷たい水を飲ませた。
小次郎は、未だ会ったことのない、母の面影を紗枝に見ていた。
いつか誰かに話したかった。
「あのう、今、お忙しいですか?」
「暇ですよ。」(嘘である)
「それなら、身の上話をしてもいいですか。
 私が、いい人間か、悪い人間か、言って欲しいのです。」
「どうぞ。」紗枝はにっこりした。

「私は、3歳のとき両親を亡くし、冨田勢源という武道家に引き取られました。
 師匠は、短剣使いの達人でした。弟子は、私一人でした。
師匠は、私を天才だと言ってくれました。
 ところが7歳のときです、風呂の後、師匠の寝室に呼ばれました。
 そこに賄いの婆様がいて、私に化粧をし、髪を真っ直ぐに梳かし、
 私に女の着物を着せました。
 そして、師匠は私を布団の中に入れ、方々をなでまわし、
 最後には私の男の証しを撫でました。
 私は、嫌だ、嫌だと言って泣きました。

 ところが、それが毎日続き、10日も経たぬうちに、
 私は女になって、男に抱かれることに、喜びを感じるようになりました。
 とくに、化粧をされるとき、まるで女になっていく自分に、
 胸をときめかせました。

 師匠に抱かれることも、喜びになりました。
 師匠が男の証しをくわえることも、
 私が、師匠の男の証しをくわえることも、喜びになりました。

 私は、稽古の時間以外は、女として過ごしました。
 婆様が、いろんな女の所作や話し方を教えてくれました。
 こうして、3年も経つうち、私は、すっかり女になりました。

 しかし、10歳になったとき、これではいけないと思いました。
 師匠は、「わしに勝ったら、自由方面にしてやる。」と言って、
 私の免許皆伝の書を、先に作りました。
 私のやる気を高めるためだったのでしょう。

 私は、ある日、短剣では、絶対に勝てぬと思い、長剣で戦いました。
 すると、勝てたのです。
 師匠は私を(女として)手放すはずはないと思い、
 師匠を縄でしばり、
 免許皆伝の証と、いくらかの師匠のお金と、女の着物とをもって、
 稽古着のまま、逃げました。

 その内、森の中に木こり小屋があったので、そこのおじさんの世話になりました。
 おじさんは、私が男だと言うと、「なんだ、残念だな。」と言っただけで、
 私に何もしませんでした。
 女になれと言われてもいないのに、私は女の成りで、1日を過ごしました。
 女としての立ち居振る舞いしかできなくなっていました。
 その森で、私は一人で修行をしました。

 そのうち、おじさんの家を出て、武者修行の旅に出ました。
刀を背に下げ、袴を履いていましたが、女に見られました。
 でも、どんな相手にも、負け知らずでした。
私は、自分に自信を持ちました。

 私は、師の免許皆伝の証がありましたので、小倉藩の剣術指南になりましたが、
 歩いても、話しても、仕草も声もどうしても女が出てしまいます。
 このため、家臣たちにバカにされ、辛い日々を過ごしています。
 そこで、「用がある」といっては、城を抜け出し、女の身なりをして、
 羽を伸ばしています。
 多くは、女として、茶店の手伝いをしています。
 それが、一番幸せなときでした。

 私の罪は、私を愛してくれた男に、身分を知られるはまずいと思い、
 ひとときでも殺そうとしたことです。ですが、不思議な剣士がやってきて、
 彼の人を逃がしてくれました。その剣士は、天狗様だと名乗りました。
 その剣士は、私にもう強くならなくてもいい。剣を捨てて女なれと言いました。
 その剣士に腹を打たれていて、ここまでなんとか来ました。
 そのとき、紗枝さまが助けてくださいました。」

「そう。ようく分かりました。
夕月は、何も悪くないわ。その不思議な天狗様は、
夕月の守り神だったのかもしれない。」紗枝は言った。
「そうですね。武者修行で、不敗であった私を、
 赤子をあしらうように負かしました。
 その人に、始終温かいものを感じました。」

「夕月は何を迷っているの。」
「男子として生まれながら、まるで女のようになってしまいました。
 これは、親不孝でしょうか。」
「女の子が、間違って男として生まれたの。
その男の子が、元の女の子に戻りたいと思うのは自然です。
それに、夕月の胸に、未熟ですが、少女のような乳房がありました。
神様の、思し召しでしょう。」

紗枝は言った。
「あたしね、独り身でしょ。わけがあるの。
 男が嫌いなの。夕月みたいな、まるで女の子みたいな男の子が1番好きなの。
 だからって、男の成りはしませんけどね。
 ね。夕月は、男役の女は好き?」
「あ、それは、女性の経験がありませんからわかりません。」
「そうね。後で、試してみても、悪くないかもね。」
紗枝は、やさし気に笑った。

(次回は、「紗枝と結ばれる」です。)


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プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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