日本カリスマ美容師チャンピオン大会<最終話・その2>

日本カリスマ美容師チャンピオン大会<その2>

   =1時間という制限時間の中で、修は、なんと靴から作り始めます=


「はい、250万円。」
と修は、500万円の半分を有香に渡した。
有香は、目を丸くした。
「だって、修さんにくれたお金じゃない。」
「相棒と山分けだよ。」
「そんな。いけないわ。私の力じゃないもの。」
「じゃあ、聞いてね。
 このお金で、有香は、有香で、気に入った布や、皮を買う。
 それを、自分だけのコレクションにする。
 有香に技術がついたとき、有香はそれを使う。
 有香がいいと思った素材は、きっとすごく高いからね。
 有香は、それを見分ける目を、すでに持っている。
 250万なんて、すぐなくなっちゃうよ。」
「修さん・・・。」
有香は、修を見つめて、目を潤ませた。

当日となった。
渋谷にある2000人収容の大ホールは、満員だった。
夜、7時からの開演だ。
お茶の間では、とくに若い人が家族を説得し、
カリスマ美容師チャンピオン大会のチャンネル権を得ていた。

4人のカリスマ美容師と修。
修は、1番人気であるので、中央にいた。
美容師たちは、それぞれ、モデルの服を選ぶため、
20着ほどのドレスをならべ、靴も20足ほど。
その真ん中で、修は、まるで工房がそのまま引っ越して来たような設備だ。
布が、300反ほど。靴の皮も300枚ほど。
そして、靴の作業場と、使い込んだ服の作業台。
一般の美容室のような客用の作業椅子はなく、丸椅子が1つ。
そして、有香。有香は、自分の好きなスタイルにエプロンをしていた。
有香の服のセンスがよく、美少女であり、それだけで、観衆の目を引いた。

美容師たちは、皆、スタイリッシュな服に身を包んでいたが、
修だけは、いつもの白い作業着にエプロンをしていた。

「なんだ、あの真ん中の人。一人だけ場所とってるよ。」
「まさか、服を作ったりする気じゃないだろうな。」
「カリスマの上をいくウルトラ美容師よ。」
「へえ、あれが。なんか、こけおどしって感じだな。」
と、そんな声が多い。

美容師の背面には、それぞれ、大きなスクリーンがあり、
美容師それぞれの動きを、5台のカメラで、会場のみんなが見られるようになっている。

北九州の中居雄一は、修のコーナーを見て、助手の女の子に言った。
「服をここで、作る気かな。」
「そうですよね。ドレスの棚がありません。」
「1時間だよ。不可能だ。メイクやヘアは、どうするんだ。」
「そうですね・・。」

北九州、名古屋、仙台の美容師たちも、ほぼ同じ会話をしていた。
優勝候補である大阪の佐伯忠は、
修に闘志をむき出しにして、助手の女性に言った。
「見て見ろ。ウルトラさんよ。がっかりさせんなよ。
あんな、こけおどしで、注目を集める気だろうが、
 10分もすれば、馬脚をあらわすさ。
 全国放送だ。これで、ウルトラもおしまいだな。」

やがて、7時になり、司会の年配の男性、若い女性が舞台に来た。
会場、待ってましたのすごい拍手である。

「え~皆様、お待ちどうさま。
 本日は、カリスマ美容師と言われる方々がどれだけすごいか。
 女性が、どれだけ美容によって、美しくなれるか。
 それを、見ていただくことが、我々の願いです。
 
 では、日本の各地で、カリスマ美容師ナンバー1と言われる方々を
 お招きしましたので、ご紹介します。」

 一人ずつ、北九州から順に、美容師が紹介された。

「それから、本日は、特別参加の美容師さんがいます。
 カリスマ美容師の上をいくというウルトラ美容師・高杉修さんをお招きしました。
 若い方で、ウルトラ美容師の名を聞かぬ方は、恐らくおられぬことでしょう。
 ここにいらっしゃるのが、正真正銘ご本人です。
(会場はすごい拍手だった。) 
さあ、一体、ウルトラ美容師さんは、どんな美容をなさるのでしょう。
 今日の2つめの、お楽しみです。」

そのあと、審査員の紹介があった。
東京の大畠賢三は、審査員になっていた。

舞台に、5人のモデルが出て、横に並んだ。
みんなプロではない。一般から募集した女の子だ。
全員、背が160cmほどで、白のシンプルなワンピースを着ていた。
髪は全員、肩までのストレートで、もちろんノーメイクできている。
あえてか、可愛いとは言えない、標準的な顔立ちの女の子が選ばれている。

「この審査は、美容師があらかじめモデルを選ぶことができません。
 これから、モデルさん達に、美容師さんのお名前のある札を引いてもらいます。
 それが、各美容師さんのモデルさんになります。」
司会は言った。

「はい。決まりましたね。モデルさんは、美容師さんのところへ行ってください。
 では、今から開始いたします。時間は、1時間です。1秒でも越えたら、
 失格になります。
 では、スタート。」

観客は、期待に胸を膨らませていた。

「参ったな。」と北九州の中居雄一は、助手の女の子に言った。
「一般の女の子が来るとは思わなかった。
 プロが来ると思って、服はLとLLしか持ってこなかった。」
「Mが、一つだけありますが。」と助手。
「どれ。ああ、参ったなあ。これ、紛れ込んだ奴で、
 俺が、選んだものじゃない。
 だか、これで行くしかないな。」
「そうですね。」

「足は、いくつ?」とモデルに聞いた。
「23.5です。」とモデルの子は言った。
「うへー。24までしかないよ。」

これと同じことが、名古屋、仙台の美容師のところで起こっていた。
大阪の佐伯忠だけが、Mサイズも想定していた。
「あはは、他のところは焦っているぞ。
 これで、優勝は、いただきだな。
 ぶかぶかの靴と服では、話にならん。
 ウルトラは、どうだ。」佐伯は言った。
「それが、靴を作っているようです。」
「なにー!」と佐伯は叫んだ。

修は、モデルを、いつもの丸椅子に座らせた。
「えー、お名前は?」と修は、モデルに聞いた。
「吉田沙織です。」
「そう。有香。沙織さんを花に例えるなら何?」
「清々しい方なので、朝顔かな。」有香は言った。
「同感。じゃあ、朝顔で行こうね。
 色は、有香?」
「あけぼの色なんてどう?」
「同感。それで行こう。
 有香、皮を選んで。
 沙織さん、脚は、23.5だね。」
「はい。わかるのですか。」
「うん、わかるんだよ。」修は、沙織ににこっとした。

有香は、明るい薄紫の皮を選んできた。
その皮を見て、修は、有香に、にこっとした。
(有香は、わあ~と心で飛び上がった。)
修は、靴作りのコーナーに座り、靴を作り始めたのである。


■次回予告■

チャンピオン大会のクライマックスです。




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プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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