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星野ヶ丘野球部<第2部>④「霞ヶ丘・予選第1試合」

最終回ですが、1話で書けませんでした。
次の後編では、書きたいと思います。

============================ 

<第4話> 「高山160キロ披露」最終回・前編

8月中旬の甲子園本大会に向けて、地区予選が始まった。
試合は、市営球場で行われた。
霞台高校は、県の8強に入る白金高校との第1回戦である。
白金は、多人数の男子応援団と、チアガールを抱えていたが、
試合に来たのは、3人の応援団だけだった。
一方、霞台は、応援団もチアガールもいなかったが、
学校から、100人の応援が来ていた。
そして、その100人に紛れて、星野ヶ丘の野球部が全員来ていた。

「応援団が3人か。白金をぎゃふんと言わせてもらいたいな。」
川村が、隣の小林に言った。
「高山が、初めから160をぶっ放すとは、思えない。
 高山が、いつそれを見せるかだな。」
小林は、いった。

白金は、No.2のピッチャーを出していた。

試合は、進んだ。
高山は、140キロほどの球を、絶妙なコントロールを使い分け、
キャッチャーの木村の指示の通り、ドンピシャと投げる。

「木村のリードは、いいな。」吉川監督が言った。
「打たして捕る。ピッチャーの負担を軽くしてます。
 見事ですね。」洋子は言った。
「ああ。決勝で会いたいものだ。」吉川は言った。

霞台の守備は、確実だった。

霞台に強打者はいない。
みんな小柄の選手で、彼らはバットを短く持ち、
ゴロしか打たない。
ゴロも、数打てば、安打になり、次にすかさずバント。
そのバントに打者は、ヘッドスライディングでセーフを取りに行く。
その結果、6回にやっと1点を取った。
白金は、未だ0点だった。

白金の選手たちは言っていた。
「向こうは、なりふり構わずだな。」
「ああ、強打者はいない。ピッチャーは、直球だけ。
 楽勝だな。」
「だが、不思議と打てねえ。」
「キャッチャーが、いいんだろうよ。
 だが、それも限界だ。そろそろ、本気出すか。」

本気を出して臨んだ7回も、白金無得点。
8回の表。
白金の攻撃。それも、無得点。

8回の裏である。霞台の攻撃。
ここで、追加点を許せば、白金は窮地に追い込まれる。
白金の監督はやっと立ち上がって、ピッチャーの交代を告げた。
エース・ピッチャーの登場だ。

「遅いんだよ。」と見ていた川村は、言った。
「木村は、やるなあ。」と小林が言った。

白金のエースピッチャーは、簡単に霞台を3者凡退にした。

いよいよ、9回。白金の攻撃。
ここで、1点取れなければ、白金の負けである。

打順は2番からと、絶好である。
「いいか、お前達。1回で敗退するつもりか。
 ピッチャーの球は、速くない。
 よく見て、必ず塁へ出ろ。」
白金の監督は、ここで、やっと危機感を持ったのだろうか。
初めての喝を与えた。
「はい!」と3人の選手は言った。

2番打者が、バッターボックスに入った。

「ここで、160を放るかな。」小林がいった。
「いや、俺なら、150だ。
 140で投げて来たんだ。150で、十分速い。」
川村は言った。

木村は、ど真ん中150のサインを出した。
高山は振りかぶった。
投げた。
2番打者・江口は、目を見張った。
後半、球が、ギューンと伸びた。
『ウソだろ。』
見送り。
第2球目。
ど真ん中150のサイン。
150の球が来た。
江口は振ったが、完全に振り遅れ。
3球目。ボールにかすりもせず三振。

霞台の応援の100人は、湧いた。

「おい、球が速くなった。150は、あるぞ。」
江口は、次の佐伯に告げた。
「ほんとかよ。」佐伯は言った。
140の球に見慣れて来た佐伯も、150の前にあえなく三振に終わった。
白金の連中は、この時となり、やっと緊張で、固まった。
4番の神田が、打てなければ、負ける。

「おい、相手は霞台だぞ。どうしてこんなことになったんだ。」
選手の一人が言った。
「霞台を甘く見過ぎたんだ。霞台なら、いつでも、2点3点を取れると思っていた。
 俺たちも監督もだ。」
「それが、ずるずる9回の表に、やっと気が付いたのか。」
「8回のピッチャー交代なんか、何にもならねえ。」
「神田がホームラン打てば、振り出しだ。」
「そう簡単にホームランが出るかよ。」

チーム全員、『神田、打ってくれ。』と祈っていた。

「160、出るかな。」と小林。
「俺なら、出さない。最後の1球だけだ。」と川村。

木村のサインに、高山は、うなづいた。

神田は、思っていた。
『150の球を、6球見た。俺には、それで、十分だ。』

高山は、振りかぶった。
内角低目、150のサイン。
球が、その通りに飛んで行った。
カーン。
わあーという声。
高く上がったが、ファウルラインの外だった。

「川村どうする?」と小林。
「同じサインだ。」と川村。
「フライを打たれたぞ。」小林。
「だから、なおさらだ。」川村。

木村は、同じサインを出した。
4番バッター神田は、外角高めを予想していた。
フライを打たれて、同じところに投げる度胸はあるまい。

しかし、次のボールも同じ内角低めに来た。
「何!」
予想を外れ、神田は、思わず見送った。
ツーストライク。

霞台の応援は、息を殺して、見ていた。

神田は、次こそは、ど真ん中と踏んだ。

木村のサイン。高山が、うなづく。
高山が、振りかぶった。
投げた。
『よし!予想通り。ど真ん中なら打てる。』
神田は、ボールを見た。そして、
『まさか!』と心で叫んだ。
神田の見たボールは、途中から信じがたい伸びを見せ飛んで来たのだ。
神田は、振ったが、完全に振り遅れ、ボールはキャッチャーのミットに収まった。

「ストライク!バッターアウト。試合終了!」の審判の声が響いた。

うおおおおとナインが集まって来た。
応援の100人が総立ちをして抱き合っていた。
星野ヶ丘の全員が立って、拍手をした。

「地区予選決勝は、霞台とですね。」洋子は言った。
「今日は、木村君が、光ったね。」吉川は言った。

「霞台と当たれるよう、俺たちも頑張らなきゃな。」と小林。
「ああ、俺は、打倒木村だ。」川村は言った。

二人は、霞台のベンチの前で、喜びを分かち合う部員達を、
同じ喜びの笑顔で、見ていた。



■次回予告■

最終回後編です。
いよいよ予選決勝、星野ヶ丘と霞台の試合を、
書きたいと思います。
読んでくださると、うれしいです。
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ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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