<介護日誌> 第4日 「忘れてもいいよ」

<看護日誌> 第4日 「忘れてもいいよ」


今朝、起きたときから、母が片頭痛を訴えました。
「左目の奥が痛いの。我慢できない。」
左目から、涙が出て来ていました。
可哀相にと、私は、思いながら、どうしようもありません。

「朝ごはんを食べたら治るかも知れないよ。」
と私は、母をなだめすかし、朝食を食べるように言いました。
その間、母は、目のところを手で押せて、
ほとんど食べようとしません。
食べることが、母の最大の楽しみだというのに。

私は、思案に暮れ、その内、
自分が痛み止めの薬(イヴプロフェン)を持っていることを思い出し、
これを、呑ませていいだろうかと迷いました。
しかし、母は、病院でも薬をたくさん呑んでいます。
呑み合わせで、害になるかも知れません。
そこで、病院に聞いてみることにしました。
しかし、そんな早い時間に病院は、開いていそうもありませんでした。

母は、今にも泣きそうになっています。
私は、老人や子供が泣いているのに、昔から耐えられません。
ままよと、2錠呑むべき痛み止めを、1錠だけ呑ませました。

「母さん、30分したら、効いてくるからね。」
と母を励ましました。
2分ほどして、
「もう、30分、たったかい。」
と母は、効きます。
「まだ、もう少しだけだから、我慢して。」と私。
また、2分ほどして、
「30分は、まだなの?」と母。
これを、15回ほどくり返しました。

そして、ついに30分です。
「ああ、急に楽になったよ。」と母が言いました。
「よかったね。これから、どんどん痛くなくなるよ。」
「ああ、やっと生きた心地がする。」
そう言って、母は、食べ残した朝食を食べました。
今朝は、私ががんばって作った、玉子焼きがあったのです。

10時を過ぎて、病院の先生に電話が通じました。
市販の痛み止めを呑んでもいいということでした。
これで、安心。

「Jちゃんがいないと、わたしは、生きていけないよ。」
と、母が言います。
「母さんがいないと、ぼくは、この世にいないし、
 生きてもいけなかったよ。」と私。
「Jちゃんのオムツを取り換えたことなんて、覚えていないよ。」
「忘れちゃったの?」
「ああ。」
「でも、ぼくが母さんの子だということは、わかる?」
「それは、わかるよ。」
「どうして?」
「私に、顔が似てる。」
「そうだね。」
「Jちゃんは、風邪を引くと、2週間は学校に行かなかったよ。
 私は、先生に何度も相談に行ったっけ。」
「母さん。そのことは忘れていいよ。」
二人して、また笑いました。

母は今、お薬が効いて、安らかに眠っています。
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ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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