スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

GID事務主査・江崎陽子①「カムアウト」

やっと新作を投稿します。
今度のお話は、全くのフィクションではありません。
そのため、少しシリアスです。全4回で終了します。
読んでくださると、うれしいです。

============================

江崎陽子は、28歳。
小学校の事務室の主査である。
つまり、県の職員であり、事務室の長である。

江崎陽子の本名は、江崎陽太。
陽子は、性同一性障害だった。
今、陽子をみて、男性と思うものは、まずいなかった。
美貌であり、声も完全な女性であった。
背は、162cm。
中学1年のときから、ホルモン治療を受けていて、
胸があり、ピップも女性並みにあった。
声は、少年の声であったが、
女性の声に聞こえように、
メラニー法の訓練を受けた。

事務主査は、3年で学校を異動することが多い。
もう2つの学校を歴任した。
初めの学校では、自分のGIDを校長以外秘密にしていた。
次の学校でも、秘密にした。
だが、今度の学校では、全職員、全校児童にカムアウトしてはどうかと考えていた。

そのころ、ある女性歌手が、GIDであることをカムアウトした。
そして、もう一人、あるファッション・モデルがGIDをカムアウトした。
2人とも、トランス度が高く、
まず、誰が見ても、美しい女性であり世間は騒いだ。

そんな彼女達が、一歩間違えると世間から異端視されるとこを覚悟して、
なぜ、カムアウトしたのか。
江崎陽子は、その気持ちがわかる気がしていた。

一つは、世間を騙しているという罪悪感だ。
理屈では、世間に何も迷惑をかけておらず、罪悪感を持つ必要などないのに、
女子として、周囲が接してくれればくれるほど、
『ほんとは、生まれつきの女性ではない。』
という気がして、それが、自分の良心を責めるのだった。

陽子のもう一つの気持ちは、GIDの何が悪い、GIDに偏見を持つほうが悪い、
堂々とGIDでいる方が、正しいのではないかという思いだった。
とくに、大勢の子供の前で、GIDというものを知らせることの方が大切だ。
1000人子供がいれば、そのうちの2人くらいはGIDの子がいると思えた。
その子達のためにも、自分がGIDの先輩だということを知らせたいと思った。

この2つの思いで、陽子は、カムアウトを考えていた。

新しい、学校での校長面接で、そのことを話した。
校長は、渋い顔をした。
「あなたの、容姿、声、どこをとっても女性です。
 そのあなたがなんでわざわざ、カムアウトするのです。」
陽子は言った。
「なぜか無性に、カムアウトへの衝動が湧くのです。
 秘密を持っていることに、居心地の悪さを覚えるのです。」

「わかりませんなあ。私には、そのお気持ちがわかりません。
 カムアウトすれば、必ずといって、一部の子供達、
 またその保護者達から、そしりを受けるでしょう。」

「それは、覚悟の上です。」と陽子は言った。

「どうしてもと、あなたがおっしゃるなら、無理に止めませんが。」
と最後に校長は言った。

春休みが終わり、始業室の前日、
校長は、陽子を職員に紹介するとき、陽子のGIDのことを話した。
陽子も、簡単にそのことに触れて、自己紹介を終えた。
職員は、極力特別な反応をしないようにしているように見えた。
『悪い職場ではない。』陽子は、そのとき、そう直感した。

そして、いよいよ始業式の日。
児童数約1000人の前で陽子は、自己紹介のため、朝礼台に立った。
いよいよ、カムアウトだ。
いくら、決意を固くしていたとは言え、体が震えるほど緊張した。
陽子は、口をひらいた。



相原正夫は、明日の始業式から6年生になる。
自分では、はっきり分かっていた。
自分は、GIDである。
だか、両親に理解がなかった。
正夫は、体つきも華奢で、顔立ちも女の子のようだった。
6年生になるのが恐かった。
男の体になるのが恐かった。
昨日、自分の鼻の下に1本だけ、大人の髭を発見した。
大きなショックだった。
急いでそれを抜いた。

男の体でいることが辛くて、今まで、2回、自殺してしまおうかと思った。
5歳のとき、自分の男の証を、ハサミで一部切ったこともあった。
たくさんの血が出てきた。
さすがに恐くなって母を呼んだ。
そして、救急車に運ばれた。
そんなことをした理由を後でドクターから聞かれて、
「女の子になりたかったんです。」と答えた。
母は、それを聞いていた。

そして、昨夜の髭の発見である。
正夫は、自分の行く末を思って、3度、死んでしまいたいと思った。
このまま髭が濃くなり筋肉が発達し、男の顔や体になるなら、生きていけない。
正夫は、暗澹たる思いで、死を覚悟しながら、学校へ行った。

4月、学年当初の始業式が校庭である。
小柄な正夫は、列の前から2番目だった。

朝礼台で行われていることなど、心に映らなかった。
何気なく朝礼台を見ていた。

校長から、新しい先生の紹介があった。
一人、綺麗な女の先生がいるなと思った。
3人目の先生が自己紹介をした後、
「では、事務の江崎陽子先生です。」と校長は言った。
綺麗な先生が朝礼台に上った。
正夫は、ぼんやりと聞いていた。
そのとき、その女の先生は、こう言ったのである。

「私は、女性に見えると思いますが、生まれたときは、男子でした。
 体は、男子、でも心は女子にうまれたのです。
 心を変えることは、できません。だから、体を女性に近づけました。
 私のような人は大勢いて、性同一性障害と呼ばれています。
 私の心は、女性ですので、私を、女性と思ってくださると、うれしいです。」

正夫のぼんやりとした頭は、いっぺんで覚めた。
まさか、まさか、まさか。
あんな綺麗な先生が。
正夫の胸は、喜びにあふれた。
自分と、同じ学校に、GIDの先生が来てくれるなんて。
しかも、全児童の前で、カムアウトしてくれた。
うれしい。うれしかった。涙が出てしまった。
死んでしまいたいという気持ちが飛んでしまった。
正夫の心に希望の光が差した。


つづく

■次回予告■

GIDの小学6年生相原正夫と陽子は出会います。
担任高坂茂男は、正夫を救おうと陽子に相談をもちかけます。

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

リンク
最新記事
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブロとも一覧

自己女性化愛好症

御中根 蕗菜 です

女装子動画 Japanese crossdresser porn

enma’s blog

瞳のセルフヌード

毎日が日曜日

女装子&ニューハーフのペニクリ&アナルマンコ

MadameM【秘密の手帳】

川*´v`*川し

復讐の芽 ***藤林長門守***

橙の電車
最新コメント
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。