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ケーキ屋さんの由紀夫②「由紀夫の説得」

今日も、2話連続で投稿します。
少し長くなりますが、読んでくださるとうれしいです。

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第3話 「由紀夫の説得」

由紀夫は話し始めた。

「私は、この十月に母をなくし、
 これまで、ケーキ店を見ていた母の代わりをすると、
 死の床で、母に約束しました。
 そこで、学校を辞め、女性の姿をして、店員をはじめました。

 これは、少しも辛いことではありませんでした。
 なぜなら、私は子供のときから、女の子になりたいという願望を
 持っていたからなんです。仕事のつらさもよりも、
 女として仕事ができるという喜びのほうが、勝っていました。

 私は、今、17歳ですが、女の子になりたいという気持ちは、
 物心ついたときからもっていて、今でも、ずっと変わりません。
 おそらく、一生変わらないと思います。
 私は大人になったら、男の心に変わるのかなと思っていました。
 でも、少しも変わりませんでした。

 そこで、裕美さんのことですが、類は友を呼ぶというのでしょうか、
 裕美さんは、私と同じタイプの人だと思いました。
 いえ、私より強い女性への願望をもった人だと、思いました。

 私は、将来どうなるかということを、あまり考えないようにしています。
 今を精一杯どう生きていくのかが、大切かと考えています。
 裕美さんは、ご自分の部屋に閉じこもっておられます。
 それなら、まず、外に出て、体を動かすことが、今の目標だと思います。

 その裕美さんが、
 やっと、父と私の店でなら働けそうだとおっしゃっているのです。
 裕美さんの将来が、どんなに困難でも、
 それは、裕美さんが乗り越えていくべきものだと思います。
 裕美さんが女装をして働くことに、世間体もあると思います。
 でも、それは一つ先のことではないでしょうか。
 それより、一歩部屋から出て、働くことが、
 今の最優先ではないかと思うのです。」

由紀夫は、そこまで、一気に話した。

そのとき、裕美の母千鶴子が、
「あなたは、もしかしたら、小、中学、高校ともご一緒だった、大杉由紀夫さんではありませんか。」
と言った。
千鶴子が話し始めたことを、驚きの顔で忠雄は見つめた。
「はい。そうです。」由紀夫は答えた。
「千鶴子、それが、どうかするの?」と夫忠雄が行った。
「あなた、聞いて。当時の小学校、中学にいた保護者で、
 大杉由紀夫さんを知らない人はいません。
 今度の高校の生徒さんでも、
 大杉由紀夫さんを知らない生徒はいないと思います。
 由紀夫さんは、類まれな生徒と言われていました。
 由紀夫さんのいるクラスは、それだけで、
 明るくなり、いじめられる子なんかいなくなると。
 それほどのお子さんということでした。

 人柄のよさと、優しさと、素晴らしい企画力と実行力をもった優れた方です。
 その由紀夫さんと並んでお仕事ができるなんて、
 裕美にとって、なんて幸運なことでしょう。
 きっと生きていくための大きな影響を受けると思います。
 裕美の女装が世間に知れることなど、
 それに比べれば、小さなことだと思います。」
普段、口を挟まない千鶴子の言葉は、夫忠雄に大きな影響を与えた。

忠雄は、何か考えながら、ある一つのことを振り切ったようだった。
「わかりました。家内がここまで言うことはめったにないことなのです。
 由紀夫さんが目の前にいらっしゃることに、
 よほど感激したのでしょう。
 また、先ほどのご説明の、理路整然としたおっしゃりよう、
 只の方とは思えません。
 人生の教えとはいいません。
 女になりたいと思っている裕美のよき友達になってくださるだけでいいのです。
 実は、親の私達には、裕美をどうすることもできず、
 行き詰まり、悩み抜いておりました。
 こちらこそ、お願いいたします。
 お父さん、どうかふつつかなものですが、
 よろしくお願いいたします。」

忠雄は立って頭をさげた。
みんなで立って、頭を下げあった。
由紀夫は一言言った。
「あの、ご兄弟はいらっしゃらないと聞きました。
 店で女子としてはたらくなら、どうかお家でも、女の子として、
 生活させてくださらないでしょうか。」

忠雄は、妻と目を合わせ、
「わかりました。今日から我が家は、娘がいることにします。」
「ほんと!」と裕美が、目を大きく開いた。
千鶴子は、
「お父さんと、話していたことでもあったの。
 今日で、踏ん切りがついたわ。」と言った。
「うれしい、お父さん、お母さん、ありがとう!」
と裕美は、父母に抱き付いていった。



「よかったなあ。」と隆志は帰り路で言った。
「うん。すごくうれしい。」由紀夫は言った。
「それにしても、由紀子、見事だったぞ。
 あれだけ、よくすらすら言えたものだ。」と父。
「だって、ほんとのこと言ったまでだもん。」
「いやー、俺は、ものすごい息子をもったもんだ。」
「娘でしょ。」と由紀夫につねられ、あははははっと二人で笑った。


つづく


第4話「ヒット商品誕生」

「おはようございます。」
裕美が入ってきた。
髪型から、服装から、メイクまで、何からなになで、女の子になってきた。
メイクで、かなりな美人になっていた。

「わあ~。裕美。一気に女の子じゃない。」と由紀夫は言った。
「由紀子のおかげ。24時間女の子でいられるようになったの。」
やってきた隆志は、
「おお、どこの可愛い子かと思った。美人だなあ。」と言った。
「えへ。」と裕美は挨拶して、制服に着替えた。

そのとき、由紀夫は、紙にいろいろ図を描いていた。
「なんだ、それ?」と隆志が、由紀夫に聞いた。
裕美も覗きにきた。
「あたらしいモンブランを考えてたの。
 モンブランって、中が見えないじゃない?
 だから、買う人は、中にどれだけクリームが入っているかわからない。
 だから、カットケーキのモンブランを考えてるの。
 もちろん中にたっぷりクリームを入れて、それをみせるの。」由紀夫は言った。
「なるほど、それ、いい発想だ。
 じゃあ、フル・ケーキのときの形を、半球型にしよう。」と隆志。
「そうっか。それなら、中も見えるし、トップのにゅるにゅるもたっぷり乗る。
 父さん、やったー。」と由紀夫は喜んだ。

隆志は早速、試作をしてきた。
「どうだ、これなら、中のカスタードも栗も見えるし、
 トップは、甘いぐにゅぐにゅもたっぷりだ。
 栗は、小さくして、カスタードの中に混ぜる。でも、見える。」

みんなで食べてみた。
「おいしーい。」と裕美が行った。
「カステラが少ししかない。たっぷりサービスだね。」と由紀夫。
「よし。これを、家の売り物にしよう。由紀夫、アイデア賞だ。
 今日、もうちょっと工夫して、明日は、『今日のケーキ』にしよう。」

このモンブランは、売れた。
「今日のケーキ」の日のケーキの2倍売れた。

「もう、家でこのモンブランの取り合いになってるんですよ。
 だから、4つ全部モンブランを買って行きます。」
とうれしいことを言ってくれる人もいた。

それから、モンブランは、店の人気商品になった。

ある日、また、由紀夫は紙に絵を描いて考えていた。
「今度は、何考えてるの。」と裕美が言う。
父も来た。
「今度はなんだ。」
「うーん。タルトは、切ったり食べるとき、タルトが割れちゃうじゃない?
 だから、簡単に割れるタルトを考えてるの。」と由紀夫は言った。
「でも、タルトは硬いからいいんじゃない。
 固いままで、割れやすいってこと?」と裕美。
「うん、そうなの。」と由紀夫。
「なるほど、割れやすいタルトか。」と隆志。

「よし。鋳造屋さんにたのんで、タルトの型を作ってもらおう。
 型にひだを作ってもらって、タルトを詰め込む。
 すると、凸の型のところは薄くなるだろ。
 そこから綺麗に割れる。
 底は、放射状のひだにする。これで底も割れる。」と隆志は言った。
「父さんすごい。鋳造屋さんなんて知ってるの?」由紀夫は言った。
「ああ、ベーゴマを未だに作ってる友達がいる。彼に頼んで見る。
 フルケーキ用の大きいのと、小ケーキ用のを4つ作ってもらう。」

隆志は、その日のうちに、粘土の型見本を作った。
そして、1週間後に鉄の型が出来上がった。
隆志はさっそく試作した。

「どうだ、できたぞ。」と隆志は持ってきた。
問題は、ナイフではなくフォークで割れるかだ。
由紀夫は、そうっとフォークを入れた。すると、タルトの薄いとことに、
すうっとフォークが入った。底も綺麗に割れる。
由紀夫は、フォークの上のタルトケーキをすっとフォークの上に持ち上げて、
みんなに見せた。
わあ~、と隆志と裕美は拍手した。
「どうだ、簡単にわれたか。」と隆志。
「うん、フォークがすっと入った。」と由紀夫。
「あたしもやらせて。」と裕美がやってみた。
「あ、割れる。きれいに割れるわ。」と言った。
隆志もやって上手くいった。
三人でバンザイをした。
「これは、すごい。モンブランは、他でもあるかもしれない。
 だが、これは、ぜったい日本にここだけにしかない。」と隆志は言った。
「明日の『今日のケーキ』にしよう。」と由紀夫は言った。

裕美は、携帯のグルメサイトのケーキの分野に宣伝をした。
また、情報グループの地区別のところに、「シャロンのケーキ」を宣伝投稿した。
中の見えるモンブランと、フォークで割れるタルトケーキを強調した。

由紀夫と裕美で宣伝のポスターを書き、
当日表に出すのと、店内の宣伝用を貼った。

発売当日、由紀夫は、店の前に出て、デモンストレーションをした。
すると、ビックリするほどの人がきた。
裕美のケータイへの宣伝も効をそうしたようだ。

その日、たくさん用意したモンブランとイチゴタルトは、行列ができ、
裕美と由紀夫はてんてこ舞いに動いた。
売り上げがどうなるか、後で見るのが楽しみだった。


つづく(次回は、「おかしな男の子登場」です。)


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Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
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