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万能ナビゲーター⑥「一生女の子になるドリンク」最終回

今日で、最終回です。
今まで、「新スーパー洋子」と2本立てでやってきましたが、
両方、今日で最終回になりました。
2本立ては、やっぱり、少し疲れますね。
次作のめどはついていないのですが、何か書けたらいいなあと思っています。
ここまで、読んでくださり、ありがとうございました。

==========================

完全な女の子になって過ごす時間は最高の気分だった。
うれしくてたまらなかった。

だが、少しがっかりすることもあった。
昼休み、隆志を見た。
別な女の子と、手をつないで歩いていた。
今なら、あたしも本物なのになっと、努はつぶやいた。
でも、まあいっかと思った。
基本的に好きなのは、女の子だし。



瑠奈とマンションに帰ってきた。
瑠奈は、努を後ろから抱きしめて、
「ああ、この胸、本物なんだよね。」と言った。
「うん。けっこう重いよ。」と努は言った。

二人は、下着だけになって、毛布にもぐった。
「本物の女の子でいるって、どんな気分?」と瑠奈が聞いた。
「うん、安心、ばれない、堂々としていられる、そんな気分かな。」
「なるほどね。」
「瑠奈は、女装子でいるのと、本物の女の子でいるのと、どっちがいい?」

「そりゃ、本物の女の子よ。」と瑠奈は言った。
「そうなんだ。」
「努はちがうの?」
「あたしは、はっきりとは言えない。」努は言った。

「瑠奈は、本物の女の子になったら、男の子に恋をする?」と努は聞いた。
「それはね。でも、あたしは、女になっても、努のような可愛い男の子に恋すると思う。
 そして、夜は、二人でレズビアン・ラブするんだ。」
「それが、瑠奈の理想?」
「多分。」

二人は、口付けをした。
そして、抱き合い、努ははじめて、女の体をあいぶされる喜びを知った。
そして、男女のセックスというものを知った。



服を着て、瑠奈と二人で、夕食を作り、おいしくいただいた。
夜は、8時を過ぎていた。

紅茶を飲みながら、ソファーのコーヒーテーブルに向き合った。

「瑠奈に大事なお話があるんだ。」と努は言った。
「何?」と瑠奈は心配そうな顔をした。
「悲しいことじゃないから。」と努は言った。

「昨日、あたし、不思議なマーケット行って、
 1日だけ女の子になれるドリンク買ったのね。
 それを、売ってくれたおばあちゃん、
 なんと、あたし達が、地図を探してあげた、あのおばあちゃんだったの。
 魔法使いなんだって言ってた。
 そこで、あたしは、もう1本ドリンクを買ったの。
 それが、これ。」
努は、バッグから、少し大きめのドリンクを出して、
小テーブルに置いた。

「これを飲んで効き目があるの、あたしとあのときのお友達、
 つまり瑠奈だけなんだって。
 これね、飲むと一生女の子になれるドリンクなんだって。」
「え?ほんと?」
と瑠奈が目を見開いた。

「1日女の子になれるドリンクが本物だったから、
 これも、本物だと思う。
 これを飲むと女の子になって、そのとき過去の自分の男の子だった記憶が、
 全部女の子に塗り替えられて、家族も女の子を育ててきたって思うんだって。
 だから、すごくうまくできてるの。
 そして、もちろん、自分が男の子だったっていう記憶もなくしてしまう。
 当然、女装子だったっていう記憶もなくしちゃう。

 あたし、このドリンクを、自分が飲めるかなって、ずっと考えてきたの。
 昨日、瑠奈とセックスしてとき、あたし、もう1秒でも男でいるの嫌だって思ったの。
 でも、いざとなると飲めないの。
 今日一日女の子になって幸せだったけど、一生女の子でいる自信がないの。

 だから、これ、もしよかったら、瑠奈に飲んで欲しいの。
 瑠奈がもし、ずっと女装子の方がよくて、いらないって思っても、
 あたしは、飲まないと思う。」

「努。これは、努が手に入れたドリンクでしょ。
 努が飲むのが、本当だと思うけど。」

「さっき、ベッドで聞いたとき、瑠奈は軽く答えただけだと思うの。
 だから、今、ちゃんと考えて、瑠奈が女装子でいるより、
 本物の女の子になりたいって思っていたら、飲んで。
 瑠奈は、女装子でいるのと、本物の女の子になるのと、どっちがいい?
 正直な気持ちを教えて?」

瑠奈は、じっと考えていた。
やがて、一筋涙を流した。そして、泣き出した。
「あたしは、本物の女の子になりたい。
 ずっとずっとなりたかった。
 女装子として、女の子に見られるようになったけど、
 それでも、たくさん悲しいことがあった。
 女の子へのジャラシーと劣等感をずっと抱いて来たの。
 それは、辛いものだった。

 劣等感は、一生どうしようもないものと思ってた。
 女装子で十分、女装子で十分満足だって、ずっと自分に言い聞かせてきた。
 でも、本物の女の子になれるなら、こんなに幸せなことはないの。
 努、この大切なものを、本当にあたしが飲んでいいの?
 努は後悔しないの?」

「後悔しないよ。瑠奈が飲んでくれるなら。」

「あたし、女装子だったってことも忘れてしまうなら、
 努のことも忘れるんじゃないかな。
 お互い女装子であったからこそ、努を愛せたのじゃないかな。
 努を忘れちゃうなんてやだ。それだけは、いや。」

「覚えててくれるかも知れないよ。
 もし、忘れてしまっても、また出会えるかもしれない。
 そんなこと飲んでみなければ分からないじゃない。
 飲んでみなければ、何も生まれないよ。」

瑠奈は、しばらく考えていて、やっとうなずいた。
「ありがとう、努。ドリンクは、ここに置いていってくれる。
 今日一晩、もう一度考えて、決めるね。
 でも、努の気持ちは絶対大切にする。」

「うん。」努は言った。

努は、男の姿に戻り、女物の一式を瑠奈に返して、
瑠奈のマンションを出た。
少し歩いたときに、涙が後から後から出てきた。
おそらく、瑠奈は、自分のところに返ってこないと思った。
淋しさが込み上げてきて、胸をうずめた。
でも、瑠奈が幸せになってくれるなら、それでいいと、
何度も何度も自分に言い聞かせた。



翌日の朝、
「お兄ちゃん、今日は女の子じゃなくなってる。」
と美沙が言った。
「ほんと、よかった。昨日はどうしようかと思ったわ。」と母の美佐江が言った。
「ね、1日だけだって言ったでしょう。」と努は言った。

「いってきまーす!」と元気よく家を出た。
だが、心に浮かぶのは、瑠奈のことばかりだった。

瑠奈とは、女装子同士だからこそ出会え、愛し合うことができた。
瑠奈が、自分が女装子であることを忘れたら、二人をつなぐものがない。
潔くあきらめろ。
うん。そうだ。

努は、再び元気を出して大学に向かった。

2時間目の終わった昼休み。
大学の広い食堂で、努は、玉子丼を食べていた。
瑠奈も食べていたなあと、思い出した。
ああ、いけない、いけない、思い出してはだめ。
再び言い聞かせていた。

「あのう。」という声が聞こえた。
「はい。」
と見上げると、瑠奈だ。
瑠奈は、努を見て、
「わっ。可愛い。」
と、くすっと笑った。
(ぼくのことは、やっぱり覚えてないようだ。)

(ああ、瑠奈、完全な女の子になってる。
 すごく可愛い、すごく綺麗だよ。よかった。よかったね。)
努は、涙が出そうだった。

「となりに座ってもいいですか?」
「あ、もちろん。」
瑠奈も玉子丼を持っていた。
「瑠奈といいます。」
「ぼく、努です。」
瑠奈が、努を見る目が、にこにこしている。

「あの、どうしてぼくのところに?」
瑠奈はうふんと笑った。
「これです。」
と瑠奈は、両耳から万能ナビゲーターを取り外して見せた。
「あ、それ。」と努は叫んだ。
「あたしのバッグに入っていたの。」
(あ、そうか!)
「うん。それで?」努は聞いた。

「何かのドリンクを飲む前に、
 あたしは紙に、ナビに聞くべきことを書いて、
 その紙で、ナビを包んでおいたようなんです。
 朝、それを発見したの。
 このナビがなんなのか、なぜか知っていました。」

「それで、なんて入力したの?」

瑠奈は、にっこりしながら、紙を見せた。

『あたしの生涯の伴侶。
   彼のところへ連れて行って。』

二人はこぼれるような笑顔で見つめ合った。

「じゃあ、じゃあ、ぼく達結ばれるの?」
「はい。」と瑠奈は満面の笑顔で言った。
「バンザーイ!」と努は、椅子から立ち上がった。

二人から、温かな幸せオーラーが立ち上り、
食堂中の人がにこにこと眺めた。



<おわり>


■次回は、未定です。■

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

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1. 無題

こんにちは\(^o^)/
万能ナビゲーターすごく面白かったですラックさんの想像力すごいのだわ♪

子供の頃、星新一さんの小説がすごく好きで読んでいたのですが、その時のことを思い出しました(*´∀`)

次回作も楽しみにしています( ´艸`)

2. Re:無題

>北川さとみさん

コメントありがとうございます。
うれしいです。
「万能ナビゲーター」が、ひょっとして、ドラえもんにあったらどうしようと冷や冷やしてました。

星新一さんは、私も子供の頃読んでいました。
すごい人ですよね。
プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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