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海斗と晴美①「二人が友達になる」

体調は戻りましたが、まだエネルギー今ひとつで、
そこで、小品を書きました。2話くらいで終わると思います。
読んでくださるとうれしいです。

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新学年の五月。
菅原晴美(男子)は、中学1年。
子供のときから女装の趣味があったが、
家でも学校でも、そんなことおくびにも出さなかった。
背は低くて、前から3番目。
性格は明るく、クラスでも男女から人気があった。

晴美がいる1年C組に一人変わった男子がいた。
立原海斗(かいと)。
背は、中くらい。
成績は、学年で常にトップをとる生徒だ。
1位が海斗、2位が晴美だった。
晴美は、どうしても、海斗を抜くことができなかった。

クラスで、海斗は、ほんとうは女の子では
ないかといううわさが立っていた。

海斗は、昼休みは、いつも教室にいて本を読んでいた。
ほとんど誰ともしゃべらない。
話せないのではない。
先生から指名されると、国語の教科書をすらすら読んだ。
だが、その声は、女声に聞こえるのだ。
中学1年では、変声期を向かえた男子は、半分ほどだった。
しかし、変声期前でも、男女の声の質はちがう。
それが、海斗の声は、女の子の声に聞こえるのだ。

教室移動のときなど、海斗の歩き方は、
内股の女の子歩きだった。
給食の食べ方、書く字など、女の子のものだった。
全体に、仕草、動作が女の子だった。

海斗は、長髪にしていて、
顔立ちは、女の子のようで、目鼻立ちが整い、
女の子にしたら、さぞ、可愛く美人になるだろうと思われた。
海斗は、トイレは、いつも男子の個室を使っていた。

しかし、海斗はいじめられたり、嫌がらせをされたりはしていなかった。
1つは、勉強が学年で1位だったこと。
2つ。人に嫌がられることは、しないこと。
そして、3つ。海斗には、生まれ持った気品のようなものがあり、
そのオーラで、みんなは、いじめる…という発想が浮かばなかった。
もう一つ加えると、クラスには、意地悪な生徒がいなかったためだ。

しかし、海斗には、友達がいなかった。

晴美は、可愛い顔立ちだったが、端整な顔をした海斗に、心の中で、
女装をさせてみることがあった。
晴美の心のなかで、海斗は、美少女になった。
それを、実現したいなあと思っていた。

晴美は、海斗と友達になりたかった。
海斗に女装させたいという気持ちとは別に、
友達になりたいタイプだった。
いくら海斗が、女の子のような子だからと言って、
女装が好きかどうかわからない。

海斗も晴美も部活には入っていなかった。

五月の中旬。
その日、晴美は、自分の帰る方向とは違うが、
海斗の後をつけた。
10分くらい後をつけて、学校が遠くなったところで、
晴美は、勇気を出して、海斗に話しかけた。

「あの、立原君。」
海斗は立ち止まって、晴美を、まるで、
信じられないものを見るような目で見た。

「あ、ごめんね。驚かせた?」
「うん。」
「いっしょに帰ろう。」と晴美は言った。
「うん。」と海斗は、当惑した顔で言った。
「あの、迷惑?」
「ううん。」と海斗は、首を横に振った。

それから、二人で歩き始めたが、
海斗は何も言わず、晴美は、話題が見つからず、
苦しい思いをしながら、歩いていた。

晴美は、とうとう本当のことを言おうと思った。
「あのね、立原君。ぼく、一つウソついてる。」
「なに?」
「ぼく、帰る道こっちじゃないんだ。」
「知ってる。」と海斗は言った。
「どうして知ってるの?」と晴美は驚いて聞いた。

「ぼく、君が帰るとき、あとつけたから。」と海斗は言った。
「ほんと!!どうして?」と晴美はさらに驚いて聞いた。
「ごめんね。そんなことして。
 ぼく、君と友達になりたかったから。
 でも、勇気が出なくて、話しかけられなかった。」海斗はそう言った。

「あ、ぼくは、君と友達になりたくて、
 今、後をつけてきたんだよ。」
「声をかけてくれたとき、すごくうれしかった。」
と、海斗はそのとき初めて晴美を見て、笑顔を見せた。
初めて見る海斗の笑顔に、晴美の胸は高鳴ってしまった。

「わあ、なーんだ。よかった。でも、何でぼくと?」と晴美は聞いた。
「それは、ぼくが聞きたい。なんでぼくなんかと?」海斗はいう。
「『ぼくなんか』なんて言わないで。」と晴美は言った。
「あ、そうだね。いじけたいい方だね。ありがとう。
 じゃあ、聞き直すね。どうして、ぼくと?」海斗言った。

晴美は、そのとき一大決心をした。
海斗と友達になるのに、隠し事はいけないと思った。
嫌われてもいいから、正直に言おうと思った。

「あのね。ぼくの気持ち言ったら、君は怒るかもしれない。
 でも、ほんとのこというね。
 ぼく、変な趣味があって、女の子の服着たいの。女の子になりたいの。
 それで、海斗君見てて、女の子の格好したら可愛いだろうなと、
 いつも思ってたの。だから、友達になりたかった。
 でも、それだけじゃないよ。
 君は、ぼくが友達になりたいタイプだったからっていうのが、ほとんど。」

『ああ、言ったあ。』と晴美は思った。
これで、嫌われてもいいやと思った。

「そうなんだ。やっぱり菅原くんは、ぼくのこと分かってくれる人だと思った。
 菅原君。今日、このまま、ぼくの家、来ない?
 菅原君が正直に話してくれたから、ぼくも、正直に君に伝えたい。」
海斗は、言った。
「うん。行く。君が伝えたいことって、何だろう。」



海斗の家は、ものすごく大きな家だった。
長いエンタランスの向こうに玄関がある。
「ただいま。」と海斗が玄関の扉をあけると、
海斗似のすごく綺麗なお母さんがいた。
「あら、海斗。お友達?初めてだわ。」
と、お母さん。
「菅原晴美くん。」
晴美は、「こんにちは。」と言った。
「こんにちは。」
と、母の芳恵は、にこにこして言った。

海斗が部屋のドアを開けるとき、
「菅原君、びっくりしないで。」と言った。
そして、二人で中に入った。
広い部屋だった。普通の家のリビングほどある。
海斗の「びっくりしないで。」の意味が分かった。
その部屋は、一目で女の子の部屋だと分かるところだった。

「わかった?」と海斗が言った。
「うん。わかった。ぼくの理想の部屋。うらやましいな。」と晴美は言った。
「家では、女の子でいるの。今、着替えるね。ソファーで待ってて。」
海斗はそう言うと、箪笥を開けて、クリーム色の七分袖のワンピースを出した。
男子の制服を脱ぐと、海斗は、女子の下着をつけていた。
晴美は、海斗のつけているブラが、羨ましかった。

ワンピースを着て、海斗は、ドレッサーの前に座った。
髪にブラシをかけ、前髪に丸みを付け、セミロングの髪を外巻きにした。
唇に、ほんの少し赤いリップを引いた。
白いソックスを履いて、晴美のそばに着た。
そのときの海斗は、晴美が心の中で女装させていた海斗以上に可愛かった。

「立原くん、可愛い。どこから見ても女の子だよ。」
「ありがとう。家では女の子してるから、あたしのこと、春海(はるみ)って呼んで。」
「ぼくと同じ名前だね。どんな字?」
「春の海。」
「ああ、いいね。」
「それから、あたし、自分のこと『あたし』って言って、女言葉使っていい?」
「もちろん。そんなに女らしくて、男言葉じゃおかしいよ。」
「ありがとう。」
春海は、またステキな笑顔を見せた。

「あたしね。学校では、女言葉が出ちゃうから、しゃべらないことにしてるの。」
「だから、おとなしいんだね。」
「でも、家ではおしゃべりなのよ。きっと晴美驚くと思う。」
「もう、驚いてるよ。」
「あたし、もうそんなにしゃべってる?」
「学校よりかね。」晴美は、今このときを楽しむように、幸せな顔をしていた。

「晴美のこと『晴美』って呼び捨てにしていい?」と海斗は言った。
「春海、もうしてるじゃない。」
「あ、そうね。」と言って、春海は、うふふと笑った。
「あたしって、家では、こういう性格なの。すごい、どじ。」
「学校では、完璧なのにね。」

「ちがうの。学校では、どじをしないように、緊張200%なの。
 だって、あわてると、女が出ちゃう。1度出ちゃったらおしまいでしょ。
 オ△マとか言われちゃう。
 虫なんか、首の中入ったら、『キャー、いやーん、助けてー!』って言っちゃうと思う。
 そうならないように全神経を使っているから、すごく疲れちゃう。」
海斗は、早口に、表情豊かにしゃべっていた。

 晴美は、くすっと笑った。
「なあに?」と海斗が聞いた。
「春海が、家ではおしゃべりだって、ようくわかった。」と晴美は笑顔で言った。

「晴美に抱き付いてもいい?」と少し真面目な顔で海斗が言う。
「うん、いいよ。」と晴美は言った。
春海は、そうっと晴美の胸に頬をあて、抱き付いて来た。
晴美は、そっと春海の背に腕を回した。
「春海は、甘えん坊なの?」と晴美は聞いた。
「友達に、こんなに女言葉で話せたの初めてなの。
 感激してるの。最高に幸せ気分なの。」
海斗の髪から、フェミニンないい香りがした。
晴美は、海斗が男の子であることを、完全に忘れていた。



つづく(次回は、『春海のカムアウト』です。)

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Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
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