教室は私の部屋」⑦『弘美・圭吾の両親に会う』

物語がとても長くなっています。第9話が最終回です。
最後までお付き合いくださると、うれしいです。

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圭吾は、家の前で、家に電話をかけた。
「今日ね、ある女性といく。彼女をお母さん達に紹介したいんだ。
 彼女について、少し説明したいこともあるんだ。
 実は、家のそばまで、来てる。
 OK?うん、よかった。」

圭吾の家は、少しモダンな建物だった。
中へ入ると、母の浩子が出迎えていて、どうぞ、どうぞと言われた。
弘美は、心臓がドキドキして、今日で2回目の大きなドキドキだった。
奥のリビングにソファーがある。
そこに、父の洋次と母が座り、
L字型の一方に、圭吾と弘美が並んだ。
圭吾の父は、若々しい服装をしていた。

弘美は、紹介されるまではいいが、
性同一性障害という言葉を聞くと、
圭吾の両親が顔色を変えるのではないかと、
そればかり心配していた。
しかし、両親が反対しても、圭吾が守ってくれるにちがいないと思っていた。

圭吾は、弘美に父母を紹介し、
弘美を父母に紹介した。
「父さんと母さん。この弘美さんは、
 俺が将来結婚しようと思っている人なんだ。
 で、弘美さんについて、分かってほしいことがあって、
 今日来たんだ。
 父さん、母さん、性同一性障害って知ってる。」

「ああ、知ってるよ。母さんも知ってるはずだよ。」と父は言った。
「この弘美さんは、そういう人なんだ。
 俺が、教師になって、初めて担任したクラスの子だった。
 そのときは男の子だった。でも、いっしょにいるととても癒される子だった。
 それは、今でもいっしょで、オレの生涯の伴侶となってほしい人なんだ。」

弘美は、心配で、うつむいていた。
そっと両親の顔を見た。
両親は、とくに驚いた顔をしていなかった。

父の洋次は、圭吾に言った。
「それで、弘美さんは、特別だから、圭吾は父さんたちの承諾を得にきたのか?」
「うん、まあ、そうなんだ。」と圭吾。
「圭吾、お前は、親がいくら反対したって、いうことを聞く奴か。
 お前が、この人と思った人だろう。親が反対してなんになる。
 母さんも、そう思うだろ。」

「ええ、思いますよ。圭吾は親の反対を聞いたためしがありません。」
「じゃあ、いいの?」と圭吾。
「いいも、悪いもない。もともと親の承諾なんて、いらないよ。
 お前が、いい人と思ったら、それでよしだろう。なあ、母さん。」
「ええ。結婚は二人で決めるものだと思うわ。」

父の洋次は、やさしい目を弘美に向けて言った。
「弘美さん。安心してください。
 圭吾には回りくどいいい方をしましたが、
 弘美さん、私達は、あなたを歓迎しますよ。そして、応援もします。

 実はね、つい一週間ほど前に、テレビドラマを見たんですよ。
 性同一性障害の人のドラマでした。
 当事者の誰かという女性が、主人公として出演しました。可愛い人でした。
 で、そのドラマで、性同一性障害であることが、どんなにつらいか。
 妻と私で、ようく理解しました。
 そして、主人公を応援して、
 ハッピーエンドになったときは、二人で嬉しくて泣きましたよ。
 
 弘美さんも、今まで、さぞお辛い思いをされてきたことでしょう。
 圭吾は、ふつつかな奴ですが、一度決めたことは守る。
 それだけが、圭吾の長所です。
 だから、圭吾は、あなたを一生愛していくと思います。
 こちらこそ、圭吾をよろしくお願いします。」
父の洋次と、母の浩子は、頭を下げた。

弘美は、父洋次の温かい言葉を聞いて、涙を浮かべた。
そして、感激と安堵で、ハンカチを目にあて泣き出した。
「ありがとうございます。うれしいです。」
と弘美は、言った。
圭吾も涙を浮かべた。



次の日、圭吾は、弘美の両親に会いたいと言った、
「うちの両親は、賛成に決まってる。
 あたしが、結婚できないとあきらめているから。」弘美は言った。
「俺の両親に会ってもらったんだから、弘美のご両親にも会わなくちゃ。」
「うん、わかった。じゃあ、きょうの7時でいい。
 夕食をいっしょにして。」
「うん。分かった。俺が、インターフォン鳴らしたら、
 まっ先にきてくれる。」
「うん。わかった。」

弘美は、家に帰って言った。
「今日、あたしと生涯を共にしてくれるという人が来るの。
 だれだか、内緒。
 夜の7時。夕食をいっしょにということなの。」
それを聞いて、両親と由佳は、大慌てにあわてた。
和室の客間に、大机を出して、座布団を用意した。
お寿司をとって、オードブルの大きい皿に食べ物を並べた。
由佳だけがだれが来るか知っていた。

7時ぴったりにチャイムがなった。
弘美がすぐに出た。
圭吾は、スーツ着てネクタイを締めていた。
弘美が、圭吾を連れてきたとき、
父の郁夫、母の孝子、妹の由佳は席に着いていた。
圭吾が席に着いたとき、
母の孝子がいった。

「あの、大里先生では、ありませんか。」
「はい、弘美さんが6年生のときの担任だった、大里です。お久ぶりです。」
「ああ、知ってます。先生の学級通信がおもしろくて、
 私は、ファンでしたよ。」と父の郁夫が言った。
郁夫は、デザインの仕事をしていて、髪を長髪にしていた。
「初めから、知っていてくださると、うれしいです。
 今日は、弘美さんと結婚を前提に、
 お付き合いをすることの、お許しをいただきにきました。」

「まあ、大里先生が。それは、夢のようなお話です。」
と浩子は言って、目に涙を浮かべた。
由佳が、
「大里先生は、学校で1番の人気のある先生なの。
 先生のクラスじゃない子も、先生のこと大好き。」
と由佳はいった。

「弘美さんとの交際の件、よろしいでしょうか。」と圭吾は、父の郁夫に聞いた。
父は、涙ぐんでいた。
「いいも、悪いもありません。
 妻と私は、弘美の結婚など、できないものと、とうにあきらめていました。
 それが、大里先生のような方と、生涯を共に出来るなんて、
 これ以上、うれしいことはありません。

 先生のお人柄は、あの学級通信に全てが表れていました。
 なんて、いい方だろうと思っていました。
 娘の弘美が、少ない学校生活で、唯一いじめに遭わなかったのは、
 先生に受け持っていただいた、あの1年間だけだったのです。
 すばらしい先生だと思っていました。
 その先生が、弘美の生涯の伴侶になってくださるなんて、
 こんなにうれいしことはありません。」

父の郁夫は、頬に幾筋も涙を流していた。
「どうぞ、よろしくお願いいたします。」
と郁夫と浩子は、頭を上げた。
「こちらこそよろしくお願いします。
と圭吾も頭を下げた。

それから、夕食のお寿司と、オードブルが運ばれて、
お酒を呑んで、圭吾は、弘美の家族とすっかり親しくなった。
未成年の弘美と由佳は、ジュースだけ。

こうして、第二ハードルは、問題なくクリアした。


つづく(次回は、『難関・第3ハードル・セッ・クス』

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1. うんうん良かったょ*\(^o^)/*

あぁ良かった楽しめた
おめでとう圭吾と洋美良かったぁ*\(^o^)/*
こういうわかる人いっぱい入れば良いのに世間はなかなかうまくいかないねえ…
隣近所気になるしね。

2. Re:うんうん良かったょ*\(^o^)/*

>美咲ちゃん

コメントありがとうございます。

そうですよね。こういう分かる人がたくさんいれば、いろんなことが、うまくいきますよね。
せめて、小説では…ということで、いい人ばっかりにしました。

美咲ちゃん、となり近所、うるさいのですか?

3. Re:Re:うん

>ラックさん
ちょっと有ってねえ…生活の中でフツフツと女の娘の服と特にニーハイブーツ履いてお外行きたいなぁと
でも私の両親はなかなか女の服着たいなんて言えば必ずおかしいって言われてるの
違うから駄目って言われてね。
難しいねえ…

4. Re:Re:Re:うん

>美咲ちゃん

そうですね。親はやっぱりご近所を気にしますね。家で、のびのび女装ができたらいいんですけどね。
ご両親とちょっともめたりしたのでしょうか。
ほとんどの人が、家の中では、だめなので、
外でやるのが無難かなあと思います。

5. Re:Re:Re:Re:うん

>ラックさん
でも居ない時は女の娘楽しんでるょ
もめることは私からいっさい言わないけどお外の女の娘はブーツ履いて良いなぁって私が思いでも大変なのわかるけどしたいなぁと
自分の自制が鬱っぽくなってることなんだょね。
ラックさん勝手に書いてごめんなさい誰かに聞いてもらいたかったのありがとう

6. Re:Re:Re:Re:Re:うん

>美咲ちゃん

おはようございます。
外の本当の女の子は、いつでも好きな女の子の格好ができますものね。うらやましいですよね。

なにか、むちゃくちゃ女の子の格好がしたくなるときって、ありますよね。美咲ちゃんのお気持ちは、すごくよくわかります。
鬱っぽいときは、いろんなことをうらみたくなりますよね。よくわかります。

でも、1日たって、気が晴れるときがありますから、鬱のときは、むちゃをしないでくださいね。
私も鬱もちですので、わかります。

7. 無題

ラックさん、おはようございます。

圭吾なら、弘美のことを何があっても守ってくれる、それがご両親にとっていちばん安心で嬉しい事ですよね。

いつも、早く読みたい…でもすぐに読んでしまうのは、なぜかもったいないような気持ちで読ませて頂いてます。

8. Re:無題

>まみさん

コメントありがとうございます。
とてもうれしいです。

まみさんのおっしゃる通りです。
両親は、圭吾を信頼しているんですね。
だから、弘美に会う前に、
圭吾の見つけてきた人ならOKだと思っていたのだと思います。

「読むのがもったいない。」なんて、最高の誉め言葉をありがとうございます。うれしくて、木に登ってしまいそうです。
プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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