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女の実の里④「権太への褒美」

雪之、紅之丸は、急いで実篤を守った。
敵はもうなしと見て、3人は、じゅばんを着て帯紐を締めた。

ドカドカと家来のものが集まり、20人ほどになった。
腰元も10人ほど集まっていた。

「敵は、もうおらん。みなの者、そこに直れ。」
と実篤は、大声で言った。
腰元長の夕月が、実篤に椅子を持って来た。
腰元らによって、布団、屏風が運び去られた。
家来たちは、死体を外に運んだ。
実篤は、夕月に何やら耳内をした。

権太は、実篤を前に両手をつき言った。
「申し訳ござりませぬ。
 一つ、お殿様の頭上を飛び超えましてございます。
 二つ、お殿様のお許しを得ず、忍び込みましてございます。
 三つ、お城の壁を破損いたしましてございます。
 今ここで、首を切り、お詫び申し上げます。」

権太は、小刀を出し、それを、首にあてがおうとした。
「ならん!」実篤は一喝した。
権太は、小刀を、床に置いた。
紅之丸が、その小刀をさやにいれ、権太の横に置いた。

「名を聞こう。」と実篤。
「はい。女の実の里の権太と申しましてございます。」
そのとき、雪之が権太に並び手をついて言った。
「この者とわたくしは、共に修行に励んだ、竹馬の友でございまする。
 どうか、この者への罰をわたくしにもお与えくださいませ。」

実篤は、にこりと笑いながら、言った。
「苦しゅうない。面を上げい。
 権太と申すもの。そちは、3つの罪と申したが、
 その3つの内一つでも欠けておらば、今頃、余の首は、そのへんに転がっておるわ。
 余の命を救うた者、何の故あって罰することができようぞ。
 みなの者、そうであろう!」
と実篤は言った。

「おおせの通りでございます。」
と家臣達は手をついて言った。

実篤は続けた。
「この伽の部屋に、まさか曲者が侵入できるとは、
 この城の誰もが思うておらなんだ。
 そこを、甲賀の者が、忍んでおった。
 そちは、それを見抜き、余を守る死角をさらに見つけ、
 そこに忍んでおったは、あっぱれ見事というものぞ。

 それにしても、免許皆伝なる小姓のすぐ上におりながら、
 その気配を小姓に気づかせもせんとは、なみなみならぬ者と見た。
 また、一飛びで、敵4人を瞬時に討ちたることもしかり。
 権太は、おそらく里一番の忍びであろう。
 いちいち余の許しなどいらぬ。今後も、余のため、城のため、
 励んでくれい。」

「はあ…。」と権太は、頭を畳みにすりつけた。
実篤の言葉を聞いて、権太は、震えるほど感激し涙で目を潤ませた。

「そうじゃ、褒美を2つとらそう。」
実篤は言って、夕月を見た。
夕月は、三方に小判10枚の包みを2つ乗せて、権太の前に置いた。
「そちの手柄は、女の実の里の手柄として、
 この褒美は、里の長に渡すがよい。」
「はあ。」と権太は、ひれ伏した。

「二つ目の褒美じゃが、権太は雪之と竹馬の友ときいた。
 つもる話が山ほどあろう。
 そこで、菓子でもとらそう程に、燐室にて、心行くまで話しなりするがよい。
 今宵はもう、周りに警備の者を置かぬが、
 そちの腕があれば、それもいらぬことであろう。」
実篤はにっこり笑い、部屋を去っていった。



家来や腰元が引き下がり、閑散とした畳の間で、
権太と雪之は、正座して向かいあっていた。
そこに、襖が空いて、夕月が菓子を持ってきた。

「権太殿。この度のお働き、同じ女の実の里のものとして、
 誇らしく、うれしゅうございました。
 わたくしは、この菓子をもって、もう参りませぬ。
 他の家臣も参りませぬ。
 殿は、話ばかりせよとの仰せではございません。
 殿の温かいお心でございます。」
夕月は、そう言って、二人を見て、下がって言った。

「我らは、よき殿に仕え、幸せであるな。」権太は言った。
「毎日仕えますれば、ますます殿のお人柄に打たれます。」と雪之。
「菓子は、一つ食うて、里の子供に分けてやろう。」
「はい。それがいいです。」
「うまいなあ。」と権太は言った。
「おいしゅうございます。」
「雪之が、綺麗でまともに見れぬ。」
「今日は、化粧をしていますゆえ。」
二人は1つの菓子を食べ終わって、
「お殿様のお心じゃ、雪之。」
権太は、雪之の肩をとった。
「権太。」

二人は畳みに沈んだ。
月明かりだけが、その陰を映していた。

*    *    *    *

九月も終わりに近づいたころ、
数人の家臣が、殿のお世継ぎを心配する話を密かにしていた。
庭の大きな松の木の陰であった。
「殿の男好きにも困ったものじゃ。」
「ワシなら、女子がよいがのう。」
「どうして、殿は女子がだめなのじゃ。」
「それが、側の方付きの話では、お互い抱き合うて、あいぶするまではよいのじゃ。
 それが、いざ参るという段になると、殿のおのこは、しぼんでしまうのじゃ。」
「殿に悪気はない。奥の方、側室の方も、絶世の美女である。
 歯車が絡み合わぬのじゃ。もったいなきことじゃ。」
「このままでは、お世継ぎが心配じゃのう。」
「ほんに、その通りじゃ。」

城では、奥、側室の欲求不満を慰めるため、
腰元が、当たっていた。
交代で3人ずつの腰元が、毎夜、奥や側室の部屋に入り、
3人がかりでお慰めする。乳を触ることや、接・吻までもが許されていた。

実篤は、奥や側室で、酒を飲み、話をするが、
いざ、行為のときとなると、部屋を出て、後は腰元に任せる。
その時の実篤の無念は、時折、涙を誘った。

その頃、縁側で、しきりに竹細工をしている腰元がいた。
雪之は、細工物が何より上手であり、
私物箱の中に、幾種類の細工道具を入れていた。

「できた!」と雪之は、喜びに立ち上がった。
「何、何、何でございますの?」と部屋の腰元たちが集まってきた。
それは、長さ15cmくらいの節のある竹筒で、節のところに穴が空いて入る。
そして、竹を切った部分を丸くやすりをかけて、
どこを持っても、痛くないようにしてある。

雪之は、部屋長の楓に説明しながら、みんなが見られるようにした。
「いかがでございましょう。」と雪之はいった。
楓は、目を輝かせていた。周りの腰元も同じであった。
「雪之。これはよい。もし首尾よくいかば、これは一大事ぞ。」
楓はそう言って、雪之を連れて、夕月のところへ急いだ。


つづく(次は、「雪之の細工物、効を奏す」です。)




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Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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