全国高校生クイズ大会③「2点問題・リリの快進撃」

スタジオでは、お偉方も集まって、協議していた。
そして、3通りの方法を結論づけた。

やがて司会は、大きな声で言った。
「お静かに願います。
 方法は3つしかありません。どうか、ご静粛に願います。
 方法の①は、初めからやり直す。
 方法の②は、みんなの総合点の平均を出し、その点を開明さんの点とする。
 方法の③は、このまま行うです。

決めるのは、開明さんにお願いして、それで決定とします。

ミユ「リリ、考えるまでもないね。」
リリ「あたしもミユの考え。」

リリは手を上げてたった。
「私達は③を希望します。
 何が起ころうと、それは、兵家の常。
 私達は、全力を尽くすのみです。」

司会「あのう、いま、60問で、灘川高校に30点のハンデがあります。
   かまわないのですか。」
リリ「全力を尽くすのみです。」

司会「そう言うことになりました。」

そのとき、緑陰学園の応援席の前にいた一人が手を上げて立ち、マイクをもらった。
「私は、見ていたのです。
 これまでの60問、いつもいつも一番早くボタンを押したのは、開明さんなのです。
 そのうち×があったとしても、50点は、確実に取られていたと思います。
 その、開明さんが、0スタートでいいと言われるのは、
 他のどの方法をとっても、どこかに遺恨が残ると判断されたからだと思います。
 私は、その開明さんの高潔な精神だけは、皆さんに知っておいて欲しいのです。」
彼女はそう言ってすわった。

開明の応援団から拍手が始まり、そのうち全校の応援団が拍手をした。

今や、ほとんどの視聴者は、開明学園の味方になった。

「ああ、いいなあ。若いってことは。おれ、ちょっとじーんときた。」
ディレクタは、目頭を拭いた。
「ところで、ディレクター、今視聴率52%です。」
と、サブ・ディレクターは言った。

司会。
「では、気持ちを新たに、次は、2点問題です。
 映画、「三丁目の夕日」Alwaysが人気を博しました。
 これからの問題は、その時代にちなんだ問題を出題します。」

司会「では、61問。」
アナ「ザ・ビートルズのデビュー・シングルは?」
灘川「抱きしめたい」
司会「×」
緑陰「プーリーズ・プリーズ・ミー」
司会「×」
リリ「ラブミードゥー」
司会「はい、正解。」

アナ「1960年代、お茶の間に初めて登場した西部劇・・」
ピンポーン
司会「はい、灘川。」
灘川「ローハイド。」
司会「はい、お手付き1回。」
アナ、「そのローハイドの準主役のロディを演じたのはだれ?」
リリ「クリント・イーストウッド。」
司会「はい、正解。そのローハイドってのは何?言えたらあと3点。」
リリ「生の牛の皮という意味で、それを束ねて作った、牛をピシッと叩く鞭のことです。」
司会「正解!どうしてそこまで知っているの。」
司会者が寄ってきた。
リリは、「あたし、昔オタクですから。」と笑った。

司会「じゃあ、これは、開明A子さんも知らないだろう。できたら大変問題です。」
アナ「オーマイダーリン・クレメンタイン。クレメンタインの最後はどうなる?」
みんな、うつむいていた。
ピンポーン。
司会「はい、開明A子さん。まさか、知ってるの?」
リリ「崖から海に落ちて溺れ死にます。」
司会「正解!これは、驚き。」
司会「因みに、西部の男は、なぜ助けられなかった。言えたら、2点。」
   
リリ「はい、西部の男は、泳げなかったんです。」
司会「ピンポーン。いやあ、恐れ入ったなあ。これは、すごい。」

今まで、リリのあまりの快進撃に、見とれていたいた開明の応援団は、はっと気がつき、
おおおおおーーーーと声を出して、応援した。

「キャー、リリすごい!」とミユはリリを抱きしめた。

アナ「では、映画『男はつらいよ』のテーマソングの・・」
ピンポーン。
司会「灘川。」
灘川「山本直純。」
司会「×、お手つきこれで2回。」
アナ「テーマソングは、山本直純作曲ですが、作詞はだれ?」
ミユ「星野哲郎です。」
司会「ピンポーン。」
アナ「お星様、キラキラ。」表記上のミスはどこ。
女子学園「様をひらがなにする。」
司会「残念。」
司会「開明」
ミユ「キラキラは、ひらがなです。」
司会「正解。因みに何時習った?」
ミユ「小学1年生のときです。音がしないものはひらがなですって。」
司会「わあ、みなさん、1年生の問題だったんだよ。がんばろうね。」

アナ「先ほどの、きらきらやガタガタ、にこにこなど、擬態語、擬声語を合わせてなんといいう。
   カタカナで答えよ。」
司会「はい、神戸女子。」
神戸「畳み言葉。」
司会「あってるけど、カタカナじゃない。」
ミユ「オノマトピア」
司会「正解。」
司会「ここで、2点問題の終わりです。
   なんと、開明高校が、全問奪い、一気に17点です。
   3点問題まで、少し休憩を挟みます。



「チーフ、休憩の間も、視聴率がへりませんよ。」
「うん。こうなったら、最後まで見てくれる気だ。」チーフ。
「みんな、何処を応援してるんでしょうね。」
「きまっているよ。開明だよ。
 だって、30点開きがあった灘川にあと13点と迫っているんだぜ。
 初めは、あんな格好して、ひんしゅくだったけど、実力が第一だよ。
 それに、アクシデントによる点数をもらわなかったじゃないか。
 どこにも、遺恨が残ると思ってか。
 それを、緑陰の女の子が言って讃えてくれるんだもの。最高のドラマだよ。」とチーフ。
「これで、開明が勝ったら、表彰式まで引っ張れますね。」
「ああ、そんなことになったら、もう大変だね。」

ある家庭はこうだった。
父「おお、ローハイドか。うれしなあ。
 あんな、若い子が知っていてくれるなんて。
 父さんは、うれしいぞ。」
子「クリンス・イーストウッドなら、ぼく、知ってるよ。」
父「そうか。俺は、あの子を最後まで応援するぞ。

放送局の控え室で、灘川の二人は言っていた。

「32点のハンデがあったんやから、俺達、32点以上引き離さんと、
 勝ったて言えんやろ。
 それにしても、昔問題全部、やられてもたな。
 俺の好きな数学問題出んかなあ。」とA君。
「おれは、文系やから、そっちはまかしとき。」

女子の更衣室。
ミユとリリがジュースをのんでいると、
出場の6人が後ろにきた。
緑陰女子の一人が、
「あのう、ごめんなさい。あやまりにきたの。」という。
「え?なに?」とリリとミユがいった。
神戸女子の子が、
「大会が始まる前、A子さんが、『女子もがんばろうねー。』
 って気合かけてくれたのに、
 あたしたち、無視してた。あれ、お二人の見かけを見て、
 バカにしていたからなの。
 見かけで人を判断しちゃいけないのに、
 見かけで判断しちゃった。」と言った。
女子学園の子が、
「機械の故障でハンデがあったのに、それを辞退したり、
 あたし達がぐうの音も出ない問題に答えたり、
 あたしたち、見かけで人を判断してたことをすごく反省したの。
 許してくださる。」そう言った。

「そんなあ、あたし達見かけで判断されるような格好してるんだから当然よ。
 だって、私達、たいてい見かけで判断するよ。
 それ、悪いことだとは思わないけど。」リリは言った。

「そう言ってくれると、気が楽になるけど、とにかく、ごめんなさい。」
「ごめんなさい。」とみんなが言った。
「とにかく、あの灘川をやぶって。
 女子が日本一になったらうれしいから。」緑陰の子が言った。
「うん。がんばるね。ありがとう。全日本女子のためにもね。」
ミユとリリが言った。
休憩時間の、ちょっといい場面だった。
ミユとリリの心は温まった。


つづく(次は、「難関3点問題」です。)
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1. 快進撃

快進撃が続きますね!爽快で楽しくなります。

もうひと波乱あるのか、それともこのまま男子をやっつけてしまうのか。

いずれにせよとても楽しみです。

ところでラックさん、難しい問題ばっかりですが、
どこでこんな問題を考えられたのでしょう?
そちらも不思議です。

2. Re:快進撃

>みすりんさん

コメントありがとうございます。
これからですが、一応ドラマチックにとは考えているんですが…。(になったらいいな。)

問題ですが、我田引水といいますか、私がたまたま知っていることを問題にしているので、大変偏っています。
最後は数学の問題なんですよ。
読んでやってくださいませ。

3. わくわくしてます

最後はどうなるのかな?
楽しみです。
わくわく!

4. Re:わくわくしてます

>ゆな ちゃんさん

わくわくしてくださったなんて、
最高にうれしいです。
最後は、それはもう・・・ハッピーエンドのラックですから。
読んでくださいませね。
プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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