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スーパー洋子「王様クイズ大会」⑤『洋子、本領発揮』

よい区切りがなくて、A4、6ページと長くなりました。
読んでくださると、うれしいです。
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スーパー洋子「王様クイズ大会」⑤『洋子、本領発揮』


次に、回答者への休憩問題ともいえる優しい問題が出た。
しかし、200ページを全部読めなかった竹中と小野は、バツ。あきらめた。
得意な速読で実力負けした。速読に関し、2度目の敗北だった。

お茶の間の多くの視聴者は、洋子にやんやの拍手を送っていた。
今まで、あの学生二人の、上から目線的なものの言い方が鼻についていた。

三栄出版の応援席は、どんどん盛り上がって来ていた。
0点だった洋子が、4点で小野と並んだ。

司会「3問目の問題です。言語学の問題です。
   言語学専攻の小野君に有利かもしれません。」

会場に、横長のパネルが出された。
ある文字を紙で隠している。

司会「紙で隠してあるところに、約1000年前のある地域 の古代語が書かれています。その文を日本語に翻訳してください。」

小野は、わずかに身を乗り出していた。
インドの古代語、サンスクリットに違いないと思った。
それなら、読み書きができる。
それ以外の古語など、誰もできるはずがない。

紙がはがされた。

京都の芝岡名誉教授の居間。
「お父さん、あれ南島諸語系の言葉ですね。」
「専門じゃなければ、読めるわけありませんよ。」と加藤。
「お父さんなら、もちろん、読めますよね。」と叔子。
「何を言う。TBBのスタッフがわしのところに来て、
 あの学生二人が読めそうもない古語を考えて欲しいと、頼みに来たんや。」と教授。
「じゃあ、お父さんの出題?」叔子。
「ま、倉田さんに有利にならんようにするのが大変やった。」

肝心の小野が、頭に手を当てて、苦しい表情をしていた。
竹中も、さすがに、出題の文字には、お手上げだった。

司会「難し過ぎたようですね。5点問題級の難問でした。
   あと、5秒です。K大言語学部・小野君にも無理かな。」

洋子は、下唇を突き出し、ふーと前髪を飛ばした。
あと、2秒と言うとき、洋子からピンポーンの赤ランプ。
まさか!
司会は興奮して、「読めるんですか?!」と叫んだ。
会場全員が、わあ~と声を上げた。

全国の視聴者も、期待に胸をときめかせた。

洋子
「『死期を迎えたカラスは、森の奥へと急ぎ羽ばたく。』
かな?」
と、最後、首を傾け、お茶目な笑みを見せた。

「さすが、倉田さんや。あの人は、奇跡の人やな。」
と、芝岡教授。
「じゃあ、合ってるんですね。」と叔子。
書生二人が身を乗り出した。

司会は、オーマイーゴットのポーズを取り、
不思議なものを見たとでも言うように、首を振った。
そして、ピンポンボタンのところへ行き、
ピンポーンを3回も鳴らした。

会場が、拍手でわあーーーと湧いた。

司会「(洋子を見て)その通り。大正解です。どうして読めるんですか?」
洋子「これは、京都女子大の芝岡重蔵名誉教授が書かれた
『日本語の起源についての新解釈』
   というご本の中に、南島諸語系の古代語が、たくさ 紹介されています。
   そのご本にあった古語を少しずつつまみ出し、出題の文の意味を類推しました。」
 
「まあ、お父さん。お父さんの名前と、著書を、
倉田さん言ってくれはりましたよ。全国ネットですよ。」と、叔子。
「倉田さん、宣伝のために、あえて言ってくれはったんでしょうか。」と佐伯。
「決まっとるやないか。さすが倉田さんや。」と加藤。
「ほんまに、菩薩さんのような人やな。」
と、教授はにこにこした。

竹中 6点、小野 4点 倉田 6点。
竹中と点が並んだ。
しかし、2点問題を1問も正解していないことに、
竹中は、落ち込んでいた。

「岡野さん。倉田さんの活躍に比例して、視聴率上がっていきます。ここ連続3回の回答で、視聴率19%になりました。」と川田。
「いいぞ、彼女ががんばってくれたら、20%超えだな。」と岡野。
二人で、うひひひと笑った。

次の4番目の問題は、息抜きとでも言うようなシンプルな問題だった。
音楽の指揮台のようなものに、分厚い英語辞典が、見開きに置いてあり、
その本のページ数を、当てる問題だった。
本のページ数に一番近い人が、2点獲得。1点はなし。
洋子は、8026ページと、正解に2ページ差の数字を言い、観客や視聴者を驚かせた。文句なしの2点獲得だった。

そして、2点問題最後の問題に進む。

「岡野さん、倉田さん8点で、とうとうトップに立ちました よ。次の問題を解ければ2点問題、全問制覇です。」
と、川田。
「次の問題は、3人とも解けないよ。」
「え、それほど難しいんですか。」、
「5点問題レベルのものを、2点問題に忍ばせた。
5点問題より、ある意味難しいだろうな。」岡野は言った。

司会「では、2点問題最後の5問目です。
   3人の方の前に、見開き1枚の新聞が置かれています。『始め』の合図で、
新聞を見開きにして、左右のページを読んでください。
   内側になる方の見開きですよ。
   『やめ』の合図があったら、すぐに畳んで、もとの形にしてください。
   はい、時間は、5秒です。ヨーイどん!」

竹中、小野は、小説では、ページをめくる時間で後れをとった。しかし、見開きでは、そのハンデはない。
見さえすれば、そのまま頭に入る。5秒で十分である。

はい、5秒です、と言われて、3人は、同時に新聞を元の形に戻した。
洋子は、0.5秒で、新聞を開き、1秒で全部を読み、そのとき、左の隅に「数独」の問題があった。あと3秒あるなと思い、数独をやってみた。洋子なら、どんな難問でも2秒で解く。それが、解けない。可能性は2つ。印刷ミスまたは、出題ミス。洋子は、それを気にかけながら、新聞を畳んだ。

司会「では、問題です。新聞の左下に『数独』の問題があったと思います。
    それを、解きなさい。時間は、2分です。」

問題は、9×9の81マス。
紙と鉛筆が用意されていて、使ってもいい。
竹中と小野は、洋子をかなり意識していて、
ときどき、洋子の様子を見ていた。

洋子は、前を向いて、じっとしていた。
印刷ミスの線は、まずないだろう。
では、条件不足による出題ミス。出題ミスを証明する式を考えるか。
洋子の頭は、それに移っていた。

竹中と小野。洋子は、頭の中でやっているのか、
それとも、数独の問題を覚えられなかったか、と心配した。
洋子とは、同じ条件で戦いたい。二人は、そう思っていた。

「ああ、洋子ちゃん、また、お人形モードになってるわ。」と百合子。
「大丈夫。考えているんですよ。」と坂田。
「ほんとに、そうかい?」と社長が坂田の袖を、すがるようにつかんで来た。

カメラは、ものすごい速さで、マスに数字を埋めていく、竹中と小野のデスクを映していた。
「すごいなあ、ほとんど考えないでやってるわよ。」
と、会場の女子のT大生が言った。
その同じ女子学生が、
「あ、二人の書くスピードが落ちた。」と言った。
「ああ、困っているみたいだ。」と隣の女子学生。

洋子は、ずーと前を向いていて、1分が経ったとき、
「うん。」とうなずき、パネルに何かをさらさらと書いた。
その後、また、お人形になった。
あと30秒のとき、もう一度、うんとうなずいた。

『数独81マスなど、名人級でも軽いゲーム感覚でやれるのに、これは、むずかしい。』
竹中は、最後のマスが分からず、考え込んでいた。
竹中は、数学専攻である。
小野も、最後の詰めが出来なかった。
どこかが、大幅に間違っているのか。
竹中も小野も、洋子を見た。
洋子は、お人形のようにじっとしていた。
あきらめたのだろうか。数学は、苦手か。

視聴者の多くは、こんなに苦戦している学生二人を初めて見た。嫌っている二人だったが、
真剣に問題と戦っている二人に「ざまー見ろ」という言葉は出なかった。
がんばれ・・という言葉を胸の中で言っていた。

やがて、2分になった。

司会「はい、2分です。では、竹中君からパネルを見せてください。」
竹中「すいません。解けませんでした。」と、うなだれ、ズボンの布を握り絞めていた。
司会「小野君。」
小野「ぼくも、解けませんでした。すみません。」
司会「謝る必要など、少しもありませんよ。
倉田さんは、パネルに何か書いてらっしゃいましたね。」
洋子「はい。」と言ってパネルを見せた。
「これは、解けない数独です。」
そう書かれていた。

司会「それは、あなたには解けない数独だということですか。」
洋子「ちがいます。条件が足らなくて、どんな天才が、
   何百年かけても、解けない問題だということです。」
司会「あのう、それをどうやって判断しましたか?」
洋子「2点問題の最後ですから、相当に難しい数独だろうと覚悟しました。
そこで、無駄足を踏まないように、
   解ける数独か解けない数独かを判断する数式に照らしました。」
司会「そんな数式があるのですか。」
洋子「今ここで、私が考えました。
   そして、解けない数独だと結果が出ましたので、後はじっとしていました。」

このやり取りに、会場は、水をはったように静かになった。
多くの家庭の視聴者も、食べる箸を止めて見ていた。

司会「そうですか。
   では、この数独は、どこにどんな数字を入れれば、解けるようになりますか。」
洋子「はい、一番上の9マスの真ん中に7を入れる。この1通りしかありません。」

司会は、応援団に体を向けた。
「えー、ある問題が、解答不可能だと判断することは、
 同レベルの問題を解くことより、10倍も20倍もむずかしいと聞きました。
 そこで、私たちは、この3人の優れた方たちに、解けない問題をぶつけてみようと、
 条件不足で、解けない数独の問題を出題しました。
 ある完成された問題の、最上段中央の7という数字を消しました。
 倉田さんがおっしゃった通りの7です。
 まさか、『解けない問題だ』と言い切る方がいようとは、思ってもいませんでした。
 反対に、言い当てる方がいらしたら、どれほどの感激だろうと思っていました。
 それが、今、目の前で、倉田洋子さんによって、なされました。
 倉田さん、大正解です!みなさん、大きな拍手を!」

わああああああ・・・・と
観客全員が立ち上がり、竹中、小野も立ち、拍手を送った。
洋子も立ち上がり、四方八方に、にこにことお辞儀をしていた。

(次回は、『5点問題突入』です。)



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プロフィール

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Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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