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スーパー洋子VS天才少女希来里③「洋子、希来里を推理する」

女装場面が、ほとんどないまま書いてきました。
今日は、少しだけ、関連の場面があります。
次回④が最終回です。読んでくださるとうれしいです。
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スーパー洋子VS天才少女希来里③「洋子、希来里を推理する」


洋子は説明を始めた。
(このときばかりは、希来里は、洋子を真っ直ぐに見ていた。)
「犯人は、イギリス人の美少女キャリーですよね。
 しかし、美少女キャリーは、実は男の子であり、女装をして、
 姉を殺した人物の命を狙おうとしています。

 ある湖畔に12人の演劇仲間が合宿を行っています。大人が3人。
 キャリーもその一人。偶然、名探偵Xもいます。

問題は、名探偵Xが、キャリーは男の子ではないかと疑う場面です。
 湖畔にただ一軒のコンビニがあり、男女共用のトイレがあります。
 そのトイレに、たまたま、キャリーの次に、名探偵Xが順番を待っています。
 キャリーの後にトイレの個室に入ったXは、便器の外蓋と便座が、
 2つとも上がっているのを見ます
 そして、キャリーが立って用を足したのではないかと疑います。
 つまり、キャリーは男の子だと。
 重要な場面ですよね。」
洋子は、そこで切った。

「うん、そう。そこ大事なの。」と希来里は言った。

「私は、ここに無理があると思いました。
 キャリー少年は、目的のためにいやいや女装をしているのではなく、
 もとから、女の子になりたいという願望を持った少年です。
 それが、前半に、さりげなく伏線として張られています。
 キャリーは、姉の服をこっそりと着て、口紅も差し、
 鏡を見て、胸をときめかせるシーンがあります。

 では、考えてみてください。
 女装願望のある少年キャリーが、女装をしているとき、
 個室で誰も覗いてはいないからといって、
 立ってトイレを済ますでしょうか?

 殺人計画をしているとはいえ、
 女装が嬉しく、身も心も女の子気分でいることでしょう。
 ならば、キャリーは、女の子のように便座に座り、ビデがあればそれも使い、
 そして、最後にペーパーも使うと思います。それが、自然です。

 だから、Xが入ったとき、便座も上がっていたというのは、とても不自然です。
 可能性としては、キャリーが、次の男の人(X)のために、
 便座を上げておいてあげた。
 でも、これは、もっと不自然ですよね。女の子のすることではありません。
 次の人のことを思うのなら、『外蓋を閉じる』が正解です。」

洋子は言い終えた。

「そうかあ、その通りよね。座ってやると思う。それが、女装子の心理だもの。
 どうして、気が付かなかったんだろう。」
希来里は、ソファーに沈み込んで、そう言った。

「倉田さんは、あのスピードで読んで、
 信じられない速さでキーを打ち、
 そして、今みたいな推理の稚拙なところを見抜き、
 意見書を書いた。7つも。信じられない。」

希来里は、そう言って、ぼうっと考え込んでしまった。
その時の希来里は、来た時の希来里とは、まるで違っていた。

洋子は明るく言った。
「あたしが、この名探偵ミスターXの真似をしてみてもいいですか。」
「ええ、どうぞ。」
と希来里は言って、身を正した。
(希来里の口調が変わったと、洋子は思った。『うん』から『ええ』。)

洋子は、少しほほ笑んで言った。
「ご本の1ページの字数ですが、希来里さんは、
 縦42文字、1ページ17行と指定されるお積りではありませんか。」

「どうして、それがわかるの!!」
と希来里は、ビクンと背を伸ばし、今までで一番驚いたという表情を見せた。

「これは、偶然私がワープロに、縦書き用に、その字数で入力していたのです。
 これは、わりとバランスのいい字数として、よく使われますので。
 希来里さんは、草書で書く前に、ワープロで、一般の書式で打ってみて、
 それを見ながら、平安朝の草書文字で書かれたと思います。
 それを、私は、現代書式に再び戻した訳です。
 誤字、脱字が生まれたのは、草書体に書き写すときです。
 元のワープロの文は、校正のいらない完璧なものでした。

 私は、ページを打ち込みながら、おもしろいことに気が付きました。
 希来里さんは、この小説の中に、遊びなのか、それとも切実な願いとして、
 『隠し文』をちりばめられましたね。」

「それが、わかったの?」希来里は早口で言い、洋子を見つめた。
「はい。各ページの1番末の行の最後の文字1つ。
 あるページから順に、その位置の文字を拾って並べていくと、ある文になっていました。
 詳しくは、56ページから74ページまでの、19の文字です。」
「読んだの?」
「もちろん。」
洋子は、身を乗り出して、小さな声で言った。
『あたしはほんもののおんなのこになりたい』。

希来里は、背を伸ばし、目を大きく開いて洋子を見た。
洋子は、言った。
「ミスターXが、キャリーが男の子だと気づいたように、
 希来里さんも、読者に希来里さんの切実な思いに気づいて欲しかった。
 気づく人は、めったにいないでしょうけど、
 希来里さんは、その切なる願いを、小説の中に織り込みたかった。」

希来里は、背を伸ばしたまま、うなずいた。
そして、一筋、涙を頬に流した。

「まさか、気がつかれるとは、思わなかった。
 私は、頭はずば抜けてよかったけれど、虚弱な男の子だったの。
 友達が一人もできなかった。
 私は、頭のいいことを鼻にかけ、生意気だったのだと思う。

 生まれたときから、なぜか女の子になりたいと思っていたの。
 中学のとき、こっそり姉の服を着た。
 そしたら、ものすごく可愛い女の子になれたの。
 髪も伸ばしていたし。
 その女の子に、キラリって名前をつけた。
 あたしの友達は、キラリ一人だった。

 あたしは、医学的な方法で、
 キラリを限りなく女の子の体に近づけた。
 でも、近づけば近づくほど、
 本物の女の子に届かない部分が、悲しく思われ、劣等感を抱いた。

 男のあたしは、頭がいいと優越感に浸り、生意気になり、傲慢になり、
 女のキラリは、本物の女の子を見ては、羨み、妬み、そして劣等感に苦しんだ。
 この二つの感情の間で、今のあたしのような、生意気で、ねじくれた、
 どうしようもなくネガティブな人格が、形成されてしまった。

 あたしは、頭なんかよくなくていい。
 ふつうの本物の女の子になりたかった。」

希来里は、うつむいて、ぽろぽろと涙をこぼした。


■次回予告■

次回、最終回です。
洋子は、傷心の希来里を勇気づけます。
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プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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