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里子のただ一つの悩み⑤「すべては、願うままに」最終回

里子のただ一つの悩み⑤「すべては、願うままに」最終回


短期間で、司法試験に合格するには、
予備校に行くのが一番である。
そこで、里子も、会社を辞めて、ヒロミと同じ予備校に行った。
会社を辞めるとき、多くの社員に、惜しまれた。
「たくさん、仕事を助けてくれてありがとう。」
「里子さんを見ていると、元気がました。」
そんなことをたくさん言われた。

「あたし、あんまり嫌われてなかったみたい。」と里子はヒロミに言った。
「そう思うよ。里子は、人が困ってるの、見過ごしにできないもの。」とヒロミ。
里子から見て、ヒロミもそうだった。
分からないところをヒロミに聞くと、ヒロミは、嫌な顔1つしたことがない。
「二人共、性格いいもんね。」
とヒロミが言って、うふふふといって、二人は笑った。

勉強は、ほとんど、ヒロミの2LDKのマンションでいっしょにやった。
勉強+アルファ―があるからだ。
里子の家族は、里子が司法試験を受けることを知っていたが、
ヒロミは、家族に内緒にしていた。
ヒロミには、二人の弟がいる。
とても、性格のいい二人だ。
父源三は、ヒロミを当てにしていない。

「お姉ちゃん。会社のことはぼく達で跡継ぎをするから、
 お姉ちゃんは、生きたいように生きればいいよ。」上の勉が言う。
「好きにしていいから、財産をやらんぞ。」と父の源三。
母の澄江は、いろいろ心配をする。
「ヒロミ、そろそろ就活でしょ。」
「お母さん。あたしに、就活なんてできっこないよ。」
「だって。」
「だっても、なにも、あたしみたいの雇うと思う?」ヒロミ。
「女になってしまいたいの?」
「それは、安心して。これ以上女にならないから。」

予備校に、ヒロミと里子と行くのは楽しかった。
ヒロミは大学があるので、二人で夜の部だ。
予備校は、大学のときと違って、学生の目の色が違う。
これだけ、熱心に聞いてくれれば、先生も、さぞやり甲斐があるだろうと思った。

予備校が終わると、学生街で、ラーメンを食べたり、餃子を食べたりした。
その時間が、この上もなく、楽しかった。

里子とヒロミが、法学部だということは、とても有利だった。

年があけて、5月。予備試験を終えて、いよいよ司法試験だ。
中旬に4日連続の司法試験がある。
短答式、および論文試験である。

4日連続の試験。
毎日二人は一緒に行った。
「できた?」とヒロミが聞く。
「ぜんぜんかなあ。」と里子。
「全然ダメって思えるときって、逆にいいんだって。」
「全然ダメって思って、ほんとにダメだったってあるでしよう。」
「あるね。」くすくすヒロミが笑った。

発表は、9月とのこと。
8月の末、予備校から、発表は9月1日だと聞いた。
「ああ、あたし、身が持たない。」里子は、ヒロミに抱き付いた。
「早く蹴りをつけたい。」とヒロミ。

里子は、家に電話を入れた。
「とうとう発表なの。」と里子。
母が、
「あんなの、落ちて当たり前なの。合格するのがどうかしてるのよ。」と言った。
母の言葉は、里子を安心させた。

9月1日。
「ね、名前があったら、新宿のおいしいラーメン食べに行こう。」とヒロミが言った。
「うん、そうね。名前がなくても食べよ。」
「そうだね。」

二人が検察庁の階段を上がって行くと、
がっくりと肩を落とした青年が来た。
かと思うと、顔がにやにやしてたまらないというような青年も来た。
4階に上がると、15人ほどの人が、ある紙の周りに集まっていた。
T大のときは、外に大きなパネルがあって、そこに大きく名前があったのに、
ここは、どうも、小さい紙のようだ。
「里子から先に見に行って。」とヒロミ。
里子は、人の中に入って行った。
里子は、ある番号を見て、思わず口を押えた。
なぜなら、叫び出しそうだったから。
出て来た里子は、明らかに笑っていた。
「じゃあ、あたしね。」ヒロミは、人波に入って行き、
里子と同じ、口を押えた。
出て来て、里子のそばに来た。
「あったの?」とヒロミ。
「うん。ヒロミは?」
「あった。」とヒロミ。
「わあー!」と2人は抱き合った。

建物の外に出て、二人は、家に電話をかけた。
里子の家族は、そわそわ歩き回っていた。
里子は、父の圭太にかけた。
「お父さん、受かった。司法試験合格。」
「ほんとか。すばらしい。今日はお祝いだ。」
母の百合が、スマホをもぎ取って、
「受かったのね。司法試験に受かったのね。」
「そうよ。ヒロミさんのおかげ。」
妹の早苗が、スマホをもぎ取って、
「お姉ちゃん、やるじゃん。おめでとう。すごいよ。」
その後、家の中は、どんちゃん騒ぎだった。

ヒロミが司法試験を受けたことをしらないヒロミの家。
ヒロミは、父のスマホにかけた。
「ああ、ヒロミか。なんだ、小遣いが足りなくなったか。」と源三。
「お父さん、あたし、司法試験に受かったの。
 そこで、お父さんに1番に知らせたかったの。」
「まて、今なんて言った。司法試験か。司法試験に受かったのか。」
「うん。落ちるとみんながっかりするから、今までだまっていたの。」
「そうか。よくがんばったな。」
父源三は、涙を流した。
「お母さん、ヒロミが、司法試験に受かったって。」
源三は、母澄江にスマホを渡した。
「ええ?あの、司法試験ですか?」
澄江は、スマホを耳に当てた。
「ヒロミ、あの司法試験なの?」
「うん。弁護士になれる。」
「まあ~。」と澄江は、ぼろぼろと涙を流した。
「お母さん、うれしいわ。ヒロミ、すごいわ。そんなこと夢にも思わなかった。」

二人の弟が、スマホをもぎ取った。
「お姉ちゃん、やるじゃん。おめでとう。」勉。
「お姉ちゃん、俺達よりできたからな。
今日は、宴会だよ。おめでとう。」正志。

弟二人は、父の涙を見て、姉がどれだけ愛されていたかを知った。

「さあ、母さん。今日は、盛大にご馳走だぞ。
 ヒロミの好きな、刺身を出してやれ。特上だぞ。
 外はよくない。家の中でやる。」と源三。
「はい、はい。」
家は、弾けたように、活気にあふれた。

<おわり>

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プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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