合気和円流・中川靖子9段⑥「棒術・強し!」

最後まで、一気に書こうと思いましたが、
8ページを超えてしまいましたので、棒術と薙刀を分けました。
棒術は、少し短めです。
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合気和円流・中川靖子9段⑥「棒術・強し!」


丸いマットが取り払われ、畳も取り払われた。
棒術の江波真一が、棒を持って立った。
坊主で、白い上着。下は黒の袴。
小柄で可愛い顔をしているが、運動神経の塊のように、精悍な雰囲気を漂わせている。
宝蔵院棒術、上から3番目の高段者である。
そして、靖子も棒を持って現れた。
武器を持った靖子を初めて見る。観客は、大喜びだった。

「わあ、かっこいい。靖子さんは、棒術もできるんだ。」と近藤美咲。
「7段から、棒術を習うの。その前に他で棒術を習うの。
 靖子さんは、あくまで合気としての棒術。かなり違うよ。」と松村紀子。

江波真一は、観客サービスとばかりに、
棒を左右にプロペラのように回し、体の周りに棒を絡め、
くるくると棒を回して見せた。
靖子も同じように、棒をプロペラのように回し、
体の周りに棒を巻き付けて、棒を両手で持ち、構えの姿を決めた。
終わりが近づき、靖子も、観客サービスをしたのだろうか。

観客は、大喜びで拍手喝采であった。
棒術で次は薙刀を残すばかりである。
選手の順番は誰が考えたのか。
よく考えてあると、靖子は思った。

二人の棒には、白く丸いクッションが付けられていなかった。
この場合、寸止めの約束であるが、そうはいかないかも知れないと、靖子は思った。

「はじめ!」の合図。

「さあこい。」と江波は言った。
江波は、腰を落とし、棒を槍のように前後に向けた。
一方靖子は、棒を両手で水平に構えた。
「どうだ!」と言いながら、江波は、棒の先で突いて来た。
靖子は、交し、棒の右半分で、江波の首の後ろを押した。
江波が反射的に体を反らせば、棒の左半分で、江波の喉に入れて押す。
うまく行けば、江波は後ろにのけ反る。その喉を押して投げが決まる。
だが、江波は首を押されたまま、棒を横にして、前に転がった。
攻撃は、相手が動いているときに、くり出す。

江波が、前転して、起き上がろうとするとき、アゴが上がる。
靖子は、それを待って、江波が起き上がるときを見た。
江波が、アゴをあげて起きてきた。
アゴを払えば、相手は、エビぞり。
靖子の棒が、江波のアゴに向かった。
そのとき、江波は、自分の棒を縦にして、靖子のアゴ投げを防いだ。

「ああ、怖いなあ。これが合気の棒術か。」
江波は、しゃべりながら戦う。
「さあ、俺は立ったぞ。新たな攻撃だ。」
江波は、立つが早いか、床に棒を垂直に立てて、
棒高跳びのように、空中から、攻めて来た。
あそこから、蹴りに来る。
靖子はとっさに、江波の棒の付け根を、棒で払った。
江波は、棒を倒されたが、うつ伏せに着地し、棒を持ち直し、
びーんと靖子に向かい、棒で突いてきた。
靖子は、棒を立てて、江波の棒を払った。

「これでもダメか。強いな。」
「あなたこそ。」靖子はつられて声を発した。

それから、江波は、棒をプロペラにして、連打を放ち、
あらゆる技を繰り出してきた。
靖子は、棒を当て、交すのがやっとだった。
次第に、後ろに押されている。

江波は、棒を正規に構え、少し息を整えていた。
靖子は、どうすれば勝てるか、見当がつかなかった。
江波をにらんで、棒を横に構えていたが、
何を思ってか、自らの棒を、後ろに転がし、棒を捨てた。

「何か、ひらめいたな。怖いなあ。」と江波は言った。
両者は4mほど離れている。
江波から攻めて来た。
棒の先が靖子に伸びて来る。靖子も全力で向かった。
「えい!」と江波が、とどめの一突きとばかり、靖子の胸の真ん中を突いて来た。
「あ。」と会場の方々から悲鳴が上がった。棒が靖子の胸を貫通したかと思ったのだ。
靖子は、棒が胸を突く紙一重前に、体を右に傾け、棒に脇の下を突かせた。
そして、江波の両肩に両手を置いた。
靖子は、江波の肩をつかむ手に力を入れていった。
江波は力なく言った。
「・・強いな。」
江波は、棒をぶらんとさせた。

「俺の渾身の突きに、向かってくるのか。まいったなあ。」
「合気の棒術では、勝てなかった。」と靖子。
「無手で勝てれば、十分だよ。」
江波は、棒を離し、床に落とした。
そして、膝を折り、うれしそうに「参った。」と、頭を下げた。

会場は、うおおおおおおおおおおおと叫び、拍手を送った。

アナ「江波さんは、どうして棒を離したのですか。」
高木「肩甲骨に、腕の力を無くするツボがあるんです。
   そこを靖子さんに押されて、腕に力が入らなくなりました。」
アナ「それより、最後の激突はすごかったですね。
   横から見ると棒が靖子さんを突き抜けたように見えました。」
高木「普通、渾身の突きに向かっていけません。大変な勇気です。」

靖子は江波に手を出して、江波を起こした。
「俺は、これから無手の人も相手に稽古をする。」
「江波さんが『強いなあ』と何回も言ってくださったでしょう。
 あれ、けっこう励みになりました。」
「そうか。俺の悪い癖だと、みんなに叱られてる。」
「いい癖ですよ。」
靖子は、にっこりした。江波は涼やかに笑った。

(次は、「いよいよ最後、薙刀、強いのか。」です。)


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プロフィール

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Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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