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スーパー洋子・両手打ち②「本の完成」<完結編>

スーパー洋子・両手打ち②「本の完成」<完結編>


「うれしいです。実は、洋子さんが今おっしゃったところ、
 私が一番力を入れて書いたところなんです。
 そこを誉めてくださったの、ただ一人、洋子さんです。」
「そうですか。卒論の著作権は、大学にあるのですよね。」と洋子。
「かまいません。今度の本に盛り込みます。」ルカは笑った。

テーブルにルカが座り、その正面に洋子がすわった。
洋子は、パソコンを2台構え、ルカの前に座った。
ルカは、2台のパソコンが気になったが、
洋子の流儀だろうと、訳を聞かなかった。
「ルカさんは、早口ですが、どんなに早くても構いませんよ。」洋子が言った。
ルカは、少し考えて、やがて、猛烈な早口で述べて行った。
洋子は、1つのパソコンを右手で打ち、もう一つのパソコンを左で打っている。
パソコンをほとんど見ず、ルカの顔を見ながら、うなずいている。
まるで、ピアノを弾くようにである。

ルカは、早口に、みるみる1ページを語った。
ルカはやはり気になり、洋子に聞いた。
「あの、2つのパソコンは、リンクされているのですか。」
「いえいえ、右手は、ルカさんの日本語。
 左手は、それを英文に翻訳したものを、打っているんです。」
「うそ!」と、ルカは、それこそ叫んだ。
「画面を見ていいですか。」ルカは言って、洋子の2台のパソコンを見に行った。

すると、左側は、綺麗な英文になっている。
しかも、ルカがよく英文で使う単語が、まるで、ルカが打ったように使われている。
「私の英文のくせが、そのまま打たれています。」
「さっき拝見しましたから、ルカさんの文体がわかりました。」
「あの、紅茶を淹れている間にですか。」
「はい。書斎のご本は、大体拝見しました。」
ルカは、希来里の言葉を思い出した。
本を読むのも、キーを打つのも、超人的に速い。

「書斎のご本を見るために、お邪魔しているんです。」
「わあ~、こんなすごい方に、口述筆記をお願いしているなんて、
 私は、天下の果報者です。」ルカは、心の底からそう思って行った。

洋子は、口述筆記をしながら、校正もやる。
ルカが、人名が思い出せず、「ジュディ・・えーと。」というと、
「ジュディ・アルバさん」ですね。
「わあ、すごい!」
ほんとにすごいことだった。
ジュディ・アルバという名は、ルカの過去の著書に1回しか出て来ない。

5人のブレインの人となりが語られるとき、
「ルカさん。ここは一番面白いところです。
 ゆっくり、たっぷり、語りましょう。」
洋子がそういう。
よいところは、洋子が、うれしそうにうなずいてくれる。
それが、ルカの自信につながる。
ルカは、本を作ることが、こんなに楽しいと思ったことはなかった。

2時間ごとに休憩を挟みながら、
200ページの原稿が仕上がった。あとがきを最後に添えた。
もちろん、三栄出版、洋子への謝辞を最後に付けた。
参考文献、語彙索引も、洋子は、瞬く間に仕上げた。
「普通これだけで、3日かかります。」とルカが言った。
「あたし、読んだ本は、全文記憶しますから、これで、合っていると思います。」
完成したのは、夜の11時だった。

ソファーに並んで座り、二人は満足していた。
「あたし、間違っていなかったでしょうか。」
「字句校正なら、直しがないです。
内容的にも、最高です。とにかく面白いです。」
「よかった。」
「東南アジアの国々にも、翻訳ものを配りたいですね。」洋子。
「洋子さん、何ヶ国語を使えるのですか。」
「28か国語です。」
「まさか!」
「私は、K国、タイとベトナムにも、必要なご本だと思います。」
「はい。洋子さんの空いている時間に、翻訳をお願いします。」

3日後、本は出来上がった。

三栄出版の1階のブースに、
ルカと洋子、百合子がいた。
ルカは、和文と英文の本を見せられた。
「3日でできるなんて、夢のようです。
 すべて、洋子さんのお陰です。
 私、洋子さんのような方に出会って、これからは、もっと謙虚になろうと思いました。」
ルカは、言った。
百合子が、
「ダメダメ、ルカさんは、今まで通りがいいです。
 ちょっと辛辣で、生意気そうで、可愛い。」と言った。
「あたしも、そう思います。」と洋子も言った。
「はい。」とルカは笑った。

本は、売れた。
ペーパーバックで、1冊400円という値段もよかった。
ちょっと手に取って見たくなる。
平積みになり、やがて、書店の入り口に山にして積まれた。

夜、ルカが満足な気持ちでソファーにいるとき、H氏から電話があった。
論客として、いつも勝てない相手だ。
「あなたは、もっと勉強しなさい。」とルカに言った人だ。

H氏。
「ルカさん、やったな。
 今度の本には、俺も、ケチのつけようがない。
 ペーパーバックで、400円。気取りがなく好感がもてる。
 読み始めたら、夢中になってしいまい、胸をドキドキさせながら読んだ。
 いい本だ。絶対、今必要な本だ。おめでとう。」
「そうですか。Hさんにそう言っていただけるなんて、
 夢のようです。」
「俺だって、本当にいいものは、誉めるさ。」
二人は、笑った。

ルカは、ソファーに沈み、
頼もしかった洋子の可愛い顔を思い浮かべた。

<おわり>

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プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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