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「懐かしいオムライス」聡子の雑誌に載る

1話で書けませんでした。明日の分を「後編」といたします。
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「懐かしいオムライス」聡子の雑誌に載る(次回後編です)

午前の11時ごろ、まだ店がすいているころ、
柳澤聡子と夫義男は、町の洋食店リヨンに行った。
そのときは、珍しくカウンターに座った。
聡子はすぐに見つけた。
新しいメニュー「懐かしいオムライス」。
「まあ、なんだか素敵。『懐かしいオムライス』なんて。
 何か物語がおありですか。」聡子は聞いた。

すると、話しの上手な絵里奈が、身振り豊かに、
小林シェフとリヨンのママの話をした。
母が亡くなったとき、小林さんは、地面を叩きながら、
泣いてくださったそうです。
そのとき誓ってくださったそうです。
もし、自分がシェフになれたら、メニューの中に、母のお料理を1つ置いてくださると。
それが、『懐かしいオムライス』です。
それをメニューに置いている限り、小林さんにとってママはずっと生きているって。

話しながら、絵里奈は、また泣いていた。
義男は、聡子のとなりで、先にハンカチを出して泣き出した。
聡子もそれを追って、ハンカチを当てて泣き出した。

「なんと、いいお話でしょう。
 ママさんが、フライパンをちょっと誇らしげに返すのを、
 中学生の小林さんが、うれし気に、惚れ惚れとママさんを見ている。
 そんな光景が胸に浮かんで、胸が熱くなります。

 そうですわ。このお話をあたしのコラムに書いてよろしいでしょうか。
 書いて、もしそれで「懐かしいオムライス」がもっと売れれば、
 天国のお母様は、喜ばれるのではないでしょうか。
 それだけではありません。ママさんがお料理に込められた愛情も書きたいのです。
 ニンジンを細切りにするなんて大変面倒なことを、お料理の目立たぬところで、
 なさってらした。そこが、心を打つのです。」
聡子は言った。
隆は、聡子は、本当に妻を理解してくれていると思った。
「お店の写真は、こちらと、レストラン・シャトレの両方出します。
 いかがでしょうか。」聡子は言った。
「願ってもないことです。
 妻のニンジン入りのオムライスを多くの方に食べていただけたら、
 妻は、天国で、絶対喜んで見ているでしょう。」
「では、懐かしいオムライスをいただいたら、早速、シャトレに行ってみます。」
「ご無理をなさらないで。昼になると混みますから、
 今なら、昼前にシャトレにいけます。」とシェフ。
「そうですね。あなた、向うでオムライスをいただきましょう。」

二人は、昼前に間に合い、オーナーの部屋にいた。
支配人、そして、小林の2人が呼ばれていた。
小林とリヨンのママの話を、聡子から聞いて、
オーナーも支配人も、ハンカチを目にあてていた。
「これは、悲しくも、胸を打ますなあ。」オーナーは言った。
「ここにお出での柳澤聡子さんが、月間グルメのコラムに書きたいとおっしゃるのだよ。」
オーナーは小林に言った。
「私は、雑誌に載ることで、たくさん売れるだろうということは、2の次に考えています。
 当時の若者たちと、リヨンのママさんとの心の交流。 
 リヨンのママさんのお料理に込められた愛情を書きたいのです。」
「そうです。ママさんは、ぼく達若者のママだったのです。
 記事にしてくださるとうれしいです。」
小林は言った。

雑誌が、2冊ずつリヨンと小林のシャトレに来た。
「わあ、こんなにステキに書いてくれたら、お客さん、来てくれますよ。」
ソムリエやコックたちは、初めて文を読み、涙を浮かべていた。
「これ、俺が東京来て働き始めたころだよ。
 俺にも、このママさんのような人いた。泣けるな。」木下はそう言った。
みんな、異口同音なことを言った。

柳澤敏子の文は、平易でありながら、温かく、心に響くものであった。

「お父さん。柳沢さんの文を読んだら、また泣けてくる。」
絵里奈は言った。

小林は、リヨンに電話して、料理の値段や、ニンジンの料を同じになるよう、
打ち合わせた。
「内は、カリフォルニア・ロゼのグラスワインを、サービスしたいと思っています。」
と小林。
「いいですね。売れるといいですね。」隆。
「はい。今から、胸がドキドキします。」小林。

前日である。
たくさんのニンジンを前に、小林は、木下と加藤に言った。
「このオムライスは、綺麗に切られた微塵切りが命何です。
 途中で、もううんざりしてくると思います。
 そうしたら、遠慮なく休んでください。
 無理をして、雑なみじん切りができるより、休みをとって、
 丁寧なみじん切りができる方が、数倍いいです。」
「諒解。ママの心を刻むんだから、絶対雑なみじん切りをしません。」と加藤。

両店とも、聡子のコラムの大判を3枚特別に送ってくれた。
明日に向けて、店の前を飾った。
イーゼルに板を立て、大判のコラムを貼った。

いよいよ、月間グルメの発売部である。
発売は、午前10時なので、この日に「懐かしのオムライス」を頼んだ人は、
15人だった。
「今日発売だもん。15人は、多い方だよ。普段は、1か2だもの。」
加藤が言った。
ニンジンは、大きなボールにたっぷり残っていた。

「お父さん。12人でもすごいと思わない。」とリヨンの絵里奈。
「うん。問題は、あしただね。」と隆。

「オーナー、反応があるのは明日です。日曜日。」と支配人。
「ああ、そうだね。」オーナーは言った。

その明日、日曜日が来た。
朝の7時。
裏口からホールを通った小林は、ガラスの入り口を見て、
胸が躍った。
レストランの仲間たちもすでに来ていた。
「わあ~!」小林は、悲鳴をあげた。

まだ、開店前だと言うのに、入り口のガラス戸の向うに、
20人、いや30人の人が列を作っている。みんな、にこにこしている。

リヨンも同じく絵里奈が扉を開けると、軽く20人が、
にこにこしながら並んでいる。
「わあ、お父さん、大変!」絵里奈は叫んだ。

(次回、「みんなが、報われる」です。)

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Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
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