柳澤聡子『小林シェフ誕生』(前編)

前編、後編、2話完結で書きたいと思います。
読んでくださるとうれしいです。
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柳澤聡子『小林シェフ誕生』(前編)

レストラン・リ~ゼの高根沢シェフの働きで、
今までセカンドだった若い小林がシェフとなった。
「シャトレ」という店で、中くらいの大きさである。
聡子の家から、さほど遠くないところにある。
ワインが売りなので、女子二人のソムリエと、
厨房には、小林以下二人のコックがいた。

伍代洋造、柳沢聡子、夫の義男の3人は、開店日に花だけ送り、
開店から、3週間が経った夜の7時に、店に食事に行った。
「先生。私、ここ初めてですが、店の雰囲気変わってますでしょうか。」
聡子は聞いた。
「前の店は、とてもレストランとは、言えぬところだったからね。
 今は、立派なレストランの雰囲気だ。
 和やかで、癒されますね。」と洋造は言った。
「私も同様に思います。」聡子は言った。
「どのテーブルも、いい席という気がするね。」と義男。

3人は、小林に関心があったので、なるべく厨房に近い席に、
案内してもらった。
注文をし、厨房に耳を澄ましていた。
小林が、丁寧語で、どんどん動いている様子が聞き取れた。

そこへ、ソムリエ一人が、ボトルを抱いて、
青い顔をして、出口にいた小林にすがるように言った。
「ワインを間違えてしまいました。
 初めの試飲のとき、お客様に指摘されました。」
「ああ、このワインは間違えて当然ですね。」という小林の声が聞こえた。
少しも慌てていない。

厨房の奥では、二人の内の気の短そうな加藤が言った。
「シェフ、ここで、ガツンというんだよ。優し過ぎんだよ。」
と小林に聞こえないように。

「正しいワインは、もう持って行ったのですね。」
「はい。」
「じゃあ、私の名前で破損伝票切っておいてください。
 後で、オーナーに報告します。」
「シェフの弁償になりませんか。これ、5万円ほどのワインです。」
「オーナーは、太っ腹ですから、大丈夫ですよ。
 それで、このワインはもう出せませんから、
 今日、仕事が終わったら、みんなで飲みましょう。
 ちょうど賞味期限ぎりぎりの特上の牛肉がありますから、
 私が、がんばって、サイコロステーキを作ります。」
小林は、さらりとそう言った。
 ソムリエ有美、そして厨房にいた連中は、聞いていて、「わあ~。」と喜んだ。
「君君。」とそばに来たのは、40歳くらいの支配人。
「有美さん。こういう処理のために、私がいるんですよ。
 破損伝票は、私の名にしなさい。
 今日の、ワイン・パーディー楽しみにしてますよ。オーナーもね。」
支配人の矢田は、にこっと笑って、下がった。

もう一人のコック木下は、加藤に言った。
「今も、がつんと言った方がいいいと思うか?」
「いや、ワインとサイコロステーキがいい。」と、加藤は首を引っ込めて言った。

「支配人、よしですね。」と義男が洋造に言った。
「いい人のようですね。」洋造は、にっこりとうなずいた。

支配人の矢田は、二階奥のオーナー立木のところへ行った。
5万円の破損伝票を見せて、
「ソムリエが間違えて、ワイン1本、商品にできなくなりました。
 ソムリエがシェフのところへ泣きつき、
小林シェフが破損伝票に自分の名を書こうとしましたので、
 私が取り上げ、私の名前にしました。
 で、シェフは、商品にならなくなったワインで、
 店が終わったら、ワインパーティーをしようと言いました。
 賞味期限ぎりぎりの、
特別においしい肉があるので、それをサイコロにした料理を、
 みんなのために、作るといいました。みんな大喜びです。」

「なんと!ワインを間違えたので、その1本でお楽しみか。
 う~ん、小林シェフは、できるなあ。
 いや、この技は、もっと経験がないとできない。
 小林君の後ろには、超大物の人物がいるな。」
「そうですね。しかし、小林シェフは、1を聞いて10を知るタイプです。
 ほんのちょっとのアドバイスをいただいただけでしょう。
 そう言えば、お花をくださった方の中に、
伍代洋造先生と、柳沢聡子さんの名がありました。
今日、お店に、それらしい3人連れの方がお見えです。」

「何!伍代洋造先生か!そして、柳澤聡子さんか!」
オーナー立木は、思わずデスクを叩いて、立ち上がった。

(次回、後編です。)

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ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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