スーパー洋子・全日本男子バレーボール戦③『息詰まる攻防戦』

今回、試合の山場です。お楽しみくださるとうれしいのですが。
次回を、最終回にします。
最後までお付き合いくださると、幸いです。
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スーパー洋子・全日本男子バレーボール戦③『息詰まる攻防戦』


笛が鳴った。
また、洋子のサーブである。
洋子は、助走をせず、リベロの大蔵を狙った。
大蔵は分かっていた。
手元で左右にひゅーんと驚く程曲がる。
大蔵は、両手を広くして構えた。
洋子のボールが正確に大蔵に飛んでくる。
思った通りひゅんと曲がった。しかし、とれない。
だが、後衛の太田が予測して立っていた。
さすが全日本である。
太田は拾い、セッター石井に送る。
そこから、ナンバー1アタッカー平井に渡る。
パワーは、鳥居より若干すごい。

洋子は、平井の瞳を見てたま筋を読む。
平田は、クロスコースをじっと見ながら、チラリとストレートコースを見た。
チラリと見るコースの方が断然怪しい。
ストレートだ!
洋子は、ストレートに飛んだ。
平田の大砲のようなスパイクが、
どんぴしゃりストレートコースに来た。

洋子はそれを難無く打ち上げ。
1でレシーブ。2で、綺麗なトス。3でアタック。
洋子は、7m高く宙に浮いた。
あの恐ろしいアタックが来る。皆そう思って構えた。
だが、洋子は見た。
敵の守備に、穴を見つけた。
そこで、穴を狙って、ひゅんと軽いボールを送った。
誰も、拾えなかった。

3-0

キャプテン平井は、タイムをとった。
「いやいやいや、参ったなあ。
 今のプレー見たか?
 前の回で、横田にサーブを当てて、レフトを弱くしておく。
 次、リベロに変化球を送ったが、ライト側に曲げた。
 リベロが外したのを太田がフォローして、セッターに送った。
 これ、誰が見ても、相手のライトが弱いだろ。
 だから、俺は、ライトから視線をずらさないでいた。
 で、ストレートに打つつもりだった。
 しかし、人間て、やっぱり打ちたいところをチラと見ちゃうのよ。
 で、俺も、チラリと見ちゃった。
 それを読まれた。倉田はストレートに飛んで、
俺の渾身のスパイクを軽々返した。軽々だぜ!

 そして、1でジャンプ・レシーブしながら空中で立った。
 腹這いに受け身じゃなくて、空中から、両足着地だ。
2でトスをあげて、3で恐ろしい7mスパイク。
 そう思って彼女は飛んだ。だが、上から見たら、守備の穴があった。
 じゃあ、スパイクはいらないと、軽くボールを穴に入れた。
 穴だから、だれも捕れない。
 なんで、スパイクをしなかったか。それは穴が小さかったから、
 誰かが怪我をするといけないと思ったんだよ。
 横田の受けたサーブだって、一番安全な胸元の骨を狙ったろ。」

「そう、骨のところだったから、俺のダメージはなかった。
信じられないボールコントロールだ。」と横田。
「どうよ、これ。すごくないか。」と平井。
「ああ、すごいなんてもんじゃない。俺、ここまで考えて試合していない。」と太田。
「高校のときも、俺たちをぎりぎり追いつめておいて、
 最後に助け舟出す人でした。」大蔵。

「まあ、こんなすごい相手とやってるんだと思ってさ、
 プライドなんか忘れて、体当たりで行かねーか。1点取れるかどうかの相手だ。」
「はい。了解です。」
みんなは、心を一にした。
鳥居、高井、大蔵は、洋子が認められたことがうれしかった。

タイムアウトのときだけ、スクリーンにアナと解説の映像が入る。
そこでは、今、平井が言ったのと、ほぼ同じことが、解説の村井によって、
語られていた。
会場の観客は、洋子のすごさと人間性をより深く理解した。

「洋子ちゃん、すごいわ。」と百合子は言った。
「ほんとですよ。」と坂田。

タイムアウトが終わって、洋子はボールを手にした。
相手コートを見ると、何やら、空気が違う。
引き締まっている。
『強くなってる。』と洋子は思った。

少し下がっている大蔵に、再び変化球を出した。
それを大蔵は、前に出て、変化の前にレシーブをした。
それを、直接平井の前に上げた。
洋子は、ブロックをしてみようと、平井の前に走った。
平井は、ボールを見ながら、一瞬、チラリと右の横田を見た。
『右か!』と洋子。
平井は、スパイクのジャンプをしながら、ボールを打たず、
ぎりぎりで、ライトの横田に、ひゅーんとボールを送った。
洋子は、着地して、横田の方へ、体を真横にしながら飛んだ。
横田がクイック・スパイクをした。
これは、決まったと思ったが、ボールは横田の背中にあった。
洋子は、一瞬、間に合い、横田のクイックをぽんと横田の背に乗せたのだった。

「うおーーー!」という歓声が上がり、拍手が起きた。
2人いれば、簡単である。
洋子が1人でボールを止めたことによる拍手だった。
会場は、どんどんエキサイトしてきていた。

4-0

アナ「倉田さんの素晴らしい防御でしたね。」
村井「いやあ、驚きましたね。ジャンプした体が真横になっていました。
   なぜ、ボールが送られることがわかったのでしょう。神業でしたね。」

「なかなか、1点を取らせてくれんなあ。」と平井が言った。
 だが、みんな、少しもへこたれていなかった。

サーブ権は、ずっと洋子である。

洋子から、山なりの高いサーブが来た。
素直に落ちてくるはずがないと、大蔵は少し前に出た。
すると、案の定、棒が折れるように、90度近く曲がって、落ちて来た。
大蔵は、滑り込むようにして、セッター石井にボールを上げた。
横田がスパイク。
洋子は、走ってジャンピング・レシーブ。空中で立つ。
それが、相手コートに行った。
セッター石井が、平井へ。平井が豪快なロング・スパイク。
洋子は、スパイクを見れば、落下点がわかる。
エンドラインぎりぎりの、ナイス・ロングスパイクだ。
洋子は、エンドラインに向かってダッシュし、スーパーマンのように飛んだ。
そして、ボールを見ないまま、後方にボールをあげた。
天井すれすれの大アーチである。

観客は、わああああああと歓声をあげた。
後ろの小林から、石井、平井、
平井は、ネット下にボールを落とした。
それを、戻って来た洋子が、拾う。
(鳥居も、大蔵も、高井も、4年前の試合を思い出していた。)
曲がって入って来るボールを、
セッターの石井が、思わぬスパイク。
洋子は、後ろ向きに下がりながら、オーバーで返す。
個性の違う平井と横田のスパイクに、コートの後方で、
洋子は、前後左右に振られながらも全部レシーブして、相手コートに入れる。
無理と思えるボールにも追いつく。
洋子が、前に行って攻めずにいるのは、このリズムを崩したくないからだった。
体のテンションがどんどん上がって来る。
すごいラリーが続いている。

絶対無理と思えるボールを平井がスパイクした。
洋子は、横に飛んで美しい回転レシーブでしのいだ。。
洋子は、「よし!」と気合を入れた。
洋子は、スパイクに入る平井に猛然と迫り、
平井と同時にジャンプ。両手ブロックでは飛ばされる。
平井の渾身のスパイクを、洋子は、ダイレクト・スパイクとも言える片手ブロックで、
ボールを相手コートに突き刺した。

「うおおおおおお・・。」と観衆は、総立ちとなり、
声と拍手が鳴りやまなかった。
みんな、感動していた。泣いている人もいた。

「洋子ちゃん、すごい、すご過ぎる。」百合子は、ハンカチを目に当てていた。
「ほんとに感動しますね。」坂田の声も震えていた。
「すごかったねえ。」と社長が言った。

「ああ、これを見ない人は損だよね。」調整卓の小池は言った。
「ほんとに、そうですよね。」と遠藤。

5-0

息することも忘れて、見ていた人達は、はあ~と、肩を落とした。


(次回「全日本が得たもの」最終回です)

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プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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