女性代行業③「神崎興信所の責任」

肝心の女装の場を、ほとんど出せなくて、申し訳ありません。
次回、最終回にいたします。
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女性代行業③「神崎興信所の責任」


西川孝雄の妻・文江に、神崎興信所から、
郵送するか、それとも直接受け取るかと聞く電話があった。
文江は、直接に行くと答えた。
「いよいよだな。」
と、今では居座っている竹田武史は、布団の上で言った。
武史のために、布団もたためず、部屋がどんどん乱雑になるのを文江は悲しく思った。

興信所について、文江は、プライバシーのある応接室に通された。
所長の神崎妙子が相手をした。
まず、神崎は、写真を見せた。
「1週間の内、金曜の一日ですが、女性との浮気がうかがわれます。
他の日は、二人は会ってもいません。」とそう言った。

「わかりました。」
文江は、答えた。
そのとき、ノックがして、大久保高江がお茶を持って来た。
「奥様、腹が立つわ、悲しいやら、複雑なお気持ちでしょうが、
 人生、やり直しは、何度もききますから。」所長は言った。
大久保は、前半関わった西川孝雄だけに、写真をそれとなく見た。
そして、あることを思ったのである。

所長は、西川孝雄の1週間の足取りを説明し、
諸経費の説明をした。
「交通費を込みで、10万3000円になります。
 受付でお支払いください。」と言った。
「はい。」と文江は、言い「ありがとうございます。」と言って退室した。
文江は、経費を払って、ビルを去った。

所長が、デスクに戻って来たとき、大久保高江が来た。
「所長、さっきのクライエントへ渡した資料ですが、
 写真に写っていた男性は、偽物です。西川孝雄ではありません。」
高江は言った。
「ええ?それは、大変なことよ。あれが、浮気の証拠物件になり、
 慰謝料が決まるなら、200万、300万のことですからね。」
「あの方に渡した写真がありますか。」と高江。
「あるわよ。」
所長の神崎は、尾行をした4人も呼んだ。
写真を並べ、高江に説明をさせた。
「4人の方は、初めて西川孝雄をご覧になったのですよね。
 それなら、無理もありません。
 第一に、西川は、腕時計をしません。いつも、スマホで時間を見ます。
 ブリーフ・ケースを提げた後ろ姿の写真。
 イタリアンの店で、スッパゲッティを食べている写真。
 コーヒーを飲んでいる写真。
 全部に言えますが、西川孝雄は、左利きなんです。
 写真の男性は、右利きです。これは、伝達を十分にしなかったあたしの落ち度です。」
4人と所長は、「えーーーー!」と声をあげた。
「それより、なによりも、顔が違います。
 孝雄は、細身ですが、シャープで、運動神経の発達した精悍な顔立ちです。
 写真の方は、やんわり、女性的な顔です。
 顔だけを見ても、まるで別人です。」
「高江さん。それは、孝雄を知っている人なら、
 即座にわかるほどの違い?」と所長。
「20mも離れていれば、わからないと思います。
 でも、4、5mに近づけばわかります。
 私は、孝雄の顔をまともには見ていませんが、
 横顔だけでも、違いがわかります。」

「やられたわね。あたし達を出し抜くなんて、相当な奴らよ。
 高江さん、あなたの落ち度じゃないわよ。あいつらが上手だったのよ。
 わざと本人と決定的に違うところを写させておいて、
 離婚調停の日にどんでん返しするつもりよ。
 さっきの奥様は、証拠があるから、これで大丈夫と安心するでしょう。
 で、さらなる対策はとらない。
 あああ、私達は、4人でいったのにねえ。」所長。

倉田という探偵員が言った。
「私達は、あの男女だけに集中していましたが、
 もう一人、ヘルパーがいたような気がします。」
「そう!」と小宮が、「はじめ事務員の格好。小柄な人。
 ラブホのときは、6年生くらいの男の子がいたわ。
 変装したのね。子供だと思って警戒しなかった。
 その子、やたらカシャカシャスマホで撮ってた。
 空や道路標識、しゃがんで道の花なんかも撮っていて、
買ってもらったスマホが、うれしくて、方々撮ってるだけかと思った。
だけど、撮っていた半分は、私達の顔よ。」

「やられた。多分、あたしたち20人の半分の顔は割れてるわ。
 大久保さん。『大久保先輩』って呼ばれた謎が解けたわね。」と、所長。
「はい。あの女、私が西川孝雄を尾行していたこととっくに知ってたんですね。
 で、私に顔が知られたと思わせ、私を、西川のチームから外れるようにした。
 これで、次のチームには、西川の顔を知っている人はいなくなる。」大久保。
「ああ、まいった、まいった。恐れ入りいました。」
所長はオデコを叩いた。

「そうだ、もう一つ。」と所長は言った。
「高江が、ちょっと見ただけで別人とわかる写真をよ、
 あの奥様は、写真を見て何にも言わなかった。なぜ。」所長。
「慰謝料なんか、欲しくなかった。」倉田。
「だったら、浮気写真なんて、頼みに来ないでしょう。」
「あたし達のミスを期待してなんか頼みにこない。
 やっぱり、旦那の浮気現場を知りたかったはず。」

「奥様に頭下げて、10万返してもいいけど、
 内は、100%無敗ですからね。
 この際、10万円分、奥様のためにきっちり働きましょう。
 高江さん。奥様の事情を洗って。
 旦那と違って、奥様ん家、近いからね。」
所長はそう言った。

文江のマンションで、竹田武史は、今か今かと待っていた。
やがて、文江が帰って来ると、
「おお、もらってきたか。」と文江の持っている封筒をもぎ取るようにし、
布団の上に写真を広げた。
「おお、あるある、ちゃんと旦那も浮気してんじゃね。
 ほら、ラブホに突入だよ。
 これで、旦那の浮気で、慰謝料200万、いや、300万か?」
と、ニマニマしている。
文江は、
「大事なものだから返して。」
そう言って写真を封筒に入れた。

「竹田君。大きな勘違いをしてるわよ。
 あたしたちは、もう浮気しているの。
 近所の人だってみんな知ってるの。
 これで、訴えたら、あたし達は負けて、300万円、払わなくてはならなくなるの。
 あの人の証拠写真が認められれば、それがチャラになるだけなのよ。
 だから、お金が入ることはないの。
 もし、あなたが、この写真をどうにかしたら、300万円の借金ですからね。
 わかった!」
「わかったよ。ちぇっ。つまんねーの。パチンコでも行ってくらあ。」
武史が手を出す。
文江は、500円だけ乗せてやった。

文江は、家庭裁判所を前にしていた。
申立書を書き、待った。
裁判のやり方など知らなかった。
やがて、30歳くらいの男性が来て、
武藤陽太と名乗り、調査官補だと言った。
落ち着ける部屋に案内され、文江は語った。
もちろん証拠の写真を見せた。
孝雄を知らない武藤は、証拠写真をそのまま信じた。

「そこで、あなたは、竹田武史さんと2か月にわたって、
 同棲に近い生活をしている。これは、浮気ですよね。」
「はい。ですから、夫の浮気を見つけて、
 私が払うべき慰謝料を少なくしたかったのです。」
「竹田武史さんを、愛しているのですか。」
「全く愛していません。
 同窓会で、おもしろい人だと思いました。
 今、住まいがないと聞いて、1日なら泊めてあげるといい、
 そのときに強引にセックスをさせられました。
 死にもの狂いで抵抗するべきでした。でも、できませんでした。
 1度セックスをしてしまうと、女と言うのは弱くなります。
 ずるずると、竹田を追い出せずにここまで来ました。」
文江は涙を見せた。

「竹田さんは、一文無しだったのですか。」
「はい。竹田は、その内競馬に凝り、私の貯金を200万円近く使いました。」
「警察に訴えなかったのですか。」
「なんと言って訴えていいかわかりませんでした。」
「孝雄さんと、離婚したいのですか。」
「したくありません。愛しています。でも、あたしには、もう愛する資格がありません。」

武藤は、少し考え、やや乗り出して言った。
「文江さん。正直に言ってください。
 もしかして、あなたは、夫の孝雄さんを信じているのではないのですか。
 つまり、孝雄さんは、浮気をするような人ではないと。
 浮気の写真を見せられても、なおも信じている。
 いかがですか。」
その言葉を聞いて、文江は、わっと泣き出した。

(次回、「やり直しは、何度でもできる」最終回です。)


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Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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