FtM だけど女装子③ 「夢のような出会い」

物語って、夢のような、奇跡的なことが、簡単に起こせるので、いいです。
今回、夢のような奇跡的出会いがあります。
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FtM だけど女装子③ 「夢のような出会い」


LGBTの懇親会から2か月。
隆は、フルタイムの女装子さんとの出会いを、毎日のように夢見ていた。
出会うとしたら、それはどんな人だろう。
あれこれ考えて、うきうきしてくるのだ。
隆は、そんな出会いを信じていた。

それは、7月に入り、夏休みが近づいて来たころ。
午前の授業が終わり、隆は、学生食堂に行った。
そして、その前にトイレに行っておこうと思った。
隆が行くトイレは限られている。
男子トイレには入れない。女子トイレもダメ。
この学食にある多目的トイレは、貴重なトイレだ。

隆は、多目的トイレに行き、引き戸の取っ手を握ったとき、
同じタイミングで、取っ手を握った人がいる。
女性だ。あ、タイプと隆は思った。
「あ、先にどうぞ。」と言って、隆は下がった。
「すみません。」と彼女は言って、中に入って行った。
誠実そうな声が、印象的だった。
隆は、数歩下がったところで待った。
個室のそばで、男が立っているのは嫌だろうと思ったからだ。

待ちながら、隆は、「え?」と気が付いた。
女子学生が多目的トイレ?
生理であっても、一般のトイレでいい。
考えていくうち、答えは一つであるように思われた。
まさか、まさか、まさか、と思った。
自分と同じ事情かも知れない。
「しまった。」
と隆は同時に思った。
俺がトイレを使っている間に、彼女はどこかへ行ってしまう。
かといって、あの場合、相手に先を譲るのがエチケットだ。
残念、ここまでの縁なのか。

隆が待っていると、彼女が出て来た。
水色と白のビンガム・チェックのワンピース。
ひざ丈までのスカート。肩見せ。
前髪。柔らかいウェーブの肩までの髪。
ああ、好きだなあと隆は思った。
彼女は、隆に礼をして、歩いて行った。

隆は、トイレに入り、考えていた。
多目的トイレで出会うなんて、これは絶対何かの縁だと思った。
必死になって探せば、また会えるかも知れない。
そう思って、トイレを終え、引き戸をあけた。
すると、少し離れたところに彼女が立っていた。

彼女は寄って来て、
「これは、絶対何かの縁だと思ったの。一緒に昼を食べませんか。」
と、にっこりと言った。
隆の胸はときめいた。
「俺も、何かの縁だと思ってたんだ。よかったあ、ここにいてくれて。」
彼女は、三浦美里。一年、隆と同学年だった。

美里は隆に合わせ玉子丼を頼んだ。
そして、人のあまりいないテーブルに座った。
「隆さんの横に座っていい。」美里はそう言って、隆と並んで座った。
あまり人に聞かれたくない話だ、と隆はすぐに理解した。
「あたしね。一般の女子トイレには行けないの。」
美里が言った。
隆は、胸がドキドキした。
「俺もね。一般の男子トイレ、入っちゃいけないんだ。」
隆は、行った。

「理由が同じだったら、うれしいなと思って待ってたの。」
「俺もそう。」
「あたし、女じゃないの。」美里は、決定的なことを伝えた。
「俺、体は女、心は男。」
美里は、隆を見た。
「あたし、自分のこと『性別違和』だと思って来たんだけど、
 最近思ったの。あたしは、度の強い女装子だって。」
「俺ね。心は男で『性別違和』だけど、同時に女装子なんだ。変な奴でしょ。」
「本当?女装子なの?」
美里が驚いたように、隆を見た。
「うん。変な奴でしょう。」
美里は考えていた。
「あり得るわ。隆さんの心は男。男なら、女装子であっても不思議はない。
 うん。あり得る。」
美里は、隆を見てにっこりした。
「分かってくれて、すごくうれしい。」
「あたしも、理解してくれてうれしい。」
「俺、美里さんに一目惚れした。」
「あたしも、隆さんに一目ぼれした。」
「じゃあ、さん付け止めない。」
「ええ、そうね。」
「食べよ。俺、今、緊張して食べられなかった。」
「あたしも。」
二人は、丼にやっと箸をつけた。

美里は、早口ではなく、一言一言、言葉を丁寧に話す。
隆は、それも気に入っていた。

「あたし、小学5年生のとき、『性別違和』の診断受けて、
 中学も、高校も、女子の扱いをしてもらってきたの。
 でも、高校2年くらいから、自分の性自認は男じゃないかって思えて来たの。
 それなら、女装子しかない。性別違和じゃないのに、女やってることに、
少し、罪悪感感じるときもある。
でも、あたしの体質は、あまりにも女装に有利だったの。
無毛だったし、声も女だし、体の感じが女だった。
自分は、性分化疾患かと何度も思った。」
「ホルモン治療なんかしてないんだ。」
「してなくて、こんなふう。」

「俺、美里にそっくりだよ。
 つい高3まで、しとやかな女やってたんだぜ。
 心はいつも男だったけど、女装子じゃない。だから、女でいられた。
 俺、野球のボール投げたら、完全に男投げ出来る。
 サッカーは、オーバーヘッド・シュートができる。
 走ったら、完全に男の走り方出来る。
 でも、そんなのやったら変じゃない。
 だから、全部女の子風にやってた。」
「そうか。心が男なら、運動も男の子なんだね。
 あたしは、女の子風に全部やってたから、
 男風に走ったりできないかも。
 でも、女の子風に運動もすることが、女装子として喜びだったわ。」
「俺だって同じ。女装子だったから、女の子みたいにボール投げると、
 自分で、ちょっと興奮した。」
「同じ。隆とあたし、すごく似てるね。
 でも、あたし達、女と男なのね。
 見かけは、男と女。」
「でも、それ、奇跡だと思わない?
 俺、これで、美里に隠していること、何もない。」
「あたしも。隆のような人に出会えたの奇跡だと思う。
 あたしも、これで、何も隠していることない。」



それから、3日、二人はほとんど一緒にいて、
日曜日の10時。
隆は、美里に、自分の女装姿を見せることになった。
美里も、ワンルームのマンション住まいで、
美里の部屋は、完全に女の子の部屋なので、
隆が、美里の部屋に行くことになった。
隆は、シャワーを浴びて、女装に必要なものをバッグに入れた。
ウィッグは、色の薄いボブヘアにした。

隆は、美里のマンションに来て、建物を見上げた。
自分が女装すれば、きっとセックスになる。
女装子で、心が男同士であるためなのか、
セックスへのハードルが低かった。
それでも、隆は、心臓をドキドキさせていた。

(次回は、『女の子同士になって、燃えた時間』です。)


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プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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