新ヒロイン・柳沢聡子・登場②「支配人、大ピンチ!」中編

後半が、とても長くなりましたので、2つに分け、
3回で、完結といたします。
読んでくださるとうれしいです。
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新ヒロイン・柳沢聡子・登場②「支配人、大ピンチ!」中編


テーブルに帰って来た聡子は、
一番そばにいる、若いウエイターのところへ行った。
彼のベストのポケットに折り畳んだ1000円のチップを入れた。
「支配人が、あわてて予約名簿の場所に行って、
 ある人物の予約の欄を斜線で消すと思うの。
 そのとき、誰の名前を消したか、見て欲しいの。
 あたしは、柳沢と言います。多分私の名前を消しますから。
 後で、一言教えてちょうだい。」
「はい。わかりました。」
「えーと、小沢さんですね。」
「はい、そうです。」
その若いボーイは、嬉々として言った。
多分、支配人は、みんなから嫌われている。聡子は思った。

聡子は、飲み物だけを頼んでいた。
支配人がそばに来た。
「あ、支配人さん。」と聡子は呼んだ。
「先ほどから見ているのですが、窓側の席が、かなり空いているようなの。
 私の予約が、こぼれてしまったのか、
できれば、予約名簿を見せてくださいませんか。」
「ええっと、それは、ちょっと・・。」と支配人はぐずった。
「お客の請求があった場合、予約名簿は提示しなくてはならない。
 ホテル法にはそう記されていると思いますが。私の勘違いかしら?」
と、聡子は、試しに言ってみた。
「あ、そうですね。只今持って参ります。」
支配人は言って、
「小沢、ちょっと来てくれ。」と例のボーイを連れて、受付に入った。
小沢は、入るとき、聡子に目配せをした。

「小沢、その名簿から、『柳沢聡子』って名前を探してくれ。」と支配人。
「今日のご予約なら、探すまでもないのでは。」と小沢。
「あ、そうだな。俺は、何を慌てているんだ。」と支配人。
「ここです。」と小沢は指を差した。
支配人は、定規を持って、柳沢聡子の欄に斜めに当てて、
ボールペンを握ったが、なぜか、手が震える。
(やましいことを、しようとしているためか。)
「小沢。俺の代わりに、柳沢のところを、斜めに線を引いてくれ。」
「こうですか?」
「ああ、それでいい。で、キャンセルの欄に一昨日の日付を入れてくれ。」
「5月3日ですね。」
「ああ、そうだ。」
小沢は、やったーと思った。
支配人は、これでよしと思った。
後は、PCの予約表を、2日前にキャンセルにすればいい。
手が震え、それは、後でしようと思った。

小沢は、聡子のそばで、何か拾う振りをして、
「今、柳沢様を、線で消しました。」と言った。
「ありがとう。」と聡子は、Vサインをした。

支配人は、名簿を持ってやってきた。
「柳沢様。お待たせいたしました。
 私の勘違いで、柳沢様の予約は、5日前に窓側のテーブルでお受けしていますが、
 一昨日キャンセルされていることがわかりました。
 この通りでございます。」
見ると、窓側の6番の席が、いったん予約されていて、キャンセルで消されている。
「窓側の6番って、どの席ですの?」と聡子。
「小川、その席に立って。」
小川が席に立った。
「まあ、あんないい場所だったの。残念だわ。今は、予約が入っちゃたのね。」
「はい、申し訳ありません。」
聡子は、予約名簿を見つめながら、あきらめた風を装った。

支配人は、いくつかミスをしたと、聡子は思っていた。
キャンセルを受けたら、まずパソコンの方でキャンセルする。
すると、当日の予約客の中に名は出て来ない。
当日の急なキャンセルのみ、ボールペンで線を引く。
線が引かれていたということは、当日のキャンセルを表す。
だが、支配人は、キャンセルは2日前だと言った。
キャンセルは、今日の日付を言うべきだった。

窓側6番の席には、「予約席」の札が置いてある。
だが、当日の6番テーブルの予約は、予約表にはなかった。
当日予約をパソコンに入力すると、混乱をするので、
1つの予約名簿に手書きで入れるのが普通である。

さて、どうしましょうかと、聡子は考えた。
支配人を首にするのは簡単。
人権侵害、今、文書偽装工作も行った。
だが、支配人に妻子がいるなら、首にはしたくない。
嘘をすべて白状させて、反省させようか。
だが、それで、心を入れ替える男だろうか。

支配人は6番のテーブルをずっと空にしておくのはまずいと思った。
そこで、若い男女が来たので、予約なしにそのテーブルに案内した。
これで、あのお客に対し、筋が通った。
こうして、支配人は、嘘を隠すため、また新たな嘘をついた。
6番の席は埋まったと言いながら、
予約表にもPCにも名前のない二人を、座らせてしまった。

聡子は、支配人が、そばを通ったので、呼び止めた。
「松村支配人さん。少しだけ、私の前にお座りになりませんか。」
「すいません。ご勘弁願います。今一番忙しいときなのです。」
「支配人一人いなくても、どうにかなります。
 あなたにとって、重要なことです。」
はじめは、チョロイ客だと思っていた柳沢聡子だが、
今は、少し違うと感じていた。
支配人は、少しの恐れを抱いて聡子の前に座った。

「支配人さん、ご家族は。」
「そう言うことなら、後に願いますか。」
「大事なことです、答えてくれませんか。」
「妻と小学生の子供が3人います。」
「わかりました。」
「今日、こちらのオーナーに会えますか?」
支配人は、まずいと思った。
「あいにく、オーナーは、外出中です。」
「そう。じゃ後で、電話してみるわ。」
(支配人は、ドキッとした。オーナーの電話番号を知っているほどの人なのか。)

「支配人さん。私は素直で単純で、すぐ騙されるタイプです。
 でも、今あなたが座ってらっしゃるところに、
 もうすぐ、私のパートナーが来ます。
 そのパートナーが、ホテル経営に精通し、
業界の指導的立場にある人かもしれない。
そう考えたことは、ありませんか。」

『その通りだ。大物だったら困る。
 自分の小細工など全部見抜かれる。
 この女装男のことしか考えなかった。なんということだ。』
支配人は、ボディブローを食らった思いだった。

「あたしのパートナーが、あなたから見て、
雲の上のような人物かも知れないと、
 ほんの少しでも考えませんでしたか。」
「そうなのですか!」松村は青くなった。
「もし、そうだったらの話しです。
 あなたがまず恐いのは誰?」
「オーナーです。」
「人事権があるわけですね。」
「はい。オーナーに首だと言われたら首です。」
「オーナーが恐いのは?」
「このホテルの社長です。」
「その社長さんが恐いのは。」
「大株主です。」
「ここは外資系だから、アメリカ本社のホテル・グリッツに、
その大株主がいますね。」
「そうです。まさか・・。」
「早合点しないで。ただ、聞いただけです。」
聡子は、にっこりとした。
 
「なぜあなたのご家族のことを聞いたかを言います。
 これを、ご覧になって。」
聡子は、運転免許証を見せた。
「性別を見てください。」
今の今まで、聡子を女装の男性と疑わなかった松村は、仰天した。
聡子は、免許証をしまって、支配人を見た。
「あなたは、女性を女子トイレに行かせないという、
 とんでもない人権侵害を犯したのです。
 さらに、これは、大きな侮辱ですから、侮辱罪。
 名誉棄損にあたるかもしれません。

 そして、今さっき、予約表を偽装工作しましたね。
 2日前のキャンセルなら、あの表にプリントアウトされませんよ。
 私は、今日、食事のあと、弁護士を呼んであなたを告訴するよう進めます。
 ソムリエの小杉礼子さんは、私が女性であることを確信し、
 謝罪されましたので、対象外です。
 礼子さんから、聞きませんでしたか?あたしは、女性だと。」

松村の顔から、完全に血の気が引いていた。
決めのアッパーを食らっていた。

「あなたが罪に問われて、多額の慰謝料を請求される。
 新聞ニュースで騒がれる。
 それは、あなたのご家族にとって、耐えがたいことだと思いましたから、
 ご家族のことを伺ったのです。
 あなたが独身なら、もう弁護士にことを進めさせているところです。
 つい訴えたい人の家族のことを考えてしまう。
 私の悪い癖なんです。」
 
 松村は、背を伸ばして座り、油汗をかいていた。
「オーナーの河村さんは、今、オーナー室にいますね。」
「はい。嘘を言い、申し訳ありませんでした。」
「電話をして、忙しい時間で恐縮ですが、重大なことなので、
 今からお伺いしていいでしょうか。そう言ってください。」

(次回、いよいよ完結です。)


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プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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