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「真一の夢」(多次元女装サロン)③「愛のフォーチュンクッキー」最終回

お正月にふさわしいお話にしました。
読んでくださるとうれしいです。
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「真一の夢」(多次元女装サロン)③「愛のフォーチュンクッキー」最終回


二人ともすっきりとして、ダイニング・テーブルで、紅茶をいただいていた。
「ね、亜津子は、あたしと別れるとどうなってしまうの?」ミクは聞いた。
「あたしみたいな、クローンが大勢いる居場所があるの。
 学校みたいなところ。」
「それで。」
「例えば、ミクから、アッチャンに会いたいって要請が来たら、
 大勢のクローンの中から、アッチャンに似た背丈の子が指名されるの。
 今日は、あたしが選ばれたの。」
「それで。」
「あたし、アッチャンと似てないから、整形手術を受けて、
 アッチャンそっくりになるの。ほんの10分もかからない。
 未来社会の技術だから、10本の手のロボット出て来て、あっという間に、
 あたしは、あっちゃんのそっくりさんになるの。
 そして、ミクのことを部屋で待ってる。」

「それ、あり得ないよ。受け付けの郁美さんは、
 あたしの希望を聞いて、はい、用意ができてます。
 105へどうぞって言ったよ。」
「この空間は、多次元空間でしょ。
 時間を自由に操れるの。お客様を待たせないように、
 注文が来てから、用意ができるまで、40分くらいかかっているんだけど、
 その分、時間の切り貼りをしているの。
 だから、お客様は、待たされたと感じないの。」
「ふ~ん。そうだったんだ。
 それで、あたしとの時間が終わったら、亜津子は、クローンの学校へ戻っちゃう。」
「別れたくない人と、何度も会ったけど、同じお客様が指名してくれない限り、
 2度と会えない。」

「じゃあ、あたし、毎回アッチャンを指名する。」
「ありがとう。でも、クローンの子で、アッチャンになりたい子たくさんいるの。
 だから、次もあたしが選ばれるとは限らない。」
「そうかあ。可能性低いねえ。」

「ね。ミクの女の子になる前は、どんな男の子?」
「スマホがあるから、見せてあげられる。」
ミクは、女の子のバッグを開けたが、中は、そっくりいつものものが入っていた。
ミクは、スマホを取り出し、自分の素顔が写っている画面を、亜津子に見せた。
「わあ、ね、この子が、ミクの男の子バージョン!」
と、亜津子は、驚いた顔を見せた。
「身長162cm、体重45kg」とミクは言った。
「名前を聞いてもいい?」
「加藤真一。」

「ミク。めちゃ可愛い。こんなに可愛い男の子初めて。」
「女の子たちに、『いい子、いい子』って頭なでられる。」
「男の子には?」
「ミク、抱かせろーって、抱き締められる。」
「ミクは、クラスのアイドルなんだね。」
「そ、そうかなあ。」
「ミク。このまま女装したら、完全に女の子に見えるわよ。」
「そんなことない。女装して外歩いたことあるけど、
 じろじろ見られて、すぐにカラオケに逃げ込んだ。」
「それは、可愛かったからよ。絶対そうよ。」
「あり得ない。」

そうこうするうちに、時間があと5分になった。
亜津子が涙ぐんでいた。
「あたし、ミクほど気が合った子初めて。」
「あたしも、そうよ。もともと大好きなアッチャンのそっくりさんだもの。」
二人は、抱き合った。
「また、会えるといいね。」とミク。
「あり得ないけど、会えたらいいね。」亜津子は、言った。
二人は、涙を一杯流しながら、開けたドアを閉めた。

ミクは真一に戻った。

涙を服の袖で拭いてから、気持ちを落ち着けた。
そして、受付の郁美のところへ行った。
すると、「今日は、ただですよ。」と郁美が言う。
「どうしてですか?」と真一。
「だって、お正月ですもの。」と郁美がにっこり言う。

「それだけじゃありませんのよ。」と郁美。
「くじがあるんです。」
郁美はそう言って、飾りのついた箱を見せた。
手が入る穴が空いている。
真一は、1つを引いた。
郁美は、そのくじを開いた。
「まあ、『愛のフォーチュンクッキー』だわ!」と言った。
「大当たりよ。これ。」
と言って、郁美は、ビニールの袋に入ったハート形のクッキー1枚をくれた。
真一は、微笑ましいと思って、ビニールを破いてクッキーを口の中に入れた。

「あの、これは、何等ですか。」と真一は聞いた。
「特等中の特等です。」と郁美は言った。
「おいしかったです。」と真一は、にっこり笑って出て行った。
「賞品は、明後日届きますよー。」
郁美は叫び、聞こえなかったかと思ったが、真一は、再び入り口に顔を出して、
「はい。」とにっこりして、走って行った。

明後日、真一はクッキーのことなど忘れていた。
昼下がり、商店街をぶらぶらしていた。
すると前が騒がしい。
20名ほどの人が、誰かを取り囲んでいる。
「ねえ、アッチャン、サインして!」
「え、前川敦子か?」学生たちが人だかりに向かった。
「違うの、あたしは、ただのそっくりさん。前を歩かせてください。」
だがその少女に、すでに30人ほどが囲んで進ませない。
「あたしは、偽物なの。似てるだけなの。」
「偽物でもいい。サインして。」と小学生。

少女は、やっとのことで、人をかき分け、前を見た。
そこに、真一がいた。
亜津子は、真一の顔を見て、うれしさに目を潤ませた。
そして、最後の人の手をすり抜けて、真一の元へ行った。
「うそ!亜津子なの。」
「そう。あたしが、真一の『愛のフォーチュンクッキーの賞品』に選ばれたの。」
「あ、じゃあ、あのクッキーで終わりじゃなかったの?」
「そう。ほんとの賞品は、2日後に贈られるの。」
「ああ・・・。わかった・・。」
真一は、郁美の最後の言葉を思い出した。特等中の特等だとも言っていた。
「あたしは、マンションの住まいや生活費が全部保障されてるから、
 迷惑はかけないわ。真一のそばに、ずーと住んでいることになるの。」
「わあ、やったー!」真一は、亜津子を抱きしめた。
亜津子も、真一を抱きしめた。

はじめ、亜津子を囲んでいたファンや野次馬たちは、みんなにこにこして、
温かい拍手を送った。

その頃、郁美は、独り言を言いながら、くじの整理をしていた。
この大きい箱が、ふつうのくじ。
この少し小さい箱が、真一専用のくじ。
中は、全部・特等の「愛のフォーチュンクッキー」なのよね。
ま、三賀日は、真一しか来ないことわかっていたから、
えこひいきには、ならないわね。
郁美は、今頃二人が出会っているかなと思って、くすっと笑った。


<おわり>



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プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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