2060年の2大発明③「久美、武史に会う」

この作品は、数字的にとても成績が悪いのですが、私自身は、とても気に入っています。
くじけず最後まで書こうと思います。読んでくださるとうれしいです。
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2060年の2大発明③「久美、武史に会う」


佐和子とさよならをして、
久美は、真っ直ぐ一人暮らしのマンションに帰った。
久美は、27歳。薬剤師で、近くのドラッグストアで働いている。
学生の頃は、パートタイムの女装をしていたが、
卒業してからは、フルタイムで、女としての生活を始めた。
女装をしている久美を、男と見る人はいなかった。
久美は、「性別違和」と診断され、
新女性ホルモンを始めた。
効き目は早く、体が、どんどん女性化してきた。
もう、男としては、生きていけない。

佐和子が、キッチンテーブルで悩んでいたとき、
久美も、ソファーに座り、悩んでいた。
久美は、佐和子を、男性として愛していた。
いつも佐和子の幸せを考えていた。
しかし、自分が身を引いてでも、佐和子の幸せを願えるだろうか。
それを、ずっと考えていた。

佐和子の心のバランスをとるために、
自分の存在は、佐和子にとり必要だと思っている。
しかし、このままではいけないと思っていた。
すでに、浮気と言える段階に来ている。
お互い、最後の1線だけは、守っているつもりだったが、
今日、それを半分超えてしまった。
次に会えば、残りの半分も、超えてしまうだろうと思った。

自分が、純な女だったら、女同士の火遊びで済むかもしれない。
だが、現実では、自分は男で、佐和は、女なのだ。
火遊びでは、済まない。

久美は、佐和子の夫を、見ただけだ。
しかし、その人に特別なやさしさを感じた。
佐和のご主人に、すべてを正直に話してみようか。
ふつうの男性なら、怒り狂い、それで、離婚だろう。
でも、佐和のご主人ならば、分かってくれそうな気がした。
だが、そうすれば、自分は佐和を失う。
それを、思うと、悲しくて涙が出てきた。

佐和に相談すれば、やめてくれと言うに決まってる。
これは、あたし、一人でやらなくてはならない。

久美は、決意をして、洋服を着替え、
佐和の夫、武史の会社を訪ねた。
1階の案内に聞き、4階に行って、再び尋ねて欲しいと言われた。
4階に案内役の女性が立っていた。
女名を名乗り、白川武史を呼んでもらった。
武史が、来るまで、打ち合わせ用のブースに案内された。

「お待たせしました。」とやって来た武史は、
あの日、道端で見た武史よりも、ずっとステキな人に思えた。
小柄で、佐和子と同じくらいの背だが、
何か、人を包み込むような、オーラがある。

久美は、佐和子の親友だと自分を紹介した。
いざ言おうとすると、胸が震えた。
「あの・・。」と久美は、武史を見つめた。
「ご主人に伝えておく方がいいと、考えに考えた末に来ました。
 あたしが来たこと、佐和には、絶対の秘密にしていただけますか。」
「はい。お約束します。」
「佐和子は、男の心の持ち主なんです。『性別違和』ってご存知ですか。」
「はい、知っています。」
「佐和は、身体は女性に生まれ、心は男の子として生まれました。
 クリニックで『性別違和』の診断も出ています。」
武史は、目を丸くしていた。
「本当ですか。」
「はい、本当です。」
久美の言葉に、武史は、目を潤ませた。
「心は男なのに、35年間も、女性として生きて来たんですね。
 可哀相に、どんなに辛かったことでしょうか。」
武史は、片手を目に当てた。泣いているようだった。

「実は、あたしは、身体は男に生まれ、心が女である性別違和です。」
「え!完全な女性に見えます。」
「佐和とあたしは、境遇が似ているので、すぐ友達になりました。
 見かけも、心も男女でした。
 その内、キスをしたり、抱き合ったりしました。
 でも、やがて、第1線を超えそうになりました。
 そこで、自分でも怖くて、ご主人の武史さんに、
すべてを話しに来たんです。」

「もしや、梅原(久美)さんは、私にすべてを話し、
 佐和子の元を去るおつもりで、いらしたのですか。」
「はい。その通りです。」久美は、うつむいた。
武史は、うつむいて考えていた。
「それは、待ってください。
 佐和子は、あなたの前でだけ、男になることができたのですよね。」
「そう思います。」
「それなら、急にいなくなったりなさらないでください。
 急にあなたがいなくなったりしたら、佐和子の心が壊れてしまいます。
 最後の1線、つまり男女が一体になること、それだけは、我慢して、
 しばらくは、今まで通り、会ってやってくださいませんか?」
「そんなお言葉をお聞きするとは、思いませんでした。」
久美は、武史を見つめた。

「私も夫として、考えます。
 実は、私は、性別違和ほどではありませんが、
 佐和子や梅原さんのお気持ちがわかります。
 私は、言うなれば、女装子です。
 学生時代、佐和子と出会い、恋に堕ち、
 そのとき、女装はきっぱりとやめました。
 女装のために買ったものを全部捨てました。」
「本当ですか!」
「はい。だから、ある程度わかるのです。
 私は、私で、妻の心が、少しでも満たされるよう、考えます。」
久美は、うなずき、少し考えていた。
やがて、久美は顔を上げた。

「佐和子は、あたしと密会をしていることの罪悪感に苦しんでいると思います。
 あたしは、そんな佐和子も救いたいのです。
 これから、佐和子とあたしは、只の友達になります。
 もう、ベッドを共にしません。
 その代り、あたしに考えがあるのです。
 ご主人にお目にかかって、ひらめいたことです。
 それは・・・。」
久美は、武史にある計画を伝えた。

「うまく、行くでしょうか。」武史は、久美の顔を見た。
「ダメだったとき、こうする・・というのも考えておきます。」
「はい。では、お世話になります。」
「いいえ。佐和子のためです。」
二人は、メールアドレスと電話番号を交換した。



1週間後。
久美から電話がかかった。
「ああ、久美、俺から電話しようと思ってたんだ。ごめん。」
「お話があるのね。」
「うん。まあね。」
「じゃあ、その前に、お願いがあって、かけてるの。」
「何。」
「可愛がってあげて欲しい子がいるの。」
「どんな子?」
「あたしと境遇が同じ子。ルミっていうの。
 佐和のこと知ってるの。
 それで、一生に一度でいいから、佐和に抱かれたいって言ってるの。」
「え~?俺は、久美以外浮気しないよ。」
「佐和の気持ちわかってる。
 でも、その子、佐和のことが、好きで好きで、
 抱いてもらえないなら、死にたいなんて言ってるの。
 どうも、本気みたいなの。」
「じゃあ、1度だけ。ずるずる2度3度はなしだよ。」
「いいわよ。じゃあ、明日の10時。例のレンタルハウス。
 部屋番号は、メールで知らせるね。」
「うん。わかった。」

電話を切った後、佐和子は首を傾げた。
『久美とちゃんと話そうと思っていたのに、
 変な方向に進んでる。』

翌日、武史はいつも通りに家を出たが、
会社には、午前休暇をもらっていた。
そして、久美のマンションに行った。

三日前、会社帰りに、久美の家で、リハーサルをした。
武史は、無毛の家系で、髭や脚の毛がなく、女装には、恵まれていた。
武史をストールに座らせて、久美が腕を振るった。
「あのう、佐和子にバレないように、アイメイクをばっちりしてください。」
と武史は言った。
武史もメイクは出来るが、現役の久美にお願いをした。

メイクが出来上がり、ウィッグを選んだ。
武史には、前髪があり、ゆるいカールが全体にあるセミショートの髪が、
一番似合うことが分かった。
女性の下着を着けた。
ショーツを、女の子のような股間に見せる履き方も知っていた。
膝上15cmほどの花柄のワンピースを着て、アクセサリーを付けて、低めな靴を履いた。

出来上がった武史を、久美は惚れ惚れと見た。
可愛い。35歳には、とても見えない。
せいぜい25歳。
武史は、脚がとても長く、お人形のようだった。

「あのう、佐和子にバレないでしょうか。夫婦なら、わかるのでは。」と武史。
「絶対、わからないわ。だって、女の人じゃなくて、女の子に見えますよ。」
と久美は言った。
「当日は、背中にバラの香りのスプレーをかけますね。」久美は言った。



さて、当日。家を出て、真っ直ぐ久美のマンションに行った。
シャワーを浴びて、背中にバラの香りのスプレーをかけてもらい、
1時間で女の子になった。

久美といっしょに、レンタルルームへ向かった。
「武史さん、歩くことから、何から何まで、女の子になれるんですね。」と久美。
「はい、女装にどっぷり漬かっていましたから。」
「どこまで、女の子の声を出せますか?」
「このくらいかな?」と武史は中学生くらいの女の子の声を出した。
「わあ、可愛い。佐和は、その声知ってますか。」
「まさか。変だと思われますよ。」
「じゃあ、絶対ばれないわ。
佐和に会ったら、一番に武史さんの可愛い声を聞かせてください。」
久美は、にこにこした。

レンタル・ルーム店に付き、部屋に入った。
9時30分だった。
久美は、佐和子に部屋番号をメールして、
武史にガッツポーズをして、去って行った。

『あと25分で、佐和子が来る。』
武史は、緊張して倒れそうだった。


(次回『男の佐和と女装の武史・対面』につづく)


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プロフィール

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Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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