多次元女装サロン「30年後の懺悔」

ネタに困ると、すぐこれになってしまいます。
ネタに苦労しています。ご理解くださいませ。
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多次元女装サロン「30年後の懺悔」


その夜、50歳ほどの男性が、女装サロンを訪れた。
スーツを着ていて、ネクタイも締めていた。

「あのう、加納忠司といいます。
ここでは、昔の人と会うことができると聞いてきました。」忠司は言った。
「本人ではなく、本人に限りなく近いクローンになら会えますよ。」
受付の郁美は、そう言った。
「私は、女装の趣味がありますが、今日は、女装ではなく、懺悔しに来たんです。
 若いときのある女性に会いたいのです。」
「その懺悔を、クローンに聞いて欲しいのですね。」
「はい。そのことで、私の心は、ほんの少し救われます。」
「では、あなたの記憶を見させていただきますね。」
郁美はそう言って、忠司の額に2つの電極を貼った。

郁美はPCのスクリーンを見ていた。
やがて、「この方ですか。」といって、スクリーンを忠司に見せた。
「そうです!どうして、こんな短時間に探せるのですか?」
「それは、忠司さんが、今、胸に描いている人物を探せばいいので、
 簡単でした。」
「当時の文江さんです。文江さんは、あのとき高校生でした。」
「当時の文江さんに会いたいですか。今の文江さんに会いたいですか。」
「今の文江さんに会いたいです。私は、今の私で。」
「わかりました。文江さんのクローンは、当時の記憶を持っています。
準備はできています。107にどうぞ。」

忠司は、心臓を高鳴らせながら、ドアを開けた。
すると、47、8歳ほどの文江が立っていた。
面影は、何も変わらない。

文江は、にっこりしていた。
「ジュースを持ってきますから、あのソファーに並びませんか。」
「ああ、はい。」忠司は言った。

ソファーに並んで、小テーブルにジュースを置いた。
「忠司さんは、何も変わってないわ。」と文江は言った。
「そう?文江さんも、変わってない。」
「あたしに懺悔したいことがあるってなに?
 あたしは、忠司さんから、懺悔してもらうことなんて思いつかない。」
「ぼくね、当時学生で、池袋のストリートで、アクセサリー売ってたでしょう。」
「ええ、よく覚えてる。」
「文江さんが、アクセサリーを買ってくれたとき、
 ぼくは、文江さんに、運命的なものを感じたのね。
 それから、何日かして、文江さんと喫茶店で話した。
 そのとき、文江さんは、自分には、テンカンがあるから、
 結婚はできないんだって、ぼくに言ったよね。」

「早い段階で、言っておくべきだと思ったの。」
「ぼくは、調べたんだ。大学の図書館へ行って。徹底的に。
 それから、大学の医師の免許のある先生に聞いたりして。
 テンカンの遺伝率は、11%。低いともいえる。高いとも言える。
 テンカンでも、あるお薬をずっと呑みつづけると、テンカン発作を起こさずに済む。
 その先生は、最後に、テンカンは、結婚できない病気ではありませんっていった。
 ぼくは、そのことを文江さんに行って、少しでも安心してほしかった。
 でも、言わなかった。これが、懺悔の1つ。」

「あたしのために、そこまで、調べてくれたなんて、知らなかった。
 どうして、言ってくれなかったの?」
「ぼくの方が、君と結婚できないと思ってたから。
 ぼく、今、女装サロンにいるでしょう?ここに、何回も来てる。
 今は、図々しくなって、妻に内緒でここによく来るけど、
 あのころのぼくは、けっこう純粋で、こんな趣味を持っている自分に、
 すごく罪悪感を持っていたんだ。
 なんでもない友達には、そんな罪悪感もたなかったけど、
 文江さんのように、純粋な人の前では、罪悪感で辛かった。

 だから、文江さんから、少しずつ距離を置くようにした。
 ずっと電話をしなかった。
 そうしたら、1度だけ電話をくれたよね。
 内気だった君が、どれだけ勇気を出して、電話をくれたか、わかって、
 涙が出そうだった。
 でも、ぼくは、今忙しいから、そのうち、電話するねって、冷たく言った。
 それから、電話をしなかった。

 その後で、自分で気が付いた。
 ぼくが、身を引いたことで、文江さんは、テンカンのために、
 ぼくが、身を引いたと思ったかも知れないって。
 そのことで、文江さんを大きく傷つけたかも知れないって。
 そのことを、30年間、思う度、気に病んでいたんだ。
 ぼくが、文江さんから身を引いたのは、君の病気のためじゃない。
 自分の女装趣味が理由だったんだって。
 それを、言えなかったことが、もう一つの懺悔。」

文江は、やさしげに忠司を見つめた。
「ありがとう。懺悔してくれて。
 あたしもいけなかったわ。忠司さんのこと『あたしの王子様』なんて言って、
 忠司さんの心を束縛してしまった。」

「文江さん、今は?」
「結婚しているわ。子供が2人。」
「わあ、それは、よかった。どんな人と結婚したの?」
「同じてんかんの人。お互いに劣等感を持たないですむでしょう。
 遺伝率は高くなるけど、
 幸いにも、子供にテンカンは、遺伝してないみたい。」
「テンカンは、もう20年前に、精神病ではなくなったよね。」
「お薬がよくなったためだと思う。」

「安心した。もう会わないと思うけど、元気にね。」忠司は言った。
「せっかくだから、あの頃、夢見たことを1つして。」
「なあに。」
「オデコに、チュっとして。」
忠司は、にっこり笑った。
文江のおでこに、ちゅっとして、それから、唇にそっとした。」

忠司は、受付に行って、会計をした。
そのとき、郁美が言った。
「忠司さん。クローンとのお話を、ご本人の文江さんの心に、
 ダウンロードできますが。文江さんの思い出の一つとして、
 位置づけられます。」
忠司は、少し考えた。
「お願いします。最後のチューは、削除してください。」
「削除しなくても、差支えありませんよ。」郁美は、にっこりと言った。
「そうですか。じゃあ、それも入れてください。」

食事が終わり、みんなのために台所で、リンゴをむいていた文江は、
「うん?」と、首を傾げた。
それから、ナイフを止めて、心に浮かぶある思い出に浸った。
「・・そうだったんだ。」
文江は、幸せそうにうつむいた。
そして、リンゴの皮をむいた。
「はーい、りんごよー。」と家族のところへ行った。

<おわり> 


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プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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