自選・優秀作品『催眠術士VS栗林真吾(前編) 』

この優良作品は、過去の2話完結の作品の中から、選んでいます。
この作品は、2011年10月に書いたものです。もう、4年前です。
なんだか、昔の方が、いい作品を書いている気がします。
再再投稿のものですが、読んでくださるとうれしいです。
===================================

催眠術士VS栗林真吾(前編)



栗林真吾は、高校3年生。
受験勉強に苦しんでいた。
彼は、頭脳明晰で、推理小説を読んでは、その犯人を推理するのが趣味だった。
小説の途中まで読んで考え、犯人を当てたことが、数多くあった。
しかし、受験勉強において、真吾には、集中力に欠けるという大きな欠点があった。
15分も勉強をすると、他のことがしたくなる。
どうしても勉強に集中できない。
推理小説では、あれだけ集中できるのに、
勉強となるとまるでだめだった。
もし自分に集中力さえあれば、
どんな難しい大学にも合格できるものを…と思えもしていた。

彼の集中力のなさには、もう一つの原因があった。
彼は、女装をして女の子になることに、性的な欲求をもっていた。
女の子の服が着たい。女の子の髪型でいたい。
女の子の下着を着けたり、女の子のパジャマを着て寝たい。
女の子の言葉でしゃべり、女の子の仕草をして一日過ごしたい。
と、勉強のふとした合間に、そのことを思い、
いてもたってもいられなくなるのだった。

真吾は、鏡を見て思っていた。
自分が女装すれば、きっと可愛くなれる。
女の子のような目鼻立ち、唇。
女の子のような、体型。
女の子のような声。
自分は女の子になる資質に恵まれている。
だのに、その夢が果たせないのが無念だった。
せめては、空想の中で、真吾は美少女探偵になって、
数々の事件を解決することをよくした。



秋の公開模試の帰り。
真吾は電車の中から、「催眠治療」の看板を見た。
古びたビルの正面に、大きな字で、
「『催眠治療』対人恐怖、赤面恐怖、吃音・・・・。」
果ては、多重人格障害などのすごいものまで書いてあった。

そうだ、と真吾は、催眠治療で、自分の集中力のなさを治せるかもしれないと思った。
真吾は、その催眠治療院の電話番号をメモした。

しかし、真吾は、たくさん読んだ推理小説などで、催眠術を使ったいくつかの犯行を知っていた。
自分が催眠術にかかることに一抹の不安があった。

催眠治療院へ前もって電話をすると、1回の催眠治療代は、8000円だという。
そして、集中力を高める治療も可能だと言う。
保険がきかず、かなり高いと思ったが、これで、自分に集中力がつけば、安いものだと思った。
真吾は、予約をとって、その翌日の日曜日、学生服を着て、催眠治療院に行った。
親には、内緒にした。

真吾は、治療院に入って待合室で回りを見た。
診療室の中が丸見えだ。
こんなにオープンでいいのかと思った。
治療院には、受付に人がおらず、先生の助手らしい人もいなかった。
先生一人で、全部やっているようだ。
真吾はちょっと心配にもなった。
人の目は先生の他にない。何をされてもわからない。

治療室には、先に女性の患者がいて、椅子に座った彼女は、先生の催眠術にかかっていた。
先生は、白衣を着ていて、35歳くらいと若く、細身で色が白い。
なんとなくソフトで女性的な感じだった。
しかし、掛けている眼鏡も手伝ってか、いかにも知的な感じがした。
推理小説の謎解きでは、先生に負けるかも知れないと真吾は思った。
先生の声は、やわらかく、やさしく包まれる感じだった。

「君は今からバイオリンを弾く。いい気持ちで弾く。」
と先生が女性に言うと、その女性は、とても幸せそうにバイオリンを弾く動作をするのだった。

真吾の中で、催眠にかかる怖れより、集中力をつけたいとの願いの方が数段勝っていた。

「ああ、ぼくもあんなに深く催眠にかかりたい。
 そして、集中力をつけたい。8000円もお小遣いを使うのだから。」と真吾は思った。

その女性は、どうも「赤面恐怖」の治療に来ているようだった。
先生から、もう人が怖くない、というような、暗示をかけられていた。

その女性が終わり、真吾は、先生に呼ばれた。



先生から、何を治したいのかと聞かれた。やさしい、眼差しだった。
真吾は、集中力のなさを治したいと言った。
「何が原因か、自分でわかる?」と聞かれた。
「生まれつき、気が散りやすいんです。」とそれだけ答えた。
(女装のことは言わなかった。)
「わかりました。」と先生は言って、
糸で吊るした5円玉を、真吾の前に揺らしながら、
暗示を掛けていった。

真吾はそのとき、催眠にかかりたい一心だった。集中力をつけたい。
「君のまぶたは重くなる。どんどん重くなり、私の声しか聞こえなくなる。」

先生の声を聞きながら、実は、真吾は焦っていた。
まぶたが重くならないのだ。ここは、重くならなければいけないのに。
そうしないと先に進めない。
真吾は、重くならないまぶたを、自分の意志で閉じた。
どうか、次の暗示にはかかりますように…そう懸命に願った。

「君の手は軽くなる。どんどん軽くなって上に上がっていく。」
先生の声は響いた。
真吾は、再び焦った。手が軽くならないのだ。
軽くなれ、軽くなれと願えば願うほど、自分が冷静になっていく。
8000円もするのに、催眠にかからなくては、無駄になる。
真吾は、ここも、自分の意志で、手を上に挙げた。

先生の暗示は、どんどん進んで、バイオリンを弾いたり、
オーケストラの指揮をしたりとあった。
真吾は、どれも、暗示の通り身振りをしたが、
すべて、それは自分の意志によってであった。
真吾は、催眠にかからなかった。

「今、君は深い催眠の中にいる。私の声がすべてである。」
真吾はそのように、首をたれ、じっとしていた。
しかし、心にあるのは、焦燥と失望だった。

そのうち、真吾は、信じられない先生の声を聞いた。
「君は、今から女の子になる。可愛い可愛い15歳の女の子だ。
 君は今、男の子の服を着ているが、それは間違っている。
 急いで女の子の服に着替えなくてはいけない。
 目を覚まして、私が鈴を鳴らすと、君はその行動をとる。
 そして、私に抱かれたいと思う。
 性的欲求が耐えられなくなり、私にその解決を求める。」

『なんだ、この先生は。』と真吾は驚いた。
とんでもない変態先生じゃないか。
こうやって、小説のように、女性を裸にしたり、言うなりにさせているのか。
だが、待てよ。これは、自分の女装の夢が叶うチャンスかもしれない。
催眠にかかっている振りをして、女の子にさせてもらってしまおう。
真吾は、心理戦で、その変態先生に勝ったと歓喜した。

先生から、「はい。」と言われて、真吾は催眠から覚めた振りをした。
そのうち、先生が、鈴を鳴らした。
『ああ、鳴った。』と真吾は気を引きしめた。
ここは、自分の演技力の見せ所だ。ああ、興奮する。

真吾は、はっとした素振りを見せ、
それから、はっきりした意識の行動に移った。

「あら、あたし、なぜこんな服着てるの。
 ね、先生、あたし、男の子の服着てる?なぜ?すぐ着替えなくちゃ。」
真吾は声のキーを上げ女声で言った。

「そうだね。君の服は、あっちの部屋にあるから、好きなのを着なさい。」
先生は言った。
真吾は「あっちの部屋」の引き戸を開けて、中に入った。
そして、思わず「あ。」と叫んだ。
そこは真吾が夢にまで見た、女装のための部屋のようだった。
2つの洋服箪笥に女の子の服がたくさん吊るされてあった。
そして、大きなドレッサー、明るい照明。化粧品もあり、かつらも、ずらり並んでいた。

『なんのために、こんな部屋があるんだ。』真吾は考えた。
おそらく、先生は、男色の趣味があり、自分のような女っぽい青年が来たら、
催眠によって、女の子にし、女装をさせ、セックスを楽しんでいるのだ。

が、しかし、自分はそれを利用させてもらおう。
女の子にされた自分を存分に楽しむのだ。
またもや、先生に勝利だ。真吾はぞくぞくとした。


(後編に続きます。)


バナーをこちらではまだ貼れずにいます。
アメブロの方で押してくださると、幸いです。



スポンサーサイト
プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

リンク
最新記事
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブロとも一覧

自己女性化愛好症

御中根 蕗菜 です

女装子動画 Japanese crossdresser porn

enma’s blog

瞳のセルフヌード

毎日が日曜日

女装子&ニューハーフのペニクリ&アナルマンコ

MadameM【秘密の手帳】

川*´v`*川し

復讐の芽 ***藤林長門守***

橙の電車
最新コメント
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム