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広報委員長・沢田美津子(番外編)①「佐和子を助ける」

前シリーズの主人公沢田美津子の「番外編」を書こうと思います。
前シリーズは、完全なエッチ本位のものでしたが、
この番外編は、ほとんどエッチなしのもので、気が引けています。
読んでくださいますと、私は、大喜びです。
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広報委員長・沢田美津子(番外編)①「佐和子を助ける」


3月になり、冬を超えたかと思う頃である。
紀子との「偽奥様」も、もう1年以上やってきた。
美津子の団地は、新しい団地で、住人の年齢層は、若かった。
奥様達は、若くて30歳、少し年配でも40歳くらいだった。
子供たちは、赤ちゃんから小学生までが多く、
団地はいつも賑わっていた。

美津子は、近所の奥様達とさほど親しくなってはいない。
事情のある身であるから、ある程度の距離を置いている。

しかし、向いの右隣の佐藤家の佐和子とは、親しくなった。
女装子とはいえ、美津子は、女性も好きだ。
向い右隣りの佐藤佐和子は、35歳くらい。
背は、168cmと高い方であり、脚が長く、ピップがきりっとアップしていて、
プロポーションが、抜群である。
ジーンズに体にフィットするTシャツなど着ていると惚れ惚れする。
顔立ちも、美しく知性的で、まさに美津子のお気に入りだった。

朝、紀夫を見送りに玄関に出ると、佐和子と必ず顔を合わす。
互いの夫が、団地を出る同じバスに乗るためか。
お気に入りの佐和子に声を掛け、お茶に誘ったことが何度もある。

その佐和子が、ここ3日ほど、夫の見送りに外に出て来ないのだ。
美津子は、心配になった。
そこで、朝、佐和子の夫の靖男に声を掛けた。
「佐和子さん、どうかなさったの?」
すると、靖男は、何か考えるようにして、
「ちょっとお話ししてもいいですか。」
と、美津子を通りから奥まった遊歩道に誘った。

靖男は、次のバスをあきらめたようだった。
「ここ10日ほど、佐和子の元気がないんです。
 笑わなくなったし、夜息子といっしょに見ていたテレビも見なくなったし、
 夕食を作ることができなくて、ピザでも取って欲しいというし、
 朝は、トーストだけなのに、それも作れません。
 土日は、何もしないで、ソファーにいるか、布団を敷いて寝ています。
 何かとてもつらいことを抱えているようです。」

「そうですか。ご主人は、奥様を今どうご覧になっていますか?」美津子は言った。
「うつ病か、その入り口にいるのだと思います。」
「その方面の病院、つまり心療内科か精神科に行くことに、
 ご主人は、抵抗をお持ちですか。」
「ありません。家内のためなら、1日も早く、行かせたいです。
 ただ、佐和子がショックを受けるかも知れないと思って、言えないでいます。」
夫の靖男はうなだれた。
美津子は、一肌脱ごうと思った。
「それなら、この件は、私が出しゃばってよろしいでしょうか。
 佐和子さんの心の重荷を聞き出して、
 精神科の病院か、クリニックに行くように勧めます。
 こういうことは、ご家族より、あたしみたいな、第3者の方がいい場合があります。」
「そうですか。それは、願ってもないことです。お願いいたします。」
靖男は、頭を下げた。

美津子は、その足で、「ごめんください。」と言って、佐藤家に入って行った。
キッチンの男の子が、「おはようございます。」とあいさつをした。
「おはよう。」と美津子は言った。
その子は、自分でトーストを焼いて、牛乳と一緒に食べ、
「いってきまーす。」と言って出て行った。
5年生の、隆という名の、とても感じのいい子だ。

美津子は、27歳のとき、うつ病を経験し、8か月で回復した。
だから、佐和子の心の状態がよくわかった。

佐和子は、何にもしないで、キッチンの椅子に、ぼーと座っていた。
「佐和子さん。ソファーに行こう。」美津子は、佐和子の手を引いた。
佐和子は、手を引かれるままに、ソファーに座った。
「佐和子さん。ご自分の今の状態、どうご覧になってる?」
「うつ病だと思うの。」佐和子は言った。
「じゃあ、すぐにお医者様のところへ行かなくちゃ。長引いてしまうわ。」
「精神科に行くのに、主人や隆は、わかってくれるかしら。」
「ご主人は、賛成されたわ。」
「そうなの?よかった。」

「佐和子さん。今、心の中に、とても大きな悩みとか、嫌なことがあるでしょう。
 よかったら、あたしに話して。」
「あるの。すごく嫌なこと。」
「紅茶を淹れるわ。少し待っていて。」
美津子は、早業で紅茶を作り、佐和子の前に置いた。

佐和子は、紅茶を一飲みした。そして、言った。
「PTA活動のために、クラスの親たちの中から3役員を決めるの。
 『学級委員』『研修委員』『広報委員』の3つ。
 来年度の6年生に向けての選出があったのだけど、
 まだ、役員をやったことがないのは、3人の親だけだったの。
 そこで、強制的に、あたし、委員にされたの。
それも、一番大変な『広報委員』。しかも、委員長なの。

 元気なときのあたしなら、できたかもしれない。
 でも、今のあたしには、到底出来そうもないの。
 朝から晩まで、その広報委員のことばかり考えていて、
 心から離れないの。胸に重い鉛の塊を抱えたような感じなの。」
「そうだったの。可哀相に。」
と美津子は、佐和子を抱きしめた。
佐和子は、抱き付いて来た。
「主人がいるときは、こうして抱いてもらっていると、落ち着くの。
 美津子さんが、抱いてくれても、落ち着く。」
「そう、じゃあ、ずっとこうしているわ。」美津子は言った。

「まず、佐和子さんの大きな重荷をなくしてあげる。」
「どういうこと?」と佐和子は、美津子を見た。
「学校での、広報委員長は、あたしが、やるわ。
 そういうの得意なのよ。あたしが、やる理由なんて、何とでもうまく言えるから。」
「そんな。悪いわ。」
「いいの、いいの。あたし、子供いないし、あたしに、任せて。
 それから、家事の一切は、当分あたしがやります。
 あたしも仕事があるけど、パソコンでの仕事だから、
 パソコンを持ってきて、ここでやるわ。
 一人になると心細いでしょう?」
「そう、心細いの。でも、紀子さんに、すごく迷惑かけるわ。」
「あなたは、今、病気なの。健康な者が助けるのはあたりまえ。
 あなたは、病院でのお薬を呑んで、ただじっとしているだけでいいの。
 あなたのは、『心の病気』じゃないの。
 脳の伝達物質が、うまく働かない病気なの。
 だから、お薬が必要なの。
 だから、今から病院へ行きましょう。」

美津子は、スマホを取り出して、近所の評判のいいクリニックを探した。
幸い近くに評判のいい精神科クリニックがあった。
予約をとろうとしたが、今すぐに診られるという。

美津子は、タクシー会社に電話して、佐藤家の前に来てもらった。
自分の家に帰って、バッグをもって、佐和子と車に乗った。

「佐和子さん。広報の仕事がなくなって、少し気が楽になった?」美津子は聞いた。
「ええ、お蔭様で。でも、まだ、元気が出ないの。」
「当然よ。まだ、脳の内部の働きは治ってないわ。
 実は、あたしは、27歳のときうつ病になったの。」
「ほんと?」
「ええ。だから、佐和子さんのこと、他の人よりわかるつもり。」
「どのくらいで治ったの?」
「8か月。」
「それ、早い方?遅い方?」
「早い方だと思う。手遅れになると、
10年以上不安が取れない人もいるそうよ。」
「あたしは、早く受診した方?」
「多分ね。」

クリニックに入ると、中はすいていて、
佐和子は問診票を書かされた。
すぐに佐和子は呼ばれ、問診表をもって、診察室に行った。
15分くらい先生と話していた。
その内、美津子も呼ばれた。

美津子が来たとき、医者は、説明を始めた。
「佐藤さんの承諾を得ましたので、沢田さんにもお話しします。
佐藤佐和子さんですが、これは、私の診たところ、
 10日ほど前、生理があり、月経前緊張症といううつ状態であったと思われます。
 普通なら、3日もすれば治ります。
 ところが、そのときに、保護者会があり、広報委員長という大役を仰せつかった。
 うつ状態で心の抵抗力が落ちているところに、大役がドカンと落ちて来た。
 それが、佐和子さんのうつ状態を悪化させ、長引かせてしまった。
 今、うつ病の入り口くらいでしょう。
 しかし、お友達の沢田さんが、救世主のように現れ、
 広報委員長を引き受けてくださった。
 これで、佐和子さんの回復は、一気に早まると思います。

 お薬ですが、不安を和らげるもの、2、3日で効果の出る気分を盛り上げるもの、
 そして、抗うつ薬です。抗うつ薬は、相性がありますから、吐き気が出たり、
 眠気が強く出る場合は、すぐに他のものに変えます。
 抗うつ薬は、効き始めるのに、3週間ほどかかりますので、変化が起こらなくても、
 がっかりしないでください。
 最後に、睡眠導入剤ですが、他の薬の作用で、十分眠くなりますので、
 眠れないときだけ、呑んでください。
 今日のお薬をお呑みになれば、明日は、かなり楽になりますよ。

 それから、広報委員の仕事ですが、元気になったからと言って、
 沢田さんと代わったりは、しないでください。
 1年間全部、沢田さんにやってもらってください。
 「広報委員長」という小さなトラウマが形成されていることでしょう。
 それを、解消するには、1年ほどかかります。
 家事、その他は、少しずつご自分がやれそうなことをしていってください。
 しかし、無理は、禁物です。
 あと、お薬の副作用で、ご主人との夜の生活に支障を来たすと思います。
 しばらくの間、我慢なさってください。
 いえ、我慢なさるのは、ご主人の方なのですが。あははは。」
と、先生は笑った。

待合室で、薬をもらったとき、
美津子は、佐和子に、すぐ呑むように言った。
抗不安薬なら、15分で効く。

広報委員長をしなくてよくなった安心感。
クリニックへ行った安心感。
薬を呑んだという安心感。
この3つの安心感で、帰りのタクシーの中で、
佐和子に笑顔が見えるようになった。
「美津子さんは、先生もおっしゃっていたけど、あたしの救世主だわ。」
佐和子は笑顔を見せた。
「まだ、何もしてないわよ。家事のお世話も、当分させてもらいますからね。」
「本当に、いいの?」
「いいのよ。だって、あたし、佐和子さんのこと愛しているのよ。」
(あ、これは、本音だと美津子は思った。)
「じゃあ、お願いします。
 あたし、主人と隆に、少し元気になったあたしを見せたい。」
「そうなの?楽しみが思い浮かぶようになったら、しめたものだわ。」
と、美津子。
佐和子が、また笑顔を見せた。

(次回は、「広報委員長・沢田美津子」です。)


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プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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