江戸町遊び人・油川京之介⑧「3道場の目論見」

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内容が、予告通りになりませんでした。すみません。
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江戸町遊び人・油川京之介⑧「3道場の目論見」


3道場武芸大会に向けて、各道場の塾頭達は、皆に気合を入れていた。
松下道場は、体格が、180cmに届く道場生がずらりといて、
強豪ぞろいであることで、有名だった。
その中で、塾頭・小杉大吾は、170cmほどで、皆の中では、小柄に見えた。

松下道場の塾頭・小杉大吾は、道場生を一同に集めて言った。
「皆、知っているだろうが、千葉道場は、全国から腕に覚えのある剣士が、
 集まっているところだ。
 その上から5人が出てくるなら、恐ろしく強いだろう。
 だが、我ら松下道場は、千葉を恐れるものではない。
 子供の頃から、厳しい稽古に耐え、
 稽古の量は、どの道場にも勝るものである。
 その底力からを、見せてやろうではないか。」
 小杉大吾は、拳を上げた。
 皆は、おお!と声をあげた。

そのとき、
「大川道場は、どうでありましょうか。」
と一人が聞いた。
小杉は言った。
「大川の道場主・大川雪之丸殿と桔梗殿は、恐ろしく強い。
 今、江戸一番のお二人である。
 かつて、千葉の坂本竜太、新選組の天才剣士・仲田総司が、
 二人がかりで雪之丸殿にきりきり舞いさせられたという伝説がある。
 しかし、道場生の方は、女、子供ばかりである。
 道場主は出られぬ決まりであるから、私としては、恐れておらぬ。」
聞いた剣士は、納得した。

一方、千葉道場では、塾頭千葉重三郎が、全く別のことを言っていた。
「松下道場の剣道は、おおむね我らと似た剣道である。
 勝つも負けるも、相手次第、己次第である。
 しかし、大川合気流道場は、恐ろしい集団である。
 女、子供ばかりと、決してあなどってはならぬ。
 我らは、合気流について、ほとんど無知である。
 聞くところによれば、合気流は、相手の力、勢いを利用して勝つという。
 つまり、自分が放った力が、全部自分に返って来て、
 自滅してしまうこともあるらしい。

 こう言っても、皆はなかなか信じないと思うので、
 恥を忍んで一つ話す。
 私は、門前町にて、恐ろしく強い女を見た。
 小柄で、細い女だった。
 私は、身が震え、その女に試合を挑んだ。
 私の一番得意とする居合を放ったが、
 女は、私の右肩に瞬時に移動し、私の腕をとり固めた。
 私は、ぐうの音も出ず、参ったをした。
 女は、ほとんど力を使わず、私の腕を固めた。

 女は、大川合気流道場の者だと言った。

 私が、このところ、研究部屋に籠っているのは、
 ひとえに、あのときの女に勝ちたいがためなのだ。

 合気流に向けて、今我々ができるのは、力を鍛えることより、
 「速さ」を鍛えることだと思う。
 研究不足で、今は、このくらいしか言えず、申し訳なく思う。
 だが、せめては、松下には、勝とうではないか。
 以上だ。」
みんなは、うなずきながら、「おお!」と言った。

重三郎の演説が終わったとき、
ほとんど全員が来て、重三郎を囲んだ。
「『女が、右肩に来た。』というのが、わかりませぬ。」
と一人が言い、他のみんなも同じ質問だった。
そこで、重三郎は、八田小次郎とで、実演した。
すると、皆は、「おおお。」と感心し、うなずいた。
「恐ろしや、合気流。」
「全くでござる。」
そんなことを言いながら、離れていった。

大川道場。
昼の握り飯のときが、一番多くの道場生が集まる。
みんなが、食べ終わったころ、桔梗は、みんなに発表した。
武芸大会の概ねを説明し、
大川道場は、2試合、顔ぶれを変えて参加すると言った。
そして、木下彩芽は、剣道6段であるし、
ある仔細があり、出場させると言った。
誰も、文句を言わなかった。

「残りの9人ですが、大将が勝つと3点なので、
 大将だけは、2試合に出ることにします。
 大川道場だって、勝ちたいですからね。」と桔梗は言った。
「その大将って、だれがやるんですか。」と年少の加代が聞いた。
「決まっているでしょう。京之介です。」と桔梗。
「えええええ?」と皆が声を上げた。
「京之介、弱いじゃないですか。」
「どうして、京之介なの?」
「たくさん、稽古代出してるから?」
などと、疑問の声。
桔梗は言った。
「わかった。京之介は、お人好しで、投げられる竹刀の役ばかりしてるから、
 みんな、京之介の強さを知らないのね。」
「知りませんよ!」とみんなが言う。
「わかりました。じゃあ、自分が京之介より強いと思う人立って。」
桔梗が言うと、15人ほどが、勇んで立った。
「じゃあ、残りの人は、道場の壁に背中もたせて座って。
 では、今立っている15人で、京之介一人を、倒してご覧なさい。
 いきますよ。よーい、どん!」
桔梗が言うと、15人はどっと京之介に向かった。
しかし、京之介は、来た子を、瞬時に倒す。
二人同時に来たら、両手で二人を同時に倒す。
後ろから、かかっても、京之介にかわされる。
15人は、何度も立ち上がって、向かっていったが、
全く歯が立たない。
最後、15人が円になって一斉に京之介に向かい、上からつぶそうとした。
京之介は、しゃがんだ状態から、「バンザーイ!」と言って手を開いて立ち上がると、
15人は、花が開くように、後ろに飛ばされた。

ふーふー汗だくになっている15人に、
「どうですか?京之介は、強いでしょう。」と桔梗は言った。
「うん。すごい。知らなかった。」
「全然、歯がたたない。めちゃくちゃ強い。」
「京之介が大将で、納得。」
と、みんなは、京之介の強さを認めた。

彩芽は、初めからわかっていたので、にこにこしながら見ていた。

「残りの7人は、2週間後に決めますから、みんなしっかり稽古してね。」
と桔梗は言った。
雪之丸は、にこにこと見ていた。

その時、道場の隅で、元ゴロツキの5人が固まっていた。
リーダー格の権三が、言った。
「なあ、俺たちをやっつけて1両くれた女。
 あれは、京之介じゃないか?」
「ああ、京之介可愛いから、女の成りをすれば、女に見える。」と佐助。
「その後、強い女来ねえし、あれだけ強いのは、京之介しかいない。」進吾。
「あのときいた彩芽と仲のいいのは京之介だ。」真平。
「間違えねえ。」と権三が言い、5人は、恐る恐る京之介のところにきた。

「京之介。もしや、門前町で俺たちをやっつけて、1両くれたの、お前?」
権三が聞いた。
「そうよ。やっと気が付いたのね。」
京之介が答えず、そばにいた彩芽が言った。
「わあ、女の格好してたから、恥ずかしいよ。」と京之介は真っ赤になった。
「ありがとよ。俺ら、あれから、まじめにやってる。
もらった1両は、もったいなくて、手を付けてねえんだ。」
「ああ、恩にきてるよ。ありがとな。」
「俺も、心入れ替えたから。」
「合気流もがんばる。」
5人が口々にお礼を言った。
「そう。それは、よかった。同じ道場の仲間になれたし。」
と、京之介は、にこにこして言った。

「あそこで、感動的なことやってますね。」と雪之丸は、桔梗に言った。
「京之介は、名実ともに、大将になってきましたね。」
と桔梗がいい、雪之丸と微笑ましく見ていた。


(次は、「彩芽、必殺の技」です。)


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Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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