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小説・幸夫の性自認④「開明高校・初授業日」

<第4話> 「開明高校・初授業日」


「ユキ」として自分に仲良くしてくれたクラスメイトと別れ、
春休みが過ぎ、開明高校・入学式を終えた。

今日が、初授業日である。

幸夫は、1年A組、入試でトップ40番までの生徒のクラスである。
クラスは全部で8クラス。
担任は、石崎洋介という35歳の英語の先生。

幸夫の制服だが、ピップが女の子並の幸夫には、2サイズ大きなズボンにした。
問題は、上着とYシャツ。
胸がCカップに近づいていて、Yシャツも、上着も1サイズ大きくした。
それでも、鏡を見ると、胸の膨らみが完全に分かる。
上着を脱ぐと、ブラのラインがはっきりとわかる。
『夏は、困るなあ。』と幸夫は思った。

下着は、なるべく白にした。
ショーツ、ブラ、そしてYシャツ、
ズボン、上着である。

髪は肩まで。幸夫はゆるい天然ウェーブがあるので、
耳から下は、ふわふわの髪になる。
前髪有り。

それを全部着てみて、幸夫は家族に聞いた。
「ねえ、何とか男子生徒に見える?」
「見えない。女の子が男子の制服着てるだけ。」
と妹の沙紀が言った。
「まあ、いいか。うふふ。」
と幸夫は笑った。

四月の陽気で、コートはいらない。
見送ってくれる家族に、幸夫は元気にVサインを送った。
歩いて行く幸夫を見ながら、
「ああ、お姉ちゃん、どうなりますことやら。」と沙紀が言った。
「学校の有名人になることは、確実ね。」と姉の道子が言った。
倖造と信子は、絶対大丈夫と、なぜか確信していた。

幸夫は、教室に入り、自分の席を探した。
机に名札がある。
幸夫は、一番廊下側の、前から2番目だった。
どうしてそこなのかは、わからなかった。

生徒は、まだお互い知り合っていなく、
みんな、きちんと座って、黙っていた。
だが、幸夫は、ちらちらと見られていた。
妹の沙紀が言うように、男子の制服は来ていても、女の子にしか見えなかった。
しかも、はっきりと胸が膨らんでいる。
教室の生徒が増えるほど、視線が多くなっていく。

幸夫は、例の作戦。
視線の主に向かって、天使のスマイルで首を傾け、目を細める。
優雅に。
すると、ニマっとする生徒や、あわてて視線を外す生徒などいろいろである。
たまに、「やあ。」とばかり手をちょこんと上げる生徒などいる。
『これ、おもしろいなあ。』と幸夫は、再度思っていた。

やがて、チャイムが鳴り、担任の石崎洋介が入って来た。
石橋は、第一声で言った。
「このA組というのは、大変名誉なクラスです。
 その訳を知っている人?」
「はい。」と手があがる。
「大浜君。」
「入試の成績順にAクラスからHクラスまで編成されていると聞きました。」
「その通り。君たちはトップ40の人達です。
 おもしろい生徒がたくさんいると楽しみにして、今日来ました。
 そこで、自分の楽しい趣味など盛り込み、自己紹介をしてもらいます。
 では、廊下側前から。山崎啓太君、どうぞ。」
担任の石崎は、歯切れのいい話し方をした。

山崎は、のっそりした感じで、眼鏡をかけ、いかにも秀才という感じだ。
「えー、ぼくは『自転車オタク』です。
 どんな自転車でも知っていますし、
自分で、いろいろ性能のいい自転車を設計します。
どんな遠くでも自転車で行きます。
逆に、どんな近いところでも自転車で行きます。
例えば、家からポストまで、15mほどしかありませんが、
必ず自転車でいきます。(クラス、かなり笑い)以上です。」
みんなから、大きな拍手があった。みんな、笑っていた。

「では、次の片桐さん。」と石崎は言った。
(さん付けであった。)
それだけで、大きな拍手が起こった。
みんな幸夫のことが知りたくて、うずうずしていたのだ。
幸夫は気合を入れてみんなの前に立った。
「大きな拍手、ありがとうございます。
 あたしは、男子として生まれましたが、性同一性障害であり、
 女性になるよう、小学校の5年生から、ホルモン治療を行ってきました。
 そのおかげで、胸がボインとあり、ヒップもドカンとあり、
 手足はすべすべです。(少し笑い。)
 あたしは、心では、自分は女だと思っているんです。
 ですから、皆さんもあたしのことを、
女子だと思ってくださるとうれしいです。

 中学校の3年間は、女子生徒として、女子の制服を着て過ごしました。
 そんなあたしは男子校を受験し、中学のクラスメイトを驚かせてしまいました。
 でも、あたしは、どうしても、開明高校に入りたかったのです。
 あたしは、医者になって、
 あたしのような障害を抱えた人の治療にあたりたいという夢があります。 
 その夢のために、ここに来ました。
 あたしを理解し、応援してくださるとうれしいです。」
 幸夫は礼をした。

拍手が鳴りはじめたが、
「待って!質問です。」と何人か手が上がった。
「どうぞ。」と幸夫は一人を見た。
「片桐さんの呼び方だけど、何て呼べばいいですか。
 片桐君とは、呼びにくいです。」
「中学のときは、『ユキ』と呼ばれていました。
 男子から、『片桐!』と呼び捨てにされるのも、いい感じで、うれしいです。」
別の生徒が立った。
「先生にお聞きします。片桐さんの着替えの場所とか、トイレは、
 どうなるんですか?」
石崎は言った。
「一応、男子生徒の扱いなので、男子トイレ、着替えは教室です。」
「え?それちょっと、片桐さんに酷ではないですか。」
と、その生徒は言った。
幸夫はあわてて言った。
「心配してくださって、うれしいです。
 でも、これは、事前面接のときの校長先生との約束なんです。
 トイレは、個室を使いますから。」

別の生徒が勝手に立って言った。
「慣れれば平気だと思うよ。
 家では、男女いっしょの一つのトイレを使ってるわけだし。」
別の生徒が同じく勝手に立った。
「とにかく、俺は、片桐さんを応援します。
 みんな同じ気持ちだよね。」
と彼は皆に言った。
すると、全員から、大きな拍手が起こった。
「心配するな。大丈夫、大丈夫。」などという声もたくさん混じっていた。
幸夫は、潤んでしまった。
「みなさん、ありがとう。」と言って大きな礼をし、席に戻った。

中学のみんなも優しかったし、開明のクラスのみんなも優しい。
自分は恵まれてるなあと、幸夫は、しみじみと幸せを感じた。

自己紹介は、その後も続き、ユニークな趣味が紹介された。
中には、宴会を企画するのが、何よりの趣味という生徒もいた。

彼は、大原健二といって、お弁当の時間、
早速、企画を立てて、前に出て来た。
「皆さん、明日、カラオケで夜6時から、クラスの親睦会をします。
 もちろん自由参加です。
 みんなが、仲良くなることが、第一目標ですが、
 俺自身としては、片桐さんのスカート姿を見たいというのが、
 本音です。後ろに紙を貼っておきますので、参加希望者は、
 名前を書いてください。今日中です。」
彼は、そう言った後、幸夫に、
「片桐さん。参加してくれるよね。女の子の服で来てくれるとうれしい。」
と言った。
「もちろん、行きます。オシャレしていきます。」
と幸夫が言ったので、どっと歓声が上がった。



その日の夜。
春休みに作ってあったブログに、
幸夫は、第一投稿をした。
「アタシの男子校生活」
がブログのタイトル。
GIDジャンルに入った。
写真は、素顔が分からないように、アイメイクを濃くして、
ロングの茶系のかつらを被って撮った。
プロフィールに載せ、スクールライフを記事に綴った。

記事は、個人や学校が特定されないように、気を使った。

そのブログから、百合のブログに行って、コメントをした。
幸夫のブログに、コメント第1号が来た。
百合からだ。

『キャンデーちゃん、
 ブログの開設おめでとう!
 キャンデーちゃんの可愛らしさにびっくり!
 あたしも、男子高なんだよ。
 (女子校は、無理だもんね)
 毎日、来ますね。

 百合 』

幸夫は、うれしくて、すぐに返信した。
「百合さん。ありがとう。
 百合さんも男子校だなんて、びっくり。
 ちょっと想像つきません。
 
ブログがんばります。

 キャンデー 』

パソコンの蓋をした。
今日もいい一日だったなと、幸夫は宙を眺めた。

つづく(「幸夫、女の子服、クラスメイトに披露」)


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プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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