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続・伊賀妖術女人変化④「目的は精力丸」

昨日、「決戦前夜」と予告しましたが、まちがえました。次回が、「決戦前夜」です。
今回も少し長めなのですが、読んでくださるとうれしいです。

=============================

事務所の中は、大将と補佐2人、そして、4人の特別販売員だけになった。

「では、K-16来なさい。」
美女丸の心伝で、番号は、分かっていた。
権ノ助は行った。
「すみません。今日はいろいろ邪魔が入って、全然できませんでした。」
権ノ助は、そう言った。

大将は、ルミの電話でわかっていた。
同じ女人変化の使い手同士。相手の力量は一目で分かる。

大将は、伊賀にはこんなヤツがいるのか、と心の中で一瞬たじろいだ。
『まさか、アイツではなかろうな。』
集団変化で女にしている自分の作品(学生たち)とは、
女振りのケタが違った。
『こんなヤツは、早く追っ払った方がいい。』大将は思った。

「あ、いいわよ。そういう日もあるわ。」と大将がにっこり優しい笑顔で言った。
『そうか、ルミの電話が入っているから、いつもと態度を変えているな。』
と権ノ助は思った。
「もう、帰っていいわよ。明日がんばって。」
そう言われて、権ノ助はスーツケースを持って外に出た。
(スーツケースを持って出ていいのか。他の連中は預けていた。)
『最後まで、見ていってくれ。』との権ノ助の心伝が虫丸に伝わった。

虫丸は、蚊になって、事務所に残っていた。

次の一人は、ノルマ4000万円のところ、3000万しか稼げなかった。
思った通り、大将の態度は権ノ助とは違っていた。
「じゃあ、今日1日、あたしの家に来なさい。楽しくすごしましょう。」
と優しげな声で、にっこりと言ったが、販売員の方は、恐怖していた。
きっと、すごいことの相手をさせられるのだろうと、虫丸は思った。

『多分だが、特別販売員なんて、バイトからは誰もなれないんだ。』
虫丸はそのとき、そう確信した。

あつまったお金は、概算では4億円。
白い大袋に入った物を、長テーブルにいた2人が必死に持ってきて、
道路で待っている車に、それを乗せ、車は行った。

大将は、先ほどの女と二人でタクシーに乗った。
二人のスタッフは、事務所に残った。
特別販売員の残った二人は、徒歩で駅に向かった。

「大将と女を追わなくていいのか。」と虫丸。
「いいよ。おおよそSMでもやってんだろうよ。」と権ノ助。
「女がやられる方か。」と虫の助。
「違うな。商売道具だ。無傷にしておかないとな。
 大将の方が、Mだよ。
 普段いばっている方が、Mを好むっていうぜ。」と権ノ助。
「じゃあ、オレ見に行きてーな。」と虫丸は、冗談に笑った。



ここは、大将の住まい。
大将は、Mとなり、女に身動きとれぬ位に縛られ、
言葉でいたぶられ、むちでうたれ、辱めを受けた。
それに対して、大将は、苦痛の表情を見せながらも、
どこかに喜びの色を見せていた。

肝心なのはその後だった。

大将は寝て、その上に女がかぶさるように重なり、
大将は、あそこを女のホールに入れた。
大将はそこから印を切り、すごい妖気を発した。
そして、女を抱きしめた。
女は、恐怖に震え、ぶるぶるとしながら、目を閉じていた。
女は、自分のホールがだんだんなくなって行くことを感じた。
何かが、自分の下半身に現れる。
「よし。」大将はいった。
二人は一体になっていた体を離した。
すると、女の方に、大将の男の証が移り、
大将のあそこは、女のものになっていた。
大将のこの妖術は、1ヶ月は、長持ちがする。
その間、女は一般販売員に格下げになる。

権ノ助の女人変化は、一瞬で終わり、術を解かない限り、いつまでも保たれる。
甲賀でも、ここまでの手続きをとれば、完全な女人変化ができたのである。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

仕事の終わった学生アルバイトの二人。
女のときは、ユリとエリとお互いを呼んでいる。
バイトの後で、女のままでいることを選んで、
バイト代の1000円を返上した。
そして、精力丸を、2つ買った。
2つ目から、一つ2000円に値上がりする。
二人は、今まで他のアルバイトで貯めたお金を使っている。

二人は、スーツから、夜用の今風な遊び服に替えてもらった。
一人は、青いミニのワンピース。理想的なボディ・ラインを描いている。
もう一人は、ミニスカで、ラメの入ったエンジのTシャツ。
丈の長いメッシュの黒いベスト。
メッシュのベストから、長い綺麗な脚をのぞかせていた。
この二人が並んで歩けば、振り向かない者はいない。

精力丸を1つ呑んで、二人はルンルンだった。
何を見ても楽しい。
ショッピング街に出て、品物を見て歩く。
だがそのほとんどは、ウインドウに映る自分達の女姿を見ることだ。
確認するたびに、感激する。
ださい学生である二人からは、かけ離れたイケテル女になっている。

「ユリ、うれしいよね。女の子になってこんなとこ歩くの夢だったもの。」
「うん、エリ、相当決まってるよ。」
「ユリだって。抱きしめたくなっちゃう。」

お金があまりないので、二人は、カラオケに行った。
そして、何もたのまず、すぐ抱きあった。
「奥様相手じゃ、本気になれないもんね。」
「そうよね。こうやって、ユリといちゃいちゃしながらするのがいい。」
「あたしも。エリ最高。」
二人は、体をあいぶしながら、交代で、お互いの男のものを口にいれた。
精力丸のお陰で、すごく燃える。
二人はそこで、4回放出した。
「あれ呑んでると、かいかんが長引くよね。」
「うん、ふつうなら、あっという間に気持ちが冷めるけど、
 これ呑むと、1分くらいかいかんが続く。最高よね。」

夜中の12時が過ぎて、二人は渋谷のクラブに行った。
高音量の音楽に身を任せて、がんがん踊った。
いろんな男が声をかけてくる。
「ごめんね。あたし達、できてるから。」
と言って、抱きあってキ・スをしてみたりして断る。
男を断るのも喜びの内だ。
「ああ、最高。たまらない。」ユリが言った。
「うん、気持ちいいね。」エリが言う。

そこで、3時間踊った。
さすがに疲れてきた。
「ね、切れてきちゃった。疲れてる。」とユリ。
「あたしも。出よう。」エリが言う。
二人は、24時間営業のカラオケに再び行って、ソファーに身を沈めた。
朝食から、何も食べていない。
だが、精力丸を呑めば、食べずに、セールスの仕事も遊びも出来てしまう。
しかし、今、二人は激しい倦怠感に襲われている。
「ああ、脚も手も動かない。このいやーな感じが、たまらくいや。」とエリ。
「もう一つ呑んじゃう?この感じ、耐えられないよ。」
「それは、明日のバイトの時間までの分だよ。」
「じゃあ、半分だけ呑んじゃおうか。」
「うん。」
二人は、半分を飲んだ。呑むとすぐに、効いてくる。
「ああ、これよね。力がみなぎってくる。」
「そう、これ。ああ、いい感じ。歌っちゃおうか。」
「ああ、気分いい。残りの半分も呑んじゃおうよ。
 もう一回、ハジケない?」
「賛成。」

二人は、残りの半分も呑んでしまい、
また、せっ・くすをして、歌いながら踊り、
朝には、げっそりとして、死人のようにソファーに沈んでいた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

権ノ助は、道々虫丸と話した。
同時に、遠く美女丸にも心伝で聞かせた。

権ノ助「虫丸。甲賀の今度のねらいは、セールスで集めている金ではないと見てるんだ。」
虫丸「ほお、それは、おもしろい。なんなんだ。」
権ノ助「今日、終わって出てくるときの学生達の顔を見ただろう。
    あれは、まるで、覚せい剤をやっているやつらの顔だ。
    疲れて、本当は休まなきゃならないのに、精力丸を呑むと、
    がんばれてしまう。そこで、体はどんどんむしばまれる。
    呑んでる内に、同じ薬の量じゃ効かなくなる。で、もっと欲しがる。
    こうして、どんどん量が増える。
    売る方は値を吊り上げる。ぼろもうけってわけさ。」

虫丸「それじゃあ、覚せい剤と同じゃねえか。」
権ノ助「ああ。それに、『精力丸』は、漢方に見えるだろう。
    初めは薬局で売るんだ。厚生省の申請は、極普通の滋養強壮薬として、
    覚醒成分を入れない。
    で、だんだん覚醒成分の配分を増やしていく。
    これは、ほんとに元気が出るってことで、そのうちどんどん売れていく。

    そのころ、ネット販売をするんだ。
    元気も出る。眠くなくなる。バイア△ラより効く。気分も高揚する。
    女性には、やせ薬として、名前を変えて売る。「スリミー」とかな。
    食事もしないで、一日中がんばれる。覚せい剤と同じ。
    依存から抜け出られなくなって、人間が破壊される。」

虫丸「あの100人の学生達をどうする気だ。」
権ノ助「精力丸の新工場で働かせる。寮に入れて。
    で、代わりばんこに、精力丸の宣伝に使う。
    10人くらい可愛い女の子に変えて、ネットでどんどん流す。
    可愛い子をガンガン日替わりで変えりゃ、つい見ちまうだろう。
    依存でボロボロになった学生から、少しずつ病院送りだ。」
虫丸「うへー。怖えーなあ。じゃ、俺たちの今度の使命、
   めちゃめちゃ重要じゃねえか。」
権ノ助「ま、今は、オレの推測だけどな。」
虫丸「お、ちょうど薬局だ。見てみようぜ。」

二人は、薬局に入った。
すると、ずばり「精力丸」の名であった。
滋養強壮、眠気、不能など。
そして、「KG薬品」とあった。

「KG、甲賀じゃねーか。」と虫丸が言った。

次に女性向けのサプリメントのコーナーに行った。
「KG薬品」で探した。
あった。「スレンダリー」という名だ。
効能は、痩身、疲労回復。不感症。

二人は、青ざめた。
「敵は、ここまで、もう来ているのか。」と虫丸。
「厚生省の認可をもう受けてやがる。」と権ノ助。
「恐らく工場はもう出来ている。どこだ?
 甲賀の里に作られたりしたら、もう手が出せないぜ。」と権ノ助は言った。


つづく(次回は、「決戦前夜」です。)




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続・伊賀妖術女人変化③「甲賀の真の目的」

今回は、切れ目が見つからず、少し長くなってしまいました。
読んでくださるとうれしいです。

==============================

権ノ助は、人一人かつぎながらも、車のスピードで道路を走り、
自分達のマンションへ来た。
美女丸が、夕飯の用意をしていた。
「わあ、女の人のお土産ですか。」と美女丸。
「どっかの男子学生だろうが、ちょっと不思議なんだ。」と虫丸は言った。

販売員は、気を取り戻していた。
「いろいろ聞きたいから、まず、その姿を男にもどしてやろう。」と権ノ助は言って、
販売員を結んだ紐をほどいてやった。
「あ、待ってください。あたし、女になりたい男なんです。
 せっかく女にしてもらったんです。」と彼は言った。
言いながら、脚を斜めに女らしく座っていた。

「名前は。」
「浩二ですけど、ルミって呼んでくれるとうれしいです。」とルミは言った。
「じゃあ、ルミ。俺たちの調べでは、男のものがついている販売員と、
 ルミのように、あそこも女になっている販売員を見たが、
 それどうなんだい。」と権之助。
「このアルバイトは、始めは普通の家庭を訪問して、10万円もらうんです。
 それを、1日15回。毎日やって、300回を超えると、特別販売員として、
 あそこも女にしてくれるんです。」
「15回を20日だな。」権ノ助は言った。

「特別販売員は、お金持ちの家のある地図をもらって、そこだけを訪問します。
 そして、今日みたいにバージンを失ったことにして、1000万円もらいます。
 それを1日4回やります。」
「で、一日のバイト代はいくら?」と権ノ助。
「あたしたちは、ほとんど女になりたい学生で、
 しかも、人妻とせっ・くすができるので、
 初めは、1日15件回って1000円でした。
 それで、回数が上がっていって、特別販売員になるまで、
 毎日1000円ずつ上がっていきました。
 で、特別販売員になると、1日10万円です。
 だから、みんながんばっています。」とルミは言った。

「今日みたいに、俺たちにつかまったら、ルミはどうなるの。」と権ノ助。
「それは、どうなるかわかりません。今、怖くてたまりません。」
「もうひとつ。普通の販売員は、日に何度も口で丘されるじゃん。
 ふつう10回も無理でしょう。」と虫丸。

「『精力丸』というビー玉くらいの練薬を配られます。
 呑むと、1日10回は、やれます。
 仕事の後も女でいたい人は、女の姿と精力丸もう1つで、2000円払います。
 精力丸呑んで、女の子として朝まで遊ぶんです。最高です。
「今、その会社というか、本部というか、道順わかる?」
「はい、わかります。」

「よし、ルミをこのまま返すわけにいかない。
 俺が、ルミになって、稼ぎがなかったと言ってやろう。
 敵はどうするかな。虫丸、ついて来てくれ。」権ノ助は言った。

ルミは、本部の地図を描いて、美女丸と残った。
権ノ助は、ルミのスーツケースの中の香水を半分、別の小ビンに入れた。
よく見ると、精力丸らしき物がある。それも、2つポケットに入れた。

午後5時を過ぎようとしていた。
権ノ助は、ルミをコピーするように、そっくりになって、
虫丸を肩に乗せ、ルミのスーツケースを持ち靴を履いて出た。

「美女丸一人で大丈夫かな。」と虫丸は言った。
「美女丸は、里一番の知恵袋だ。めったにやられることはないよ。」
と権ノ助は言った。

時間があったので、二人はゆっくり歩いていた。
「それにしても、権は、ほんとうに上手く化けるな。
 すげー、色っぽいぜ。」と虫丸。
「あいつら、何でミニのスーツなんだろうな。」と権ノ助。
「ルミが言ってたじゃね。女になりたい男だって。
 女になったとき、ミニでセクシーになれた方がうれしいだろ。
 その方が、バイト学生が集まる。」
と虫丸。

「なるほど。だが、奥様相手にデルタ見せることないだろう。」と権ノ助。
「いや、奥様でも、妖しい気分になるんじゃないかな。
 それに、奥様が丘すとき、販売員がミニスカの方がやりやすいだろ。」虫丸。
「そうかあ。敵も、いろいろ考えてやがるな。」と権ノ助は言った。

その頃、権ノ助のマンション。
ルミはスーツケースの中から、
そっと抜いておいた眠り薬をポケットから取り出した。
そして、料理が終わって、
疲れてベッドに横になって寝ている美女丸に近づいた。
眠り薬のふたを開けて、美女丸のそばに置いた。
美女丸は、スースーと寝息をたてていた。
10数えるだけで、完全に効く。
ルミは、小ビンをポケットに戻し、
美女丸を揺すってみた。
美女丸は、うんともすんとも言わない。

ルミは、上着の内ポケットから消しゴムくらいに小さいケータイを取った。
「もしもし、幹部ですか。K-16です。
 今日、金持ちから金をゆすっていたところ、
 伊賀の忍者らしき2人に阻止されました。
 一人は女人変化の術が使えるらしく、
 私そっくりの容姿でそちらに向かっています。
 肩に虫となってもう一人います。
 今日、商売が出来ませんでしたので、ヤツラも文無しで行くと思います。

 私は、アルバイトの学生で、妖術を掛けられただけということで、
 敵は、逆にあたしを救おうとしています。
 いくつか、質問されましたが、小さなことばかりでした。」

「よし、わかった。そこがアジトだな。
 くれぐれも、お前のことを知られないようにしろよ。
 お仕置きの代わりに、お前を当分スパイとする。」
「はい。わかりました。」
ルミは電話を切った。

ルミが電話を切ったと同時に、
美女丸から権ノ助と虫丸に、そっくり電話の内容が伝わっていた。
伊賀は、独特の心伝(テレバシー)が使えた。
この心伝こそ、伊賀秘伝の技で、甲賀はその技を知らなかった。
美女丸にとって、寝息をたてながら、気体を吸わないことなど、
極初歩の技だった。

「ふふ、やはりな。」と権ノ助は言った。
「幹部にしては、ちょっとマがヌケてねえか?」と虫丸が言った。
「はは、ちょっとな。」権ノ助は笑った。

事務所は、中型の大きさのビルで、その2階だった。
入ると女の空気でむっとした。
約100人の女がメイクをばっちり施して座り待っている。
それだけで女の匂いが充満してくらくらとする。
それに、薄桃色のスーツからはみ出た長い脚がセクシーだ。
200本の脚が並んでいる。
「うへ、俺、たまんねーな。」と虫丸が心伝で言った。
「ほとんど男だぜ。」と権ノ助はいった。
「男でもこんだけ美人がそろうとな。女の匂いだけでもやられそうだ。」

販売員は、一人一人前の長テーブルにスーツケースを持っていく。
長椅子には、3人の黒スーツの女がいて、
真ん中の女が、ぞっとするほどの美貌だった。
「あの、綺麗なのが大将だな。」と心伝で、虫丸が言う。
「ああ、すごい妖気を感じる。
 虫丸、蚊になって、あの大将のスカートからもぐって、
 男か女か確かめて来てくれ。」と権。
「承知。俺は、男に賭けるぜ。」
そう言って虫丸は飛んで行った。

大将は黒いスーツのミニスカの下に、黒いパンストを履いている。
虫丸がのぞきに行く。
このとき、虫の気配さえ与えないのが、虫丸の長年の修行だった。
大将のパンストの中はショーツで、
男の部分を、股の下に回して、タマタマは、体内に入れている。
ほとんど女の股・間に見えるが、フラットな女の股・間とは違う。

「権、オレの勝ち。男だ。」と戻って来た虫丸は、心伝で伝えた。
「やはりな。」権ノ助は言った。
「ついでに、大将自身が持っていた地図も見て来たぜ。
 大将自身が回る超大富豪の地図かもしれねえ。」と虫丸。
「おお、それは、お手柄だ。」権ノ助が言った。
 
並んでいて順番がきた販売員が、べそをかいている。
「すみません。150万に10万足りませんでした。」と言った。
「じゃあ、今日は、ビデオ1回でいいわ。」と大将は、言った。
「はい。」と女は少しうれしそうな表情を見せた。
『ビデオ1回』とは、軽い方の罰なのだろう。
その女は、長机の後ろにある、「撮影中」という小部屋に入って行った。

「虫丸、見て来いよ。」と権ノ助。
「えへへ。願ったりだ。」と虫丸。

女は、小部屋の明かりをつけ、正面のビデオカメラのスイッチをONにした。
そして、カメラに向かって、胸をもみはじめた。
だんだん陶・酔の表情を見せていく。
そのうち、ミニ・スカを上げ、パン・ストとショーツを下げた。
男のものが飛び出し、それは、すでに隆々としている。
それを、あい・ぶしながら、声を上げていく。
やがて、あい・ぶのスピードを上げ、妖・艶な表情をカメラに向ける。
そして、髪を振り乱し、断・末・魔の声を上げながら、
白い液体を飛ばした。

女は、カメラのスイッチを切り、
服をきちんと着なおし、飛ばした液体を拭いて、
すっきりとした顔をして、小部屋を出て行った。

「思った通りだった。」と虫丸。
「そうか。」と権。
「あれを、編集して売るんだろうな。
 シーメール関係には、高く売れるよ。あれだけの美人ぞろいだ。」虫丸は言った。
「どこまで、せこいんだ。あきれるぜ。」と権ノ助は言った。

やがて「特別販売員」だけを残し、
大将らしき女は、みんなに「ふー。」と息をかけた。
すると、今まで美人だった女達は、
よれよれのTシャツにジーンズといったさえない男子の姿に戻った。
そのまま帰る学生は、目の下にクマをつくり、
頬がこけて、ふらふらしながら帰って行った。

それ以外、何十人かは、正面のテーブルに列を作った。
彼らは、2000円を払い、セクシーでオシャレな服の女にしてもらう。
そして、精力丸をもらって口に入れた。
女になった彼らは、たいてい二人組になって、るんるんと夜の街に出て行った。
男姿で帰っていった学生たちとは大違いである。

「精力丸を呑んだ女は、元気だな。」と虫丸が言った。
「ああ。覚せい剤みたいなものだな。」そう言って権ノ助は、はっと思った。
『そうだったのか。甲賀のねらいは、販売員が集めた金ではない。精力丸だ。』
権ノ助は、その恐ろしさを思い身震いがした。


つづく(次回は、『決戦前夜』です。)




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続・伊賀妖術女人変化②「大金持ちの奥様へのセールス」

昨日の記事①を書きなおして、再投稿してあります。
お読みになれなかった方は、そちらも読んでくださるとうれしいです。

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その後も、権ノ助と虫丸は調べた。
一つの団地に、30人の販売員がいた。
女に見えて、全員男のものがある。
一人が一日に、15件回った。
一人150万円のゲット。
30人を合わせると、この団地だけで、4500万円。

「これ、他の団地でもや・ってたら、その金は馬鹿にならねえな。」
と虫丸が言った。
「ああ、100人でや・ってたら、1日、1億5000万だ。
 一人の報酬は、1日7000円ってとこかな。」権ノ助が言った。
「甘いぜ、権。『人妻とや・れます』『美女に変身できます』なんてふれこみならさ、
 1日1000円でもわんさか集まるぜ。」

こんなことが起きているというのに、団地の中では少しも話題にならないでいた。
それは、主婦が「された」のではなく、「してしまった」からだ。

「虫丸、金持ちの家に行って見ようぜ。」と権ノ助は言った。
「そうだな。10万円ではすまねえな。」と虫丸。

団地から、少し離れたところに、大きなお屋敷がある。
権之助たちが、張っていると、来た。
薄桃色のスーツ。ミ・ニのス・カート。
人は違うが同じユニホームだ。
えらくセ・クシーだった。

その販売員は、インターフォンを鳴らした。
「あのう、ポール化粧品のものですが。」と言った。
「お待ちください。奥様にお取り次ぎいたします。」
と家政婦らしい声がした。

「虫丸。あの声だから、取り付いたんだぜ。
 他の声なら、家政婦が断っているところだ。」権ノ助は言った。

「はい、なんのご用でしょうか。」と奥様らしい声が聞こえた。
「ポール化粧品のセールスに参りました。」
「そう、じゃあ、中に入って。」奥様はそう言った。

販売員は、玄関ではなく、奥様の部屋に通された。
奥様は、30歳くらいと若く、メイクもばっちりと決めている。
肩までの髪を7:3に分け、驚くほどの美人だった。
光沢のある白いブラウスに、黒いロングス・カートを履いている。

権ノ助は、隠れ蓑で入っていった。虫丸は肩。

白い真四角のテーブルの椅子に腰かけて、
販売員は、おきまりの説明をして、香水のびんに手をかけた。

「虫丸、来るぜ。ここからだ。」
「おう。」と虫丸は言った。

「奥様、こんな香水もございます。いい匂いですよ。」
と販売員は、奥様の鼻の前に小ビンをなでた。
奥様が、ピクンとした。
「あなた、ちょっとお疲れでしょう。
 ソファーの方で、少しお話をしましょう。」と奥様は言った。
「あ、はい。」と販売員は言ってソファーに移った。
奥様は、販売員の横に座った。
そして、肩を抱いて、
「綺麗な脚をしているのね。若い方がうらやましいわ。」
と言って、販売員のスカ・ートから大幅に出た脚をなではじめた。

「あの、や・めてください。」と販売員。
「何よ、わざわざこんな短いス・カート履いてきて。」と奥様。
そう言って、いきなり販売員に口・づけをした。
そして、販売員のス・カートの中に手を入れた。
「うう・う、う・うう。」と販売員はキ・スの口の中で抵抗した。

そこからは例の通り、この奥様は過げきにも、
販売員をは・だ・かにして、ソファーの下のジュータンに寝かせた。

「おい、権、コイツは女だぜ。男のあれがない。」と虫丸。
「おお、そうだな。なぜだ。見ていようぜ。」と権ノ助。

奥様もは・だ・かになり、販売員の体中をあ・い・ぶした。
そして、あそこに手を当てた。
奥様は息をあら・げながら、
「何よ…、あなた…、かん・じて・いるんじゃない…。もうび・しょ・び・しょ・よ。」
と奥様は言う。
「やめてください。お願いです。」と販売員。
「もっとでしょ。いいわ、もっとして上げる。」
奥様はそういうと、販売員のぬ・れているホールに二本指を入れ、
一番びん・かんなところへ、親指をあて、し・げきした。
販売員は悲鳴をあげた。
「い・や、い・や、い・や、や・めて、お願いです…。」とそうくり返した。

奥様は、二本指を、奥まで入れて、しん・どうマ・シンのように攻撃した。
「あ……………あん。」と販売員は叫び声をあげた。
「ほら、い・いでしょ、い・いでしょ。」と奥様が言う。
「あ…、あ…、もうだ・め、もうだ・め、いく、いくう………う。」
と販売員は言うと、体をはげ・しく振・どうさせて、アゴをつき・出しながら果・てていった。

奥様は満足気な顔を販売員に向けた。
「今度、また、して上・げるわ。」
そう言って奥様は、何気なく自分の手を見た。
そして、そこに赤い血を見た。
はっと、顔色を変えて、販売員の股・かんの下のジュータンを見た。
そこには、販売員のバー・ジンを証明する血が小さな池のように広がっていた。

奥様は、真っ青になった。
「あなた、バー・ジンだったの?」と言った。
「あたし、来週結婚式なんですよ。どうしてくれるんですか。
 あたし、彼にいままで男づきあいはないと言っているのに。
 どうして、くれるんですか。」
と販売員は泣きはじめた。

服を着たあと、奥様は、お札の束を持ってきた。
100万の束だ。
「お金で取り返しがつくとは思わないけど、
 これで、許してくれない。」そう販売員に言った。
「お金なんか要りません。もう彼とはだめです。あたしは、結婚をあきらめます。」
奥様はもう100万持ってきた。
「もし奥様なら、いくらいただければ、納得がいきますか。」と販売員は逆に聞いて来た。
「そ、それは…。」と奥様は答えられなかった。
「奥様がなさったことは、ごう・かんですよ。しかも、処・女に。懲役3年はいきますよ。」
販売員が言った。

販売員は、なんだかんだ値を吊り上げていき、
奥様は、最後は泣きながら、1000万円を販売員のそばにおいた。
いくらお金持ちの奥様でも、1000万円は大金だろう。
しかも、夫には言えない金である。

販売員は、スーツケースを持ってきて、
その金を中にいれようとした。
「おっと、販売員さんよ、そこまでだぜ。」と人間に戻った虫丸が販売員の手を止めた。
はっと、ひきつる販売員の手を、権ノ助は、細紐で後ろ手にしばった。
目を丸くしている奥様。
虫丸が説明した。
「奥さん、これは、知らないと思いますが、妖術なんです。
 これ、この香水の匂いをかいだでしょう。
 すると誰でも、理性を失い、強・烈な性・的・衝・動に走るように出来てるんです。
 今、コイツに少し嗅がしてみますね。」

虫丸はそう言って、販売員の鼻に香水を持っていった。
すると、販売委員は、はあ、はあ、と言いだし。
「奥様、あたしを丘・して、さっきみたいに丘・して、奥様…。」
と言いながら、奥様に擦り寄っていった。
権ノ助は、ぽんと販売員の後ろ首を叩いて、気絶をさせた。
権ノ助は、
「コイツがバー・ジンを失ったというからくりはこれです。」
権ノ助は、スーツケースから、血液の入ったプラスチック袋を見せた。
「コイツを手にもっていて、奥さんが2本指を挿入したとき、
 この袋をつぶして、奥さんの指にかけたんです。」

奥様は、
「まあ、恐ろしい。あやうく1000万円を払ってしまうところでした。
 ありがとうございます。」と言った。
虫丸が、
「そうだ、インターフォンの声にも仕掛けがありまして、
 あの声を聞くと、玄関を開けて販売員の品物を見て見たいという気持ちになるんです。
 普段なら、セールスの人間を、ご自分の部屋へあげたりなさらないでしょう。」
と言った。
「確かにそうです。お手伝いの段階で断っております。」
と奥様は言った。
「お手伝いさんも、同じように声の魔力で、奥さんに取り継いでしまった。」虫丸が言った。

「じゃあ、私達はこれにて。」
権ノ助は、販売員をかつぎ、そのスーツケースをもち、靴とバッグを持った。
そして、隠れ蓑をかぶった。
「あ、あのう、どなた様でしょうか。お礼を。」と奥様が叫んだ。
「いりません。我々の目的は、お金ではありません。では、失礼。」
奥様が、あっと思ったとき、権ノ助達の姿は、もう部屋にはなかった。


つづく(次回は、「販売員のからくり」です。)




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続・伊賀妖術女人変化①『謎のセールス嬢』

一度書きました「伊賀女人変化」続編を書きます。
読んでくださるとうれしいです。

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続・伊賀妖術女人変化①『謎のセールス嬢』

<初読の方へ>
・東権ノ助…妖術女人変化を得意とする伊賀の天才忍者。
・近藤虫丸…虫に変身し権ノ助の肩に留まっている権ノ助の相棒。
・美女丸…中学生の女の子のように可愛い男子。
 女人変化の使い手。普段女装している。

3人は、東京のマンションに住んでいる。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

伊賀の里のそのまた向こうの妖術の里。
その里長(さとおさ)から東京にいる東権ノ助に指令が来た。
近頃、甲賀の妖術使いが、悪い企みをしている。
それを、阻止せよ。これは、世のため人のためである。



よく晴れた午後の2時ころの一戸建ての団地。
薄桃色のスーツを着た女性は、ある家のインターフォンを鳴らした。
スーツのスカートはミニともいえるほど短い。
片手に四角いスーツケースを提げている。
柔らかいウエーブの髪を背中まで垂らし、
ばっちりとメイクを決めた、かなりの美人である。

「はい。」とインターフォンから声がした。
「こんにちは。ポール化粧品のセールスに参りました。」
「そう、どうぞ。」
という声がして、その販売員は、戸口へと進んだ。
その家のインターフォンの下には、「セールスお断り」と
書いてあるのに関わらずである。

販売員が扉を開ける前に、扉が開いた。
顔を見せたのは、セミショートの小柄で可愛い感じの30歳くらいの主婦である。
「どうそ。」
「失礼いたします。」
と言って、販売員は、玄関の板の間にスーツケースを置き、商品を並べた。
そして、自分は玄関にしゃがんだ。
しゃがむと太ももが大幅に見え、デ・ルタ地帯が完全に見える。
主婦は、板の間で、目のやり場に困りながら、説明を聞いた。

ファンデーションやリップ、クリームなどいくつか説明したあと、
販売員は、
「香水などもございます。これなど、いい匂いがいたしますよ。」
と、試供品の小びんを開けて、主婦の鼻の前をひとなでした。
「まあ、いい香りね。」
と主婦は言い、わずかにピクンとした。
「ちょっとそこじゃお辛いでしょ。
 飲み物をいれますから、ソファーにおかけになってちょうだい。」
と言った。
「いえ、ここでけっこうです。」と言う販売員に、
主婦は、どうぞ、どうぞとすすめた。
販売員は、言葉に甘え、家に上がり、ソファーに座った。
座ると、ミ・ニのスカ・ートが再び上がってきて、
彼女はしきりにスカ・ートを下ろしていた。

主婦は、オレンジジュースをもってきて、販売員の隣に座り、ジュースを渡した。
販売員と自分の飲んだコップをコーヒーテーブルに置くと、
主婦は、コーヒーテーブルを遠ざけ、販売員にさらに近づき、
販売員の肩に手を掛けた。
戸惑う販売員。
「あの、腕を下ろしてくださいますか。」
「あなた、綺麗だわ。あたしの好きなタイプなの。」と主婦はいう。
「あの、あたし、女ですが…。」
「何よ。女のあたしにデル・タを見せて、挑・発したのはあなたよ。」
主婦はそういうと、販売員を、ぐっと引き寄せて、
上着のボタンをはずし、胸に手を当てた。

「あの、困ります、やめてください。」
と販売員の声を塞ぐように、主婦は、口・づけをした。
「ううう、ううう。」と販売員の声。
主婦の息遣いは、荒くなり、
販売員のブラウスのボタンを全部はずし、
ブ・ラを上げて、販売員の胸をあらわにした。
そして、ち・ぶさに吸いつき、胸のてっぺんを歯で噛んだ。
「ああん、やめてください。何をなさるんです。」
販売員は、必死の声をあげる。

「いいでしょう。ここは、もっといいわよ。」主婦はそう言って、
とうとう販売員のスカ・ートに手を入れてきた。
「こんな短いスカ・ート、手を入れてくださいって言ってるのと同じよ。
 あなたを誘ったのはあなた。いけない子だわ。」
主婦は、販売員のスカ・ートの中を手で、探るようになでた。
そして、ショ・ーツの中に手を深く入れた。

「まあ、あなた、男の子なの。またの下に隠していたのね。
 何よ、イ・ヤだなんて言って、こんなに大きくしてるじゃない。」
「い・や、やめて、あたしは体は男でも心は女なの。い・や、い・や~ん。」

主婦は、販売員のスカ・ートをおへそが見えるまで上げた。
そして、パン・ストとショ・ーツを、いっしょに思いきり下げた。
「い・や・~ん、やめて。」
販売員の下・半身があらわになり、
男子のものが大きく上を向いた。
「かわいいお顔して、男の子だったのね。好きよ。こういうのもいいわ。」
主婦は、販売員の男のものに身を沈め、口にくわ・えた。
そして、上下の運・動を始めた。
「あん、奥様。やめてください。お願いです。」
と販売員が言っても、主婦は聞く耳をもたなかった。

しばらくして、販売員は抵抗をやめた。
主婦は、激しく頭の上・下運動をする。
「ああ、あたし、たまらない、奥様、あたし、だめ…。」
販売員はうっとりとした声をあげた。
やがて、体をピ・クピクとさせ、
「ああ、奥様、あたし、いく、ああ、イっ・ちゃう…。」
と言って、販売員は、ばたばたと体を上下し、主婦の口の中へ、放出した。
主婦はそれを飲み込み、販売員の男の部分を綺麗になめた。

主婦は、満足したのか、販売員の横に座りなおした。
販売員は、立って、後ろを向いて、ショ・ーツとパン・ストを履いた。
そして、後ろを向いたまま、両手を顔に当てて、しくしく泣き出した。

はっと気がついたのか、主婦は、
「あ、ごめんなさい。あたし、あなたのような可愛い人見ると我慢できなくて、
 だって、あなたのミニス・カートからデ・ルタが見えたし、つい、ああ、ごめんなさい。」
と懸命に販売員をなだめた。
販売員は、黙って玄関にいき、黙々と化粧品をケースの中に入れ始めた。
主婦はあわてた。
「いいわ。買うわ。たくさん買うから許して。
 お願い、ね、ね。」
と言って、奥からお金を持ってきた。

「これ、あたしのへそくり。5万円買うから許して。」
「あたしの一番恥ずかしいところを丘されたんですよ。」
と販売員は言った。
「わかったわ。5万円では、失礼よね。
 でも、あと5万円しかないの。あわせて10万円で許して。」
販売員は、うなずいた。
販売員は、リップとファンデーションとマスカラを主婦の前に置いた。
「この3つでいいですよね。」
「い、いいわ。あなたへの慰謝料だから。」
「じゃあ、失礼します。」
販売員はそう言って出て行った。

板の間に置かれた3つの化粧品を見て、主婦はつぶやいた。
「この3つに10万円。あたしどうかしてた。なんだったんだろう…。」



「おい、見たか。ここが10件目だ。
 あの販売員、100万手に入れたぜ。」
外の通りに出て、東権之助は、隠れ蓑を取りながら、言った。
近藤虫丸は、テントウムシになって、権ノ助の肩にいる。

「見た、見た。なんだいこりゃ?」と虫丸。

「甲賀が女人変化の妖術で、男子アルバイトの学生を女に変えて、稼いでいるんだ。」
と権ノ助。

二人は、朝から販売員の後をつけ、家の中では、隠れみのを着て観察していたのである。

「一つは、あの香水だな。あれを嗅ぐと主婦は理性を失い、イン・ランに走る。」と権ノ助。

「インターフォンで、どうやって入った?普通断られるぜ。」と虫丸。
「声だよ。あいつの声が、人の判断を狂わせるんだ。」
「なるほどな。」と虫丸。そして、
「もう一つわからねえ。あれは、見方によっては主婦の販売員への強姦だぜ。
 おどそうと思えば、50万、いや100万だってとれるだろう。
 なぜ、10万で手を打つんだ。」と言った。

「俺もそれを考えていたんだ。多分だけど、10万なら、
 主婦のポケットマネーでなんとかなるだろう。
 それが、100万になってみろ。旦那にごまかすわけにいかない。
 ことが大きくなって、新聞沙汰になっては、やりにくい。
 家にも、手持ちがないだろう。銀行に行かせたら、その間に術が解ける。」と権ノ助。
 
「なるほど、援助交際だって、10万払うおじさんは、ごろごろいるからな。」と虫丸は言った。

「じゃあ、ついでにもう一つ。なんで、あそこを男にしておくんだ。」と虫丸。
「それは、俺にもわからないんだ。胸や体形は、女にしてあるのにな。」と権ノ助は言った。
「ひょっとしたら、風魔のあのじいさんと同じかも知れねえ。
 女人変化は俺たち伊賀が一番だ。伊賀なら男を女にできる。
 だが、甲賀にはできないんだよ。最後の一物を失くせねえ。」と虫丸は言った。
「なるほど。甲賀は、男を完全な女にはできない。きっとそうだぜ。」と権ノ助は言った。

「まて、権ノ助。そんなら、最初っから、女をやとえばいいじゃないか。」と虫丸。
「バカ言え。このバイトのうまみは2つ。1つ。セ・クシーな女に変身できる。
 女・装願望ってけっこうみんな持ってるからな。
 もう1つ。人妻とやれる。な、こんなバイトに女の子がくるかよ。
 男なら、この2つのうまみで安いバイト代で、ほいほい来るさ。」と権ノ助は言った。
「なるほど。甲賀の奴らめ、うまい商売考えやがったな。」虫丸は言った。


つづく(次は、「大金持ちの奥様へ行く」です。)




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剛と遥・現代とりかえばや③「新しい日々」最終回

次が最終回と思っていたのですが、書いてみたら、ちょうど終わりましたので、
今回を最終回とします。読んでくださるとうれしいです。

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ちょうど次の日にクリニックの予約がとれ、
剛と遥は、学校を休んだ。
親子4人でクリニックに行った。

初めに通された部屋にいたのは、大柄で、無精ひげをはやした、
40歳くらいの高井という先生だった。
精神科の先生ということだったが、少しとぼけたところがあって、
信用していいのか、悪いのか、謎のような先生だった。
ただ、瞳がとてもやさしそうだった。
剛と遥は、先生が気に入った。

父の高志は、2歳くらいの様子から、4歳で二人が入れ替わり、
4年生のいままでずっと気がつかなかった経緯を話した。

「なるほど。」と高井は、言って二人に、
「君達は、4歳から10歳まで、6年間、うまくやったな、このやろ。」
と二人の脇の下をつつく真似をした。
剛と遥は、逃げるマネをしながら笑った。
高志と芳江は、苦笑した。

「じゃあ、これから、外科的な診察と、心理的な各種のテストをしますので、
 2時間ほどかかります。外で、ぶらぶらなさっていてください。」
と高井は、高志と芳江に言った。

「あなた、どう思います、あの先生。」
と、クリニックを出るなり、芳江が言った。
「なんだ、気に入らないの。」と高志。
「そうじゃないけど、どこか、ふざけているみたいで。」
「俺はそうは思わなかったけど。深刻な診察を受けに来たんだ。
 そんな子供たちにリラックスさせてくれたんだと思うよ。」と高志は言った。

2時間がたった。
診察室に入ると、剛と遥は、もう来ていた。
高井は、おもむろに言った。
「こう言った障害を受け止めるとき、
 ポジティブに受け止めるか、
 ネガティブに受け止めるかには、
 大きな違いがあります。
 お見受けしたところ、お母様は、やや心配性で、
 ネガティブでいらっしゃる。」
高井は、そう言って、少しいたずら気な瞳を、芳江に向けた。
「それは、いたしかたないことです。
 母親は、守る立場にいますから。
 少し用心深くなって当然です。
 だが、それを乗り越え、前向きにお考えいただきたいのです。
 親の姿勢は、子供に影響します。」
「はい。」と芳江は言った。

「では、診断を申し上げます。
 お二人は、外科的にも、内科的にも、極めて健康です。
 しかし、精神的には、剛さんは、女の子であり、遥さんは、男の子です。
 つまり、お二人は、99%の確率で、性同一性障害と診断します。
 99%というのは、世の中何がおこるか分からないからです。
 絶対ということは言いきれない。ま、医者の逃げですね。」
高井は、剛と遥に言った。
「剛君の心は、男の子、遥さんの心は女の子だと、今、ご両親に言ったんだよ。」

家族は、その後、ホルモン投与や、生涯に渡るケアについて、話を聞いた。

芳江は、
「あの、学校にはどうすればいいでしょうか。」
「なるほど。」と高井は、お茶目な顔をして、手を打った。
「何もしなくても、いいわけですね、ははは。」と笑った。
「いや、そうでもない。えー、学校には言っておいた方がいいですね。
 私立中学に行く場合、本人でないとまずいですから、そうしてください。
 しかし、私の出す性同一性障害の診断書があれば、
 扱いは、そこに記されている性別になりますから、
 学校生活は、なんの変わりもありませんよ。」

最後に、遥が、手を挙げて言った。
「あの、あたしは、将来子供を産めないんですよね。」

遥の言葉を聞いて、みんなは、しーんとなって、遥を見つめた。
芳江が目を潤ませていた。

高井は、優しげな眼差しを遥に送った。
「残念だけど、産めないね。
 あなたが、自分は女の子という心を捨てて、
 男として生きることにして、将来女性と結婚すれば、
 その奥さんはあなたと奥さんの子供を産めるでしょう。
 それ以外は、できないね。残念ながら、あなたは男性の体をしている。
 ホルモンを打っても打たなくても、無理なんだよ。」

それを聞いた遥は、うつむいて、
持っていたハンカチを目に当てて、泣き出した。
母の芳江は、そんな遥を見て、ハンカチを目に当てて泣き出した。

そのとき、剛が言った。
「遥、泣くな。悲しいのはわかるけどさ。
 障害がある人は、みんななにか我慢するんだからさ。
 俺達は、大変な障害だってお父さん言ってたろ。なんかあってあたり前だろ。」

高井が、カーテンの後ろの看護婦さんに、
「吉井さん、呼んで。」と言った。

やがて、一人の看護婦が来た。
「ちょっと励ましてあげて。」と高井は吉井という看護婦にいった。
とても綺麗な人だった。
吉井は、遥の前にしゃがんだ。
「遥ちゃん、私は、吉井邦子といいます。
 私も遥ちゃんと同じ。男の子として生まれたの。」

遥は、え?という顔をして、邦子を見た。
「私もあなたと同じ、性同一性障害。
 でも、今は、男の人と結婚して、幸せに暮らしているよ。
 子供は産めないけど、幸せにはなれる。
 だから、遥ちゃんもきっと幸せになれると思うよ。」
「お姉さん、今、幸せ?」と遥は聞いた。
「うん、とても幸せだよ。」
遥は、かすかに笑った。
邦子は、にっこり笑って、遥の両腕をぽんとたたき、
先生に会釈をして、中に入っていった。

遥は、泣き止んだ。
芳江は、看護婦の邦子を見たことも安心だったが、
剛が言った言葉が、胸に響いていた。
『障害のある人は、みんな何か我慢するんだからさ。』
その通りだと思った。
そして、自分には、そんな立派なことが言える息子と、
可愛い娘がいるのではないかと思った。
二人の男女が入れ替わっただけで、二人いることには変わりはない。
そう思うと、胸の中の霧が晴れてくるのだった。

診察は終わった。

外に出たとき、芳江は、バッグをもったまま背伸びをした。
そして、言った。
「さあ、新しい剛と遥の誕生だわ。みんなで、パフェでも食べにいきましょう。」
「わあーい。」と二人は飛び上がった。
『曇りのち晴れ。』
高志はそう心で言って、
「おれは、山盛りのイチゴ・パフェがいいな。」
「俺、チョコレート・パフェ。」
「あたしも、イチゴ・パフェ。」
「わたしは、剛と同じ、チョコレート。」

明るい声が、病院前にこだましていた。


<おわり>

       (次回は、「伊賀妖術・女人変化2」です。)




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剛と遥・現代とりかえばや②「剛、母にばれる」

剛も遥も背はクラスで高い方だった。

(以後、男の子でいるのを剛、女の子でいるのを遥と書きます。)

その中で、剛は、運動が得意で、男子の遊びの中の中心的存在だった。
一方、遥は、オシャレ好きな母から、しょっちゅう服を買ってもらい、
長く伸びた髪を、いつもオシャレに結ってもらっていた。
勉強もよくでき、運動もでき、そして、オシャレで可愛かったので、
クラスのマドンナ的存在になっていた。

4年生になり、剛と遥かは、いっしょに風呂に入るのをやめていた。

出来事は、剛が、風呂に入っているときだった。
剛は、ふと見ると、股間から、見たこともないような大出血があった。
母をすぐ呼びたかった。
しかし、今呼んだら、自分が女だと分かる。
まずい。しかし、自分には、この出血をどうにも出来ないと思った。
いくら、湯をかけても、次から次と出てくる。
剛は、観念して、母を呼んだ。
「お母さん。来て。血が出てくる。」
母の芳江は、すぐに駆けつけた。
そして、大きなショックを受けた。
『そうだったのか。あの日、剛が急に男らしくなるはずがない。』

母は、とりあえず、対処をした。
そして、遥を呼んだ。
「何、お母さん。」
「ちょっと見せなさい。」
といって、芳江は強引に遥のパンツの中を見た。
芳江はがっくりときた。

芳江は、二人をテーブルに座らせ、
「4歳のあのときからね。剛が急に男らしくなって、
 遥が、女らしくなった。
 お母さんも、お父さんも、すっかりだまされたわ。
 あの日から、今学校で4年生になるまで、6年間もだまされた。
 ああ、どうしましょう。」
と芳江は、頭をかかえた。
「お母さん、さっきの血はなあに?」剛は聞いた。
「生理っていって、女の子が大人になった印し。
 これから、月に1回は、今日みたいな出血があるの。」
「お母さんもあるの?」
「あるわ。やっかいなものよ。」
芳江はその場では、それ以上いわなかった。
父の高志が帰ってくるまで待とうといった。

父の高志が帰ってきて、夕食になった。
母は、剛に、
「剛から言いなさい。」と言った。
剛は、もじもじしていたが、勇気を出して言った。
「お父さん。ぼくが遥で、遥が剛なの。」
「え?」と父は言った。
「ぼく達4歳のとき、二人の服を取り替えて、
 男みたいな遥が剛になって、女みたいな剛が遥になったの。
 それで、ずうっと今まできたの。」
「うそだろ!」と父。
「ほんと。ぼく今日生理があって、お母さんにばれたの。」
「ええ?じゃあ、4年生の今までか。」
「うん。」剛と遥は、同時に返事をした。
「ごめんなさい。」と二人で言った。

「そうだったのか…。」
と高志は思ったほど取り乱さなかった。
「お父さん、なんか言ってください。
 学校になんて言ったらいいんですか?
 今頃、剛が遥かで、遥が剛だったなんて。」と芳江は泣きそうになっていった。
「芳江の気持ちもよくわかる。でも、今いちばん大事なことは、二人のことだ。
 遥は、自分のこと女の子だと思ってるんだろう?」

「うん、思ってる。今更男の子になれない。」
「剛は、自分が男の子だと思ってるんだな。」
「うん。自分が女の子なんて、ぼく死にたくなる。」剛は言った。
「そうか、多分、性同一性障害か…。
 明日、お父さんは、会社休むから、みんなで、クリニックへ行こう。」
高志は言った。

「あなた、それどういうこと。二人は障害なの。」と芳江が言った。
「可能性だけどね。大変な障害だ。
 芳江、もしさ、明日になって、自分に髭が生えていてごらん。
 どう思う。」
「それは、ショックです。」
「それと同じことが、遥に言える。遥は、心は女の子だけど、体は男の子だろう。
 ほっておけば、声変わりがして、髭が生えてくる。男の体になっていく。
 剛は、心は男の子だけど、体が女の子だから、オッパイが大きくなり、お尻が大きくなる。
 耐えられないだろう。
 だから、早いほどいいんだ。4年生で気がついたことを、幸運と思った方がいい。」

「そんな。わたしには、受け入れられません。」と芳江は泣き出した。
「当然だろうと思うよ。いっぺんには無理だよ。
 俺だってそうだ。今、遥が女の体で、剛が男の体だったら、どれだけいいかと思う。
 しかし、そうじゃないんだよ。受け入れるしかないんだ。」

「あたし、男の体になるのいやだ。そうなったら死んじゃう。」
遥がそういって泣き出した。
「俺だって、いやだよ。オッパイなんか出てきたら、外にいけないよ。」
剛もそう言って泣き出した。
「だから、それを少しでも食い止めるために、クリニックにいくんだ。」
高志は言った。

つづく(次は、「二人、クリニックに行く」です。)




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剛と遥・現代とりかえばや①「二人の妙案」

このお話は、まだよく考えていませんので、
途中でギブアップするかもしれません。
読んでくださるとうれしいです。

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上野剛(たけし)と遥(はるか)は、男女の2卵生双生児だったが、
まるで、1卵生双生児のように、顔も背丈も似ていた。

両親の上野高志と芳江は、二人を双子らしく、
同じような髪型にしていた。
ちょうど短いおかっぱのような感じにし、
母の芳江は、それが、男の子でも女の子でも、可愛いと感じていた。

高志と芳江が、剛と遥の性格に疑問を抱き始めたのは、
二人が2歳になったことだった。
高志に男の子のオモチャを買ってきても喜ばない。
遥に女の子の人形やままごとの道具を買ってきても喜ばない。
二人は、話し合って、そっくりオモチャを交換していた。

「男の子だからといって、男の子のオモチャが気に入るとは限らないんだなあ。」
と父の高志は言い、
「女の子だからといって、女の子のオモチャが気に入るとは限らないのね。」
と母の芳子は言って、二人で笑ったりしていた。

ところが、幼稚園に行き出して、両親は悩み始めた。
男の子の剛は、女の子とばかり遊び、自分を「あたし」と呼び、
女の子の言葉を使うようになった。
一方、女の子の遥は、自分を「俺」と呼び、男言葉を使うようになった。

「困ったわ。あの二人は、男女逆に生まれればよかったわ。」と芳江は高志に言った。

剛と遥が4歳の年中になったとき、さすがに両親は、頭を抱えるようになり、
二人に言い聞かせた。
「女の子が、俺なんて言っちゃダメ。言葉もやさしくしなさい。」
逆のことを剛にも言った。
年齢からして、遥が後から生まれたので、遥がお姉さんだったが、
剛は遥かを「お兄ちゃん」と呼んでいた。

二人の男女の逆転は、ますますひどくなるばかりで、
年中さんになると、スカートを履いた遥が、
洋服を土で汚して帰って来るし、剛は、綺麗なままかえって来る。

もうすぐ小学校なのにと、両親の心配は増すばかりで、
男らしく、女らしくさせるのに、苦慮していた。

二人は、同じ部屋で過ごしていた。
そんなある日のこと。
泥だらけでかえって来た遥は、剛に言った。
「俺たち、男、女が逆じゃね。だからさ、俺の女服を剛が着て、
 剛の男服を、俺が着て、入れ替わらねえ。」
「うん、あたし達顔もそっくりだし、洋服変えよう。
 そして、あたしが遥、お兄ちゃんは剛。
 洋服変えたら、絶対ばれないよ。」と剛は言った。

こうして、二人は、服を替えて、夕飯に望んだ。
いつも父のそばである遥の席に、剛が座り、
その隣に遥が座った。

その日、いつもスカートで泥だらけの遥が、小奇麗にすわっていて、
いつも小奇麗な剛が、顔に泥をつけていた。
バレたら、冗談で済ますつもりだった。

「まあ、剛、珍しいわね。今日は男の子と遊んだの?」と芳江がうれしそうに言った。
「うん。男らしくしようと思って、泥んこで遊んだんだ。」と遥は言った。
「遥もえらいわ。はじめて、スカートを汚さずかえって来た。」
「うん。あたし、やっぱり女の子らしくすることにした。
 もうすぐ小学校だし。自分のことも、『あたし』って呼ぶから。」と剛は言った。
「おお、そりゃえらいぞ。お父さんたち、ちょっと心配だったんだよ。」と父の高志。
「もう、大丈夫。俺、がんがん外で遊ぶから。」と遥は、胸を張った。

食事が終わり、部屋にもどった二人は、ガッツポーズをした。
「バレなかったな。」
「うん、服替えたら、うまくいっちゃったね。」
と話し合った。

「いいか。風呂は、俺たち二人で入る。
 お父さんやお母さんと入っちゃダメ。」
「うん、そうね。あたしは髪を今日から伸ばす。」
「俺は、もっと短くする。坊主でもいいや。」
「お兄ちゃん、ちょっとは、髪あった方がいいわよ。」
「じゃあ、スポーツ刈くらい。」
「ああ、もっと早くからやってればよかった。あたし、髪の毛長く伸ばしたい。」
「そんなん、すぐ伸びるよ。」

こうして、二人は、卒園し、小学校にも入学した。
女の子のような剛は、「遥」として、男の子のような遥は、「剛」として。
クラスは、1組、2組のとなりだった。
学年は、もう一つ3組まであった。

戸籍と人物がいるのだから、何の支障もなかった。

遥は、トイレが心配だった。
しかし、入ってみて、やったーと思った。
小便器が5つあるのに対して、個室の用便器が4つあるのだ。
そして、クラスの男達は、並ぶのがイヤで、空いて入れば、個室に入るのだった。
「これなら、卒業まで大丈夫かも。」と遥は、ガッツ・ポーズをとった。

プールは、一回り大きい水着を遥かは買ってもらった。
すると、しわができて、お△ん△んのないのがわからない。
剛の方は、水着の中に、きつきつのショーツを履いて行った。
このとき、お△ん△んを股の後ろに回して、タマタマは、体に入ってしまうことも発見した。
使ったショーツは、水着といっしょに、洗濯機の中に入れてしまえばわからなかった。

二人は、これで、ずっといけると思っていたが、
大きな支障が、男の子であるはずの遥に待っていた。
それは、小学4年生の秋だった。


つづく(次は、「遥、最大のピンチ」です。)




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女の実の里⑥「重なるおめでた」最終回

長いお話を最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
次回の話は未定ですが、読んでくださるとうれしいです。

==============================

月日が過ぎ、12月の中旬になった。
奥の方と、4側室は、こぞって月の物が途絶えた。
これは、もしやと、城かかえの医者が、各部屋を伺った。
奥の方を診ていた医者は、付きの方に、にこにこと言った。
「奥の方様は、ご懐妊でございます。」

知らせを廊下で待っていた城代家老は、付きの者より、それを聞いた。
家老は、殿の元に飛んでいき、
「奥の方様、ご懐妊であらせられます。」と言った。
実篤は喜び、扇子で膝をたたき、
「そうか、めでたい。」と言って立ち上がり、奥の間に向かった。
その間、家老は、
「奥の方様、ご懐妊。」と城中に言って回った。

その間、側室の方を診てい医者は、
「側の方様、ご懐妊であらせらえます。」と言った。

そして、残り3人の側の方も懐妊であった。
城の中の家来腰元の喜びようは尋常ではなかった。
「これには、腰元どもの、なみなみならぬ努力があったと聞くぞ。」
「腰元も、大手柄じゃのう。」
「これからは、一目も二目も置かねばならんのう。」
そんな家来達の声も聞こえた。

夕月がほとんどの腰元に囲まれた。
「みな、でかした。これで、無事ご誕生となれば、
 我らは、一大事をなし遂げたと言えましょうぞ。」
と夕月が言った。
「あとは、奥の方様と、側室の方様のご安静を、
 我らが命がけで守らねばならん。喜びと共に、一層の気を引き締めよ。」
夕月はそうも言った。

家来達の大宴会がはじまり、腰元どもは、大忙しであった。
やがて、夜も更け、家来たちが、飲み倒れていたころ、
実篤は、燐室に腰元たち集め、言った。
「本来であれば、そち達に一番に宴会を持ちたいところじゃが、
 役目によって、一番忙しく働いてもらうことになった。
 すまぬことじゃ。許せよ。
 また、日を決めて、暇をとらすによって、それで、勘弁してくれい。
 城は、同日にして、4人の懐妊の奥や側を得た。
 これは、一重にそち達のお陰である。礼をいうぞ。
 
 また、これにより曲者の侵入は、倍に増えるであろう。
 そちらは、皆、忍びの術を心得しもの。
 奥や側の近くにいて、守ってくれい。
 そちたちが、いちばんの頼りじゃ。」
「はああ。」と腰元たちは、平伏した。

実篤の言葉を聞いて、腰元たちは報われた。
そして、一層のはたらきをしようと、気を引き締めた。



出産までの7ヶ月、女の実の忍者15名(里のほとんど)が、城に忍んだ。
腰元らは、奥、側室の部屋付きのものと共に、各部屋に1人。
雪之は、忍術の腕を見込まれており、5部屋の要になるところに、いた。
家来達は、廊下、庭、城壁に2人ずつ立った。

こうして、鉄壁の守りのなか、予定に違わす、
赤子の声が、次々に聞こえた。
奥方は、男子。第一側室、男子。第二側室、第三側室に女子が、それぞれ産声を上げた。
家老が、言って回る声が、喜びで上ずっている。
実篤は、知らせを受け、
「そうか、でかした!奥は男子とな?」
と言い、
「はい、第一側室の方も、男子でおわします。」
「うん、後は姫じゃの。姫もよいものじゃ。」と言った。
そう言って、実篤は、みなの部屋を回った。

「奥、でかした。男の子じゃそうな。苦しかったであろう。大儀であった。」
こうして、各部屋を回った。

「じい(家老)、余は、果報者よの。
 家臣らが、皆身を呈し余を助けてくれる。ありがたいことじゃ。」
実篤は言った。

「それは、すべて、殿のお人柄によるもの。
 みな、殿のためには、命をもいらぬと思うておりまする。」
家老は言った。

腰元部屋は、大変な騒ぎだった。
抱き合い、飛びはね、転がったり。

仕切りの襖をあけて、夕月が言った。
「みな、大手柄じゃ。すべてが順調にいったは、
 みなの願いと、努力の賜物である。
 今日は、いくら喜んでも、足りぬな。
 おめでたいことじゃ。
 わたしも、皆にまぎれ、抱きおうてみたいところじゃ。」
「夕月さま、そういたしましょう。」
そばの腰元がいい、夕月を仲間に入れて、皆が抱き合い始めた。
夕月も幸せそうだった。

今度は、小遣いが3両、3日の暇が与えられるという。
腰元たちは、くじを引いて、どの日に暇をもらうかを決めた。

7月初めの緑の美しいとき、
雪之は、城へ来たときの着物に着替え、
風呂敷きを腕に抱えて、城下の賑やかな道を歩いていた。
すると、向こうから素浪人がくる。
雪之は、腕に覚えがある、気にせず、素浪人の前に来たとき、
その浪人は、「えいっ」と横一文字に雪之めがけ刀を振った。

雪之は、ひゅんとジャンプをし、素浪人の刀に乗ると、
片方の足で、素浪人のアゴを思いきり蹴った。
男は、後ろにもんどりうって倒れた。
「おおお。」と周りの見物人が、騒いだ。

男は上半身起き上がると、
「おお、痛てえ。雪之。俺だ。権太だ。」と言った。
「なんだ、権太だったの。なんの真似。」
「お城勤めで、雪之の腕がなまっていないか、確かめてみたのよ。
 相変わらず、強いのう。」
「あはは。あたしは、夜中に起きて、一通りの修行を毎日していたのよ。
 権太のウソん気の剣など、なんでもないわ。」
「いや、かなり本気でやってみたんだがなあ。」
と言って、権太は笑った。

見物衆は、笑っていた。
「お二人様。見物料に、お団子召し上がってくださいまし。」
と赤い毛せんを長椅子に敷いてある店の主人が言った。

「お、それは、かたじけない。」と権太は言った。
「城はいいの?」
「ああ、蝉丸にたのんである。」
「それなら、安心ね。」

「雪之がいるし、夏に小さな、祭りをしてやりたいの。」
「あたしは、お小遣いもらったから、たくさん菓子を買っていく。」
「俺は、じじ様、ばば様に饅頭をたくさん買って行く。」
「それに、太鼓と笛があれば、もう祭りだね。」
「ああ、楽しみじゃの。で、夜は雪之と一つ布団じゃ。」
「まあ、大きな声で。」

 団子を食べながら、二人は空を見た。
「こんな真っ青な空を見られるのは、年に何回かの。」権太は言った。
「さあ、1回かな。」
「ああ、そうだな。」

二人は、むくむくと上ぼる雲の上を、
子供のような澄んだ目で眺めていた。


<おわり> ※次のお話は、未定です。




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女の実の里⑤「雪之の考案効を奏す」

時代物にチャレンジしましたが、いろいろ時代考証がめちゃめちゃで、お恥ずかしい限りです。
次回は、いよいよ最終回です。読んでくださると、うれしいです。

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楓の急ぎように、「何事か?」と夕月は言った。
聞いて、夕月は、膝を叩いて喜び、雪之を連れて、4小姓の元へすぐに見せにいった。
4小姓も、目を輝かせ、
「なんと、竹筒に穴を空けただけのものであるのに、
 絶妙なはたらきをするものであるな。」
と口々に言った。
紅之助は、
「考案したは、雪之であるが、
 これは、腰元みなで、かからねばならぬ大仕事ぞ。
 夕月殿、手柄は、腰元全員のものとなるよう、
 うまく組を回し、配分のほど、よろしくお願い申す。
 そして、先の組の様子、状況をよく次に伝達し、毎回より効果的にことを成すのじゃ。
 殿には、我らより、概要をお伝えしておきます。
 それから、雪之は、奥の方様と、側室の方様用に、あと4つ作って欲しい。」
そう言った。



雪之は、あと4つの竹筒を作った。
そして、いよいよ実篤と奥方に試みる夜が来た。
初日でもあり、竹筒は、考案の雪之が担当した。
雪之は、竹筒の中にたっぷりのぬめりを塗った。
奥方「昼顔」の間に、腰元8人で行った。
殿と奥の方は、白いじゅばんと、着物をつけていた。
そして、少しの酒を入れていた。

腰元たちは、背の傾いた座椅子を用意し、
少し離して、実篤と奥の方に座るよう願った。

「苦しゅうない、始めるがよい。」
実篤は言った。
そう言ったものの、実篤は不安であった。
もしうまくいかない場合、それは、自分の責だ。
腰元たちの努力を失敗に終わらせたくはなかった。

腰元たちは、奥の方に3人、
殿に3人つき、性的な刺激を与えていった。
奥の方では、まず口づけをし、胸を刺激し、
着物の裾から、ももに沿って、あいぶし、
一番のところを、刺激し始めた。
奥方は、だんだんに声を出し、息を荒くしていった。

殿には、一人が、男のものを手でなで、あいぶを始めた。
また一人は、殿の胸をなで、着物の隙間から、体中をあいぶしていった。
心理とは微妙なもので、実篤は、横に女人である奥の方がいるというだけで、
それが、プレッシャーになっていた。
奥の方の声の上げ方に対して、自分の燃え具合が少ない。
それが、焦りとなっていた。

室長の楓は、実篤の心中を察し、何とかしなければと思った。
「夜風、私の胸を、丘しておくれ。」と小さく言った。
夜風は、察して、楓の着物の脇から手を入れて、立ったまま揉みはじめた。
「ああ…ああ…。」と楓は悩ましい声を出し、
実篤の横に立った。
そして、自分の着物の前を開き、隆々となっている男のものを見せた。
それを、自らしごきながら、
「お殿様、楓の燃えたるを、お確かめくださいませ。ああ…。」
と妖艶な声を出し、実篤に近づいた。
実篤は、美貌である楓の隆々たるものを、見て、ぎゅっとつかんだ。

そのとき、実篤の下半身に変化が起きた。
柔くしなえていたものに、力が入り、見る間に大きくなっていった。
「お殿様、わたくしも。」と向かいの腰元吉野が、
隆々たるものを突き出している。
「おお。よきかな、よきかな。」
といいながら、実篤は、心理の壁を越えた。
「おお、よいのう。」
と下半身の隆起を楽しみ始めた。

雪之は、ここで竹筒を入れた。
そして、ピストンの動きに入った。
「うううう。」
と実篤は、唸った。
3人目の腰元も、男のものをだし、
「お殿様、どうか、お確かめを。」と言いながら、
実篤の顔に突き出した。
「うううむ。そろそろ波がきよるわ。」
と実篤は言った。
楓は、胸にしまってあった香り袋を、実篤の頬の横で、トンと叩いた。
官能をそそるその香りに、実篤は、ぶるると首をふり、
「今じゃ!」と背をそらし、竹筒の中に、放出した。
雪之は、竹の穴を指でふさぎ、急いで奥の方のところに行った。
そして、奥の方が脚を開き、ぬれているところに、竹筒を差し込み、
「ふー。」と吹き矢を射るように、殿のものを奥方のホールの底まで、吹き入れた。

3人の腰下は、大きくさせていたものを、着物にしまった。
実篤は、起き上がり、
「どうじゃ、雪之。余のものが、昼顔の奥まで届いたか。」
と聞いた。
「届きましてございます。」

奥方昼顔は、陶酔の表情で、座椅子にいた。
実篤は、その横に来て、
「やっと、余のものを、昼顔の体内に入れることができた。
 これで、昼顔と余は、結ばれたぞ。」
「はい。殿様のものをもっと奥へと、今、このような姿でおります。お許しくださいませ。
 昼顔は、うれしゅうございます。」
「うん。よいよい。」
実篤は立ち上がり言った。
「腰元ら、よく働いてくれた。
 余の心のわだかまりを取り去らんと、工夫の数々、見事であった。礼を言うぞ。」
「ははあ。」とみなは平伏した。
実篤は、自信に満ちた表情で去っていった。

腰の元皆が部屋に戻ってきたとき、廊下に夕月が待っていた。
「殿のご様子では、首尾よくいったようじゃが、いかがであった。」
と夕月は、真先に聞いた。
「夕月さま。大変でございました。
 わたくし楓は、精も根も尽き果ててございます。」
と夕月に、しなだれ抱きついた。
「もう、真剣勝負でございました。
 殿が、なかなかご隆起なさりませんとき、
 どうしましょうかと、頭が真っ白になってしまいました。」
と楓。
夜風は、
「そこで、楓様は、わたくしに、ちちをもませ、あそこを隆々とさせ、
 それを、殿にご覧いただいたのでございます。」と言った。
吉野が、
「わたくし、楓様のかの場所が隆々とさせてお出でなのを見るのが初めてでしたので、
 それを、見て、いっぺんで興ふんしてしまい、わたしのものを、殿様にご覧いただいたのでございます。」
と言った。
「そのとき、お殿様のおのこに、やっと力がみなぎり、すべてのことが首尾よくまいりました。」
と実篤のあいぶにずっとかかっていた、紅葉。

「まあ、それは、苦労でありました。
 しかし、首尾よくいかば、何よりでございます。
 では、忘れぬ内に、次なる側室様のために、第二の腰元部屋で、
 お話くださませ。」

こうして、腰元8人は、第二の腰元部屋に入り、今日のいろいろ大変だったこと、
困ったときどうしたかなどをいろいろ伝達した。
雪之は、竹筒の要領を説明した。

こうして、1日日を置いて、次は、第1の側室に、腰元の第2の部屋のものを、
そこで、また、腰元の第3の部屋へ工夫やコツを伝え、順番に回していった。

こうして、奥の方、側室4人をめぐり、3順目を行うとき、
実篤も次第に女人に慣れて行った。
そのうち、奥の方の横で、2人の腰元が、隆々としたものを見せているだけで、
実篤は、竹筒を必要とせず、直接奥の方や側室と、交わることができるようになった。



4順回ったとき、実篤は、腰元全員を広の間に集めた。
「余は、4順目を終えたところである。
 奥や側が懐妊に至るかは、天のみが知るところである。
 しかし、これまでの、腰元皆の働きは、大なるものである。
 余は、女人に対し心のわだかまりをもっておったが、
 そちらの努力、機転、工夫によって、それが、今少しずつ、小さきものとなってきておる。
 皆、ようやってくれた。余は、心より感謝しておるぞ。」

その言葉を聞いて、腰元一同、手をついて、礼をした。

「そこで、褒美を使わしたく思う。
 皆それぞれに小遣いを使わすによって、1日の暇をとらせる。
 城下に下りて、上手いものを食うもよし、おもしろき物を買うもよし、
 好きにいたせ。
 そちらが、皆いなくなると困る故、2日分けて行くがよい。
 夕月も同じく、行くがよいぞ。」

実篤が立ち去った後、腰元らは、わあっと歓声を上げて、
抱きついたり、飛び上がっていたりした。

皆が部屋にもどるとき、
雪之は、夕月に残るように言われた。
皆が去ったとき、夕月は言った。
「殿は、何事も、皆の手柄となさるお方じゃ。
 そこで、竹筒を考案した雪之にも、特別な褒美をお与えにならん。
 しかし、これは殿のお言葉である。
 はじめに竹筒を考案せし、雪之の知恵と工夫に、
 特段の感謝をしておる。
 今後とも、その才を活かし、励んでくれよ、
 とのことであります。」
雪之は、感激で一杯になり、涙があふれていた。
両手をついて、言った。
「ありがたきお言葉。雪之は、どんなご褒美よりも
 うれしゅうございます。」
夕月を殿と見て、雪之は、深く頭を下げた。


つづく(次は、「ご懐妊の知らせがつづく」最終回です。)




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女の実の里④「権太への褒美」

雪之、紅之丸は、急いで実篤を守った。
敵はもうなしと見て、3人は、じゅばんを着て帯紐を締めた。

ドカドカと家来のものが集まり、20人ほどになった。
腰元も10人ほど集まっていた。

「敵は、もうおらん。みなの者、そこに直れ。」
と実篤は、大声で言った。
腰元長の夕月が、実篤に椅子を持って来た。
腰元らによって、布団、屏風が運び去られた。
家来たちは、死体を外に運んだ。
実篤は、夕月に何やら耳内をした。

権太は、実篤を前に両手をつき言った。
「申し訳ござりませぬ。
 一つ、お殿様の頭上を飛び超えましてございます。
 二つ、お殿様のお許しを得ず、忍び込みましてございます。
 三つ、お城の壁を破損いたしましてございます。
 今ここで、首を切り、お詫び申し上げます。」

権太は、小刀を出し、それを、首にあてがおうとした。
「ならん!」実篤は一喝した。
権太は、小刀を、床に置いた。
紅之丸が、その小刀をさやにいれ、権太の横に置いた。

「名を聞こう。」と実篤。
「はい。女の実の里の権太と申しましてございます。」
そのとき、雪之が権太に並び手をついて言った。
「この者とわたくしは、共に修行に励んだ、竹馬の友でございまする。
 どうか、この者への罰をわたくしにもお与えくださいませ。」

実篤は、にこりと笑いながら、言った。
「苦しゅうない。面を上げい。
 権太と申すもの。そちは、3つの罪と申したが、
 その3つの内一つでも欠けておらば、今頃、余の首は、そのへんに転がっておるわ。
 余の命を救うた者、何の故あって罰することができようぞ。
 みなの者、そうであろう!」
と実篤は言った。

「おおせの通りでございます。」
と家臣達は手をついて言った。

実篤は続けた。
「この伽の部屋に、まさか曲者が侵入できるとは、
 この城の誰もが思うておらなんだ。
 そこを、甲賀の者が、忍んでおった。
 そちは、それを見抜き、余を守る死角をさらに見つけ、
 そこに忍んでおったは、あっぱれ見事というものぞ。

 それにしても、免許皆伝なる小姓のすぐ上におりながら、
 その気配を小姓に気づかせもせんとは、なみなみならぬ者と見た。
 また、一飛びで、敵4人を瞬時に討ちたることもしかり。
 権太は、おそらく里一番の忍びであろう。
 いちいち余の許しなどいらぬ。今後も、余のため、城のため、
 励んでくれい。」

「はあ…。」と権太は、頭を畳みにすりつけた。
実篤の言葉を聞いて、権太は、震えるほど感激し涙で目を潤ませた。

「そうじゃ、褒美を2つとらそう。」
実篤は言って、夕月を見た。
夕月は、三方に小判10枚の包みを2つ乗せて、権太の前に置いた。
「そちの手柄は、女の実の里の手柄として、
 この褒美は、里の長に渡すがよい。」
「はあ。」と権太は、ひれ伏した。

「二つ目の褒美じゃが、権太は雪之と竹馬の友ときいた。
 つもる話が山ほどあろう。
 そこで、菓子でもとらそう程に、燐室にて、心行くまで話しなりするがよい。
 今宵はもう、周りに警備の者を置かぬが、
 そちの腕があれば、それもいらぬことであろう。」
実篤はにっこり笑い、部屋を去っていった。



家来や腰元が引き下がり、閑散とした畳の間で、
権太と雪之は、正座して向かいあっていた。
そこに、襖が空いて、夕月が菓子を持ってきた。

「権太殿。この度のお働き、同じ女の実の里のものとして、
 誇らしく、うれしゅうございました。
 わたくしは、この菓子をもって、もう参りませぬ。
 他の家臣も参りませぬ。
 殿は、話ばかりせよとの仰せではございません。
 殿の温かいお心でございます。」
夕月は、そう言って、二人を見て、下がって言った。

「我らは、よき殿に仕え、幸せであるな。」権太は言った。
「毎日仕えますれば、ますます殿のお人柄に打たれます。」と雪之。
「菓子は、一つ食うて、里の子供に分けてやろう。」
「はい。それがいいです。」
「うまいなあ。」と権太は言った。
「おいしゅうございます。」
「雪之が、綺麗でまともに見れぬ。」
「今日は、化粧をしていますゆえ。」
二人は1つの菓子を食べ終わって、
「お殿様のお心じゃ、雪之。」
権太は、雪之の肩をとった。
「権太。」

二人は畳みに沈んだ。
月明かりだけが、その陰を映していた。

*    *    *    *

九月も終わりに近づいたころ、
数人の家臣が、殿のお世継ぎを心配する話を密かにしていた。
庭の大きな松の木の陰であった。
「殿の男好きにも困ったものじゃ。」
「ワシなら、女子がよいがのう。」
「どうして、殿は女子がだめなのじゃ。」
「それが、側の方付きの話では、お互い抱き合うて、あいぶするまではよいのじゃ。
 それが、いざ参るという段になると、殿のおのこは、しぼんでしまうのじゃ。」
「殿に悪気はない。奥の方、側室の方も、絶世の美女である。
 歯車が絡み合わぬのじゃ。もったいなきことじゃ。」
「このままでは、お世継ぎが心配じゃのう。」
「ほんに、その通りじゃ。」

城では、奥、側室の欲求不満を慰めるため、
腰元が、当たっていた。
交代で3人ずつの腰元が、毎夜、奥や側室の部屋に入り、
3人がかりでお慰めする。乳を触ることや、接・吻までもが許されていた。

実篤は、奥や側室で、酒を飲み、話をするが、
いざ、行為のときとなると、部屋を出て、後は腰元に任せる。
その時の実篤の無念は、時折、涙を誘った。

その頃、縁側で、しきりに竹細工をしている腰元がいた。
雪之は、細工物が何より上手であり、
私物箱の中に、幾種類の細工道具を入れていた。

「できた!」と雪之は、喜びに立ち上がった。
「何、何、何でございますの?」と部屋の腰元たちが集まってきた。
それは、長さ15cmくらいの節のある竹筒で、節のところに穴が空いて入る。
そして、竹を切った部分を丸くやすりをかけて、
どこを持っても、痛くないようにしてある。

雪之は、部屋長の楓に説明しながら、みんなが見られるようにした。
「いかがでございましょう。」と雪之はいった。
楓は、目を輝かせていた。周りの腰元も同じであった。
「雪之。これはよい。もし首尾よくいかば、これは一大事ぞ。」
楓はそう言って、雪之を連れて、夕月のところへ急いだ。


つづく(次は、「雪之の細工物、効を奏す」です。)




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女の実の里③「小姓・紅之丸の女装」

実篤は、毎夜、新しい8人の腰元と夜伽をした。
その部屋には、前後左右の部屋に腕の立つ者を一人ずつ置いている。
そして、部屋には、実篤の後ろに1枚、そして、左右斜めに2枚の屏風があった。
左の屏風の後ろには、水桶と手ぬぐいを置いた腰元が一人、
右の屏風の後ろには、小姓がいた。

雪之は、5番目の夜に、召された。
白じゅばんの上に、白の着物を一枚合わせ、白粉と唇に紅を少し塗っていた。
その夜の小姓は、「紅之丸」といい、城内一の剣の使い手であり、
また、美形である4人の小姓のうち一番の美貌であった。

実篤は、紅之丸と雪之という組み合わせを、気に入り、
遊び心を出した。
「紅よ。今宵はお前も女になるがよい。
 余は、紅と雪之の交わりを見て楽しもうぞ。」
と言った。
「はい。」と紅之丸は言い、再び屏風の裏にまわった。
男の着物を解き、腰元から女の着物を受け取った。
赤じゅばんの上に、赤い着物を着て、髪を解き、一本にまとめた。
長い髪の頬のところだけ、左右一房ずつ、髪を短くしている。
それが、女になったときに愛らしさを増す。
紅之丸は、もともと女の眉をしている。
白粉を薄く顔全体に塗り、
上の目蓋に、ほんのりと紅を塗り、頬にも赤みを差し、
そして、唇に紅を差した。

屏風から現れた紅の丸は、絶世の美女とも言えるもので、
雪之は、紅之丸の美しさに、我を忘れた。
「紅よ、いつもながら、美しゅう化けるの。」
と実篤は上機嫌であった。

屏風の陰の腰元が着て、布団を実篤に対して、横に置いた。
そうして、もう一開き屏風をもって、それを、布団の背後に置いた。
紅之丸と雪之は、そろって実篤におじきをし、布団にあがった。
普段きりりと座っている紅之丸の変身に、雪之の胸は高鳴った。
二人は見合っていたが、
「さあ、お出で。」と紅之丸が言った。
その声は、女の声であった。
紅之丸は、雪之を膝の上に抱いた。
そして、片方の手で隠すようにして、口づけを一つした。
雪之は、その甘さに身が震えた。
「紅之丸様。」と言ったが、声にならなかった。

紅之丸は、特別によい香りがした。
女の実の他に、香り袋を着物に入れている。
それが、雪之をさらに刺激した。
『ああ、なんと美しい、魅せられる方。』と雪之は思った。

紅の丸は、雪之を布団に寝かせた。
そして、雪之のじゅばんの紐をほどき、
袖を抜いて、雪之を裸にした。
すでに、あそこを大きくさせていた雪之は、それが恥ずかしくてならなかった。
紅之丸は、自らも着物を解き、真っ赤な長襦袢の紐を取り、
じゅばんを開いて、雪之を隠すようにして、上に乗った。
女の実を食している紅之丸には、豊な胸があった。
そして、ある部分を除き女体であった。
紅之丸は、雪之と胸を合わせ、互いの男のものを合わせ、
胸と胸、体と体を擦り合わせた。
紅之丸も、雪之と同じく、男のものを大きくしていた。
『この美しい方にも男のものが…。』
雪之は、感激でくらくらとするようだった。

「ああ、紅之丸様。」と雪之は、上ずった声をあげた。
「雪之、愛しい子。」紅之丸はそう言った、
紅之丸は、手を雪之のももに差し入れた。
「はあ……。」と雪之は声をあげた。

実篤は、酒を少量飲みながら、
屏風の腰元に、股間のものをなでさせていた。
「ううん。たまらんのう。絶景である。」
と喜んでいた。

紅之丸は、雪之のももを攻め、身を雪之の横に移した。
天を突いている雪之の女にはなきものを、そっとあいぶした。
「はあ……。」と雪之の声が激しくなる。
首を横に振り、体をくねらせ、やがて、
「ああ、紅之丸さま、雪之は、ゆきまする。ああ…。」
雪之がいうと、紅之丸は、雪之の熱くなった部分を口にくわえた。
雪之は、首をふり、背を反らせて、
「はあ………あ、」と叫んだ。
紅之丸は、ぐっと雪之の股かんに手を入れた。
雪之は、熱い液体を、紅之丸の口の中に、放出した。

「今度は、あたしが、参るぞえ。」
紅之丸は、雪之をうつ伏せにして、
着物を脱ぎ、雪之の後ろに自分のものを入れた。
「ああ、紅之丸様。」と雪之は、うめくように言った。
紅之丸は、体を揺すった。
紅之丸から、さらによい香りがした。
雪之は、このときが一番女になった気持ちがする。
喜びが、胸にあふれていた。

「雪之、可愛い子、あたしは、燃えておる。」
「雪之を女にしてくださいませ。紅之丸様のものを、くださいませ。」
雪之は、言った。

そのとき、実篤が、
「もう、たまらん。余も中に入れよ。」
そう言って、さっと立つと、裸になり、
紅之丸の後ろから、一物を入れ、紅之丸の背中にのった。
紅之丸は、快・感に悩ましい声を何度もあげる。
普段は聞くこのない、紅之丸の官・能的な女の声に、実篤は一気に燃え上がるのだった。

「ああ、紅はもう…、ああ、いきまする。」と紅之丸は、身をそらせた。

そのうち、「うっ。」と紅之丸は、叫び、痙れんし、
後ろの実篤も、「うううっ。」と達したことを示す声をあげた。

そのときだった。
後方の天井の板4枚が、バンと下に落ち、
4人の黒装束が、刀を振りかぶって、屏風の裏の3人に飛んで来た。

それと、ほぼ同時に、上座の上の漆喰の壁の1枚が飛び、
中から、茶の装束の一人が、出てきて「えいっ。」と飛んだ。
その者は、実篤以下3人の後ろの屏風を超えて、着地したときは、
すでに、4人の者を切り捨てていた。
女の実の里の権太であった。

つづく(次回は、「権太への褒美」です。)




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女の実の里②「雪之・登城」

登城の日が来た。
腰元としての8人は、髪を結い、それぞれ私物を入れた小箱を持ち、
里長とともに、昼過ぎに登城した。

忙しい1日だった。
城の中で着る白地に紫の縞の入った着物に着替え、
部屋割り、そして、まずは殿への顔見せに行った。
腰元の長である「夕月」が、8人を連れていった。

実篤は、
「苦しゅうない、面を上げよ。」
と言った。
そして、8人を一人一人見て、満足げな笑みをみせた。
「待ちかねておったぞ。美しく可愛い者ばかりであるな。
 さすが、女の実の里の者。世は、楽しみに思うぞ。」
と言った。

雪之は、眼差しの優しいお殿様だと思った。

腰元の部屋は、一室8名であった。
今までの部屋を編成替えをして、新しいメンバーだった。
しかし、腰元のほとんどが女の実の里のものだったので、
心強かった。
また、女の実は、長く食べていると、
嫉妬心や所有欲をとりさり、気性を穏やかにする働きがあったので、
腰元間にいさかいやもめごとは、稀であった。

腰元は、自分の布団のそばに、蜜柑箱ほどの、木の箱があり、
それが、私物入れだった。

長い一日が終わり、みな床に就いていた。
虫の声が、うるさいほどだった。
雪之は、一番廊下側の布団にいた。
「雪之様。」ととなりの「桔梗」の声がした。
桔梗は、雪之より2年先輩であったが、
腰元の間では、みな「様」付けで呼び合い、ていねい語を使った。
これは、古いも新しいも対等であるという考えの元であった。
この制度を考えたのは、腰元長の夕月である。
夕月は、長といっても、25歳の若さであり、才の者だった。

「桔梗様、眠れぬのですか。」雪之は聞いた。
「それも、あるが、雪之様と隣になれたことが、うれしいのです。」
「私も、桔梗様のとなりで幸せでございます。」
「本当かえ?」
「はい、桔梗様は、私の憧れの方でありました。美しくて、女らしくて。」
「まあ、うれしいことを。雪之様こそ、あたしは、可愛くてなりませんでした。
 雪之様。そちらの布団に行ってもかまいませぬか。」
「はい。うれしゅうございます。」

桔梗は、布団に入るなり、雪之を抱きしめた。
「ああ、雪之様。可愛い方。」と桔梗が声を上げた。
「みなさまに、声が聞こえませぬか?」と雪之は聞いた。
「心配はいりませぬ。そのうち、みなも、それぞれに声を出しましょうゆえ。」
「まあ。」と雪之は言った。
桔梗は、雪之の白じゅばんに手を入れて、ちぶさにさわった。
そして、ゆっくりとあいぶをした。
そして、雪之の唇に唇を重ねてきた。
雪之は、思っていた。
荒々しい男もいいが、やさしい女同士も好き。

桔梗の柔らかい唇は、男にはないものだった。
「ああ、桔梗様。」と雪之は、可愛い声を出した。
「ああ、可愛ゆうて、たまらぬ。」
桔梗は、そう言って、雪之の胸を開き、
雪之のちぶさの先端をあいぶしつづけた。
雪之は、声を荒くさせた。
女同士、うれしい場所をみんな知っている。
「雪之様、あたくし、もう大きくしているの。
 さわって、ごらん。」と桔梗がいう。
雪之は、桔梗のこかんに手を近づけた。
すると、大きく固くなったものがあった。

桔梗ほどの女ぶりの人に、こんなものがあるとは、
雪之は、顔が一気に火照ってきた。
「雪之様のも、触ってよろしい?」
と桔梗が言う。
「はい、恥ずかしゅうございますが。」
桔梗の手が、雪之のこかんにきた。
その手は触って、それから、そっと上下に動き始めた。
「ああ、桔梗様。それは、・・・。」
「もっと後でと言いたいのですか。」
「いえ、その…。」
「わかりました。手では嫌なのですね。」
そういうと、桔梗は、布団をはぎ、雪之の下半身のじゅばんを開いた。
雪之のものは、まっすぐに上にそそり立っていた。
「雪之様のような可愛い方に、こんなものがあるなんて、
 桔梗が成敗してさしあげますわ。」
そういって、桔梗は、雪之のそれを口の中に入れた。
「はああ……。」と、雪之は、背を反らせた。

桔梗は、両手を上にあげ、雪之の胸をもみながら、
頭を上下に動かした。
「はあん。はあん。」と雪之は、幼い少女のような声を上げた。
「ああ、可愛い。なんと可愛い声じゃ。桔梗は我慢できませぬ。
 雪之、あたしの後ろに入れておくれ。」
桔梗の後ろは、ぬめりが仕込まれていた。
雪之が入れると、「あ………あ。」と桔梗が声をあげた。
「今、お姉様と雪之は、一つになってございます。」
「あたしを突いてくだされ。あたしが壊れるまで。」
「はい、お姉様。」
雪之は、桔梗と横になって重なり、桔梗のぱんぱんに固くなっているものをにぎり、
それを、上下しながら、後ろから、自分のもので突いた。

そのころ、部屋のかしこで、同じような声が上がっていた。
それが、二人の気分をさらに盛り上げた。

「ああ、雪之さま。あたしを壊して、あたしをめちゃめちゃにして。」
「お姉様。雪之は、幸せです。お姉様の大切なところを丘しています。」
「ああ、雪之様、いきそう?あたしは、もうだめ。布を貸して。」
雪之は、枕元に置いてあるさらし布を渡した。
「これを巻いて。」
雪之は、桔梗のものを布で巻いた。
そして、後ろからの突きを速めた。
「ああ、お姉様、あたし、あたし、いきまする。もうだめ、ああ……。」
「あたしも、いきます、雪之様、共に・・・。あ………。」
二人は、激しく震え、痙・攣しながら、大波を向かえた。



忍者が、敵の城にもぐりこむのは、何年がかりと時をかけて行う。
それほど、城に侵入することは、困難であるのだ。
城主の命を一発でねらえるのは、夜伽の寝室である。
秘密のことであり、周りに警備の者が少ない。
行為の最中では、攻撃に対応できない。

このため夜伽の部屋は、天井からの攻撃はもとより、
地下からの攻撃もできない。
前後左右が部屋になっていて、人のありなしがわかる。
そんな部屋が選ばれていた。
よって、夜伽の部屋に忍者が忍ぶことは、至難のことであった。

甲賀に手だれ(修練を積んだ)の忍者が、この寝室に忍び込もうと、
3年をかけた、工作をしていた。
部屋は、上の階があり、その間は30センチしかない。
一番端の一枚だけ、はがせる板があるが、同時に4枚はがし、飛び降りて、
城主を一刀両断に伏したかった。
昼の時間は、部屋周りに人がいない。
忍者の4人は、3年をかけて、少しずつ木を削り、
一叩きすれば、天井が落ちるようにしていた。
そして、自分達の居場所も木を削って確保していた。
こうして、4人は、絶好のチャンスをねらっていたのである。

一方、権太は、当時里一番の忍者と言われていた。
10歳まで雪之と2人で、天才忍者と謳われたが、雪之は女になってしまった。
だか、天才雪之は、今でも、俺ほどに強いと権太は、思っていた。
権太は、殿の寝室を守るのが第一使命と心得ていた。
愛しい雪之もいる。

権太は、甲賀が絶対ねらわない場所を考えた。
殿の真後ろの屏風のあるその上の50センチほどの漆喰の壁である。
ここだけは、2重襖になっていて、カモイの上が、隣の部屋と50センチほど空間があるのだ。
権太は、壁の周りを削って、いつでも一叩きすれば、一人分の壁が落ちるようにしておいた。
そして、ここは、壁の隙間から、甲賀の4人が見えるのだった。
そして、いざのときは、こちらが殿に近い。絶好の場所だった。

甲賀は、なかなかに攻めてはこなかった。
一つは、部屋に交代でいる小姓の腕を知っていたからである。
まともにやり合えば、4人の命はあっという間である。

だが、甲賀のねらうそのチャンスのときは、刻々と迫って来ていた。
偶然か、それは、雪之が召されている夜だった。


つづく(次は、「権太、3人の命を救う」です。)




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女の実の里①「雪之、女として成人する」

こともあろうに時代物を書き始めました。時代のことが分からなくて、言葉がめちゃくちゃです。そこは、どうかご勘弁ください。読んでくださると、うれしいです。

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「女の実の里(めのみのさと)」

雪之は、浴衣を着て、遠く夕暮れの城を眺めていた。
権太とは、この忍者の里で、男同士10歳まで、修行し遊んだ無二の友。
それから、5年後。権太は立派な男に、雪之は美しい女になった。



戦国の時代。紀伊の国の北西に位置するところに、
小さな城があった。
城主・実篤は、35歳、人生50年の半ばを過ぎた年齢であった。
この実篤には、男色の趣味あったが、
他のその趣味の城主と違うところがあった。
実篤は、稚児を愛するのではなく、
女の姿をさせた美しい男子を何よりも愛しんでいた。

城の中に、15人ほどの美しい腰元がいるが、
彼女達は、全員が15歳から20歳までの男子であった。
世継ぎのために、正妻の他に側室が、4人いたが、
それは、世の習いによった、形だけのものであった。

実篤には、また、4人の小姓がいて、男子である。
この者達は、女子の扮装をすれば、絶世の美女となるが、
実篤は、普段は、あえて小姓としての男装をさせていた。

この実篤の城から、さほど遠くないところに小さな忍者の里があった。
伊賀の系列で、これほど貧しい里が存続してこられたのは、
一重に、この里に豊富にある「女の実の木」に恵まれたからだった。

実篤の男娼趣味あってこその里である。

この里は、忍法を心得た腰元を城に送ることを使命としていた。
そして、その腰元の報奨金で、里をまかなっていた。

10歳になるまで、忍法を叩き込み、
男子がその年になると、その体つき、美貌を見て、
男として生きていくものと、女として生きていくものに分ける。
この里は、昔から、美貌の者が多かった。
そして、毎年、8人ほどの少年が女として生きる者に選ばれた。

選ばれた日から、少年達は、同じ家に住み、
毎日、「女の実」というスモモくらいの実を、食事のときに食べる。
この実を食べ始めると、肌は白くなり、体が、どんどん女のようになる。

1年も食べ続けると、胸が膨らみ、
腰周りに脂肪がつき、女の腰と見まがうようになる。
こうして、15歳になったときは、
誰が見ても、女と見られるようになる。
声も少年の日と変わらず、加えて、女の声の出し方も修行し、
美しい女の話し方ができるようになっている。

この5年間に、読み書き、女子としての立ち居振る舞い、
髪の結い、そして、愛の行為を習う。
殿の官能をくすぐるような、声の出し方、
表情、仕草、全てが可愛い女であらねばならない。
殿の男性自身が入ってくるところも、
特製の柔らかい皮で出来た細長いタワシと水をつかって、綺麗にする。
そして、トロロ葵の根を擦って、
水につけて、ぬめりを出したものを、竹筒に入れ、
女の愛・液の代わりに、いつも身に付けている。

そして、一番大切なのは、男子の証があることである。
女の実の木の実は、体全体を女性化させるが、男のものだけは、女性化させない。
それが、他の諸国にはない、この里の女の実の不思議なところであった。



登城する日が、1週間に迫っていた。
雪之は、丸太に座って、遠く夕方の城を見ていた。
雪之は、長い髪を後ろで結んで、赤と白が織り成す、浴衣を着ていた。
そんな姿でも、里の若者たちから見れば、一際美しい着物だった。

雪之のそばに、日に焼けて、筋肉の引き締まった青年が座った。
「とうとうあと一週間になったな。」権太は言った。
「権太とも別れになるな。」
「俺は、おまえといっしょに、こっそり城へ忍ぶ。
 そして、雪之を一日中守る。」
「だめじゃ、そんなことをしたら。甲賀の忍者も忍び込んでいるという。
 甲賀の忍者は、お城を潰そうとねらっとる。」
「そんなのは、昔から知れたことよ。」
「それより、あたしが、帰ってくるまで生きていてくれ。」

「雪之、お前、俺が好きか。」
「好きじゃ、好きじゃが、あたしは、女じゃない。」
「雪之は女じゃ。誰よりも美しい。雪之、来てくれ。」
権太は、そういって、雪之の手を引き、古い空き小屋に中に連れ込んだ。
そして、息を切らしながら、雪之を抱きしめた。
雪之の体中から、よい匂いがする。
権太は、雪之に口づけをした。
『ああ、男は、荒々しく、力が強い。』雪之の体に熱いものが込み上げてきた。

権太は、雪之の後ろに回り、雪之の着物の脇から手を入れて、
雪之のちぶさを鷲づかみにした。
権太の荒い息がする。
「権太、もっとやさしく。」
「すまん。」
「あたしは、ここまで女だが、ここから先は男だ。
 権太にいっぺんで嫌われる。」
「そんなことはない。」
「いや、あたしの顔や体がいくら女でも、
 あそこにあれがある限り権太は逃げてしまう。」
「雪之に男の物があっても、俺の気持ちは変わらぬ。
 ここにあるこれだろうが。」

権太は、雪之の男のものを、着物の裾を空けて、手でつかんだ。
「ああ。」と雪之は声を上げた。
雪之のものは、すでに、大きさを増していた。
「男のように、大きくさせていることが、恥ずかしい。」
権太は、雪之のものを、やさしくあいぶし始めた。
「ああ、権太、恥ずかしい。」雪之はくり返した。
「何も恥ずかしがることはない。」
と権太は、やさしく言った。
二人は立ったまま、少し足を開き、権太は、片方の手で、ちぶさをもみ、
片方の手で、下の物をあいぶしていた。

雪之のものは、着物からはみ出て上を向いてしまっていた。
「ああ、権太、あたしも、権太が好き。こんなあたしでよいなら愛して。」
雪之は、だんだん激しく声をあげた。
そして、あえぐような女の高い声に変わっていく。

「権太、波が来る。あたし、もうすぐ飛ばしてしまう。」
雪之は、声を上げ、やがて、体を振るわせた。
「あ……あ。」と声をあげ、やがて、白い液体を宙に飛ばした。
権太は、雪之の前にしゃがんで、雪之のものをくわえ、しゃぶってきれいにした。
「な、俺は、雪之にこれがあっても平気だ。」

「じゃあ、権太。あたしのここでよかったら、使って。」
雪之は、そう言って、そばの横柱につかまって、腰を権太に向けた。
「ぬめりを入れてあるから、入ると思う。」
「おお。」と権太は理解して、雪之の着物をめくり、
雪之から言われたことをした。
「どうじゃ?」と雪之が言う。
「ああ、いい。たまらん。雪之は、女となんも変わらん。
 しかも、とびきりの美人じゃ。この世で最高のおなごじゃ。」
権太のその言葉に、雪之は幸せを感じた。

やがて、権太は、動きを速め、
「雪之、もう辛抱できん。出るぞ。いいか。」
「ええ。来ておくれ。あたしの中に入れて。」
「ううっ。」と言って、権太は、背を反らせた。
雪之は、体内に熱いものが入ってくるのを感じた。

今度は、雪之が、しゃがんで、権太のものを舐めてきれいにした。

二人で、横柱に座って並んだ。
「俺は、天下の果報者じゃ。天下一の美女と一つになった!」
と権太は、叫ぶように言った。
雪之は笑っていた。
「権太は、あたしの初めての男だ!天下一の男だ!」
と雪之も、叫ぶように言った。
あはは…と二人は笑った。

二人が15歳の秋だった。


つづく(次回は、「登城」です。)




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城山大・変身クラブ⑥「自分探しの結論」最終回

お昼の時間が来て、台所に集まって、
みんなでスパゲッティを作った。
服を着て、昼食をせっせと作っている姿は、
さっきまでの熱い時間を忘れたかのようだった。

聡史は、佳澄がさっきまでは、Pバンドをつけて、
聡史のAを男の子のように突いている姿が重なって、
再び萌えてしまいそうだった。

スパゲッティができて、みんなでキッチンのテーブルについた。
初めおとなしく食べていたところ、ユカリが突然に、
「あたし、ナナと出会うために、生まれてきた気がする。」
と言った。
みんな、あまりの大胆発言に、口の中のものを噴いてしまいそうになった。
ナナが真っ赤になっている。
「ユカリ、それ、すごい大胆発言よ。」と佳澄が言った。
「だって、あたし、ナナ以外の人と人生共にすること考えられない。」
とユカリは言う。
「ナナ、何とか言って。」と聡史は言った。
「うん、あたしも、ユカリに会うために生まれてきた気がする。」
とナナも、言った。
うおーっと聡史と佳澄は拍手をした。

「さっき、ベッドの部屋で、そうとうなことしたのね。」
と佳澄は言った。
「ま、まあ、そうなの。」とユカリが顔を赤くして言った。

「ルミは、佳澄に対してどうなの?」とナナが言った。
聡史は、少し考えていたが、
「実は、あたしも、これから先の人生で、佳澄以上の人と出会えるとは思えない。」
と言ったら、佳澄は真っ赤になってしまった。
「佳澄は?」とユカリが言った。
「私もそうなの。ルミに、一目惚れ、二目惚れ、
 生涯ルミ以上の人は考えられない。」
と佳澄は言った。
みんながやんやと拍手をした。

聡史が言った。
「ナナさあ、あたし達の『自分探し』、これで終わりね。
 あたし、ホルモン治療受けてきたけど、手術はしない。それは、佳澄がいてくれるから。」
「あたしも、そう決めた。ユカリがいてくれるから。」とナナ。

「あ、でも、あのレズビアンの男の子たちどうしよう。」
と聡史が言った。
そして、佳澄とユカリにも説明した。
「あたし、レズの男役の子なら、ジェラシーしないよ。
 体は、女の子でも心は男の子なんでしょう。
 だったら、ルミと寝たって、ジェラシー感じない。
 ルミが、あたし達みたいなオコゲの子と寝たら、泣いちゃう。」
「ふーん、そうなんだ。」と聡史は言った。

ナナが、
「あの子達の理想は、あたし達みたいのじゃなくて、レズの女役の子なんだと思う。
 だから、ルミやあたしが、相手じゃなくていいんじゃないかな。」
聡史が、
「そうよね。佳澄やユカリにとっては、あたし達は、もうぴったりなんだよね。」
「うん、そう。ルミやナナみたいな子は、理想中の理想なの。」
と佳澄が言った。
「うん、これで結論がでたわね。」と聡史は言った。

「午後は、みんなで、SMの研究しましょう。」
と、ユカリがまた唐突に言ったので、みんなは、噴いてしまった。
「うん、賛成。でも、食事の後で言って。もう、想像が始まっちゃったじゃない。」と佳澄。
「あたしも想像が始まっちゃった。」とナナ。
「あたしも。」と聡史が言って、みんなで笑った。



4人は、ジャンケンをした。
誰が縛られるかを決めるためである。
その結果、佳澄が負けた。
聡史は、佳澄が縛られている姿を想像し、それだけで萌えてしまった。

コーヒーテーブルをどけて、フカフカのジュータンの上ですることにした。
みんな、スリップ姿になり、
ユカリは双方向のPバンドを。
そして、ナナ、ルミに、ユカリはおもしろいものを渡した。
それは、茶色の皮でできたショーツだが、
男の部分に穴が空いていて、ショーツを履いて、
そこを出すと、まるで、Pバンドを履いているように見える。
三人が同じ条件で、Pバンドをつけている。


佳澄は、ジュータンの上に正座した。
ユカリが、説明書をみながら、ナナと聡史に指示した。
「まず、胸の上下に2重、合わせて4重にロープをかけます。
 これは、そんなにきつくなくていいです。」
ナナと聡史で、そう縛った。
「後ろでクロスしている手首を縛ります。」
とユカリ。佳澄はそうなった。
「手首であまったロープを背中のロープに連結します。」
手首がロープで上げられると、肘が張って、
横巻きのロープに食い込む。

「ああ、全然動けない。すごい。」と佳澄は言った。
「ルミ。ルミは佳澄の恋人だから、ルミのPで、佳澄のお口を丘してあげて。」
ユカリはそう言った。
聡史は、胸がドキドキした。
佳澄の膝の上にまたがって、飛び出ているPを、佳澄の口の中に入れた。
そして、ゆっくりと前後・運動をした。
佳澄は、聡史のPを加えて、上目で聡史を見ていた。
「ああ、たまらない。」と聡史は思っていた。
いつでも、マドンナできちんとしている佳澄の日常が目に浮かび、
佳澄のその姿と目の前の佳澄を比べて、萌えてしまう。

横をみると、ユカリが正座をして、ナナがユカリの口を丘していた。
ナナは、Pバンドをつけているように見えて、レズ・ビアンに見える。

「ここから先は、プライベートにするわ。
 ナナ、縛ってあげるから、あたしの部屋にいこう。」
ユカリは、言った。
二人が、ユカリの部屋に消えた。

「あたし達も、ベッドに行こう。」
聡史の言葉で、佳澄は起き上がって、自分の部屋のベッドに言った。
寝ている佳澄の横に、聡史は、寝た。
「どう?」と聞いた。
「最高に萌えてる。もう、あそこぬらしちゃった。」と佳澄。
「あたしも、興・ふんして、いきそうになっちゃった。」と聡史。
「キ・スして。」
「うん。」
聡史は、それから、佳澄のスポットを指で刺激して、佳澄をいかせた。

それから、ロープを解いて、今度は、聡史が縛られた。
口を丘された。
佳澄の普段の服装が目に浮かぶ。
普段の佳澄とのギャップが思われて、それに興・ふんしてしまう。
佳澄は、聡史を寝かせ、Aを丘し、
それから、Pバンドをとって、
聡史のPを、自分の中に入れて、聡史に馬乗りになって、
聡史に声を上げさせた。

「佳澄、佳澄のAの中にあたしのを入れて、丘して。」
聡史は言った。
「いいわ。」
佳澄は、そう言って、聡史のAにクリームを塗ると、
上から挿入し、上下運動を始めた。
「ああ、佳澄のAでサックされてる。」
あの、スパゲッティを作っていた佳澄。
目の前の佳澄と同じ女の子。
ああ、たまらない。
そうか、あたしは、変身が好きなんだ。
大人しい子が、獣に変身する。
普段の佳澄の学級員的なところが好き。
マドンナで、女らしい仕草でいる佳澄が好き。

そんな佳澄がベッドで、Aを使って、腰を動かしている変化が好き。
佳澄は、自分を丘しているとき、動物のような声を出す。
それが、最高だ。
自分が求めていた「変身」とは、これだ。
「佳澄、もっと、もっと、あたしをいじめて、あたしを、めちゃめちゃにして。」
聡史は、高まる感情の中、うわ言のようにいった。
「この女め、どうだ、どうだ、どうだ・・。」と佳澄が言う。
「あ…あ、いや~ん、もうだ・め、いく、いく、いくわ…。」
「もっと、いくぞ、ほら、どうだ、どうだ・・。」
佳澄の変身に興・ふんして、もう、たえらえない。
「お姉様、あたしをイかせて、もうだめなの、お姉様・・・。」
思わずそんな言葉が出て、聡史は、身を振るわせて、佳澄のAの中に放出した。

そのうち、佳澄にもっともっと変身してもらいたい。
あるときは、中学生。
あるときは、女王様。
あるときは、貞淑な妻。
おばあちゃんから一気に美女に変身する。

佳澄もきっと好きだろうと思う。
「変身クラブ」という看板は、
当分、これでいいようだ。


<おわり> (次回は、いろいろ考え中です。)




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城山大・変身クラブ⑤「4人が萌えたとき」

佳澄は、立って、聡史に腕をからめ、聡史に口づけをした。
聡史の頭の後ろに手を回し、きつく聡史に口づけをする。
舌を入れて、ディープなキ・スをした。
二人は、すでに萌えていた。
呼吸が、乱れていた。
佳澄は、口・づけをしたまま、聡史の男の部分を、そっと手であいぶした。
『ああ、たまらない。いきそう…。』と、聡史は思った。

佳澄は、すーと、聡史から身を離し、
着ているものを脱ぎ始めた。
ぬいだ物は、一つ一つ、きちんと畳んで、サイドのテーブルに置く。
聡史もそれに合わせて、着ている物を脱ぎ始めた。
「ルミ、あたし、スリ・ップだけ着けているのが好きなの。」と佳澄は言う。
「あ、あたしもそうよ。真っ裸より、ステキに感じる。」聡史は言った。
ブラも取り、ショーツもとって、スリ・ップ一枚になった。
佳澄は、可愛いスカート部分があるスリ・ップを着ていた。

二人で、ベッドにのった。
佳澄は、常にリード役だった。
聡史の上にのり、口・づけを、頬や首筋にして、
そのうち、ち・ぶさをあいぶしてきた。
聡史は、何度も可愛い女の子の声を出した。
「ルミの声、可愛くて、聞いてるだけで、萌・えちゃう。」
と佳澄は言った。

「後ろいい?」とルミが言った。
「うん。ナナに言われてから、毎日、ウォシュレットを強くして、
 奥まで、綺麗にしてあるの。クリームも塗ってる。」
「あたしも。じゃあ、Pバン・ド着けていい?」
「うん。」
佳澄は、Pバン・ドを聡史に見せた。
普通のPバンドにもう一つ、Pが内側に入るようについている。
佳澄のあそこは、もう十分にぬれていた。
佳澄は、内側に向いたPを、自分のあそこに入れ、
バンドを装着した。
「あたし、これ着けただけで、シー・メールになった気になって、興・ふんするの。」
佳澄はそう言った。
「こうすると、感じちゃう。」
佳澄はそう言い、自分のPをあいぶするようにして見せた。
「ああん、佳澄ような可愛い子がそんなことすると、
 見てるだけで、イきそうになっちゃう。」と聡史は言った。

佳澄は、聡史を仰向けにさせ、
「いい、いれるわよ。」と言った。
「うん、入れて。」聡史は言った。
「ルミのお顔を見たいから、この体位がいいの。」
佳澄は、そう言って、聡史の腰の下に枕を入れた。
佳澄は、Pにクリームを塗った。
そして、聡史の脚を開き、カエル足のようにして、
Pを挿入した。
「ああ…。」聡史は、声を上げた。
女の子になった気持ち。
丘される感じ。
それも、女の子から。
興ふんしてPがさらに大きくなっていた。

佳澄は、聡史の脚に手をかけ、
そっと上下運動を始めた。
「ルミは、女の子だから、あたしがやってる運動、苦手でしょう。」佳澄が言う。
「うん。そうなの。その格好でピストンやってると、
 どんどん男になって行くみたいで、しぼんでしまう。」
「あたしは、逆。この動きしていると、男の子になったみたいでうれしいの。」
聡史は、佳澄の言葉で、横から見た佳澄の動作をイメージした。

マドンナのような清楚で綺麗なお嬢様が、
腰にベルトをつけて、男のようにピストン運動をしている。
ああ、何か倒錯的なシーンが、頭に浮かんで、たまらなくエ・ロチ・ックな気になる。

やがて、佳澄の息が速くなった。
突く度に、佳澄が入れているPが、佳澄を突く。それが、たまらない。
佳澄は、かなりの速さで、突いてくる。
聡史は、13歳くらいの女の子の声を上げた。

佳澄の運動はどんどん早くなり、
佳澄は、声を発した。
聡史も腰を使って、少女のような声をあげた。
「ルミ、あたし、いく、いい?いってもいい?」
佳澄があえぎながら、そう言った。
「うん、いって。あたしはまだだけど、先にいって。」
「ああ、あ………あん。」
佳澄は、しばらくピクピクしていた。
佳澄は、頭を落として、聡史から、ゆっくりと体を引いた。
「はあ…。」と声を上げて、息を整えていた。

佳澄は、Pバ・ンドをとり、聡史の体中をあいぶして、
聡史に声を上げさせた。
「あたしは、もう1回大丈夫なの。
 ルミのあそこサッ・クしていい。」
「サッ・クって、上からはめること?」
「うん、鉛筆のサッ・クみたいに。」
佳澄は、そういうと、聡史の上にまたがって、
女の子座りをする格好で、聡史の熱くなったものを、
本来の場所に入れた。
そして、体を上下させた。

聡史は、本命の場所を刺激されている。
どんどん快・感が襲ってくる。
佳澄は、背を反らせ、上を向き、
髪を振り乱しながら、体を上下している。
それは、さながら、獣のようだった。
「ルミ、気持ちいい?」と佳澄は聞く。
「うん。あたし、完全に女の子になってる。」
「あたしは、男の子になって、ルミを丘してる。たまらない。」
ああ…ああ…と佳澄は、唸る。
聡史は、清純な女学生の服を着て微笑んでいたさっきまでの、佳澄と比べながら、
そのギャップに、たまらなく萌えていた。

聡史は、早、イきそうになっていた。
「ああ、佳澄、あたし、だめ。もうい・っちゃう。」
「いいわ。じゃあ、フィニッシュね。」
佳澄は、体の動きを速めた。
ああ、すごい…。
聡史に波が来た。
「ああん、あたし、いく、もうだめ。佳澄、許して…。」
聡史は、体をぴくぴくさせて、佳澄の中に放出した。

佳澄が前に倒れてきて、聡史のちぶさに頬をあてた。
聡史は、佳澄の2度目がまだだと思って、
佳澄に口づけをしながら、
佳澄のスポットをなでた。
「あ…あ…。」
佳澄は、声をあげながら、やがて、体を振るわせた。
「ああ、いい、もっと、もっと、いじめて、もっと丘して。」
佳澄の声に、聡史は、指を速めた。
佳澄は、首をふり、手を脚をばたつかせ、
やがて、こみ上げてくる痙・攣の中で、果てていった。



毛布を掛け、しばらく余韻の中に浮かんでいた。

「ああ、あたし、こんなに燃えたの初めて。
 ルミみたいな可愛い子と、できるなんて思わなかった。
 夢見たい。」
佳澄はそう言った。
「それは、あたしも同じ。佳澄みたいな綺麗な子が、
 男の子になってくれるとは思わなかった。
 思い出しただけで、また興奮してくる。」
聡史は言った。

<第5話 終わり>

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長くなっています。ここで、「第5話」の終わりにします。
「付録」として、ナナとユカリの場合のさわりだけ書きました。

尚、次回は、「自分探しの行方」最終回にしたいと思います。

(最後の、「ポチッ」をしてくださると、うれしいです。)

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「付録」

ナナを連れて、部屋に入ると、
ユカリは、ナナをドレッサーの前に立たせた。
ナナは、お嬢様風ワンピース。
淡い藤色で、胸が大きく丸く開いていて、
そこに大きな白い丸襟がついている。
スカート丈は、膝の上まで。
頭に、白いリボンのカチューシャをしている。

ユカリは、ナナを後ろから抱きしめてきた。
「ああ、ナナ可愛い。どうしてこんなに可愛いの。」
そう言って、ユカリは抱いた手で、ナナの胸をあいぶしてきた。
その姿が全部鏡の中に見える。

大人しいユカリの大胆な行動に、ナナは、たまらなく萌・えてきていた。
ナナの胸を背中に感じる。見かけよりずっと大きい。
ナナは、わざと胸を押し付けてくる。
「ねえ、二人で、ショ・ーツを取ってしまわない。」
ユカリが言った。
「ええ、いいわ。」
とナナはいい、ユカリは後ろ向きになり、二人ともショー・ツを取った。

ナナは、また鏡に向かわされる。
スカー・トの一部が尖がっているのがはずかしい。
ユカリは、ナナの胸のあいぶをつづけながら、
「ねえ、スカートの前を持上げて、ナナにあれがあるところをあたしに見せて。」
ユカリが言う。さっきまでのシャイなユカリとは違う。
「もう、大きくなってるの。ちょっと恥ずかしい。」
ナナは言った。

「あたし、大きくなったの見ると、最高に感じ・るの。お願い。」
「うん。」
ナナは答えた。そして、スカ・ートの裾に手をかけて、スカ・ートをめくった。
「ああ、恥ずかしい。ナナ、見ないで。」とナナ。
「いや~ん、素適。ナナみたいな可愛い子に、あってはいけないものがある。
 ああ、あたし、萌・えて、萌・えて、耐えられない。」
ユカリは、そう言って、鏡を向いたまま、ナナのそのものを手でさわった。
そして、静かにあいぶした。

ナナは、そこに崩れたいほど感じていた。
「ああん、ユカリ、あたし立っていられない。」
「じゃあ、ストールの上に座って。」
鏡を向いたまま、ナナはストールに座った。
ユカリはストールの鏡の角度を調節して、
ナナが、あそこを見られるようにした。

ナナは、きちんと脚を閉じていた。
ユカリは、ナナのももを静かになで始めた。
ときどき、あそこにタッチする。
「ね。女の子だから、膝をきちんと閉じているの?」とユカリ。
「うん。女の子だから。」
「じゃあ、少しずつ開いてみない?」
ユカリは、そういうと、スカ・ートをめくって、ももの間に手を入れて、
ナナに脚を開かせていった。

ナナは、快・感に耐えかねていた。
脚が開いていく。
ああ、もう半分開いている。
そのとき、ユカリが、ナナの両膝をもって、ぐっと力で開いた。
「あ、いや。」
ナナは叫んだ。男の物が丸出しになった。
「素適よ、ナナ。ねえ、触って。あたし、もうこんななの。」
ユカリは、ナナの手をとって、自分のスカ・ートの中に入れた。
ユカリのそこは、もう十分に潤っていた。

ユカリは、ナナの熱くなっているものに、ゴ・ムを被せた。
そして、ゆっくりとナナの部分をあいぶしながら、
「お嬢様が、少し恥ずかしい姿だわ。でも、好きでしょう?」と言った。
「ええ、好き。もう、耐えられないの。あたしを、好きにして。」
ユカリは、初めて、口・づけをしてきた。
ディープなものだった。
そして、ナナのあいぶを続けながら、片方の手で、ナナの胸を攻めた。
『ああ、服を着たままで…。』
とナナは思っていた。
それが、すごく刺激的だったのだ。

「ユカリ、お願い。もう限界。刺激が強すぎるの。いか・せて。」
ナナは、言った。
「いいわ。」
ユカリは、ナナに口づけをしながら、手の動きを速めた。
ナナは、心で叫んでいた。
『ああ、ステキ、あたし、いっ・ちゃう、もうだめ、もうだめ、あ…………あ。』

ナナは、いかされた。
いきながら思った。
『ユカリは、最高。あたしみたいなシー・メールがして欲しいこと、完全に分かっている。』



ユカリが思っていた序盤で、ナナがイってしまった。
これから、二人で、スリップだけになって、
Pバンドをつけ、Aの部分をお互いに丘す。
最後は、ナナの上に馬乗りになって、ナナを丘す。

ユカリは、それを思うとたまらなく興ふんしてくるのだった。


<付録 おわり> ※ 次回は、最終回です。




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城山大・変身クラブ④「オコゲさんってほんとにいるの」

六月のある日。
午後の4時ごろ。ナナは、いつものように聡史のマンションに来ていた。
マンションの中では、二人はほとんど女装していた。

「ナナ、次の合コン決まったよ。」と聡史は言った。
「わあ、わあ、どんな人達。」とナナ。
「オコゲの女の子二人。お嬢様大学の子だよ。」
「『オコゲ』ってなあに?」とナナ。
「あたしもよく知らないんだけど、お釜の底にオコゲが付いているじゃない。
 だから、オ△マの好きな女の子っていう意味。」聡史は説明した。
「わあ、そんな奇特な女の子いるの?」
「あたしの知識では、オネエの人が好きな人だと思う。
 つまり、女装っていうより、ゲイの人。」
「でも、その子たち、女装の私たちでいいの?」とナナ。
「うん、この子達のフロフィールでは、女装子、ニューハーフが好きって書いてある。」
「もう、約束したんだよね。」
「うん、来週の土曜日、午前10時。彼女達の済んでるマンションを訪ねる。」

ナナは、二人のオコゲさんのイメージとして、髪はベリー・ショートで、金髪に染めている。
体はふっくらしていて、男言葉をしゃべり、男っぽい。背はそんな高くない。
スタイルは、ラフ。バミューダーにTシャツ、
言わば「肝っ玉姉さん」。そんな女の子をイメージしていた。

聡史も、だいたいナナと似たような人達を想像していた。
だから、女らしい格好をしていこうと決めていた。

当日になった。
ナナは、少女っぽいお嬢様風なワンピースを着た。
頭に、花のついたカチューシャ。肩から斜めにかけるバッグ。
聡史は、ピンクにラメ入りの半袖のサマーセータに、白のプリーツスカート。
細いウエストが、強調されている。
白いバッグを提げた。

「このマンションだね。」とナナは言った。
「うん、2階の4号室。」と聡史。
「喫茶店よりドキドキする。」とナナ。
「あたし、震えてる。」と聡史。
二人とも、それぞれ相手のオナベさんを想像しながら、
ドアまで行った。
インターホンを鳴らすと、すぐに声がした。
扉を開けてくれて、玄関に二人が入ったとき、
オコゲさん、二人が、玄関に出迎えてくれた。
4人が対面したとき、4人がそれぞれに、「ウソー。」と小さな声を上げた。

聡史とナナは、二人の女の子が、ベリー・ショートの金髪でなく、
肝っ玉お姉さんでもないことに驚いた。
それどころか、一人は髪が長く、赤いミニスカート、白いブラウス、カーデガン、
今までずっとクラスのマドンナであっただろうと思われる美人。
もう一人は、白と水色のチェック地の木綿のワンピースを着ていて、
かなりスリム、ウエストが50cmくらいのプロポーション。
肩までの髪を外巻きにした、大人しそうで清純な感じの子だった。

女の子二人は、ベッドの横のコーヒーテーブルに二人を案内して、
まず、紅茶を入れて、テーブルを囲うようにして座った。
赤いミニスカートの子は、佳澄と言った。
ワンピースの細い子は、ユカリと言った。

佳澄は、開口一番、
「あたしたち、ねー、ユカリ。」とユカリに同意を促して、
「あたしたち、男の子が女装してくる…くらいに思ってたの。
 流行りのメイド服なんか着て。
 それが、もう、驚き、ナナもルミも、女の子じゃない。
 すごいびっくりしちゃった。」と言った。
ユカリも、
「うん、そうなの。女装してるだけで、男の子丸出しで、
 でも、心は、ちょっと女の子、みたいな。
 それが、ナナさんも、ルミさんも、女の子で可愛い。
 100%女の子なんだもん、びっくりした。」
ユカリは、やや小さな可愛い声で話す。

「実は、あたし達もびっくりしたの。」
と、聡史は、その訳を言うと、佳澄とユカリは、爆笑した。
「どうして、金髪のベリーショートなの?」
「どうして、肝っ玉お姉さんなの?」
と二人は言った。
ナナが、
「多分、子供のときに見たテレビで、ニューハーフの好きな女の子って、
 そんな感じの人が出てきたの覚えてたからかな。」と言った。
「だって、オコゲにもいろいろあるに決まってるじゃない。」
と、佳澄は笑った。



4人は、本題に入っていった。
聡史が、
「あたしも、ナナも、中1のときから、性同一性障害ってことで、
 ホルモン打ってきたの。
 典型的なGIDの子って、心は女の子と同じで、男の子に恋愛するんだと思うの。
 でも、あたしたちは、女の子好きなの。男の子に抱かれるのも、イヤじゃないの。
 あたしとナナみたいに、シー・メールどうしも好きなの。
 で、一体自分は何だろうっていうのが、あたしたちのテーマなの。」
と言った。
「うん、わかった。
 じゃあ、あたし達、オコゲのことも説明するね。」
と、佳澄は説明を始めた。
「まあ、言葉の意味は、お釜の底に付いているのがオコゲで、お釜の好きな女なの。
 でも、お釜にも、すごく種類があるじゃない。
 ハード・ゲイから、少年愛、女装のありなし・・。
 で、ユカリとあたし、ほとんど似てたの。
 あたしは、男性が女装して綺麗な女の人になるのが好きなの。
 好きって言うより、萌えちゃうの。」
 
「それ、あたし達もそう。子供のころから。」とナナが言った。
「子供のころからなの?あたし達もよ。」ユカリが言った。
「ふーん、女の子にもいるんだ、そういう子。ね、男装の女性は?」と聡史は聞いた。
佳澄が、
「宝塚の男装の麗人を見ても、何も感じない。
 でもね、いつも男役の人が、サービスで女装をしてくれるときがあるの。
 それは、萌えちゃう。可愛く綺麗になればなるほど。」
と言った。
「わあ、同じ。うれしくなっちゃうな。」と聡史は言った。
「あ、それから、」と佳澄は言い、
「あたし達、可愛い女の子に、オチ・△チ・ンがついてるの見ると、
 ものすごく萌え・ちゃう。」言った。
「そうなの?女の子にもそう思う子いるんだ?」聡史は言った。
「自分のこと、変わってるなって思う。だから、人には話せない。」とユカリはいった。
「ここまで、みんな同じだよ。」と聡史は言った。

「あの、立ち入ったこと聞いていい?セッ・クスはどうやってるの?」とナナがそっと言った。
聡史が、
「あ、あたし達が先に言うね。」と言った。
「あ、そだね。」とナナは言い、「あたし達は、抱きあって、キ・スして、
 あたし達は、特別にちぶさがあるから、それをあいぶして、
 それから、手で、相手の大きくなっちゃったものをあいぶして、
 ときには、口を使って。それから、すごくたまに、後ろも使う。
 女の子の代わりをしてくれるところ、わかるよね。」

佳澄「うん、わかるわ。あそこね。じゃあ、縛ったりする?」
ナナ「憧れてるけど、まだしてない。でも、絶対感じちゃうと思う。」
佳澄がユカリを見ながら、
「じゃあ、あたしたちが話す番ね・・・・わあ、はずかしいわ。」と言った。
「はい、言います。胸まであいぶするところは、お二人と同じです。
 あたし達、女装子さんやニューハーフの人に憧れてるから、
 その人達のするように、真似したいの。
 つまり、Pバ・ンド使って、後ろに入れるの。
 わあ、シラフじゃ言えない、はずかしい。」
と佳澄は、ユカリに隠れた。

ナナは、このおしとやかなユカリさんが、Pバ・ンドをつけるのか…と思って、
むしょうに、萌えてしまった。

「あの、あそこ、一番感じるところは?」と聡史がいいた。
「それね。」と佳澄は言い。「両方向のがあるの。それだと、突く方も感じてしまうの。」
と言った。

「ああ、お話だけで、1ラウンド終わった気がしない?」と聡史は言った。
「ほんと、あ、ケーキかあるの、食べよう。」佳澄が言った。
ユカリがすぐ手つだいにいった。
ユカリは、いい子だなあと、ナナは思っていた。

聡史は、こっそり、
「ナナはユカリちゃんね。」
「えへっ。」とナナが言った。
「あたしは、佳澄。憧れのマドンナって感じだもん。」と聡史が言った。



ケーキを食べて、紅茶も飲んで、テーブルも片付いた。
少しの沈黙が訪れた。
「じゃ。」と佳澄が言った。
すると、みんな立って、ユカリがナナの手を引いた。
佳澄とユカリは、同居なので、2つベッドがあった。

佳澄は、聡史をつれて、ベッドルームへ連れて行った。
ドアを閉めて、明かりを少し落とした。

立ったまま、突然、佳澄は聡史を抱きしめた。
「ルミ、もう、ルミのこと好きでたまらない。可愛いんだもん。
 それなのに、男の子だなんて、奇跡。あたし、耐えられない。」
「あたしも、佳澄は、あたしの中学のとき憧れに憧れたマドンナに似てるの。」
「ほんと?あたし、ほんとにマドンナだったんだよ。」
「わあ、やっぱり。」と聡史は佳澄を抱きしめた。

佳澄は、聡史をちょっと離し、少し改まった。
「あのね、ルミは、あたしが今まで会った女装子さんの中で、最高なの。
 だから、服を着ている今、そのままで、ショーツを脱いで、
 そのプリーツスカ・ートの前を持ち上げて、あたしに見せてくれない?」
「うん、いいわよ。でも、さっき佳澄と抱きあったから、
 うれしくて大きくなってる。それが、ちょっと恥ずかしい。」
「それが、あたしにとって最高なの。」佳澄は真剣に言った。

聡史は、銀ラメの桃色のサマーセータ。ミニの白いプリーツスカ・ートだった。
後ろを向いて、ショ・ーツを取った。
スカ・ートの一部が尖がってしまって入る。
佳澄の方を見て、スカ・ートの前を持ち上げた。

佳澄は見た。何度も聡史の顔と見比べた。
「ああ、感激。理性をなくしそう。」
そういうと佳澄は、聡史を見て、そして、聡史に近づくと、膝立てになり、
聡史の大きくなっているものを口に・くわえ、
そっと手を、聡史のスカ・ートの中にあてた。
聡史は感激していた。
マドンナが、今、あたしのものを口に入・れてくれてる。
中学生のときの夢が、現実になっている。
「ああ、たま・らない。最高…。」
聡史は目を閉じた。


つづく(次回は、「萌えに萌えた時間」です。)




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城山大・サークル・変身クラブ③「男装の女子大生と合コン」

聡史と洋次の、サークル活動は、毎日のように行われていた。
早、サークルの目的を失い気味だったが、
五月のゴールデン・ウィークに、女子大の学生との合コンが可能になった。
女子大の2人は、主に男装が趣味である。
そして、もう2大学。ここは、主にコスプレが主体で、
少し趣が違うが、合体することになった。
一人ずつ来る予定。

五月の某日、午後2時に、ある喫茶店でみんなは会った。
細長くお見合いのようなテーブルが出来ていて、
互いに対面して座った。
ナナと聡史は、お見合い気分で、ちょっとオシャレなワンピースを着て行った。
二人が来たとき、すごい歓迎の拍手があった。

ナナとルミのあと、隣に猫娘(男性)。向かいがネズミ男(女性)。
この二人は、扮装を示し合わせたみたいだ。
ナナの前は、茶に染めた頭をぱさっと垂らして、ジーンズに、
ゆったりした緑のセーターを着ていた。
さっぱり、フランクな男の子という感じ。
その隣、聡史の前は、スタイリッシュな黒のスーツのなかに、紫のYシャツを着ていた。
髪の毛はジェルをたっぷりつけ、ヴィジュアル系の髪型をしていた。
ナナの前は、隆志、聡史の前は、修と名乗った。
二人とも、かなりな美形だった。

飲み物を頼んですぐに、
「ねえ、君たちほんとに男性?」と修が聞いた。
「うん、悲しいけど、一応男。」とナナが言った。
「それより、あなたたちこそ、ほんとうに女性?」と聡史は言った。
「うん、悲しいけど、一応女。」と隆志がナナの言葉を真似た。

飲み物が来たとき、修が、確信に迫ることを切り出した。
「俺、私立の女子高校いってたのね。
 女子高って、ある意味特殊な環境じゃない。
 なんつーの、同性愛的なっていうの?
 で、俺なんか、女の子からすごいモテてたわけ。
 バスケやってたりすると、20人くらい女の子が毎回見にきてた。
 それで、体育館裏なんかで、女の子たくさんイかせてあげた。
 高校じゃ、寝たりしないから。立ったままイかせてあげるの。

 でもさ、大学にきたら、ころっと変わんの。全然モテないの。
 俺よりカッコいい、本物の男が、うじゃうじゃいるじゃん。
 それで、何よりもさ、男は、アレもってるじゃない。
 俺、もてなくなっちゃったし、アレねーし。今それが一番の劣等感。」

「落ち込むな、明るくいけー。」とネズミ男がおもしろい声で言った。
みんな、わははと笑った。
「修の悩みは、そのまま俺の悩み。」と隆志が言った。
「あなた達の悩みは、そのままあたし達の悩み。
 男の子に許せるのは、胸まで。
 それ以上、求められると、あたし、逃げ出すしかない。」と聡史。
「でも、あたし達、男の子が好きなのか、どうなのか、それさえ、まだ分からないの。」とナナ。
「そう、私達の悩みが一番分かってくれる女の子って、あなた達だと思って、
 今日、お話したいと思ったの。」と聡史は言った。
「お話だけじゃないでしょ。してみるんでしょ。」
と猫娘に言われて、みんなくすくす笑いながら、なんとなく赤くなった。
4人は、見かけよりずっと純情だった。

「ね、修君たち、胸がほんのり出てるけど、ブラとかナベシャツ着けないの。」
と聡史は聞いた。
「俺たちにとって、ブラって最悪の下着なのね。だって、女の子のシンボル的下着じゃない。
 それつけたら、男装の気分どっ白け。ちょうど君たちが、男のふんどししめるようなもの。」
修が言った。
「うん、分かる分かる。でも、ナベシャツは?」とナナが言った。
「誰が言ったかわからないけど、俺たち、胸を締め付けないで、膨らみを隠すのが、
 なんか、カッコいいことになってるの。」隆志は言った。
「そうなんだ。いろんなルールがあるんだね。」とナナが言った。

1時間ほど、あーだ、こーだと話をした。
そして、これから、カラオケで二人ずつになろうということになった。
飲み物や料理を運んで来る以外、絶対店員が入ってこないカラオケをみんな知っていた。

猫娘とネズミ男のカップルは決定として、
残った二人ずつで、くじを引いた。
聡史は、スーツの修になった。

決めてあったカラオケ店で、3つのカップルに別れた。

聡史と修の部屋に飲み物が来た。
もう、店員は来ない。

聡史は胸がドキドキしていた。
修と聡史は、向かい合って立っていた。
「俺、女の子と最後までするの初めて。」
「あたしも、男の子とするの初めて。
 ね、触って。ドキドキしてるから。」
聡史は、修の手を胸に当てた。
「あ、胸、あるんだ。」と修は驚いて言った。
「うん。ホルモン打ってたから。」
「そうなんだ。ああ、ルミ、可愛い。たまんない。」
そう言いながら、修はルミを力強く抱いた。
聡史は、修の強い力で窒息しそうになった。
『ああ、いい感じ。男の子ってステキ。』と思った。
修は、キ・スをしてきた。
初めはそっと、そのうち舌が入ってきて、
二人で、デープなキ・スをした。

そのまま、ソファーに座った。
修の手がちぶさを上手に揉んできた。
『そうっか、修にもあるんだ。上手なはず。』

聡史は声を上げ始めた。
修は、聡史のワンピースの後ろのファスナーを下げ、
後ろから、聡史の下着の隙間に、手を忍ばせて、
あいぶしてきた。
そのうち、先の部分を、指でクリクリとしてきた。
「あ…あん…。」と聡史は声をあげた。
キ・スをしたり、胸のあい・ぶをくりかえした。

そのうち、修は、手を止めた。
「これ以上、俺、体験ない。ルミにこれ以上やっていいのかもわからない。」
「やっていいの。してほしいの。でも、それ、修の見たくないもの見ることになるよね。
 修は、純女がいいんだもんね。」聡史は言った。
「そりゃ、ルミのあそこが女の子のものなら、もっといいけど、
 俺だって、男のものもってないから。」
「あたしは、いやじゃないわ。修が持ってるの男の子のものじゃなくても。」
そう言って、聡史は、修のズボンのベルトをとって、トランクスの中に手を入れた。」
「ああ、こんな俺、かっこ悪くね。」
「かっこ悪くない。」
聡史は、修に口づけをしながら、トランクスに入れた手で、
一番感じるスポットに直接指を当てた。
それは、女子高校のお姉様の時代に覚えたもの。
「ああう。」と修は、男の子の声を上げた。
聡史は、どんどん攻めて行った。
「ああ、ああ、ううううん。ううううう。」
唇を離すと、修は、
「待って、俺、ルミのやる。ビデオで見たからできると思う。」
修に言われ、聡史は、自分で、ショーツを取った。
男の子のものが、大きくなってしまっている。
ふつうなら、男の子の前で恥ずかしい。
でも、修とならお相子。
修は、聡史のスカートをめくり、
聡史の大きくなっているものをくわえた。
そして、それを上下した。
「ああん。すてき、いい、いい、ああああん。」
聡史は、最高に可愛い声を上げた。

やがて、その時が来た。
「修、あたし、いく、いく、あ、だめ、いっ・ちゃう、あ…あ、いっ・ちゃう…。」
聡史は、修の口の中に、リリースした。
修にミニタオルを上げた。飲み込まないで済むように。
「じゃあ、今度あたし。」
そう言って、聡史は、修のスポットを指で攻めた。
女子高時代、こうやって何人もイかせてあげた。
「ううっ。あ、あああ、うううっ。」
と修は、声を殺し、それでも出てしまう声をあげた。
聡史は、修にキ・スをした。
すると、修が、ぶるぶると震えて、
「ああ、俺、だめ、俺、いっちゃう。ああ、あ…………あ。」
修が聡史の肩を抱き締めてきた。
修に大波が来て、過ぎていった。

聡史がもってきたタオルで、二人を綺麗にして、
二人で抱きあった。
「ああ、ルミ、ありがとう。
 おれ、ルミに男の物がついてたって、
 そんなの慣れだと思った。
 きっと次は、全然平気だと思う。
 ルミは、俺が劣等感を感じないでできる理想の相手だって思った。」
修は言った。
「あのさ、ベッドの上で、あたしのものに、修のあそこを被せれば、
 男と女みたいじゃない?」と聡史は言った。
「それいい。考えてもみなかった。今度やろう。」修はうれしそうな顔をした。
「うん。」聡史は言った。

ナナに電話をしてみた。
「どう?うまくいった?」
「もうばっちりよ。」
「どうやったの?」
「うん、あたしが下になって、彼が上から、あたしのを入れたの。」
ルミの言葉を聞いて、聡史と修はあきれた。
「あたしたち、遅れをとったわね。」と聡史は修に言った。
「何?何言ってるの。何が遅れなの。」とナナは言っていた。

「遅れが大きくならないように、今度は、絶対試しましょうね。」と聡史は言った。
「あの二人、どっちが気がついたんだろう。」と修。
「きっとナナだと思う。見かけよりずっと上手の子なの。」聡史は言った。

猫娘達は、ネズミ男(女)の上に猫娘(男)が乗って、
すぐに終わったとのこと。

その後みんなは、1つの部屋に集まって、
それぞれの収穫を得て、夜中まで歌った。
みんな、なんとなく「青春」を感じていた。


つづく(次回は、「オコゲってほんとにいるの?」




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城山大・サークル・変身クラブ②「初めてのサークル活動」

聡史のマンションに入った洋次の第一声は、
「わあ~、ひろ~い。」だった。
「先輩、学生なのに、こんなマンション住んでるんですか。」と洋次。
「うん。俺んち、金持ちなの。」

紅茶とケーキを用意しながら、聡史は言った。
「はい、これ。新入部員の歓迎の意味。」
と聡史は、ソファーの前のコーヒーテーブルに置いた。
「わあ、ぼく歓迎されてるんですね。」
そう言って、洋次は、ソファーにもたれ、ジュータンに座った。
聡史もそれに合わせてジュータンに座った。
「ね、洋次は、女性ホルモン打って、女の子として、学校通ってたの?」
「はい。中学から打ち初めて、中2から、女子生徒として通わせてくれました。」
「俺と大体同じね。オッ・パイある?」
「Cカップ。」
「俺もCカップ。」
二人は、ケーキを食べ、紅茶を飲んだ。
「ね、今日は、とりあえず、二人で女の子になろう。」と聡史は言った。
「はい。先輩の女の子姿見たいです。」
「じゃあ、部室に案内するね。」
聡史は、6畳の洋間に洋次を案内した。
そこは、長いテーブルと、鏡、後ろには、いろんな仮想の衣装が並んでいる。
洋服ダンスには、女物がどっさり入っている。
棚には、円筒のカツラ・ケースがずらりと並んでいる。
「わあ、すごい。これ全部買ったんですか?」と洋次は感激している。
「自分で作ったのもあるよ。ピエロの服なんかね。さあ、女になろう。」
「はい。」

「洋次は、学生服のした、女の子の下着姿でしょ。」
「わかりますか?」
「勘よ、勘。」
聡史はそういいながら、自分の服を脱ぎ始めた。
肩パッドのある学生服を脱ぐ。ズボンを脱ぐ。
お腹に巻いてある綿布団を取ると、女性の下着をつけた聡史のほっそりした体が現れた。
「わあ、先輩スリムだったんですね。学生服だと、すごく体格よく見えました。」
「うん。これ着てると暑いんだよ。」聡史は笑った。

そして、聡史が、頭の男のカツラをとると、
パラリとストレートな髪が、背中まで降りた。
「わあ、髪も長いんですね。さすが変身クラブの先輩。」
「さ、髪梳かして上げるから、座って。」
洋次は、うれしそうに座った。
洋次の髪は、背中に少しかかるくらいあった。
前髪がスダレ状になって、額を少し見せている。
洋次は、ノーメイクだったが、誰が見ても女の子だった。
「はい、いいかな。」と聡史。

「じゃあ、今度は、あたし。」と洋次は、聡史の髪を梳かし始めた。
「女名前考えよう。」と聡史は言った。
「ナナがいいです。」と洋次。
「即答だよ。昔好きだった女の子?」
「そうです。昔は、はっきり女の子好きでした。」
「今は?」
「わからなくなっちゃって。
 女生徒の制服で学校行くようになってから、
 少し、男子にもてたりしちゃって、キ・スされたり。」
「キ・ス、よかった。」
「イヤだったっていうとウソになります。
 ぎゅーって、抱き締められるのもよかったです。」

二人は、メイクにかかった。

「ナナ可愛いもんね。学校では、体は男ってみんな知ってたの。」
「中学のときは、みんな知ってたけど、高校は誰も知らないところへいったから、
 みんなあたしのこと女だと思ってた。ところで、先輩の名前は?」
「あ、ルミがいい。で、あたしに丁寧語、敬語は使わないで。
 その方が、萌えるから。」
「ええ、いいわ。」と言って、洋次が、突然聡史を抱きしめてきた。
「いや~ん、びっくりするじゃない。」
「あはは。ルミは、さっきまで男っぽくしてたけど、
 ほんとは、すごく女の子。『いや・~ん』ってとっさの声が出たわ。」
「そうよ。けっこう女の子。でも、ナナみたいに男子経験ないの。」
「うそ。絶対ルミのこと、男の子ほっとかないわ。」
「あたしね。笑わないでよ。あたし、高校だけ女子校行ったの。」
「わあっ、すごい。ほんと!」

「うん、だから、男子いなかった。」
「じゃあ、お姉様とかいたでしょう?」
「1、2年のときは、あたしが、先輩のお姉様にキ・スしてもらったりしたの。
 あたしが、3年のときは、あたしが、お姉様で、後輩にキ・スしたり。」
「うわあ、それすごい。」
「でも、男の子知らないのは、ちょっと劣等感。」

そんなことを言いながら、二人はメイクをして、お互いを見た。
「わあ、ナナ、可愛い。」
「ルミもステキ。目が綺麗。」

二人で、女子学生っぽく、白いブラウスに、膝上のスカート。
ナナは、赤、ルミは黄色。
そして、メッシュのカーデガンを着た。
二人は、部屋の中だが、5cmほどのヒールを履いた。
二人とも、脚が長くて、ウエストのくびれもあって、抜群のプロポーションだった。

ソファーに二人で、並んだ。
聡史は、ナナが可愛くてドキドキしていた。
「あたし、純女ちゃんならあるけど、
 ナナみたいな子と、キ・スしたこともないし、抱いたこともない。」
と聡史は言った。
「あたしも。男子のアレがついているでしょう。
 だから結局最後は、逃げて来ちゃった。」
「ナナとだったら、最後までいけるね。」
「それ、あたし初体験。」ナナは言った。

聡史は、ナナと向かい合って、見つめた。
すると、ナナが聡史の頬に両手を当てて、
聡史の頬を引き寄せて、キ・スをした。
『ああ、甘い香りがする。』
聡史は、たまらない幸福感を感じた。
やがて、二人で抱きあって、だんだん深いキ・スをしていった。

ナナの手が、聡史のブラウスにかかり、そのボタンをはずしていった。
ブラの隙間から手を入れて、あいぶをしてくる。
聡史は、下にガードルを履いていた。
その中のものが、苦しいとあえいでいる。
「ナナ。あたし、ショ・ーツとガー・ドル履いてるの。
 二人とも、取ってしまわない?」と聡史は言った。
「ええ、いいわよ。」
二人で、後ろを向いて、下着を取った。
そして、カーデガンとブラウスも取った。
再び、ナナと抱きあった。
ナナは、聡史のスリ・ップの紐をはずし、ブラのホックをはずした。
ナナが、ち・ぶさにキ・スをして、その先端に歯をあててくる。
聡史のスカートの中は、ある物がスカートを押し上げていた。
「あ…あ・・・」
と聡史は声を上げた。
「ルミ、いい?」
「うん、すごく。」
ナナの手が、スカ・ートに入ってくる。
聡史は、思わずスカ・ートを抑えた。
「恥ずかしい。」とナナ。
「うん。やっぱり。」と聡史。
「じゃあ、あたしの触ってみて。」
ナナが聡史の手をスカ・ートの中に導いた。
そこには、大き・く固くな・ったナナの男のシンボルがあった。
『ああ、萌・える。たまらない。』
聡史は、ナナのような可愛い女の子に男のシンボルがあるというシチュエーションに、
小さい頃から、興ふんしてきた。
そして、今も、脳がガンと打たれるようにうれしいショックを受けた。
「ああ、ナナ、あたし、もうたまらない。
 刺激が強すぎる。すぐに行ってしまいそう。」聡史は言った。
「ほんと?もう、だめそうなの?」
「うん。」
「じゃあ。」と言って、ナナは、聡史のスカ・ートをめくり、
固く大きくなっているものを、口に含んだ。
「あ…あ。あたし、それをやってもらうの初めてなの。」聡史は叫んだ。
「あたしも初めて。すごい興・ふんする。
 ルミのような綺麗な子に、こんな物があるなんて。
 信じられない。ああ、ステキ。」
ナナは、言葉でも聡史を攻めて、やがて聡史は、
「ああ、イく、ナナ、あたしイく、あ……あ・・。」
そう言って、聡史は体を振るわせ、ナナの口の中に、白い・液体を放出した。

ベッドに移り、今度は、聡史がナナを攻めた。
ゆっくりゆっくり攻めていった。
やがて、ナナは、半・狂・乱になってベッドの上で暴れた。
そして、体を大きく反らせながら、聡史の口の中に放出した。

こうして、二人は初めてのサークル活動を終えた。


つづく(次は「男装の女子大生と合コン」です。)




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城山大・サークル・変身クラブ①「部員やっと2名になる」

大川聡史は、城山大学2年生。身長162cm。
大学内に、サークル「変身クラブ」を設立した。
しかし、そのサークルの主旨が、不明確で、部員は1人。つまり聡史一人だった。

一人のサークルに部室などもらえない。
そこで、聡史は、大学から近い自分のマンションを部室としていた。

「女装」なら、もっと部員が集まるかもしれない。
しかし、自分が求めるのは、「変身」なのだ。

活動は毎日のようにやっていた。
2LDKマンションに、ドレッサーの代わりになる、
豪華な変身ルームを作っていた。
畳1枚分を横にした鏡。
その前のテーブル。
いっぺんに4人が変身できる。

その日、聡史は、初老の婦人に化けて、
大学の講義を受けてきた。
周りの学生は、高齢者として、手厚く扱ってくれる。
ちょっと良心がとがめながら、満喫した。

老人になるためには、茶のラインを皺のように引かねばならないが、
ほとんどばれない。それは、あまり注目を浴びないからだ。
若い女性に化けるには、各部細心の注意を払わなければならない。
なぜなら、可愛くできたときは、注目を浴びるからだ。


聡史は、高校生のときまで、女装マニアだった。
マニアが高じて、中学1年のときから、女性ホルモンを打ちはじめ、
もう、7年になる。
胸は、Cカップ。身長162cm、体重46kg。
そして、高校の3年間、コルセットをはめ、
女性のウエストラインであるおへそから7cmくらい上にくびれをつくった。
コルセットのしまりで、55cm。

コルセットの締りがないところから(男の)ウエスト、ピップに脂肪が付き、
なだらかな女性の体のラインを得ていた。
聡史の顔は、女装に恵まれた女顔だった。
目がやや細いのだが、鼻筋が細く通っていて、アゴが細い。
そして、唇が、若干タラコ唇で、リップをべたりと塗ると、大変セクシーな女になる。
そして、細い目も、アイメイクによって、驚くほど大きくなり、美女に変身する。
細い肩幅。
おまけに、七色の声を出せる訓練をしたので、もちろん女性の声を出せる。
25歳くらいの声。
16歳くらいの声。
11歳くらいの声。

大学生になって、聡史は、自分の体がナチュラルな女性化をとげてきたので、
逆に男に化けたり、老婆に化けたりしたくなった。
そこで、坊主のカツラをかったり、老婆のカツラをかったりした。

聡史は、老婆の化けた姿から、一気に、セクシーな女に変身するのが好きだった。

新学期の、新入部員勧誘の季節で、どの部も、盛んに声を上げていた。

その日、聡史は、長い自分の髪の毛を、ネットの中にいれて、
男の長髪くらいのカツラを被り、
黒い応援団のような服を着て、ハチマキをして、会員募集をしていた。
肩には、肩パッドを2枚重ね、
細いウエストには、特製の綿布団巻いた。
四月と言えど、重装備で、少し汗をかく。
小さい机に広告を出して、人を待っていた。

花形は、バトン部、女子バス。女子サッカーで、長蛇の列。
そういうのを見ると惨めになるが、
聡史は、くじけず声を上げていた。

だが、勧誘を初めて10分も経たない内に、一人やってきた。
「おお、やったー。」と聡史は、心でガッツポーズをとった。

その学生は、黒い男子用の学制服を着ていたが、
髪は、肩まで可愛いボブヘアーにしている。
「あの、女装をする会とは、違うんですか。」
とその学生は、言った。
声からして、どこもかも女の子丸出しだ。歩きから仕草まで、女の子だ。
何のために学生服を着ているのだろうと、聡史は思った。

ひょとして、この子は、今男に化けているつもりかな?
「女装も本人の好みでするよ。一番人気だね。
 でも、男装、老婆、コスプレもありだよ。
 アニメの主人公なんかもOK。」
「おもしろそうですね。入ろうかな。」
「え?今会員、僕一人なのよ。入ってくれるとうれしいよ。」
「様子見て、やめても、いいですか。」
「もちろん。」
その学生は、署名をした。大橋英次。
『あはっ。男名前を書いて、化けてるつもりだ。』
しかし、女の子と自分と二人というのも、照れくさいなあ。
などと、聡史は考えていた。

「一人来てくれたら、十分。さっそく部室に行こう。
 といったって、大学の中にはそんなのないから、俺ん家。」
「ええ、わかりました。」と英次は、明るい声で言った。
性格がよさそうだなあ…と聡史はうれしくなった。

聡史はうきうきして、机を片付け、英次を自分のマンションに徒歩で連れて行った。

道すがら、
「君は、男装しているつもりの女の子でしょ。
 そんな服着てても、女の子に見えちゃうよ。」聡史は言った。
「女の子に見えますか?」と洋次は言った。
「バレバレです。学園祭なら、仮想の男の子で通じるけど。」
「ぼく、男ですよ。典型的な男の格好をして、
 なお女の子に見られるっていうのが、僕のチャレンジなんです。」
「そ、そうなの?」
本当だろうか。この子が、男子だったら、自分は、感激で気絶する。
だか、その英次に話を合わせた。

「短パンはいて、タンクトップ1枚で女の子に見えたら最高のレベルだね。」
「先輩は、男性ですか、女性ですか。わかりません。」
「こんな声で話すと、女に見える。」と聡史は、16歳くらいの女の子の声で話した。
「わあ、すごい。あたし、今、ちょっと萌えました。」
「今自分のこと『あたし』って言ったね。正体がバレた。君は、女の子だ。」
「あ、つい。女になってるときの方が多いから。」
「なるほど。じゃあ、元は、男の子なの?」

「はい。一応、アレついてます。」
「そ、そ、そうなの?」と聡史は、かなり感激して聞いた。
「は、はい。」
「性同一性障害?」
「そこが、わからないんです。」
「実は、俺も自分がわからない。だから、このサークル作ってみたんだ。」
「じゃあ、自分探しのサークルってわけですね。」
「うまいこと言うね。でも、俺、探すほど自分広くないよ。ちょっと探して終わり。」
「あはは。」と洋次は、愉快そうに笑った。


つづく(次回は、「まずは、女になってみよう」です。)




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2代目スーパー洋子⑥「決着」最終回

2代目スーパー洋子の「最終回」です。当分スーパー洋子の話は書けませんので、
とても、淋しいです。最終回、読んでくださるとうれしいです。

=============================

番長の座にいる女生徒は言った。
「私には姉がいた。二人でガソリンスタンドに立っていたとき、
 バイクが突っ込んできた。
 私達は、倒された。そこにバイクのガソリンがもれて顔にかかり、
 火がついた。
 そして、この通りだ。

 姉は、勇気を出して、二目と見られない顔で学校へ行った。
 すると、学校中の生徒に、からかわれた。
「ゆうれい」だの「お化け」だの、「妖怪」だの、
 ありとあらゆる侮辱の言葉を投げかけられた。
 クラスのだれも、姉をかばってくれるものはいなかった。
 姉は、気丈な性格だった。必死に耐えていた。
 だが、それにも、限界があった。

 姉は、ある日、陸橋から飛び降りて死んだよ。

 その日から、あたしは、学校でいじめる奴に復讐しようと思った。
 姉と同じ思いを味わわせようと思った。
 幸いあたしの家は金持ちだったからね。
 金で部下を集めて、組織を作った。
 こうして今、いじめっ子がここに集まっているわけよ。
 いじめられっ子は、いじめっ子が、あたしのような顔になるのを、
 とくと見て、楽しむがいい。」

いじめっ子の周りに、灯油缶をもった制服の部下が立った。
いじめっ子達は、泣いたり、うめいたり、叫んだりを始めた。

そのとき、権藤が、番長に向かって走っていき前に出た。
「君の姉さんは、江上百合子だな。君は妹の、江上早苗だね。
 俺は、君の姉さんの担任だった。
 俺は、姉さんを救えなかった。
 だから、この通りだ、土下座をする。
 しかし、復讐だけはやめてくれ。
 ここにいるのは、いじめはやっているが、
 君の姉さんをいじめたわけじゃない。
 早苗、復讐は何も生まん。恨みだけが、残るだけだ。」

 おい、みんな。今日ここまで怖い思いをすれば、
 もういじめはしないだろう。
 どうだ、みんな。まだいじめをしたいか。」
権藤は聞いた。

「もうしません。もう怖くてできません。」
そう言った声が、方々から聞こえた。

「はっはっは。いじめをするヤツは、するチャンスがあれば必ずやるさ。
 生まれつき根性が悪いんだよ。
 いじめをやめたりするもんか。いじめは、楽しいからねえ。」
番長は笑った。

そのとき、スケ番の君江が言った。
「早苗さあ。そうでもないよ。あたしのクラスの4人はよくやってるよ。
 朝早く教室にきて、自主掃除してるし、クラスで困ってる子を助けてる。
 そりゃ、またいじめをするかもしれない。
 でも、また、反省して、立ち直るさ。
 あたし、今、クラスでけっこう認めてもらってるのよ。
 それ、けっこううれしくてさ、もうワルやるの、イヤになってんだなあ。
 人は、変わるよ。早苗。変われる人間もたくさんいるって言っておこう。」

「君江。お前ぐらいだ。醜いアタシに普通に話しかけてくれたのは。
 だが、他のヤツらはちがう。だめだ。人は変わるもんか。やれ!」
と番長がいったとき、長身の制服の部下達は、
灯油缶を持ちあげた。

上原は、一人予備に灯油缶をもっていた一番後ろの側近にそっと近づいた。
その生徒が、ぽたぽたと垂らしていった地面の液体に指を当て、
味と匂いを調べた。
「そうか。そういうことか。」
上原は、つぶやいた。

キャアーという声がそこかしこに起こった。
「どうした!やれ!」と番長がどなっても、
部下達の手は、そこに止まったままだった。

そこに、洋子が、前に出て来た。
「番長、あんたの変身術は、何時間持つ。」
「なんだ、お前は。あたしのは3時間だが、それがどうした?」
「あたしのも、3時間さ。妖術ならね。
 でも、普通の整形手術なら、他の人といっしょに年をとっていく。」
「お前は何を言っている。整形手術など、すべて試みたわ。」

「番長、行こう。番長を元の顔に戻せる。だまされたと思って、任せて。」
洋子はそういうと、少し呪文を唱えた。
すると、番長の上に、黒いぽっかりとした穴が開いた。
洋子は、番長のいる肘掛け椅子に行って、番長を抱いた。
「何をする。やめろ。お前はだれだ!」
番長が何をいっても、洋子は、番長を抱きしめ離さなかった。
「さあ、番長、行くよ。」
番長が驚き、手脚をあがいても、洋子の腕はしっかり番長を押えていた。
洋子は、番長を抱いて、すーと、その黒い穴から昇って行った。

「わあー、あれ、何ー?」
とみんなが言った。
その間、生活指導の権藤と上原は、
いじめっ子たちを、いじめられた子のところへ行かせて、
十分過ぎるくらいに謝らせた。
側近達は、それをさせたいようにさせていた。

権藤は、みなを、もとにもどして、
「お前ら、もう二度といじめはしねーな!」と言った。
「はい。しません。もう怖くてできません。」と言う。
「よし、そのくらいでちょうどいい。」



20分が経ったろうか。
番長の椅子の上に、また穴が開いた。
そこから光が漏れてきて、番長を抱いた洋子が降りてきた。
洋子は、そっと番長を椅子に座らせた。
その番長は、昔のままの、美しい顔をしていた。
黒髪も背中に垂らしていた。
(洋子は、自分の来た2300年の整形手術を早苗に受けさせたのだった。)

「ああ…。」とみんなは目を見張った。
「みんな、あたしが醜いから、目を見張っているのか。」番長は言った。
6人の側近が、番長にかけ寄った。
「早苗。よかった。」と側近の一人は涙を浮かべた。
他の側近達も、同じように涙を浮かべた。
側近の一人が早苗に近づいた。
「ぼく達は、1年前の早苗を知っていて、みんな早苗が、好きだったんだ。
 交通事故に遭って、顔が変わってしまっても、早苗を好きだという気持ちは、
 少しも変わらなかった。
 しかし、美しくなって、早苗の心に光が差すならば、こんなうれしい事はない。」

「そうだったの。醜いあたしでも、好きでいてくれたの?」早苗は言った。
「ああ。好きだったんだ。だから、早苗のそばにいつもいたんじゃないか。」
側近達の言葉に早苗は泣いた。

「ああ、あの子達の顔を灯油で焼いてしまうところだった。
 なんでも聞いてくれたあなた達は、それだけは、しなかった。
 あたしもどこかで『待った!』をかけるつもりではいたの。」
「早苗には、あんなこと出来ない。わかっていたよ。
 しかし、念のため、中を水と取り替えて置いたんだ。
 警察が来て、中を調べても、水なら犯罪にならない。」とある側近はにっこりと言った。
「よかった。みんな、ありがとう。」早苗は言った。

早苗は、台から下りてきて、
生活指導の権藤の前に、正座した。
権藤も正座して対面した。
「権藤先生、姉がお世話になりました。
 先生が姉のために、してくださった、たくさんのこと、
 姉の日記を読み、涙ながらに、感謝していました。
 先生、ありがとうございました。」
早苗は頭を下げた。

「早苗、よかったなあ。」と権藤はいい、早苗の手を、両手で握った。

早苗は立って、みんなを見た。
「本日、この瞬間から、この番長グループを解散する。
 いじめた子達は、反省したね。」
「はい。」と大きな声がでた。
「いじめられた子たち。謝ってもらい、許せる気持ちになっているかい。」
「はい。」と声がした。

「では、解散!」
早苗の一言で、みんなは立って、散り散りになって行った。
その後、早苗は、側近の連中と君江に囲まれて、楽しそうに話をしていた。

「権藤さん。よかったですね。
 自殺した、姉の百合子さんのこと、
 今でも、罪の意識に苦しんでらっしゃった。
 妹さんの言葉を信じましょうよ。」
上原が、権藤のそばで言った。
「うん。ありがとう。
 少しだけ、心が軽くなった。」権藤は、照れるように言った。

「そういえば、警察はどうしましょうかね。」と上原は言った。
「校長も含めて、『いじめ撲滅への座談会』があったとでも言っておくか。」
「あはは。その通りでしたからね。あの灯油缶は、水だったんですよ。」
「なんだ、そうか。百合子の妹が、そんなことするわけないと信じていたんだ。」
「そうですね。」上原は、にっこりした。

洋子と、佐和子と、陽一は、3人で帰っていた。
「やっぱり洋子は救いの神なのね。」
と佐和子は言った。
「えへ。だって、あたし、誰かを救う使命を受けて来ているのよ。」
「洋子いなくなっちゃうの。」と陽一は心細そうに言った。
「明日、正式に転入してくる。それとね、明日、陽一君が、女生徒の服着て、
 陽子デビューするのよ。」
「ほんと?本人の僕が、まだ知らないよ。」と陽一。
「今、お家に制服が届いていると思う。」
「わあー。うれしい。」と陽一。
「で、あたしが同じクラスに転入してくるの。」と洋子。
「じゃあ、A組?あたしのB組じゃないの。」と佐和子。
「佐和子には、4人の仲間と、君江がいるじゃない。」と洋子。
「わあーん、あの人達、まだ、安定していないよ。」
「佐和子が安定させるの。手伝うからさ。」
「うーん」と佐和子。

夜になり、ショーウィンドウに明かりがついた。
あ、あれいいね。
かわいい。
などと言いあった。
こんなふうに何の屈託もなく言えるのは、
何ヶ月ぶりだろう。
ガラスに反射されたみんなの瞳は、安心と喜びにきらめいていた。


<おわり>

※明日から、また新しいお話を書きたいと思います。
 今、アイデアが、全然ないんですけど…。読んでくださるとうれしいです。




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2代目スーパー洋子⑤「上原の推理・番長姿を表す」

このお話も、次回第6話で完結します。私が書いていて一番楽しいスーパー洋子が書き終わってしまい、少し淋しいです。読んでくださるとうれしいです。

=============================

ある地下のトンネルを下ると、
壁にタイルがはられた大きなレストラン跡のような、広間に出る。
その地下の中心に、高くなった大きな台の上に、
豪華な肘掛のソファーがある。
そこにいる人物は、人物を囲うように張られた黒い布のカーテンに覆われ、姿が見えない。
それが、番長らしい。

一人の背の高い高校生が、番長の黒カーテンに近づいた。
「S様。どうも怪しい女が学校に紛れ込んでおります。
 2年A組で、せっかくいじめる奴が4人出たのですが、
 和解させ、我々は、2年A組の4人を失いました。

 また、2年B組では、いじめの女4人を、
 事実上いじめをできなくしました。
 これで、8人の損失です。ま、女4人は、
 仕置きがまだですので、どうにかなりますが。」

「その女は、どんな術を使う。」
とS様と呼ばれる人物は、
地に響くような巨漢の大男を思わせる声で言った。
「どうも、S様と同じく、変身の術を使えるようです。

 いじめられた少女を、いじめていた4人の前で、
 スケ番の君江の姿に変え、
 いじめていた4人を恐怖のどん底につき落としました。
 4人は、その後、すべての女生徒がスケ番の変装と思え、
 もう怖くて、誰にも意地悪ができません。
 そして、クラスのために尽くしております。」

「なるほど。初歩的な方法だが、初歩的なものほど効き目があるものよ。
 そやつ、かなり出来るな。決してあなどるではないぞ。」
S様は、そう言った。



私立白金高校は、いじめの巣窟であったが、
しかし、なにものかの手によって、いじめをする生徒が調べあげられている。
同時に、いじめられる生徒の名も、調べている。
学校は、その存在に気がついていたが、意図がわからなかった。

それを調べるのに、校長は、生活指導主任の権藤三郎と、
学校で一番の切れ者である2年A組担任の上原光一に依頼した。
上原は思慮深く、人格が温かく、たのもしい人物であった。

夜、書斎に腰掛け、上原は、考えていた。
この一連の動きは、地下に番長と呼ばれている人物の差しがねであることは、
間違いがないと見ていた。
しかし、動機がわからなかった。

昔の番長は、喧嘩の強さで、その地位を得て、
名誉を得る事に重きを置いていた。
しかし、最近は、ちがう。
地位ではなく、金なのだ。
だが、上原には、今行われようとしているのは、
金銭という気がしないのだ。
ふつう番長というものは、部下に金を集めさせ、
それを、身分の高い部下から順に配分する。

しかし、今回は、金の動きが感じられない。
いじめをした生徒をおどし、金を巻き上げ、それを番長に収める。
それが、ないようなのだ。
2年A組の例の4人の男子は、和解した。
しかし、それでも、ゆすろうと思えば揺すれる。
いじめた事実を広めると言われれば、親や近所の手前もある。
だが、4人がゆすられているという感触はない。
それは、学校での、4人の表情を見ればわかる。
とても、いい顔で過ごしているのだ。

金でなければ、「うらみ」。
しかし、番長が、うらみをいだくだろうか。
年少のときいじめられて、不良になり、過去に自分をいじめた人間に報復をする。
これは、ふつう中学で終わっているものだ。
高校生になってもまだ、うらみを忘れないとなれば、それは、よほどのことだ。
「よほどのこと」・・・。
上原は、腕を組んだ。

やがて、ある忘れられない人物に到達した。
その人物の身になって、やりそうなことを考えた。
はっと上原は、目を開いた。
『まさか、そこまでやるだろうか。しかし、実際にやられたら大変なことだ。
 ここは、念には念を入れるべきだ。』

その人物が、高校の3年生のときの担任を思い浮かべた。
それは、今度組んで仕事をすることになった、生活指導主任の権藤三郎だった。
上原は、ケータイを開き、権藤の名をクリックした。



それから、2日後、背の高い制服の男子が来て、
2年B組の、4人を集め、ある伝達をした。
そのとき、4人は、体を硬直させ、真っ青な顔になった。

それを見ていた佐和子は、A組に、陽一といっしょにいる洋子に告げに行った。
「今日、何かがあるよ。お仕置があるのかな。止めなくちゃ。」
佐和子は、小さな声で言った。
洋子は、佐和子と陽一に、3人でばらばらになって、
同じように、制服の人に言われている生徒がいるかどうか調べにいった。
1学年、7組、全部で21クラス。
案の定、多くのクラスでも何人かが呼ばれ、
言葉を告げられた生徒は、だれもが、顔を真っ青にしたという。

3人は、クラスで、変化を待った。
すると、2年B組の、4人の内の一人、美香が、紙に書いて、
それを、佐和子の机の中に入れた。
佐和子は、紙を教科書に挟んで、それをトイレの中で読んだ。

『佐和子が、もし女番長の君江だったら、助けて!
 さっき、召集がかかった。
 今日の5時、高原公園に集合する。
 そこから、どこかへ連れて行かれるんだと思う。
 絶対逃げられないと思う。
 先生には絶対言うなと言われた。
 どうしたらいいの?助けて!』

佐和子は、反省していた4人とは、とっくに仲直りしていた。

佐和子は、陽一と洋子にすぐ教科書を持って行って、
紙のあるところを開いて見せた。
洋子は、それを見て、まず上原先生に知らせようと言った。
「先生に言うなってあるよ。」
佐和子は言った。
「そんなの無視。警察にも頼まなきゃ。」
洋子は言った。
あの先生なら、信用できると思っていた。
3人を前に上原は言った。
「この学校21クラス。各クラス4人のいじめっ子がいるとして、80人。
 この80人が、集まったのでは、目立ってしょうがない。
 分散して、集まり、ある所へいく。
 途中、警察もまく。
 私と権藤先生は、とりあえず、見つからないように、この公園へいく。
 情報ありがとう。」
上原は、そう言った。

校長から警察に依頼したところ、警察は、
まだ情報が少なすぎ、多くは推測に過ぎない。
内容が、途方もない。
単なる子供の遊びかもしれない。
また、まだ起こっていないことに多人数は動員できないとして、
巡査2人を、権藤につけただけだったのだ。
私服は無理だと言われた。

5時近くになり、女子4人は、言われた公園に行った。
そこに同じような女子4人がいた。
彼女たちは、白金の生徒ではなかった。
男が2人来た。
そして、白金と他高の女子をシャフルし、2人ずつに分けて、別の道へ歩き始めた。
権藤と上原は、20mくらい離れたコンビニにいた。
「権藤さん。他校の2人は、ダミーです。合体、シャフル、分裂を繰り返し、
 誰について行けばいいか、分からなくさせるつもりです。
 私たちは、一人だけ白金の子を決めて、その子だけつけて行けば大丈夫です。
 白金の子を知らない警官は、簡単にまかれてしまいます。」
上原は、そう言った。
「よしきた。」と権藤は言った。
洋子と佐和子、陽一は、洋子の隠れみのを3人で着ていた。
洋子は、上原と同じ事を言った。

権藤と上原のさらに後方にいた巡査二人は、2段階のダミーで、
もう、まかれてしまった。
4人の女子と背の高い男子を追っていたら、
途中で、さよならの手を振って、4人は、男と別れてしまった。
そこで、万事休すだった。
第一、警察の制服を着た巡査に尾行を頼むこと自体、無理な話だった。

洋子の3人は、2-Bの美香一人を目標に、隠れみのでついて行った。
見事に計算されたように、最後は、ダミーは遠くへ去り、
白金の生徒だけ、ある地点を通った。
駅そばの、古い地下鉄の階段のようなところを通って、
長いトンネルになった通路を歩いた。
すると、タイル張りの古い大広間に出た。
真ん中の1段高いところに、番長らしき人物が、
黒いカーテンで包まれている。

広間は、右手のむしろの上に、80人くらいの生徒が、正座ですわらされている。
顔ぶれをみると、いじめっ子の集団だ。
それに向かって、20人くらいが、パイプ椅子に座って、
いじめっ子が見えるようになっている。
スケ番は、番長の台の下に座っていた。
その周りに、制服を着た男子の側近が6人いた。

集団から、20mくらい離れたところで、権藤と上原は様子を見ていた。

やがて、地の底から聞こえるような声が、
カーテンの中から聞こえた。

「これより、儀式を行う。
 今日は、いじめをした者に、制裁を加えるめでたい日だ。
 パイプ椅子の、いじめられっ子は、自分をいじめた奴が、
 どんなに苦しむか、とくと見るがいい。」

洋子は、隠れ蓑を取った。セーラー服姿。
前髪を、ふーと吹き飛ばした。
「なんで、こんなことするの?やめなよ。」
と前に出て行った。

「ほう、わしに意見するとは、たいした度胸だ。
 では、見せてやろう。」
その番長が合図をしたのか、
黒カーテンがさっと下がった。
そこにいた人物は、頭から口にマイクを取り付けていて、
それをはずすと、普通の女性の声に変わった。

肘掛け椅子に座っていたのは、ごつい体の番長ではなかった。
細っそりとした女生徒だった。
みんなは、ああ…と思わず声を出した。
その女生徒は、半分の髪がなかった。
残った髪も縮れていた。
髪の毛がある方の目がつぶれていた。
1つだけある目に、目蓋がなく、ギョロ目になっていた。
顔の皮膚がただれていた。
唇が、曲がり、
耳も鼻も、ほとんどなかった。

つづく(次は、「すべての結末」最終回です。)




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2代目スーパー洋子④「保護者会終わる」

「では、始めましょう。」と校長が言い、
担任の上原が事の経緯を説明した。
4日間にわたり、4人が陽一を床に押し付け、
嫌がる本人を無視して、
下半身を露呈させたこと。
今日初めて、陽一をある女子と間違えて、
自分達のしていることにブレーキを掛けたこと。

その他、上原は、学級での話し合いで、
被害にあっているのが、だれであっても、
加害者の罪は同じであること。
見ていて止めなかった生徒も、
罪は同じであることを確認したこと。
それらを報告した。

「被害者である坂井陽一君、また、お父様。
 何か前もっての説明がおありですか。」
校長が言った。

陽一の父が手を挙げ説明した。
「私達夫妻の長男陽一ですが、
 小学校6年生のとき、性同一性障害の診断を得ています。
 陽一は、身体的には男子ですが、心は、女子なのです。
 これまで、小、中と学校の理解があまり得られませんでしたので、
 家の中でのみ、このような心の性に合わせた服装と生活をさせております。

 陽一にとって、体の中にたくさんの劣等感の元になるものがあります。
 胸に乳房がありません。ヒップが女子のようにありません。
 その数々の劣等感の中で、
 陽一が最も苦しみ、辛く悲しいものは、下半身の男子の証です。
 トイレの度に嘆き、入浴の度に、絶望し、
 自分では、見たくもない、触りたくもないという、
 体の部分なのです。

 この度のことで、妻は言いました。
 無理矢理に下半身を見られても、
 自分のものが一般の女子と変わらないものだったら、
 まだ、救いがある。
 しかし、陽一のような体をもし自分がしていて、
 自分の最大の劣等感であるものを、
 人に露呈されたら、もう生きてはいけないと。

『やーい、女なのに、オチ△チンがあらあ。』
 こうからかわれることが、どれほどの屈辱であるか、ご理解願いたい。
 ご出席のお母様方、もし、この今、ご自分の体に男の証があり、
 今この場で、暴力によって、その部分を、
 みなさんに露呈されたら、どれほどの恥辱であるか、
 ご想像ください。
 お父様方は、もしご自分に乳房があって、それを無理矢理露にされたと
 ご想像ください。

 陽一を家では陽子と呼んでいます。
 陽子は、17歳です。
 一番デリケートな乙女心を持った年齢です。
 今回の4日間にわたる性的暴行が、
 陽子にとってどれほど辛いことだったか、
 ご理解願いたいのです。」

長い沈黙がつづいた。
母親のほとんどが、涙を拭いていた。
みんなうつむいて何か考えていた。

「では、こちらの方にも伺います。
 高井さんのお父さん、いかがですか。」
校長は言った。

高井の父は、目に涙を浮かべていた。
「今、坂井さんのご説明を聞き、
 息子のしたことが、どれだけ大きな罪であったか分かりました。
 はじめ、この保護者会に来ましたとき、
 パンツを脱がすくらい、たかが男同士のおふざけではないか、
 こんな、夜に保護者を集めて、何を大げさなと思っていました。

 しかし、ご両親といっしょに
 入ってこられた陽子さんを見たとき、驚きました。
 こんな清純な、可愛いお嬢さんに、
 息子があんなことをしたのかと、いっぺんで考えが変わりました。
 うかがえば、性同一障害でいらっしゃるとか。
 それならば、息子のしたことは、女の子にしたよりも罪が重い。
 それが、坂井さんのご説明でよくわかりました。

 息子のしたことは、犯罪です。
 もちろん、この会の後、息子を叱り飛ばしますが、
 息子は、法的に罰を受けるべきだと思います。

 坂井さんご夫妻、陽子さんには、
 私達は、頭を下げ、謝罪するしかありません。
 本当にすみませんでした。」

そのとき、高井の息子、明雄が、立った。
明雄は、泣きはらしていた。
そして、声を詰まらせながら話した。
「すいませんでした。
 ぼく達が、陽一君にしたことはそれだけではありません。
 陽一君は、トイレで立って用を足すことができません。
 今考えたら、あたり前です。女の子なんだから。
 だから、いつも個室を使っていました。
 それをぼく達は、個室にのぼり、上から覗いてからかいました。
 陽一君は、個室も使えなくなって、学校に1つある車椅子のトイレに行きました。
 それを、ぼく達は、先回りして、中に入らせなかったんです。

 陽一君が、トイレに行けなくて、苦しそうにしているのを、
 ぼく達は、見て、楽しんでいました。
 陽一君は、しかたなく、無断で家に帰るしかなかったんです。
 次の日に、無断早退で、先生に怒られるのを、楽しんで見ていました。
 そんな事を、何回もしてしまいました。

 今考えたら、こんなひどいことは、人間のすることじゃありません。
 悪魔がすることです。
 この4日間のことも、人間のすることではありませんでした。
 陽一君、ごめんなさい。
 何回謝っても、許されることじゃありません。
 警察で罰があるなら、受けます。
 ごめんなさい。心から謝ります。ごめんなさい。」

明雄は、最後は、号泣に近い声を立てながらあやまった。
それを、聞いていた、他の3人も、顔中涙にして、
いっしょに立って、謝った。
みんなが泣いていた。陽一の家族も、した方の家族も。

高井と妻と明雄は、3人が立って揃い、机を動かし、
坂井家の三人の前で、床に手をついて謝った。
それに、習って、あとの3家族も、手をついて謝った。
坂井夫妻は、手を上げてくれるよう、みなに、何度も言っていた。

4家族がテーブルに戻ったとき、担任の上原が陽一の父と話をした。
父信夫は、陽一と、妻美咲に尋ね、上原に答えた。

「今、坂井さんご夫婦そして、陽一さんのご意向をうかがいましたが、
 誠意ある謝罪をいただいたということで、被害届は出さないと。
 よって、この事で、4人に、法的な罰は成立しません。
 示談という形になります。」

4家族は、深々と頭を下げた。

校長が言った。
「性同一性障害についての学校の方針が不十分です。
 早急に職員で話し合いを持ち、陽子さんの女子の制服の着用、
 トイレ、更衣室、また、体育での女子の扱い、また呼び名の扱い等について、
 対処したいと思います。
 もちろん、このことについて、学校生徒の理解をはかるよう、
 職員一丸となって、説明に力を入れるようお約束いたします。
 それでは、他に何かございましょうか。

 では、本日の保護者会をこれにて終了いたします。」

4家族は、そろって、陽一一家に頭を下げ、出て言った。
陽一一家も、担任や、校長らに、頭を下げて行った。
みんな、すっきりした気持ちだった。

「お父さん、最後に校長先生のおっしゃったこと、よく分からなかった。」
と陽一は聞いた。
「つまり、陽子は、女子の制服で通えるということ。
 体育は、女子の中でできるということ。
 トイレは男子トイレを使わないで、女子トイレを使えるかも知れないこと。
 授業中は、『坂井さん』とか『陽子さん』と呼ばれること、とかね。」
「わあ、それすごい!」と陽一は飛び上がった。

「ほんと、よかったね。」と女の子の声。
「わあ!洋子いたの?」
「うん。どうなるかなって、見ていたの。」
「お父さん、お母さん、この人洋子。
 あたしの救いの神なの。洋子がいてくれる限り、あたしは、絶対大丈夫なの。」
「まあ、それは、よろしくお願いします。」と母は言った。
「そうか、今回のすべての仕掛け人は、洋子さんだね。」と父信夫が言った。
「うん、ずばりそうなの。」と陽一は言った。

もう、すっかり夜だったが、外灯が明るく感じた。
夜風が気持ちいいと感じたのは、久しぶりだった。

つづく(次回は、「上原の推理と番長動く」です。)




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2代目スーパー洋子③「保護者会始まる」

このお話は、ちょっと評判が悪いのですが、最後まで書きます。
読んでくださると、うれしいです。

===========================

昼食が終わっての昼休み。
佐和子へのいじめっ子4人は、話し合うため、体育館の裏に行った。

「あたし、恐い。何されるんだろう。」と美香は言った。
「あたし、ずっと震えが止まらないよ。」由梨が言った。
「どうして、スケ番の君江だったのかわらない。」と佳子。
「絶対今までは、佐和子だったよ。」隆子。

「わかった!」と美香は叫んだ。
「何が?」と3人。
「スケ番の君江と佐和子は、同一人物なんだよ。
 君江は、佐和子に化けて、いつもあそこで皆を見てたんだよ。」
「そっか、長い髪はカツラだ。耳のピアスや赤い髪を隠すため。
 そして、顔も見られないように、前髪を目の下まで長くして、
 横の髪で、頬を隠してた。
 みんなからなんとなく嫌われるようにして、
 クラスの意地悪なヤツを見てたんだよ。」

「ええ?じゃあ、弁当のこと以外、
 あたし達が、さんざん佐和子にしたいじめをみんな知ってるんだ。」と美香。
「ああ、もうあたし達終わりだよ。
 佐和子をトイレに行かせなかったり、トイレの水飲ましたり、便器舐めさせたり、
 教科書ゴミ箱入れたり、髪の毛切ったこともあった。まだまだ、あるよ、ひどいのが。
 あれ全部君江に知られちゃってたんだ。」由梨が言った。

4人は、震え上がった。
もう、だれにも意地悪はできないと思った。
弱い子だと思って意地悪すると、それが、君江だったりする。
そう思うと、どんな子に対しても、恐くていじめられない。
4人は、心の中に、大きなトラウマを作った。
女の子のだれもが君江かもしれない。
4人は、今まで、いろいろな女子にして来た意地悪を思い、
それが、全部君江だったと結論し、
絶望し、恐怖のどん底に落ちて行った。
心に出来上がったトラウマは、簡単に消えるものではなかった。

そのうち、美香が手をたたいた。
「いいことするんだよ。だれが君江かわからないから、
 クラス全員にいいことするんだ。
 朝は早く来て、教室掃除。
 トイレ掃除は、あたし達で、かってでる。
 困ってる子を助ける。どうお。」
「うん。それしかない。全員にいいことしよう。」
「わかった。それしかない。やろう。」
4人は、決心した。



それと同じ頃、校庭の芝生の小山の裏で、
洋子とスケ番の吉野君江と、佐伯恵子が芝生に腰を下ろして座っていた。

「陽一君。佐伯恵子になってみて、どうだった?」と洋子は聞いた。
「うれしかった。本物の女の子になれて。
 マドンナだと、みんなの態度、全然違う。人によって差別するなんて、
 腹が立ってたまらなかったけど、最後に、あの意地悪だった金子実春さんが、
 いいことを言ってくれたから、それは、うれしかった。」

「佐和子ちゃんは、どうだった。」と洋子。
「気持ちよかった。自分の言いたいこと言えた。
 不思議だった。自分の言いたいことが、
 君江の言い方になって口から出てくる。
 ずっと前から、言いたくて言いたくて
 たまらなかったことが言えた。」
と佐和子は言った。

洋子は身を乗り出し、
「あたしは魔法使いなのね。
 で、5,6時間目は、すべて魔法を解く。
 皆の記憶から、佐伯恵子を失くす。
 だけど、今朝反省したことは、記憶として残ってる。
 とうぜん、陽一君は復活。恵子の席に座る。
 先生の名簿にも今度は名前があるからね。

 佐和ちゃんは、君江の席にもどる。
 君江なんて実在しない。今日のは、あたしのイメージなの。
 地下のスケ番は、地下の、番長のそばにいる。
 安心して。誰からも、何にもされないよ。
 多分、みんなは、あなたを、スケ番君江の変装だと思ってる。
 だから、何もされない。」洋子は言った。

「うん。わかった。安心した。」と佐和子は笑顔を見せた。
「これから、腹が立ったら、ジロっとにらんでやりな。
 それで、相手は、震えながら『気を付け』をすると思うよ。
 それと、髪型少し変えるけどいい?」洋子。

「あ、お願い。」
洋子は、短い魔法の棒を、くるくるっと回した。
すると、佐和子の、うっとおしかった髪は、スタイリッシュに変身した。
顔をみんな出した佐和子は、可愛い少女だった。
「佐和ちゃん。君もいままでいじめられて、
 自分を出せなくなってたんだね。
 ぼく、君の辛かったこと、すごくわかるよ。」
陽一が言った。
すると、佐和子は、目に涙を一杯ためて、
「ありがとう。そんなに優しい言葉聞いたの初めて。あたし、うれしい。」



学校が終わり、陽一は、家に帰った。
陽一の家は、驚くほどの大きな邸宅だった。
父の信夫は親の代を継ぎ、大手の会社の取締役だった。
48歳だったが、若く見え、40歳くらいに見えた。
理知的で、性格の温厚な人物だった。
母の美咲は、陽一に似て、大変な美人だった。
陽一は、洋子に言われたように全てを話した。

「わかった。」と父はいい、食事を早め、
陽一に、白い目の覚めるようなワンピースで行くように言った。
そして、ロングの背中まであるストレートのカツラを被っていくように言った。
母は、その陽一に、白い小さなリボンのあるカチューシャをつけた。

白金高校。会議室。
8時15分前、
校長、副校長、教務主任、そして、担任の上原が同席していた。
犯行の4人の生徒の親は、ほとんど夫婦で来ていた。

A男の父高井は、いかにも不愉快そうに座っていた。
B男の父関口に、聞こえよがしに言った。
「私の子供の頃、パンツ脱がしなど、あたり前の遊びでしたよ。
 それを、これだけの保護者を集めて、大仰な。」
「そう、よくやりましたよ。後ろから、さっとズボンとパンツを脱がず。
 時代が違ったんですかね。」
「全く。いたずらといじめを混同されては、困りますよ。」
C男、D男の父親も似たようなことを言っていた。

8時になる2分前に、父の信夫、母の美咲が入ってきた。
そして、その横に、純白のワンピースを着た坂井陽一がいた。
陽一は、正装をしていて、妖精のように可愛い少女になっていた。
「え?!」と4人の父親、母親は驚いた。
被害にあったのは、男子ではなかったのか。


つづく(次は、「保護者会の終了」です。)




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2代目スーパー洋子②「スケ番の吉野君江登場」

隣のB組にも、いじめられていた女生徒がいた。
大西佐知子。
前髪で目を隠し、横の髪で頬を隠し、いつもうつむいている。
極めて無口で、みんなから、「ユウレイ」とあだ名され、馬鹿にされている。
教室の後ろで一人掛けしている。

その佐和子をいじめている女子A、B、C、Dがいた。
昼食の時間になると、その4人が、大西佐和子をいじめに来る。
洋子は、それを、座敷わらしの術で、観察に来た。

佐和子が、自分の弁当を空けると、
4人が来る。
4人は、佐和子の机の角に座って、
「佐和ちゃーん、その玉子焼きおいしそうじゃない。
 味見してあげるね。」
そう言って、玉子焼きを全部食べてしまう。
別の一人は、ハンバーグを食べる。
次、フルーツを食べる。
こうして、佐和子の弁当を、ご飯だけにしてしまう。
「味見させてくれて、ありがとう。」と言って去る。
これを、もう1週間やっている。
クラスの全員がそれを知っているが、見て見ぬふりをしている。

洋子は、ここで、変身術を使った。
大西佐和子を、この学校の女裏番長・吉野君江にした。
心は佐和子だが、言動は吉野君江のやり方でなされる。
吉野は、ショートの髪を真っ赤に染めている。
耳に、ビアスをジャラジャラつけて、唇や鼻にも3つつけている。
身長170センチ。スマート。美貌。足首までの長いスカートを履いている。

「じゃね、佐和ちゃん、明日も味見してあげるね。」
と言って佐和子の机を去ろうとして、4人は、ぎょっとした。
低いアルトの声で、
「佐和ちゃんって誰よ。」と言われた。

振り向いた4人は、ひーと顔を引きつらせ、体が凍りついてしまった。
その席にいたのは、学校の女子で一番怖い、スケ番の吉野君江ではないか。
君江は、頬杖をついて、
「佐和ちゃんって誰か、聞いてんだろが!」とドスを利かせた。
「そ、それは、そこにいつも座ってる子。」Aがかろうじて言った。

「で、お前ら、その佐和子の弁当のおかずだけ、
 4人で食いにくるのかよ。」
「はい、そうです。」
4人の声は震えている。

「いつから?」
「この1週間。」
「なぜ?お前ら弁当ないのかよ。」
「あ、あります。」
「じゃあ、なんで佐和子の弁当たかるのよ。
 佐和子は、なにか?おかず無しの弁当食わされて来たわけか?1週間も。」
「はい。」
「可哀相だろよ。」
「はい。可哀相です。」
「なんで、そんな可哀相なことすんのよ。自分がされたらどうよ。うれしいか?」
「うれしくありません。」
「自分がされてうれしくないこと、どうして人にすんのよ。」
相手は、スケ番の君江だが、言っていることは、
誰が聞いても、まっとうなことだった。
クラスの男女は、そう思いながら聞いていた。

4人は黙ってしまった。
体が、がたがた震えている。
「どうなんだ!!!」
君江は、どなった。
4人は、涙を流し始めた。
「佐和子をいじめていました。」
と4人は、口々に言った。
「いじめってやっていいの?」
「いけません。」
「でも、やってんじゃん。いけないことなぜやるのよ。」
「それは、…楽しかったからです。」
「楽しかったら、何やってもいいのかよ。」
「いえ。私たちが、間違っていました。」

君江はゆっくりと噛んで含めるように言った。
「お前らの、大勘違いを教えてやるね。
 あたしはこのクラスのものだ。
 そして、今あたしが座っている席は、あたし、吉野君江の席だ。

 お前らが言っている「佐和子」なんて、このクラスには、いねーよ。
 お前らは、この1週間、このあたしの弁当のおかずを食べたのよ。
 この君江様の弁当のおかずを食べるとは、
 気でも狂ったんじゃないかと思ってさあ、
 一週間、おもしろくて、お前らに食わしてみたのよ。
 お前ら、頭おかしくね。
 この学校で、あたしがどんな女か、少しくらい知ってんだろよ。」

女子4人は、佐和子がいるいないで、ごちゃごちゃと話し始めた。

男子の何人かが言った。
「佐和子なんて、このクラスには、いねーよ。」
「お前ら、一週間、吉野の弁当くったんだよ。
 みんな見てたよ。
 よくできんなって思ってたよ。
 吉野はこの学校で一番怖い女だからさ、
 なんか考えがあるんだと思って、
 俺ら、何にもしなかったんだよ。」

吉野君江は、言った。
「お前らに一言言っておく。『バーカ。』
 明日から、ケツ洗って出なおしてこい。」
そういって、君江は、おかずのない弁当を食べ始めた。
「お前ら、目障りだ。どっかいけ。」君江は言った。
4人は、散り散りになり、自分の弁当のところへ行った。

「へん、人の弁当のおかず食べといて、
 自分の弁当は、まともに食うのかよ。」
ある男子が言った。
4人は、いそいで、自分達の弁当のふたを開け、君江に持って行った。
食べてください、と言うつもりだったが、
「バカヤロー!!」と君江に一喝された。
「お前らの弁当は、親が愛情込めて作ってくれたもんだろう。
 それをホイホイ、人に差し出す気かよ。

 あたしはさ、こんなどうしようもない不良だけどさ。
 親は、弁当だけは、絶対作ってくれるのよ。
 だから、あたしは、ありがたくってさ、例えおかずがなくても、
 ご飯だけでも、ありがたく残さず食べてるのさ。
 お前らだって、親が作ってくれた弁当を残さず食べろ。
 それが、親への最低の仁義ってもんだろ。」

君江は立ち上がり、
「さあ、ションベンにでも行くか。」
そう言って歩いていった。
4人は、席に戻り、弁当を食べ始めた。
恐怖に心は、凍え切っていた。
しかし、弁当を食べることが、今第一のことだった。

4人は、恐怖を前にして、1週間自分達のしたことのひどさを、
初めて、客観的に見つめることができたのだった。
何と言うひどいことをしてしまったのか。
軽いお仕置で済むはずがない。
4人は、地獄にいる思いだった。

クラスのみんなは、君江の言っていることの正しさに、
少なからず、君江を見直していた。
自分たちじゃ、言えないことばかりに思えた。


つづく(次は、「陽一の保護者会始まる」です。)




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2代目スーパー洋子①「私立白金高校」

2代目スーパー洋子は、白金高校の2年1組の一番後ろに立って眺めていた。

「スーパー洋子」とは、2200年から派遣されたスーパーサイボーグで、
IQ230、超人的な運動能力を持っている。
さらに、この2代目スーパー洋子は、自分も他人も変身させられる特殊能力と
幻覚を与える能力を搭載していた。
洋子は、いつも何かしらの使命によって来ている。



私立白金高校は、一見おとなしい真面目な生徒が通う学校に見えていたが、
その実、どのクラスでも、いじめがあり、番長、スケ番など昔ながらのワルが、
地下に存在している救い難い学校だった。

朝、担任が来るまでの時間である。
2年A組で、この4日続いているいじめがあった。

髪を伸ばした、小柄で女の子のように可愛い坂井陽一が、4人の男子生徒に、
教室の後ろのスペースで、いじめられていた。
洋子には、様子がはっきりとわかった。
洋子は、「座敷わらし」の術でそこにいる。
つまり、一人余分なのに、誰が見ても顔見知りという術だ。

「ほれ、女の声で、いや~んって言ってみろ。」Aが言う。
「だめだ、やめろお。」と陽一は、逃れようとする。
一人が陽一を仰向けにして、2人が腕をとる。
4人目が、陽一のズボンのベルトをはずし、脱がせにかかっている。
「今、お前が男か女か調べてやるからな。」とD。
「昨日もやったじゃないか。もうするな。」陽一が叫ぶ。

後ろで、これほどのことが行われているのに、止める者がいない。
なんと冷たいクラスだと、洋子は思った。

「さあ、どうかな?」とDがズボンとパンツを脱がせにかかった。
そのとき、洋子は、陽一を、クラス1のマドンナ、佐伯恵子に変身させた。
この変身も、「座敷わらし」の術であり、佐伯恵子は、今出現した
陽一の変身だ。しかし、クラスのみんなは、
佐伯恵子は昔からクラスの一員であり、マドンナ的存在だと認識している。
実際には、佐伯恵子などいない。

そして、洋子は、すべての陽一の学校での設定を、佐伯恵子に置き買えた。

陽一の心はそのままだが、脳のすべては、恵子モードになっている。
(情緒、歩き方、話し方、表情、仕草、動作、性格など。)

Dは、陽一のパンツとズボンを一気に脱がせた。
そのとき、そこに見たものに肝を潰した。
女子の下半身だったのだ。しかも、それは、クラス1のマドンナ佐伯恵子の。
いっしょにいたA、B、Cも焦った。
自分たちが抑えているのは、佐伯恵子なのだ。
Cは、恵子の豊な胸を押えていた。
Cは、あわてて手を引っ込めた。
Dは、あわてて、恵子のパンツをもどし、スカートを下ろした。

恵子は、寝たまま、両手を顔に当て、泣き始めた。
その声を聞き、クラス中が、男4人によって、
佐伯恵子の下半身が見られたことを知った。

恵子は起き上がって、自分の席(陽一のいた席)に行って、顔を伏せて泣いた。

4人は、後ろで呆然としていた。
クラスの男子一人が言った。
「何であんなことしたんだよ。性的暴力だぜ。信じらんねえ。」
彼の一言で、女子達は、一斉に、4人をののしり始めた。

「ちがうのよ!」
とそのとき、佐伯恵子がすごい剣幕で声を上げた。
立ち上がると、
「見られたことも、ショックだけど、
 今4人を責めるなら、何でだれも助けてくれなかったの。
 あたしが、あれだけ、助けてって叫んでいたのに。
 4日間、叫び続けたじゃない。
 だれも何もしてくれなかったことが、一番悲しいんじゃない。」

男子が言った。
「だって、やられてんのは、陽一だと思ってたからさ。」
恵子は、
「人によって違うわけ。同じことされても、だれだれなら助けるけど、
 だれだれなら助けないの。そんなの不公平じゃない。」と激しい口調で言った。

金子実春という子が、
「そうよ。世の中不公平なのよ。嫌われっ子は助けてくれない。
 人気のある子は助けてもらえる。そんなもんよ。陽一は嫌われっ子なのよ。」
とはっきり言った。
「そういうあなたはどうなの。」と佐伯恵子は言った。
金子実春は、
「はーい。あたしだったら助けてくれる人。」
とみんなに聞いた。
しーんとして、手を挙げる者はいなかった。

実春は焦った。
「どうして?あたし、『助けてもらえない組』?
 そうなの?あたし、嫌われてるの?」
男子Uが、
「自分に聞いてみろよ。そんなこともわからねーで、
 今まで、ギャーギャーわめいてたのかよ。」
そう言った。
金子実春は、力なく座って、顔を覆って泣き始めた。

そこに、担任の上原が来た。
上原は、長身、細身で、眼鏡を掛け、いかにも頭がきれそうな感じだった。
上原はみんなに、
「少し、聞いていたよ。私には、全く分からんことが1つある。
 『陽一』という子が、
 今まで、教室の後ろでパンツとズボンを4日間4人に脱がされていた。
 クラスのみんなは、陽一君は、
『助けてもらえない組』の一人だから、
 見向きもしなかった。
 佐伯恵子さんは、暴行に遭い、
 4日間ずーと助けてもらえなかったと言っている。
 だから、みんなは、ひどすぎると言っている。

 みなさん。聞くけど。陽一君ってだれ?」

「それは、坂井陽一ですよ。なあ、みんな。」と男子Gが言った。
上原は、
「このクラスに坂井陽一君なんていないよ。
 私のクラス名簿に、坂井陽一なんて名前はない。
 じゃあ、席はどこだったの?」
と言った。
「あ、今、佐伯さんが座っているところです。」とY。
「佐伯さんは、今までずっとあの席ですよね。」と上原。
「ほんとだ。坂井陽一なんていないよ。」
とみんなが言い出した。

担任の上原が言った。
「よって、私は、佐伯恵子さんが、4日連続性的暴行を受け、
 今日は、いよいよ下着を脱がされ、あそこを見られた、と見ます。

 クラスのみんなは、4日間も佐伯さんを見過ごしにした。
 佐伯さんは、『助けてもらえない組』だったから。
 でなければ、誰かが助けているはずだ。
 つまりこのクラスには、『助けてもらえる組』と
 『助けてもらえない組』があって、
 みんなは、そういう組が出来てしまうのは、
 世の中元々不公平だから、当然だと考えている。」

担任の上原は、情けなさそうに首を振った。
「このクラスの女子も地に堕ちたものだ。情けないにもほどがある。
 男子に無理矢理、陰部を見られることが、
 どれほどの恥辱か、わからないのかね。
 どうして、一人でもいい、私を呼んでくれなかったのかね。
 無関心にも程がある。悲しさと情けなさで、私はヘドが出そうだ。

 これから、以上のことを校長に伝える。
 場合によっては、今日の夜に、保護者会を開き、報告します。
 何しろ、4人のしたことは、性的暴行という犯罪だからね。

 何か、異論があるものはいるかね。」
上原は、しばらく待った。

女子のHが手を上げて、
「佐伯恵子さんは、クラスの憧れだから、
『助けてもらえない組』ではありません。
 私は、暴行を受けているのは、恵子さんだとは見なかったんです。
 坂井陽一という女の子みたいな人だったから、助けなかったんです。」
そう言った。

上原は、
「Hさん、君は、今頃、何を言ってるんだね。
 金子実春さんは、今ならわかるだろう。代わって君が説明してくれたまえ。」

金子実春は立って、言った。
「私は、自分が嫌われているなんて知らなくて、
『勝ち組』だと思っていい気になっていました。
 でも『負け組』だと知って、初めて思いました。
 勝ち組だろうと、負け組だろうと、みんなで助けるべきでした。
 暴行を受けている人がだれであろうと、した人の罪は同じです。
 また、見捨てたみんなの罪は同じです。」

上原は言った。
「金子さん。その通りです。Hさん、わかりましたか。
女子Hは、
「はい。」と言ってうつむいた。

もう、手が挙がらなかった。

1時間目の授業に進んだ。

つづく(次は、「2つめのいじめ大西佐和子」です。)




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元祖・スーパー洋子「洋子の面目なるか?」後編

表紙には、題名と著者名しかないのだ。
著者 渡邊三郎。

「これは、著者の渡邊さんが打ってきた元の原稿よね。」
と百合子は言った。
「俺、ギブ。」
「俺も。」
と皆が言い出した。
百合子は意地にかけもとがんばっていたが、とうとうギブアップした。
「洋子ちゃん。まいった。教えて。」と百合子。

「では、題名ですが、中央揃えだと思うんですけど、
 センタリングが半角違っています。違っていても左にずれて入るならともかく、
 右にずれているんです。横書きの場合それはまずいですよね。
 それに、この表題は、最後の4字が画数の多い漢字なので、
 右にずれていると、右半分が、ますます重くなります。」
「そうかあ・・。」とみんな悔しがった。
「次は?」と百合子。
「作者の渡邊三郎さんですが、九州大の物理学の助教授ですよね。
 あの方は物理学の専門書を5冊出版されていますが、
「邊」の字が、ワープロにない字なんです。
 『自』の下の『穴かんむり』の上『ウかんむり』ですが、
  助教授のお名前は上の『、』がなくて『ワかんむり』なんです。
 だから、どの印刷所でも、新しい字をわざわざ作ったはずです。
 渡邊先生は、ご自分のことなので、初めの原稿は、
 ワープロの一般的な字でいいやと、思われたのだと思います。」
洋子は言った。

「倉田さん、この助教授の本知っていたの。」とある仲間。
「はい、たまたまですけど。この渡邊助教授の本はおもしろいですから。」と洋子。
「うわあ、すげーや。洋子ちゃんは、ときどきすごいことやるからなあ。」
と言いながら、みんなが拍手をした。

百合子は言った。
「多分助教授は、ゲラの1で、ご自分の字を指摘すればいいやと思っていたのよ。
 それが、第一校正で、名前を直して出してごらんなさいよ。
 助教授感激すると思わない?自分の字を知っていてくれたのかって。」
「おう、そうだよ。わが社の校正部の信頼が一気にあがる。」
「これからの原稿もみんなもらえる。」
「洋子ちゃん、でかした!」
と百合子は、洋子の背中を叩いた。
洋子は、「えへへへ。」と笑った。
 

一番驚いていたのは、坂田郁夫だった。
校正者として、自分は、余裕で仕事がやれると思ってきた。
速読術の中級をマスターしている。
仕事をさらさらと終え、帰ってからの自分の時間を存分に楽しもうと思ってきた。
しかし、たった今見た校正は、自分が逆立ちしたってできない。
九州大の渡邊助教授の名も知らなかった。
その助教授の名前が特殊だということを知っていて、校正をかける。
さらに、表題の1ミリほどの偏りを一瞬にして見抜く。
この先輩は、自分の直した原稿を、下からパラパラと見ただけで、
62ミスがあると数まで言っている。
きっと本当にあるのだろう。
なんということだ。
知能指数が180もあり、T大に余裕で合格し、1番で出た。
その自分が足元にも及ばない人が、この世にはいる。
郁夫は、それを、しみじみと思わされていた。

郁夫は洋子に聞いた。
「あのう、文中に物理学の図式が出てきて、記号がふってありましたが、
 倉田さんは、それもご覧になって、間違いを見つけられましたか。」
「うん。3つミスがあった。助教授の本全部読んでたから、わかった。」
「わあ~。英文もありましたが。」
「あれね。綴りが7つ違ってた。多分、助教授が文献を見ながら打ったのね。
 で、訳文がひどいの。失礼だけど、助教授がご自分でなさったのだと思う。
 英文は、軽快なユーモアタッチで書いてあるのに、その和訳が固いの。
 あれでは、英文の味が、何も伝わらない。
 英語はね、2階にある翻訳部のお二人が超ベテランだから、任しちゃえばいいの。」
「他に、主なものがありますか。」

「うんと、あのお話は、助教授と犬のポッピーとの愛の物語よね。
 で、5ページの6行目では、『愛するポッピー』ってあるの。
 次、54ページ12行目では、『愛しいポッピー』とあるの。
 で、最後88ページ3行目では、『可愛いポッピー』ってあるの。
 坂田君。文学部だしわかるじゃない。『愛する』と『愛しい』と『可愛い』じゃ、どれが重い?」
「愛するですね。一般的には。」
「次は?」
「愛しい。」
「一番軽いのは?」
「可愛い。」
「ね。元の小説、変じゃない?」
「わかりました!」と坂田は膝を叩いた。
「犬との生活で愛情が深まっていっているのに、
 一番重い言葉が先で、一番軽い言葉が最後に使われている。」
「そうなのよ。これは、渡邊先生に電話して、どうなのかを聞くべきなの。
 『愛しい』が一番重いと感じる人もいるから。」
「うわあ、感動したなあ。校正の仕事って、こんなに奥が深いんですね。
 なんか、ぼく、うれしくなってきました。今、すごいやる気です。」
二人の異常な盛り上がりで、再び、みんなが集まってきた。
百合子が、
「なに?二人で楽しそうに、すごい盛り上がっちゃって。みんなにも分けてよ。」
「そうそう。聞かせてよ。」
「こっちにも。」

そこで、郁夫が、「愛する」の言葉の校正のことをみんなに説明した。
みんな、「おおおお。」と感心した。
「すごい、俺、そこまでの校正やれてない。」と誰かが言った。
郁夫はちょっとあらたまって立って言った。
「ぼく、今日で、校正の仕事の素晴らしさがわかってきました。
 また、おもしろさも深さも厳しさも少しわかりました。
 本気でがんばりたいなって今思っています。
 みなさん、どうか、よろしくお願いします。」と頭を下げた。
みんなが、うれしそうに、大きな拍手をした。

百合子が、洋子の後ろに来て、肩をもんだ。
「あなたって、ときどき、ほんとびっくりすることやってくれるのね。」
「いえいえ、これが、まぐれだから悲しいです。」
「またまた。」と百合子は言って肩をぎゅっともんだ。
「わあー、いたーい。」と洋子の声がこだました。



洋子はトイレに行った。
ああ、また冴えない洋次に戻るのかあ…。
そう思って、ドアを開けて出ると女子トイレである。
え?当分洋子でいいの?
いい、みたい。
100から1まで、逆に唱えてみた。10秒で言えた。
やったあ!
スーパー洋子のままだ。
洋子は、デスクに飛ぶように走っていった。


<おわり> (次回は、迷いに迷っています。)





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元祖・スーパー洋子「出版・校正者」 前編

えー、いろんな話を書きましたのに、全部中途半端で、終わりまで書いたの、これだけなんです。「スーパー洋子」というキャラを今までも書いて来ましたが、これ、女装やえっちが
ないんです。申し訳ありません。前・後編に分けて2回も書きます。
読んでくださると、うれしいです。

===============================

<倉田洋子の紹介>
倉田洋子は、未来社会から、現代に派遣された、
スーパー・サイボーグ。
IQ230、超人的なパワーと能力を搭載している。
洋子は、普段は冴えない出版校正者・倉田洋次として、
平凡に過ごしている。
尚、洋次から洋子になるのは、男子トイレの個室に入る。
そして、出たとき、そこが女子トイレであったとき、
洋子となって変身している。
洋子になったときは、必ず何かの使命がある。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

倉田洋次は、いつものように、原稿の校正をやっていたが、
必ず、腹がおかしくなる。
嫌だと思ってやっている職業病か。
上司 近藤百合子の目をうかがいながら、こっそりトイレに言った。
「今日は、新人が来るから、早く戻ってくるのよ。」
と百合子の声。ちゃんと見つかっていた。
『百合子さんは、美人だが、性格がどうもなあ。』と洋次は思っている。

トイレの個室から出ると、あれ?
ここは女子トイレ。
さては、スーパー洋子に変身したか。
お腹の痛みも消えている。
次はなんの使命なんだろう。

手を洗いながら、鏡をみた。
おかっぱの髪。まるで、高校生。紺のベストにスカート。
洋次の背は、170cmくらいなのに、
洋子の背は、155cmくらい。
相変わらず、トッポイ顔だ。可愛いけど。
洋子は、いつものくせで、前髪を、息でふーと飛ばした。

デスクに戻ってみると、部長が誇らしげに、一人の青年を紹介していた。
「えー、彼は、IQが180とも言われ、T大文学部を主席で出ました。
 普通ならわが社には、少しもったいないのだが、
 彼は、是非とも出版の会社で働きたいと、わが社に来ました。
 また、彼は、速読術も習得しており、
 頼りがいのある即戦力として、期待しています。
 では、君からも。」
「坂田郁夫と申します。右も左もわかりません。
 みなさま、よろしくご指導のほど、お願いいたします。」
と頭を下げた。

洋子の見たところ、えらぶってもいず、とても爽やかでいい感じだった。
それに、なかなかの美形である。
早、女子社員たちが、うわさをしていた。きっといいうわさにちがいない。

洋子は、自分のデスクの右どなりが、空いていることに少し冷や冷やしていた。
その冷や冷やは、ズバリ的中。
近藤百合子が坂田郁夫と来て、
「坂田くん、この倉田洋子さんは、わが社一の切れ者なの。
 ね、洋子さん。そうよね。彼女のそばで、しっかり教えてもらいなさい。」
と彼を洋子の隣に座らせた。

(洋次が洋子になっても、みんな、昔から洋子がいたと思っている。
 そして、洋次のことは、思い出さない。)

洋子はあわてて、
「百合子さん、彼T大よ。主席よ。IQ180ですよ。わかってるんですか。」と言った。
「わかっているからこそよ。」
と洋子は言って、さっそく、100ページくらいの原稿を持ってきた。
「郁夫君。早速これの校正をしてみて。はじめだから、赤じゃなくて鉛筆でやって。
 それを、洋子さんに見せて、直してもらってちょうだい。
 洋子さん、坂田くんには、いくら厳しくしてもいいからね。
 冷たく指導してちょうだい。」
そういうと、ウインクをして、行ってしまった。
洋子は、百合子の後ろ姿に「ブー!」をした。

洋子は早いとこ言わねばと、優秀な新入社員に言った。
「あのね。あたし、この校正部の、最劣等社員なの。ね、ね。
 あなたをあたしに任せるなんて、あの百合子上司の嫌がらせ以外の何物でもないの。
 いい。絶対あたしに頼っちゃだめ、期待するのもだめ。」
「いえ。そんなことないと思います。よろしくお願いします。」
彼は言った。品があり、人柄がいいなあと洋子は思った。

約100ページの小説のようなものらしい。
坂田は、みんなの前で紹介されたとおり、ものすごく読むのが速い。
一見、二見で1ページを読む。
そして、鉛筆で書くのも速い。
これが、エリートというものか、と洋子は思った。
しかし、5分、10分では無理なので、
洋子は、引き出しを開けて、中のゴム人形で遊んでいた。
人形同士闘わせ、バキユーン、ドスッなどとときどき声を出す。

坂田は、やりながら、チラリチラリと洋子を見ていた。
『この人は、自分で言うように、ほんとに劣等社員なのだろうか。』
坂田には、そうは思えなかったのだ。
これまで、偉大な人に何人か会って、感じてきたすごさを、洋子に見ていた。
きっと、すばらしい人に違いない。

坂田は、100ページの校正を、30分でやり遂げた。
周りにいた職員が、
「わあ、速い。これは、わが社久々のエース登場かな。」
「ほんとにすごい。百合子さん、もう終わったって。」
百合子は、
「まあ、ステキ。30分!たいしたものだわ。
 さあ、洋子さん、大変よ。30分で出来た校正を見るのに、
 2時間かかったなんてないわよねえ。」
と最後は、イヤミたっぷりに言った。

洋子は、百合子の後ろ姿に、また「ブー。」をして、
「はいはい、速くやればいいんでしょ。」
と洋子は、坂田からもらった原稿を、最後のページを下にして、
ぱらぱらっと逆に見ていった。
「はい、速く見ましたよ。」と洋子はすましていった。

わずか、10秒!
速読の世界チャンピオンの速さだ。
しかも、坂田の校正をチェックしながら。
「ほ、ほんとですか?原稿を後ろから見てですか?」
坂田はまさかというように、聞いた。
「はい、見ましたよ。で、あたしは、厳しくしなくちゃならないのよね。」
と洋子は言った。

「じゃあ、坂田君に言います。見逃しが62箇所。
 直さないでいいのに、直してしまったところが、4箇所。
 作家先生に電話して確かめるところが2箇所です。
 その数を目標に、がんばってね。」
と、原稿を坂田に渡した。

「あ、あの、前にこの原稿をご覧になったのではなく、
 今の10秒でそこまで、おわかりになったのですか。」
「うふん、まあ、そうなの。あたし、ときどき冴えるの。
 ほとんどは、劣等社員の日々なんだけどね。」

坂田は、目を丸くして驚いていた。
洋子を疑うつもりはなかった。だが、不安だった。
「あの、例えば、表紙の中にいくつありますか?」
と聞いた。
「2つあります。」と洋子は即答した。
坂田は表紙を見た。自分は何も直してない。
この中に2つミスがあるのか。
タイトルと作者名だけだ。

坂田は、まず表紙を前に考えてしまった。
題名に間違った漢字はない。
記述もきちんとした日本語の言葉だ。
作者の名前は、作者が打ったものなので、作者が納得のものだろう。

さっきまで、すらすらとやっていた坂田の様子があまりにも真剣なので、
何人かが寄ってきた。
先輩に聞かれ、
「はい。倉田先輩が、この中にミスが2つあると。
 それが分からないんです。」
坂田は言った。
百合子も来た。
「何?このページに校正するところが2つあるの?」
「そうなんだって。」と皆は言った。

近藤百合子は、トップクラスの校正者で、
第3校正をする。
つまり、坂田の校正を洋子が見て直し、それを最後に見て直す人物だ。
つまり、百合子の目をすり抜けたものは、間違ったまま世に出てしまう。
その百合子が腕組みをして考え始めた。


後編(完結)につづく




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GID堀口里奈③「結ばれる二人」最終回

今回は、3回で終わります。明日は、エピローグを書きたいと思います。
明日も読んでくださると、うれしいです。

=============================

「そうだったの。じゃあ、紗枝こそ、いままで、辛かったでしょう。」
と里奈は言った。

「うん。あたし私立の女子校で、中高だったから、
 好きな女の子大勢いた。
 でも、レズをずっと隠していたから、友達以上にならなかった。
 でも、今度会社に勤めて、
 里奈にあったとき、私いっぺんで恋愛感情持ってしまったの。
 すぐ、お茶に誘って、近づきたかったけど、
 そういう恋愛目的で、里奈に近づくのは、
 いけないと思って我慢してたの。

 それが、里奈の方から声をかけてくれたから、うれしかった。
 それから、毎日さそってくれて、夢のようだった。
 里奈は、ただ女友達としてだったと思うけど、
 あたしは、里奈とのセッ・クスが目的だった。
 あたし、自分がずるいと思って、ずっと罪悪感もってきたの。」

里奈は言った。
「あたしも同じなんだ。
 あたし、いつも好きな男の子がいたけど、
 心の中に、『男』の部分もあって、
 その心は、女の子に恋愛感情を持ってしまうの。
 紗枝に会ったとき、その恋愛感情をもってしまった。
 紗枝は、美人で、やさしくて、知的でステキだもの。

 紗枝と同じ。恋愛感情を持っているのに、
 自分が紗枝と同性だということを利用して、
 紗枝に近づくべきじゃないと思ってたの。
 それは、卑怯だと思ったの。
 
 だから、会ってすぐには、コーヒーに誘えなかった。
 でも、そのうち紗枝への気持ちが大きくなって、
 我慢できなくて、六月のあの日、コーヒーにさそったの。
 そして、今日は、私のマンションに誘って、
 全部告白しようと思ったの。」

「あたし、卑怯じゃなかったかな。」と紗枝は聞いた。
「あたしも、卑怯だったから、お互い様よ。」と里奈は言った。
紗枝にやっと笑顔が浮かんだ。

二人で、少し安心した。
里奈は、買ってあった、ショートケーキを出した。

「わあ、おいしい。」と紗枝は明るい表情で言った。
「うん、ここのおいしいの。」里奈は言った。

「紗枝、とっぴょうしもないこと行っていい?」と里奈が言った。

「うん。聞かせて。」と紗枝が笑って答えた。
「あたし、自分の最後の男のもの、手術しようか迷っていたの。
 でも、このままにしておくと、戸籍は男子でしょ。
 紗枝と結婚できるなって。」
紗枝は、からからと笑った。そして、
「それ、グッド・アイデア。
 でも、その気になったらできるわよね。」
と言った。
「そうなったらさ、紗枝、何となく男役でしょう。
 あたしは、純女役だから、ウエディングドレスはあたしよ。」
里奈が言った。

「そんなの競うことないわよ。
 二人でウエディングドレスを着ればいいのよ。」
「ああ、そうか。」と里恵は笑った。

ふと沈黙が訪れた。
里奈が、
「あたし、自分の最後の男の証、手術しない。
 ホルモンで生殖能力はないけど、
 ちゃんと紗枝を喜ばせることはできるもの。
 回数は、出来ないけど、そのときは、
 紗枝を指でいかせて上げる。
と言った。
「女の子同士なら、はじめから指だもん。
 たまにでも、里奈のものが入ってきたら、あたし感激すると思う。」
と紗枝が言った。

「でも、せっ・くすのときは、あたしがリード役かな。
 里奈を抱いてキ・スしたい。」と紗枝。
「あたしは、抱かれて、キ・スされるのが好き。」
と里奈。
「あたしたち、いいカップルね。」
と紗枝が言い、二人で、笑った。



二人は、いっしょに住むために、3LDKのマンションに移った。
そして、帰って来たら、
紗枝の方が、里奈を抱き、里奈にキ・スをした。

二人でシャワーを浴びて、体にタオルを巻いて出てきて、
そのまま、ベッドにGO-だった。
二人とも裸になり、紗枝は、里奈の上になって。
里奈の全身をあいぶして、里奈を気の狂わんばかりにした。
途中、交代をして、紗枝が声をあげさせられた。

里奈が、紗枝の中にそうにゅうすることもあった。
でも、たいてい、里奈を寝かせ、紗枝が上になって。
里奈を昇天させた。
そのあと、里奈は、紗枝を指で攻めた。
紗枝は、いつも半狂乱になり、
上になっている里奈に抱きついて、果てていった。

「受付でおすまししているあたし達が、夜はこんなことしているって、
 誰か、想像するかしら。」と里奈は言った。
「あたしなんか、里奈のが入って来るとき、脚大きく開いてる。」
「受付では、見せられないわね。」と里奈。
「あたり前じゃない。」と紗枝。



2年が経ち、二人は、互いの絆を深くした。
そして、里奈が冗談で言った、結婚式を挙げた。
小さな教会で、家族だけの参加だった。

二人とも、ウエディングドレス。
『汝、富めるときも、貧しきときも・・・・。』
のセリフは、「夫」「妻」を「伴侶を」に変えて行われた。
ブーケも、2つ投げられた。

披露宴は、野外での小人数の立食だった。
互いの家族が初めて会って、交流した。
里奈の父が、紗枝の父に、
「ユニークな結婚式ですな。」と言った。
紗枝の父は、
「まったく。そして、奇跡的な結婚式ですね。」
「里奈の場合結婚は夢だと諦めていました。」
里奈の父がいった。
「いついかなるときも、あきらめては損、というところですね。」
紗枝の父が言い、二人で、笑いながらうなずいた。

紗枝の母が、里奈の母に、
「二人ともウエディングドレスというのも、
 かえって華やかでいいものですわね。」
里奈の母は、
「里奈の夢でしたから。
 自分を見て喜び、相手を見て喜び。2倍の喜びです。」
「ほんとに。」
と二人は、オホホホ…と笑った。

「鳩が飛びますよー。」と合図があった。
みんなで、空をみた。
ぱたぱたと、60に使い白ばとが、青い空に舞った。

里奈が、
「見て、鳩もみんな、白いウエディングドレスよ。」
と言った。
「なんだか2羽ずつカップルになって飛んでる気がするわ。」
と紗枝がいった。
「あたし達みたいに?」と里奈。
「うん。ダブル花嫁。これ流行るといいね。」と紗枝。
「必ず、流行るわ。」
と里奈が言い、二人は、幸せに満ちた目で、遠くを見た。


<おわり> (次回は、「エピローグ」の予定です。)





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<エピローグ>「ダブル・インカム・ノー・キッドズ」

エピローグが、「アクセス不可」になりましたので、
書き直したものを、ここにおきます。

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GID堀口里奈 エピローグ

会社の休業日は、木曜日だったので、
水曜日が、里奈と紗枝の週末だった。

仕事が終わったら、たいていレストランへいって夕食をとる。
そして、家に帰ってくる。

紗枝が言う。
「里奈さ。里奈の心の10の内3くらいが女の子が好きで、
 7は、男の子が好きだったんでしょう。」
「昔はね。でも、今は紗枝が全てよ。」と里奈は言った。
「あたし、今日男の子になってみる。
 里奈は、男の子経験ないでしょ。だから。」と紗枝。
「紗枝が男装してくれるの。」
「うん。レズの中で、こういうパターンもあるのよ。」
「紗枝が男の子になるなら安心。なってみて。」里奈は喜んだ。

シャワーを浴びた二人は、それぞれメイクした。
里奈は、相手が男の子なら、女子生徒がいいと思った。
だから、薄くメイクし、女子高のチェックのミニスカートと、
白いブラ、スリップ、そして、ブラウス、胸にリボン。
里奈は、背中まで伸ばしているストレートな髪を丁寧にとかした。

紗枝は、この日のために、ナベシャツを買っていた。
Cカップの胸でも、簡単に真っ平に出来るすぐれもの。
そして、ぴちぴちのレザーの黒いズボンを履き、
肩にバッドを2枚仕込んである、特性のぶかぶかの緑のセーター。
それを、着ると、いっぺんで肩幅の広い男の子。
紗枝は、それに、取っておきのウィッグを被った。

それは、安価なウィッグを、美容院で被ったまま、
カッコいい男の子のヘアスタイルにしてももらったもの。
頭頂から、目にかかるように降ろした長い前髪、数束。
そして、ライダーが掛けるような、トンボのサングラス。
部屋の中だが、紗枝は、高さ10cmのかかとの靴を履いた。

男装が終わった紗枝を見て、里奈の心は躍った。
高校にいるカッコいい男の子。
今まで、好きになった男の子のタイプ。

「わあ、紗枝、ステキ。」
立って、二人は面と向かい、里奈は言った。
10cmのかかとの靴のために、紗枝の身長は、里奈より12cm高い。
「名前は?」
「う~ん、進でいいかな。」
「進君。」
「里奈、可愛いよ。」
と、紗枝はいって、里奈を抱き上げた。

『ああ、紗枝のすごい力、ああ、息が出来ないくらい。でもステキ。』
と里奈は思い、一気に体に電流が走った。
紗枝は、眼鏡を取った。
「何てステキな目だろう。すごいハンサム。これなら、女の子いちころ。」
里奈は思った。

「ああ、里奈、可愛い。」
そういわれて、キ・スをされた。
体がしびれた。
紗枝は、里奈に背中をむかせ、後ろから抱いて、
ち・ぶさを、揉み始めた。
『あ…ん、男の子にされているみたい。』
紗枝が別人に思えた。受付の清楚でやわらかい紗枝とは、別人。
紗枝が男の子だと、限りなく思えてくる。

『これが、男の子かあ。』里奈は、心臓が高鳴った。
紗枝は、
「ここ触られたことある。」と、里奈の股・カンをスカートの上から触った。
「ないわ。」
「簡単だよ。」と紗枝は言って、里奈のスカートの中に手を入れてきた。
「い・やん、進君まって。あたしにだって心の準備がいるわ。」
「いらないよ、そんなの。俺にまかせて。」
紗枝は、里奈のショーツに達して、その中に手を入れてきた。
里奈には、男のものがある。
しかも、それは、すでに大きくしてしまっている。
『ああ、恥ずかしい。』

紗枝は、里奈のショ・ーツを降ろして、
スカ・ートを上にあげて、里奈のあの部分を解放した。
『ああ、立ったままで、こんなところでイってはだめ。』

「進君。いや、ここは外よ。こんなところで、恥ずかしい。」
と、里奈の想像力は、体育館裏で、男の子に丘・されている自分を思っていた。

『ああ、外でなんて、制服を着たまま。ああ、恥ずかしい、恥ずかしい・・。』
里奈はそう思えば思うほど、興ふんして来てしまう。
人に見られているような想像もして、
取り乱しては、いけないと思うほど、気持ちが高まってくるのだった。
それが、ますます興ふんを高め、耐えられなくなる。

「あ、進君。あたし、ダメ。イっちゃう、もうだめ、ああ、こんなところで…。」
里奈は、激しく震え初め、何度か痙・れんをして、
あっけなく果ててしまったのだった。
しかし、気分は最高だった。

里奈はスカートを整えて、進に抱きついた。
「すごく感じて、我慢できなかった。紗枝は罪な子。」
「ごめんね。あたしも、気分出ちゃったの。
 男になるのうれしかったから。」
「ほんと、紗枝ステキだったわ。また男の子になって。」
「わあ、ほんと。うれしい。」
と紗枝は、胸に手を当てた。
その仕草は、女の子紗枝だった。

「後で、女の子紗枝をたっぷり、イかせ、あげるね。」と里奈は言った。
「わあ、それ、ちょっと恐そう。」と紗枝。
「その前に、紅茶飲もう。」と里奈。
「賛成!」と紗枝。



この日の「進」がとてもよかったので、
毎週末は、二人で物語性のあるせっ・くすをしようと相談した。

・サラリーマンと水商売の女。
・女子生徒同士。
・少女とピアノ教師。
・聖・少女どうし。
・セーラー服の二人。
・ナースと医者。
・先輩ナースと後輩ナース。
・女性警官どうし。
・チア・ガールどうし。
・テニス少女どうし。
・幼稚園の先生どうし。

考えただけで、萌えてくる。

途中で、紗枝は言った。
「これって、アダ・ルト・ビデオの企画物みたいじゃない?」
「あ、そうか。コスプレ大集合ね。」
そう言って、二人で大笑いした。
「どうせなら、この道でアルバイトしたいわね。」と紗枝。
「あはは、できるかも。」と里奈。

夜更けまで楽しい会話をした。
これからの週末を思うとうきうきした。
「紗枝とあたし、結婚したの正解だったわね。」と里奈。
「そうね。あたし達、DINKSだけどね。」と紗枝。
「何それ。」と里奈。
「ダブル・インカム・ノー・キッズ。
 共働きで、子供を持たないこと。」
「そっか、それもいいよね。」と里奈は言った。

「ダブル・インカム・ノー・キッズ」
里奈は、ときどきこの言葉を口ずさんでみる。
世の中、いろんな生き方があるもんね。
『うん、そうだよね。』と自分で答え、
これからの、紗枝との楽しく刺激に満ちた日々を、思うのだった。


<おわり> 次回は、「スパー洋子」シリーズを書こうと思います。





GID堀口里奈②「紗枝の告白」

次回は最終回です。今度は短く終わります。読んでくださるとうれしいです。

============================

紗枝は、しばらく考えていた。
悩んでいるようにも見えた。
里奈は、紗枝にキ・スを頼んだのがいけなかったと、後悔していた。
あの場合、紗枝は、断れなかっただろうと思った。
しかし、そのあと紗枝の言ったことは、里奈にとって意外なことだった。

「あのね、里奈。里奈は女の子になりたいんでしょう。
 そうなら、完全な女の子になる前に、
 女のあそこ知っておいた方がいいと思うの。
 もう、女の子と経験ずみ?」
「ううん。男としては、童・貞。女の子のあそこ、ほとんどわからない。」
「じゃあ、あたしの触ってみる?そして、女の子のオ△ニーも知ってみる?」
里奈は、胸がドキンとした。
すでに、恋愛感情を抱いている紗枝のオ△ニーだなんて。
「あの…、いいの?」
「うん。」

二人は、ソファーを背に並んだ。
紗枝は、その日、赤のミニスカートを履いていた。
紗枝は、自分でショーツを取った。
紗枝は、里奈の右手をとって、自分のその部分にいざなった。
「紗枝、少しぬれてる。」
「さっき、里奈にキ・スをしたから、少し感じてしまったの。」
「こんな風にぬれるのね。」
「そう。じゃあ、はじめは、この辺の周りをなでるの。」
紗枝は、里奈の中指を取って、周囲をなでさせた。
「もっと、ぬれてきたわ。」
「うん、感じるの。あたし、バージンじゃないから、
 中に指を入れてもいいの。」

紗枝は、里奈の中指と薬指を、中にいざなった。
「その2本の指は、男の子のあれの代わり。そしてね、
 ここを触られると、あたし、びくんとすると思う。
 これ、ここ。」
紗枝は、里奈にスポットを触らせた。
里奈が、「ここね?」と言って触ったとき、
「あああ…。」と紗枝は、声を上げた。
「そこをそのまま、擦ったり、ぷるんぷるんされると、
 あたしは、感じて、気が変になってしまうの。里奈、やってみて。」
「うん、分かった。こうね。」

「そう、そうなの。ああ、里奈、すごく感じてしまう。」
紗枝は、里恵のとなりで、次第にもだえ始めてた。
「どう?」
「うん、すごくいい感じ。」
「紗枝、どんどんぬれてきてる。」
「感じている証拠なの。」
紗枝の話す声が震えている。

「ああ、里奈、もっと、もっとやって。」
紗枝は、里奈の体に抱きついてきた。
紗枝の叫びは、どんどん激しくなっていく。
「里奈、お願い、抱いて。」
里奈は、空いている手で、紗枝の肩を抱いた。
里奈自身も、たまらなく興・奮していた。
紗枝の反応は、思っていたより、ずっと激しかった。
女の子って、みんなこうなんだろうか。
紗枝は、荒い息をつき、ああ、ああ、とくり返していた。
「ああ、里奈、あたし、いきそう、あたしにキ・スして。」
里奈は、紗枝の肩に掛けた腕で、紗枝を引き寄せ、口づけをした。

さっき紗江がしてくれたように、深いキ・スをした。
舌を少しからませた。
紗枝はそれを歓迎して、里奈の舌を吸った。
紗枝の体が激しく痙攣した。
紗江が里奈の口の中で、
ううううう…と叫び、首を振って里奈のキ・スをはずし、
「里奈、里奈、好き、大好き、里奈、愛してる。ああ、いく・・・・・。」
紗枝は、そう口走り、果てて行った。

里奈のときに比べ、波が引くのが遅かった。
その間、里奈は、紗枝に何度も口づけをした。
紗枝は、嫌がるどころか、それを求めていた。
里奈にとっては、夢のようなことだった。
大好きで、夢にまで出てくる紗枝をイかせ、キ・スもできた。
イくときの、女性の姿を初めて目の前で見た。
自分のものが、また大きくなってしまっていた。

里奈は、自分の手がみんなぬれるほどになっていた。
そばにあるタオルで、紗枝の股・間を拭き、自分の手をぬぐった。

紗枝は、里奈を両手で抱き締め、「ありがとう。里奈。」と言った。
「あたしも、すごい興・奮しちゃった。」と里奈は言った。
「うれしい。」と紗枝は言った。


紅茶を淹れなおして、また、向かい合って座った。
紗枝が幾分元気がなかった。
しばらくして、紗江が、ぽつんと言った。
「里奈、ごめんね。」
「どうして?あたしにオ△ニー教えてくれて、キ・スしてくれて、
 女の子のオ△ニー教えてくれて、感謝してるのは、全部あたしよ。」
里奈は、言った。

「ううん。違うの。あたし、やましい心で全部したの。
 里奈は、大きな体の秘密を、あたしに言ってくれたというのに、
 あたしは、里奈に、だまっていた。」
「え?どうして?紗枝があたしにだまっていることなんか、あるの。」

紗枝は、紅茶に一つ口をつけた。

「正直に言うね。あたし、男の人を愛せないの。
 女の子しかダメなの。」
紗枝は、里奈の目を見つめていった。

「じゃあ、紗枝は、レズビアンなの?」
里奈は言った。
紗枝は、うなずいた。


つづく(次は、「結ばれる二人」最終回です。)




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プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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