女装小説家・菅野美雪⑤「直也、青い薬を呑む」

女装小説家・菅野美雪⑤「直也、青い薬を呑む」


直也は泣き止んだ。
美雪は、直也の前に移り、
「直也君。全てが解決するまで、ここにずっといていいからね。」
と言った。
「先生に断らなくて、いいんですか。」
「いいの。あたしが、菅野美雪だから。」
「ええ?菅野先生、女性で、こんなに綺麗で若い方だったなんて。」
直也は大きく目を開けて言った。

「あたしが、男性っていうのは、ほんと。
 直也君、信じられないかも知れないけど、
 あたし、1日だけ女になれるお薬に出会って、それ、たまに呑んでるの。
 中身まで、女の子になれるの。24時間だけどね。」
「ほんとですか?そんなお薬あるですか?」
「うん。直也君が、もう死んだりしないって約束してくれるなら、
 1錠あげる。女の子1日体験、してみる?」
「はい。うれしいです。あたし、もう死にません。」

美雪は、一生女の子になれる薬の話はしなかった。
まだ、薬がどんなものかもわからない。

「直也君。だれか、好きな女の子になりたかったら、
 ファッション誌で選んで、その子を見てるとその子になれるの。
 直也君、今でも、女の子のお顔だから、そのままでもいいわ。」
「じゃあ、このままで。」
「多分、そのまま、全体が微妙に変わって女の子風になると思う。」

直也のカツラを取った。
直也は、1錠口に入れ、水で呑んだ。

3分で女の子になれる。
直也の髪の毛が、肩まで伸びた。
そして、胸が出てきて、お尻が大きくなり、
顔が、少しずつ女の子の顔になった。
エラが少し取れて、あごが少し細くなり、
おでこが丸くなり、眉が細くなり、
鼻筋が、ほんの少し狭くなり、
顔全体が、ふっくらと柔らかくなった。

首が細くなり、肩が少し狭くなった。
そして、女の子の香りを放つようになった。

「もういいみたい。直也君、鏡を見てみたら。」
「はい。」
直也は、震えながら、ドレッサーの鏡を見た。
「ほんとだ、あたし、誰が見ても女の子だ。
 髪が伸びてる。
 胸もある。ウエストも高い所にある。
 あ、声も変わってる。女の子の声。」
直也は、いちばん肝心なところ。
スカートの上から触り、そして、スカートを上げて中を覗いた。
「わあー、女の子になってる!」と叫んだ。

「先生、ありがとう!」と言って、直也が抱きついてきた。



「さあ、直也君は、女の子になったから、名前考えて。」
小机に座り直して、美雪は言った。
「えーと、直子にします。」
「あたしは、美雪ね。
 それとね、本物のミユちゃんは、17歳。高2なのよ。
 だから、直子と同じ年。
 これから、あたしのこと美雪って呼び捨てにして。」
「わあ、先生のこと呼び捨てにしにくいです。」
「じゃあ、あたしの薬が切れて男になっちゃったら、先生って呼んで。
 女のあたしのときは、美雪って呼んで。」
「わかりました。」

「美雪に対して、敬語丁寧語もなしよ。同じ年だから。」
「うん、わかった。」
「じゃあ、これから、直子を美容院へ連れて行きます。」
「わあ、すごい。でも、あたしお金もってません。」
「あたしは、お金持ちだから、直子の経費は全部あたしがもちます。」
「わあ、ありがとう。」と直子は喜んだ。

まだ、外は明るかった。
直子と手をつないで歩いた。
「ね、向こうから6年生くらいの男の子が2人来るじゃない。
 で、聞くの。ボク今女装してるんだけど、一応女に見える?って。」
「あははは。」と直子は笑った。
そして、実行に移した。

言われた男の子2人。
「見える?って、お姉さん、女じゃない。」
「男ってバレない?大丈夫かな。」と直子も役者。
男の子は、笑って、
「お姉さんが男だっていう人がどうかしてるよ。
 ぜってー女。お姉さん、自信持ちなよ。」
「ありがとう。自信ついた。」
男の子は、笑いながら行った。

「ほら、次、あのサラリーマン風の大人に聞いてみよう。」と美雪。
直子は、サラリーマンに聞いた。
「ええ??君は女の子だよ。
 男はね、本能的に分かるんだよ。
 女の子がそばに来ると、ビビっとね。
 おじさん、今ビビッときてる。君、女の子ばればれ。
 ははは。」
と笑って歩いて行った。

直子は、ものすごくおもしろがっていた。
「これ、やめられないでしょう。」と美雪
「うん。楽しくって、ずっとやっていきたくなる。」
と直子は言って、幸せそうな顔をしていた。

美容院に入った。

出てきた直子は、ステキな髪型になって、一層可愛くなった。
2人で、パフェを食べに行った。
直子が言った。
「あたし、昨日死のうと思ってたことが、ウソのように思える。
 今幸せでいっぱい。美雪が全部そんな気持ちにさせてくれた。」
「ありがとう、そう言ってくれて。
 女になると、あたし優しくなるみたい。
 男のときは、アホなのよ。」
「そんなあ。あははは。」と直子は笑った。

美雪は、思っていた。
占いのおじさんから10円で買った「一生女の子でいられる薬」。
あれは、きっと直子のために、神様が自分の手に持たせてくれたものだ。
直子を一生女の子にしてあげたい。
でも、それまでに、いくつかのことをしなくてはならない。
まず、直子の親だ。
そして、学校。
まだ、あるかな・・・。

帰宅して、
美雪は、1つ、直也の高校に電話してみた。
「菅野美雪と申します。2年C組の安井直也さん、
 今日、出席していますか。私、アルバイト先のものです。」
「えーと、昨日から欠席ですよ。」
「理由がわかりますか。」
「ご家庭からの連絡がないので、確認の電話を入れました。
 熱があって休みとのことでした。」
「ありがとうございます。」

美雪は思った。
直子が、遺書まで残して家を出たのに、
学校にさえ、知らせていない。
直子が、親もダメだというのが分かる気がした。
すぐに、親へ連絡をとろう思ったが、明日でかまうものか。

「直子、家への連絡、明日にする。」
「うん。あたしのことなんか探してない。
 連絡なんかいらないくらい。」
「そうは、いかないけどね。」

昼はおいしくて有名なラーメンを食べた。
直子も大好きだという。

美雪は、直子が可愛くてたまらなかった。

夕食は、家で、ハンバーグを作って食べた。
直子は料理上手で、ほとんど作ってくれた。

直子は、美雪の小説のあれこれを語った。
「あたし、『ウエルカムGID』に心から感激した。」
「そう、あれいい?」
「うん、先生のGIDものの最高傑作だと思う。
 あれ読んで、自殺を止めた子が、きっと大勢いる。
 GIDであることに、希望を持たせてくれる本なの。
 あたし、あの本を読んだから、ここまでこれたの。
 でなきゃ、とっくに死んでた。」
「そうなんだ。うれしいな。
 あたしが、書くもの、けっこう役に立ってるんだ。」

「役に立ってるなんてものじゃなくて、あたしのバイブルなの。
 布でカバーをして、今も、かばんの中に入れてあるの。
 家を出てからも、何度も読んでた。」
美雪は、うれしく思った。
美雪は、直子のためなら、誰とでも戦おうと思った。


■次回予告■
 「直子の家族、乗り込んでくる」です。


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女装小説家・菅野美雪④「GID安井直也」

この物語の副主人公・GIDの安井直也くんが登場します。
がんばって書きました。
最後まで、お付き合いくだされば、うれしいです。

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女装小説家・菅野美雪④「GID安井直也」


例の薬を買って1週間後、美雪は、
またあの占いのおじさんのとこへ行ってみた。
そのときは、坂井ミユになっていた。
テントに灯りが点いている。
テントの幕をくぐって入った。
おじさんが、いるではないか。
「わあっほう!」と美雪は叫んだ。

自分で勝手にイスに座った。
「お久しぶり。」と美雪は言った。
「はて、誰じゃったかの。」とおじさんは、きょとんとしている。
「あたしよ。青い薬と白い薬を30万円で買って行った。
 見て、お陰で、いい女になれたわよ。」
おじさんは、目を丸くした。
「なんと別ぴんじゃの。なら、あの薬は本物じゃったか。」
「あらあ?ニセ物だと思って売ったのお?」
「あはは、まあまあ。」とおじさんは、ごまかし笑いをした。

「でさ、あたし、6セットも買ったけど、毎日呑んだら
 あの数では、3か月以内になくなってしまうと計算したの。
 でね、一生女でいられるお薬ないかどうか、聞きにきたの。」
「その気持ちは、虫メガネを使わんでも分かるの。」
「あるの?」
「ある。」
「えええ?!!」と美雪は身を乗り出した。
「今見せよう。」
おじさんは、小さな細長いプラスチックケースを出した。
紫のビロードの台座の上に、
おごそかにピンクの錠剤が5つ並んでいる。

「わあお、今度の薬は、特別扱いじゃない。」
「じゃろう。いかにも効きそうじゃ。」
「一生女にしちゃうのね。」
「そうじゃよ。」
「一生男にする薬と間違えてないわよね。」
「男にするのは、これじゃ。色が青じゃ。」
「ピンクと青。トイレみたいに間違えないわね。」
「そうじゃ。」
「買う、いくら?」
「10円でいい。」
「一生よ。10円なの?」

「あはは。実は、あんたに前売った薬は、
 わしが、マーケットで6セット600円で仕入れたんじゃ。
 本物かニセ物か、知らずにな。
 それを、1セット5万円とあんたにふっかけてみたらさ、
 あんた、買いよった。
 そのあとわし、良心がとがめての。
 こんなわしでも、良心はあるんじゃよ。
 で、あんたが、もう一度来たら、このケースの薬を、
 10円で売るつもりだったんじゃ。」

「1セット100円のものを、5万円で!
 ふふ、おじさんもワルじゃのう。」と美雪はおじさんを見て、にやりと笑った。
「しかし、ケースの薬が本物じゃったら、5人の子を救えるじゃろう。
 ほれ、性同一なんとかという男の子をのう。」
「性同一性障害。おじさん、お年のわりに知ってるね。」

「青と白のは、もうないの?」
「ない。せいぜい節約しながら、使っておくれ。」
「じゃ、10円ね。」と美雪は、10円を出し、立った。
「その薬が本物かどうか、わしゃ知らんからな。」
「ダメ元、ダメ元。」
美雪は、そう言って、おじさんのテントを出た。

100万円を用意してきた美雪だった。

この薬が本物かどうか。
自分で試すわけにはいかない。
美雪は、一生男がいいと思っている。
ときどき女になるのが楽しい。
女になってしまったら、女装の楽しみがなくなる。
しかし、今日のピンクの薬。
持っているだけで、楽しみ。
くくくっと美雪は笑った。



美雪が、ピンクの薬を手に入れたことを知るかのように、
運命の矢が、美雪に放たれた。

翌日、美雪の本を出している秋風書房から電話があった。
電話は、編集長の鳥居からだった。
「菅野美雪先生、ご在宅ですか。」
「はい。私です。なんですか、編集長直々に。」と美雪。
「えーと、それがですね、
 今ここに高校生の子が来ているんですよ。
 かなり思いつめていて、明日にも死ぬ覚悟だというんです。
 でも、死ぬ前に、一目尊敬して止まない
 菅野美雪先生にお会いしたいと言うんです。

 見たところ女の子になりたい青年で、親も学校の先生も、
 だれも自分を理解してくれない。
 学校のいじめも、ひどいらしく、でも、家庭に理解がないので、
 不登校をさせてもらいない。
 昨日、道路の陸橋から飛び降りようとしたけど、
 菅野先生に会ってからと
 思いとどまったとのことなんです。
 彼に、菅野先生の住所と電話番号を教えて、
 訪ねさせていいでしょうか。」

「はい、わかりました。お待ちしてますと言ってください。」
「安井直也という子です。」
「はい、OKです。」
 
わあ、これは大変と美雪は思った。
男の子の命がかかっている。
その子にとって、憧れの自分は、
綺麗なお姉さんであった方がいいと思い、
青い薬を呑んだ。
今は、3分で効くことが、わかっている。

オシャレ服より普段着がいいと思った。
水色の袖なしの木綿のワンピース。
部屋のごちゃこちゃの資料を片付けた。
自殺を覚悟した子だ。
何か甘い物を買ってこよう。
ケーキ屋さんで、ジャンボ・シュークリームを4個買った。
(一人二つ。)
ああ、暑い中来るんだから、
冷やしたタオルがいるな。
冷蔵庫に濡らして巻いたタオルを入れた。

もういいかなと、6畳の真ん中に小机を出して、彼を待った。
ふと、自分は、なかなかいい人間だなと思った。

やがて、ピンポーンと鳴った。
美雪は、すぐにドアを開けた。
そこにいたのは、背は、160cmくらいの可愛い男の子だ。
髪は普通の長さ。
リュック型のスクールかばんを背負っていた。

「あのう、菅野美雪先生のお宅でしょうか。」と安井直也は言った。
「そうですよ。直也君ね、あがってください。」
美雪は、そう言って、直也を小机の座布団に座らせ、
冷蔵庫のタオルを取りに行った。

「先生は、今いらっしゃらないんですか?」と直也は聞いた。
「ええ、今ちょっとね。」と美雪は、
すぐに「私です。」とは、なぜか言えなかった。

「はい、冷たいタオルよ。」
「ありがとうございます。ああ、気持ちいい。」
と直也は言った。
「菅野先生は、美雪ってお名前だけど、男性ですよね。」と直也は聞いた。
「ええ、そうよ。先生女装が好きだから女名前なの。
 あ、あたしは、坂井といいます。」美雪は名乗った。
「ぼくは、安井直也です。」と彼は言った。
「女の子になりたいのよね。女装じゃなくてGIDさんよね。」
「はい、そうです。」

直也は、学校の制服を着ていた。
堅苦しいだろうと思った。
「直也君に、女の子の服もってくるね。」
美雪は、そう言って、女の子の下着一式と、
赤いワンピースを出して渡した。
「わあ、いいんですか。」と直也は目を輝かせた。

お風呂場で着替えて来た直也は、まるで女の子だった。
「今時暑いけど、髪を少し長くしましょう。」
美雪は、直也をドレッサーに連れていき、
ショートのボブへヤーのカツラを被せた。
直也は喜んでいた。
その姿で、直也は完璧に女の子になった。
「これから、自分のこと、『あたし』って呼ぶのよ。」
「はい。あたし、心の中では、いつもそう呼んでいるから、使えます。」

美雪は、直也を観察しながら、この子は心の奥まで女の子だと思った。
仕草や表情、全てが女の子だ。
「坂井さんは、すごくお綺麗ですね。モデルの坂井ミユさんに似てます。
 あ、苗字も同じだ!」
と直也が言った。
「え?知ってるの、坂井ミユ。」
「ファッション雑誌『CaMie』のモデルさん。
 あたしの好きなモデルさん、ベスト3です。」
「そうなんだ。あたし、ミユちゃんほど、綺麗じゃないわ。」
「ううん。お姉さん、同じくらい綺麗。
 ドアを開けてもらって、お姉さん見て、胸がキュンとしました。」
「直也君は、女の子なのに、キュンとするの?」
「しますよ。女の子でも、可愛い子や綺麗な人は大好きです。」

「ふーん、そうなんだ。あ、シュークリームがある。」
美雪は、急いで取りにいった。
「一人2個よ、食べられるでしょう。」
「わあ、うれしい。」

2人で食べていた。

そのうち、直也の目が潤んできて、直也が泣き出してしまった。
「先生のお宅で、こんなに温かくしてもらって、うれしい。
 それなのに、自分の家で、くつろげないのが、悲しい。
 学校は、地獄。だれも助けてくれない。」
その後、直也は、たくさん辛いことを口に出した。
美雪は、目が潤んでしまい、直也の後ろに行って、
直也を背中から抱いた。ずっと抱いていた。


■次回予告■
「直也、青い薬を呑む」です。

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女装小説家・菅野美雪③「女装子は、女より、女装子の方が好き?」

一部書き直しました。そしたら、長くなってしまいました。
申し訳ありません。
読んでくださるとうれしいです。
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女装小説家・菅野美雪③「女装子は、女より、女装子の方が好き?」


「だれ?わかんない。」と美雪は言った。
「あたしよ、あたし。」と言ってその子は笑いながら、手を取った。
見てみると、めちゃめちゃ可愛い子だ。
(マジ、好み。)と心で言った。
ミニの赤いスカ・ートにタンクトップの重ね着。
胸に木製のジャラジャラしたネックレスをしている。

「だれだっけ?」
「え?うそー。どうかしたの。同じ雑誌モデルやってる小坂香里よ。」
「人違いしていない?坂井ミユさんと間違えてない?」
「ミユじゃないの?」
「ぼく、女装子、美雪。坂井ミユさん好きだから、メイク真似してるだけ。」

(これは、なかなかいい言い訳だと美雪は思った。
 それにしても、可愛い子だ。ストレートの前髪と、ロングの髪。
 こんな子が、目隠ししてくれるなんて。)

「美雪君、あなた男の子なの。絶対うそ。
 男の子でミユほど可愛い子なんてあり得ない。」小坂香里は言った。

「ほんとよ。なんだったら、さわってもらってもいいけど。」美雪は言った。
「うん、そうする。トイレ行きましょう。美雪君が男の子のはずない。
 あたしをからかってるに決まってる。」と香里は言った。
駅ビルの端にあるトイレに二人で行った。
幸い女子トイレには、誰もいなかった。
二人で、同じ個室に入った。

「さわってみて。」美雪は言った。
香里は、スカートの上から、美雪の下腹部を触った。
「膨らんでないわ。女の子じゃない。」
「後ろに回してるの。今、下着下げるから。」
そう言って、美雪は、ガードルとショーツを下げた。」
「いいよ。スカートの中に手を入れて。」

美雪に言われ、香里は、スカートの中に手を入れ、
あっと叫んで。手を引っ込めた。
「ビデオのふたなり物みたいに、ゴムのあれを貼り付けているだけじゃないの?」
香里はまだ信じない。
「じゃあ、ちゃんとさわって。」
美雪は、香里のような可愛い子に触られて、少し膨張させていた。
香里は、再度手を入れた。
「わあ、さっきとちがう。生きてる。もういいわ。下着を戻して。」
香里は言った。
驚きで、呆然としていた。

美雪が、下着をちゃんと戻すと、香里は言った。
「ごめんね。本当にごめんなさい。
 美雪君の時間を邪魔した上、あなたを疑って、
 はずかしいところさわってしまった。」
香里はかなり落ち込んでいた。

「あ、気にしないで。ぼく可愛い人好きだから、
 香里さんにさわられて、うれしいだけだったから。」
「あなたのさわってしまったから、あたしのもさわってもらわないと、
 あたしの気がすまない。
 じゃあ、あたしのマンション来ない?」
(うそー)と思った。
(ここで触らせてもらえば、それで済むのに。ステップ早過ぎ。)
と美雪は心で言った。

「それとも、美雪君は、男の人が好きなの?」
「ううん。女の子が好き。大好き。ものすごく好き。」
美雪は、チャンスを逃すまいと、たたみ込んだ。
「じゃあ、夕食を食べて、それから行こう。」
「うん。なんか興奮して、気絶しそう。」
「またあ、美雪君は、大げさなんだから。」と香里は笑った。



香里とイタリアンの店に行って、お話をしたが、
美雪は、これからの展開に心が行ってしまい、
何を話したのかわからなかった。

タクシーを拾い、香里のマンションに着いた。
美雪は、反復していた。
香里のマンションに行くということは、
同じベッドに行くということ。
香里が、あそこを触らせてくれるということは、
イコール セックスするということ。
あああ、どうしよう。

美雪は、モテないので、今までお金を出してのセックスしか知らない。
女装子同士なら、何回かある。
今日は、記念の純女さんとのセックスになるのか。
ああ、この期待に耐えられるだろうか。

「美雪君。ぼんやりしてないで入って。」
といわれた。
は、は、はいと舌がもつれた。

ソファーに座るように言われた美雪。
「あたし、シャワー浴びて来ていい。」と香里。
「あ、うん。」
ああ、シャワー、いよいよなんだなあと思って、体が震えてくる。

シャワーから上がった香里は、すでにスリップ姿で来た。
黒いショーツと黒いスリップ。
香里が、美雪のとなりに座った。
石鹸のいい香りがする。

「あ、あの、香里さん。ぼく、まだ全然経験がないの。」美雪は言った。
「いいわよ。あたしがリードして上げる。」
「お、お願いします。」と美雪は言った。
「わあ、お願いしますなんて可愛い。」
美雪の心臓は、ドックンドックン鳴っていた。

「立って。」と香里。
美雪が立つと、香里は、美雪に身を寄せて、
美雪の首の後ろに結んだ紐を解き、
美雪からワンピースを取った。
香里は、ワンピースを丁寧に畳んで、ソファーに置いた。
(そう。女の子は畳むんだよね。)
香里は、美雪にピンクのスリップを着せて、
ブラを取った。

美雪と香里の背の高さは、だいたい同じ。
香里の細い腕が、美雪の首に絡みつく。
香里の唇が、美雪の唇に重なる。
(ああ、最高。)
香里の手が、美雪の胸をあいぶする。
(そうだ、胸は、これ初めて。)
ああ、気持ちがいい。女の子は、こんな風に感じるのか。
スリップの肩の紐を一つはずして、香里が美雪の胸の先をかんできた。
あ…あ、すごい、だめえええええ。

香里がすーっとしゃがんだ。
美雪のショーツを降ろす。
美雪のぎんぎんになった物が、香里の口に向かっている。
「あ…あ、こんな可愛い女の子に、こんなものがある。
 あたし、信じられない。」
そう言って、香里は、おいしそうにしゃぶりはじめた。
だんだん勢いが速くなる。
「ああ、香里さん。ぼく、だめ、イきそう。」
「まだイっちゃだめ。一時ストップ。」
香里はそう言って、再び立った。

「ベッドに行こう。」香里は言った。
美雪はそのとき、うぶな中学生くらいの男の子の心境でいた。
香里に手を引かれ、ベッドに来た。

下着のまま、ベッドに並んでのり、
1つの毛布を胸まで掛けた。
香里と向き会った。
「美雪は、高校生でしょう。」と香里が言う。
「えーと、ミユさんくらい。」
「ミユは、17。高2だよ。あたしは、19。
 美雪は、16くらいに見える。」
「そ、そう?」と美雪は聞き返した。

「ねえ、内緒で聞いてくれる。」と香里は話し始めた。
「あたしとミユさ、できてるんだ。」
「そうなの?女同士で?」
「うん。あたし、男の荒っぽいの嫌い。
 男男した匂いも苦手。だから、男とできない。
でも、美雪は男の子だけど、女の子の匂いがする。
 あたし、美幸の匂いに、くらくらっとしてるの。」
「そうなんだ・・。」
美雪は気の利いた言葉が出ずに、あせっていた。

「約束よね。あたしのあそこ、触ってもらわなくちゃ。もう、濡れてるかも。」
「え、もういいのに。」
「お願い、触って。」
美雪は、ドキドキしながら、香里のショーツに手を入れた。」
フラットな下腹部。
「もっとショーツの奥まで、手を入れて。」
香里が言う。
美雪は、そうした。次の瞬間、
「うそ!」と、叫んだ。
香里の股間に、男子の証しがあったのだ。

「美雪君。たくさん嘘をついてごめん。
 あたしは、女装子で男の子。ミユは、純女。
 ミユとあたしは、男女の関係なの。
 今、美雪とセックスしようとしている。
 これ、浮気だと思う?」
 
美幸は、そんなことより、超可愛い香里が女装子であることに、感激していた。
(香里は、男の子、香里は男の子。こんなに可愛いのに、男の子・・。)
美雪は、感激して、気が狂いそうだった。


「浮気?ならない、ならない。
 男の子が二人、遊びで女装して、じゃれ合ってるだけじゃない。」
「ミユは時々Pベルトつけて、あたしを後ろか犯してくれるの。
 美雪は、本物を持ってる。」
「それしたら、浮気になりそう。こうしよう。」
二人は、ショーツを脱いで、あそことお腹にクリームをつけた。
そして、抱き合い重なった。
体を動かすと、PとPが、お腹で擦れあって、快感が訪れる。

香里は、はっきり感じていて、身もだえを始めた。
「ああん、美雪、感じる。感じるわ。」
「ぼくを、『ミユ』って呼んでもいいよ。」
「Pのあるミユ。ああん、あたし、気が狂いそう。」
「香里の体は、完全に女の子。ぼくも気が狂いそう。」
二人は、やがて、体を激しく動かし、絶頂に達しようとしていた。
「あ、あたし、イきそう。ミユ、ミユ、あたし、イくわ。」
「ぼくも、イきそう。香里が可愛いから、すぐにイっちゃう。」
「ああん、だめだめ、イく、イくわ、ああ、イっちゃう、イっちゃう・・・。」
「ぼくも、イく。イっちゃう・・。」
二人は、お腹の間に、放出した。

二人で、紅茶を飲んだ。

「ね。美雪くんとのこと、ミユに話した方がいいかな。」香里が言った。
「だめだめ。言っちゃだめ。
 聞いてうれしいことと、うれしくないことがあるじゃない。」と美雪。
香里は、美雪をちょっと見つめて、
「なんだか、美雪の方が年上に思える。」
(実際年上だから。)
「香里に会えてよかった。」
「あたしも、美雪に会えてよかった。」

香里は、駅まで送ってくれた。
美雪が、プラットホームを降りかけて後ろを見ると、
香里は、まだ立っていて手を振っていた。
美雪は、大きく手を振った。

■次回予告■
「GID・安井直也」

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プロフィール

ラック

Author:ラック
上は若いときの写真です。ISなので、体は、かなり女子に近く発育しました。でも、胸はぺったんこです。戸籍は男子。性自認も男子、そして女装子です。アメリカの大学で2年女として過ごしました。私の最も幸せな2年でした。そのときの自叙伝を書いています。また、創作女装小説を書いています。毎日ネタが浮かばず、四苦八苦しています。ほぼ、毎日更新しています。
どうぞ、お出でください。

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